4.1 サーバ階層の関係を理解する

以下のセクションでは、これらの関係の理解に役立つ情報が記載されています。

4.1.1 プライマリサーバ: ピア対親/子関係

デフォルトでは、システムに追加した各プライマリサーバが、その他のすべてのプライマリサーバに対するピアとして作成されます。ピア関係であることで、プライマリサーバで以下のことが可能になります。

  • ZENworksデータベースへ直接書き込みアクセスでき、情報(インベントリ、メッセージ、およびステータス)を追加できます。

  • データベースからデバイスの設定情報を直接取得できます。

  • 任意のプライマリサーバからコンテンツ(バンドルおよびポリシー)を取り出せます。

ZENworksデータベースへ直接書き込みアクセスするには、JDBC*/ODBC接続が必要です。プライマリサーバがネットワーク上にあり、JDBC/ODBC接続を経由してZENworksデータベースに効率的にアクセスできない場合、そのデータベースへの直接的な書き込みアクセス権を持たない別のプライマリサーバの子になるようにそのプライマリサーバを設定できます。子の関係であるためには、プライマリサーバは以下の要件を満たす必要があります。

  • HTTPを使用して、インベントリ、メッセージ、およびステータス情報をその親のプライマリサーバにロールアップし、親サーバが情報をデータベースに書き込む。

  • 親のプライマリサーバからデバイスの設定情報を取得する。

一般的に、ネットワーク接続で許可されている限り、プライマリサーバ間のピア関係を保持する必要があります。ただし、ネットワークトラフィックを最小化するのを手助けするため、コンテンツおよびコレクション役割を持つサテライトサーバを追加できます。

管理ゾーン内のプライマリサーバを除く任意の管理対象デバイス(サーバまたはワークステーション)が、サテライトサーバとなることができます。

4.1.2 サテライトサーバの役割の関係

サテライトサーバはZENworksプライマリサーバが通常実行する特定の役割を実行することのできる管理対象デバイスです。サテライトサーバには任意の管理対象デバイス(サーバまたはワークステーション)を使用できますが、プライマリサーバは使用できません。サテライトサーバを設定するとき、実行する役割を指定します(イメージング、コレクション、またはコンテンツ)。サテライトサーバは、ZENworks Configuration Managementフレームワークのスナップインとなるサードパーティによって追加可能な役割を実行することもできます。

次の情報には、詳細情報が含まれています。

コンテンツ役割サーバの関係

コンテンツ役割は、他のデバイスにコンテンツ(バンドルおよびポリシー)を配布できる管理対象デバイスを識別します。コンテンツの役割を持って機能するようにデバイスを設定する場合、プライマリサーバをその親として指定する必要があります。コンテンツ役割を持つデバイスは、親プライマリサーバからすべてのコンテンツを受信します。

コレクション役割サーバの関係

コレクション役割によって、管理対象デバイスは、インベントリ情報、メッセージ(エラー、警告、情報など)、およびポリシーおよびバンドルのステータスを収集し、これらの情報を親のプライマリサーバにロールアップします。次に、その情報はデータベースに直接書き込まれるか、親のプライマリサーバに渡されてデータベースに書き込まれます。

イメージングの役割サーバの関係

イメージングの役割により、ユニキャストイメージングまたはマルチキャストイメージングを使用して、管理対象デバイスがサブネット内でイメージを取得および復元することができます。

4.1.3 プライマリサーバの親子関係の変更

その他のプライマリサーバのピアまたは子になるプライマリサーバを移動できます。

プライマリサーバを子にする

プライマリサーバを他のプライマリサーバの子として配置できます。この子プライマリサーバによってZENworksデータベースに直接書き込まれることはなくなります。代わりに、その情報をその親プライマリサーバに渡し、この親プライマリサーバがデータベースに書き込みます。

プライマリサーバを別のサーバの子にする

  1. ZENworksコントロールセンターで、[環境設定]タブをクリックします。

  2. [サーバの階層]パネルで、子にするプライマリサーバの隣にあるチェックボックスをオンにします。

  3. 移動]をクリックして、[デバイスの移動]ダイアログボックスを表示します。

  4. 親サーバにするプライマリサーバを選択します。

  5. OK]をクリックします。

移動]オプションを使用してサテライトサーバのレベルまたは場所を変更することはできません。

プライマリサーバをピアにする

これにより、プライマリサーバは階層の最初のレベルに配置されるか、または入れ子になった1つ以上のレベルの深さである場合、移動されて別のプライマリサーバの子になります。

プライマリサーバを最初のレベルに戻すと、ZENworksデータベースに直接書き込みます。

子プライマリサーバを他のサーバのピアにする、またはその親サーバを変更する

  1. ZENworksコントロールセンターで、[環境設定]タブをクリックします。

  2. [サーバの階層]パネルで、ピアにするプライマリサーバの隣にあるチェックボックスをオンにします。

  3. 移動]をクリックして、[デバイスの移動]ダイアログボックスを表示します。

  4. 次のいずれかの操作を行います。

    • リストでサーバの最初のレベルに移動するには、[なし]を選択します。

    • 親サーバになる別のプライマリサーバを選択します。

  5. OK]をクリックします。