負荷分散のしくみ

負荷分散は、Watchdogを使用して行われます。Watchdogは、1つまたは複数のアプリケーションを監視し、監視しているアプリケーションを起動するターミナルサーバを決定するように設定されます。

Watchdogは、この決定を行うために、アプリケーションをホストしている各ターミナルサーバの負荷統計を収集し、優先サーバリストを作成します。優先サーバリストは、サーバの優先度を指定します。負荷が最も小さいサーバの優先度は最も高く、負荷が最も大きいサーバの優先度は最も低くなります。アプリケーションは、最も負荷が小さいサーバから起動されます(そのサーバが利用可能な場合)。


Watchdogについて

Watchdogは、1つまたは複数のアプリケーションを監視するように設定されたDeFrameTMターミナルサーバです。より具体的には、Watchdogは、ターミナルサーバ上で実行されているNovell(R) ZENworks(R) Thin-Client Application Service (ZENTCASサービス)です。

各Watchdogでは、別のDeFrameサーバをバックアップとして割り当てることができます。バックアップとして、他のWatchdogのプライマリサーバまたはバックアップサーバを含む任意のDeFrameサーバを割り当てることができます。バックアップのDeFrameサーバは、プライマリサーバが利用できない場合のみWatchdogになります。この場合、2つのサーバの役割が切り替わります。新しいプライマリサーバが利用できなくなるか、ConsoleOne(R)を使用してこれら2つのサーバの役割を手動で切り替えると元の状態に戻ります。

1つのWatchdogをすべてのアプリケーションに割り当てることができます。または、複数のWatchdogを割り当て、各Watchdogがそれぞれ異なるグループのアプリケーションを監視するように設定することができます。使用するWatchdogの数は、Watchdogのサーバが処理できる負荷の大きさや、Novell eDirectoryTMへのサーバのアクセス速度などのさまざまな要因によって決まります。個々の環境に応じた適切な設定を行ってください。


DeFrameサーバの負荷が決定されるしくみ

Watchdogは、アプリケーションをホストしている、Watchdogに割り当てられた各DeFrameサーバから負荷統計を収集します。各DeFrameサーバで実行されているZENTCASサービスは、各DeFrameサーバの現在の負荷を計算します。この計算は、DeFrameサーバのリソース(メモリ、CPU使用率など)の使用状況や、各リソースに割り当てられた重み(重要性)に基づいて行われます。サーバごとにリソースの重みを調整して、さまざまなパフォーマンスレベルを得ることができます(サーバの負荷計算の重みを調整するを参照)。