[MSI]タブ

[MSI]タブは、MSIアプリケーション(Microsoft Windows Installerを使用してインストール)用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。

[MSI]タブには、次のページがあり、Microsoft Windows Installerを使用してインストールされたMSIアプリケーションの配布を設定および管理することができます。


[Properties]プロパティページ

次の図に示す[Properties]プロパティページでは、MSIパッケージに含まれているパブリックプロパティの値を上書きしたり、新しいパブリックプロパティを追加したりすることができます。


アプリケーションオブジェクト>[MSI]タブ>[Properties]ページ

MSIパッケージには、アプリケーションの管理インストール中に定義されたプロパティ値が含まれています。これらのプロパティにより、Microsoft Windows Installerがユーザのワークステーションにアプリケーションをインストールする方法が決まります。場合によっては、一部のプロパティ値を変更することもできます。たとえば、ユーザの作業ファイルを保存するデフォルトの場所をプロパティ値が定義している場合があります。そのプロパティを[Properties]リストに追加して、プロパティの値を変更することにより、MSIパッケージで定義されているデフォルトの場所を変更することができます。

必要に応じて、MSIパッケージに含まれていなかったパブリックプロパティを追加することができます。その場合は、MSIパッケージに有効なプロパティのみを追加するように注意する必要があります。


Add

プロパティデータを上書きするには、プロパティ値を変更して、そのプロパティ値を[Properties]リストに追加し、MSIパッケージで定義された値以外のプロパティ値を使用することをApplication Launcherが認識するようにします。そのためには、[Add]をクリックして、[Select Property to Add]ダイアログボックスを表示します。上書きするプロパティを[Value Name]フィールドで選択し、[Value Data]フィールドに新しい値を入力します。[OK]をクリックすると、選択したプロパティが[Properties]リストに追加されます。

まだMSIパッケージに含まれていない新しいプロパティを定義するには、[Add]をクリックして、[Select Property to Add]ダイアログボックスを表示します。[Value Name]フィールドに新しいプロパティの名前を入力し、[Value Data]フィールドにそのプロパティの値を入力します。[OK]をクリックすると、そのプロパティが[Properties]リストに追加されます。


Modify

[Properties]リストに表示されているプロパティを変更するには、変更するプロパティを選択して、[Modify]をクリックし、[Edit String Value]ダイアログボックスを表示します。値のデータを変更して[OK]をクリックします。


Delete

[Properties]リストからプロパティを削除するには、削除するプロパティを選択して、[Delete]をクリックします。プロパティを削除すると、その後アプリケーションをインストールするときには、MSIパッケージで定義されているプロパティ値を使用することになります。


[Transforms]ページ

次の図に示す[Transforms]プロパティページには、配布の際にMicrosoft Windows InstallerがMSIパッケージに適用する変換が一覧表示されまます。変換により、MSIパッケージのプロパティを追加、削除、または変更して、さまざまなユーザグループに合わせてインストール処理をカスタマイズすることができます。


アプリケーションオブジェクト>[MSI]タブ>[Transforms]ページ

変換は、[Transform]リストに表示されている順序で適用されます。2つの変換によって同じパッケージプロパティが変更される場合、そのプロパティには、最後に実行された変換で適用された値が保持されます。

MSIパッケージに適用する変換の作成方法については、ソフトウェアアプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。


Add

[Add]をクリックし、[Transform List]に追加する変換ファイル(.mstファイル)を参照して選択します。[OK]をクリックすると、選択したファイルがリストに追加されます。変換ファイルがMSIパッケージと同じ場所にある場合は、[Transform Path]フィールドにファイル名を入力すれば済みます。


Delete

[Transform List]から変換を選択し、[Delete]をクリックして、その変換をリストから削除します。


上向き矢印と下向き矢印

[Transform List]から変換を選択し、上向き矢印をクリックすると、選択した変換はリストの上方に移動します。下向き矢印をクリックすると、選択した変換はリストの下方に移動します。Application Launcherでは、変換は一覧表示されている順序(上から下)で適用されます。


[Verify]ページ

次の図に示す[Verify]プロパティページでは、アプリケーションを検証(修復)するように指示を受けたときにMicrosoft Windows Installerが実行するアクションを定義します。


アプリケーションオブジェクト>[MSI]タブ>[Verify]ページ

ユーザがMSIアプリケーションを検証するときに、Application LauncherはWindows Installerを起動します。オプションを何も選択していない場合、Windows Installerは完全な検証を実行します。つまり、すべてのファイル、設定などが再インストールされることになります。オプションを選択した場合、Windows Installerは選択したオプションが指定するアクションのみを実行します。


Reinstall File Only if Missing

失われているファイルがある場合のみ、そのファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。


Reinstall File if Missing or Older Version

ファイルが失われている場合、またはインストールされているファイルのバージョンがMSIパッケージに含まれているバージョンより古い場合に、そのファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。


Reinstall File if Missing or Equal or Older Version

ファイルが失われている場合、またはインストールされているファイルのバージョンがMSIパッケージに含まれているバージョンと同じか古い場合に、そのファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。


Reinstall File if Missing or Not Exact Version

ファイルが失われている場合、またはインストールされているファイルのバージョンがMSIパッケージに含まれているバージョンと同じでない場合に、そのファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。


Check Sum Executables, and Reinstall if Missing or Corrupt

ファイルが失われている場合、またはファイルが破損していることがチェックサムで検証された場合、すべての実行可能ファイルに対するチェックサムを実行してファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。MSIパッケージのFile TableのAttributes列にmsidbFileAttributesChecksumがあるファイルのみが修復されます。


Reinstall All Files Regardless of Version

すべてのファイルを再インストールするようにWindows Installerに指示します。


Ensure Required Per-User Registry Entries

ユーザごとのエントリすべてを、MSIパッケージからWindowsのシステムレジストリに記述し直すようにWindows Installerに指示します。ユーザごとのエントリとは、HKEY_CURRENT_USERレジストリハイブおよびHKEY_USERSレジストリハイブに含まれているエントリです。


Ensure Required Per-Machine Registry Entries

コンピュータごとのエントリすべてを、MSIパッケージからWindowsのシステムレジストリに記述し直すようにWindows Installerに指示します。コンピュータごとのエントリとは、HKEY_LOCAL_MACHINEレジストリハイブおよびHKEY_CLASSES_ROOTレジストリハイブに含まれているエントリです。


Validate Shortcuts

MSIアプリケーションのショートカットを再インストールして既存のショートカットやアイコンを上書きするようにWindows Installerに指示します。


Use the Re-Cache Source to Install Package

ソースパッケージではなく、再キャッシュ(ローカル)ソースからファイルをインストールするようにWindows Installerに指示します。


[Patches]ページ

次の図に示す[Patches]プロパティページには、配布の際にMicrosoft Windows InstallerがMSIパッケージに適用するパッチファイルが一覧表示されまます。各パッチは、[MSI Patches List]での表示順に適用されます。


アプリケーションオブジェクト>[MSI]タブ>[Patches]ページ


Add

[Add]をクリックし、[MSI Patches List]に追加するパッチファイル(.mspファイル、またはその他のMSIベースのパッチファイル)を参照して選択します。[OK]をクリックすると、選択したファイルがリストに追加されます。パッチファイルがMSIパッケージと同じ場所にある場合は、パッチファイルを参照して選択しなくても、[MSI Patch File]フィールドにファイル名を入力すれば済みます。

重要:  Windows Installerでは、MSIパッケージやMSIパッチファイルを開くためには、これらに直接アクセスできる必要があります。MSIアプリケーションおよびMSIパッチファイルへのアクセスを提供するネットワーククライアントがワークステーションにない場合は、MSIアプリケーションをワークステーションに強制的にキャッシュして、Windows Installerによってワークステーションのキャッシュから配布できるようにする必要があります。[Associations]ページの[Force Cache]オプションを有効にします。強制的にアプリケーションをキャッシュする場合は、そのアプリケーションのパッチファイルもワークステーションにキャッシュされます。Windows Installerでキャッシュディレクトリからパッチを適用できるようにするには、[MSI Patch File]フィールドにパッチファイルのファイル名のみを入力します。


Modify

[MSI Patches List]からパッチを選択し、[Modify]をクリックして、パッチの場所を編集します。


Delete

[MSI Patches List]からパッチを選択し、[Delete]をクリックして、そのパッチをリストから削除します。


上向き矢印と下向き矢印

[MSI Patches List]からパッチを選択し、上向き矢印をクリックすると、選択したパッチはリストの上方に移動します。下向き矢印をクリックすると、選択したパッチはリストの下方に移動します。パッチは、リストでの表示順に従って上から順に適用されます。