ZENworks 2ポリシーからZENworks for Desktopsへの移行

ZENworks 2ポリシーをZENworks for Desktopsに移行すると、それらの旧ポリシーは新しいポリシーパッケージに移行されます。ポリシーの移行先となるパッケージを選択することはできません。しかし、コンテキストを選択し、ポリシーを段階的に移行することは可能です。

ヒント:  ZENworks for Desktops 3.xからアップグレードする場合は、ポリシーパッケージに移行する必要はありません。

ZENworks for Desktopsのインストール時には旧バージョンのポリシーを移行する必要はありませんが、それは、スキーマを拡張するときに、ZENworks 2ポリシーが削除されることはないためです。このことにより、旧バージョンのポリシーを、コンテキストごとに移行するなど、段階的に移行することができます。ZENworks for Desktopsの提供するパフォーマンスの向上と管理しやすさを実現するためには、最終的には、すべてのZENworks 2ポリシーを移行する必要があります。

ZENworks 2ポリシーをZENworks for Desktopsに移行しない場合、管理作業で引き続きNetWare(R)アドミニストレータを使用することが必要です。ZENworks for Desktopsでは、管理作業でConsoleOne(R)を使用します。ConsoleOneでは、ZENworks for Desktopsポリシーのオブジェクトのプロパティに有効なポリシーのみが表示されます。ZENworks 2ポリシーとZENworks for Desktopsポリシーの混在環境では、NetWareアドミニストレータとConsoleOneの両方を使用する必要があります。

旧バージョンのポリシーを移行すると、それらのポリシーは新しいポリシーパッケージに配置されます。配置先を選択することはできません。ほとんどのZENworks 2ポリシーは、ユーザパッケージかワークステーションパッケージのいずれかに配置されます。

パッケージのデフォルトスケジュールは移行されないので、移行したポリシーに対するスケジュールは定義し直す必要があります。

ZENworks 2のユーザシステムポリシーとコンピュータシステムポリシーは、ZENworks for Desktopsの拡張可能ポリシーに組み込まれています。これらのポリシーは個々のポリシーとして移行されますが、ZENworks for Desktopsでは編集できません。デフォルトでは、これらのポリシーは、移行した時点で自動的に有効になります。他のポリシーを優先させるには、これらのポリシーを無効にしてから、ZENworks 2での設定に対応する、ZENworks for Desktopsの拡張可能ポリシーの設定に変更を加えます。その後、ZENworks for Desktops拡張可能ポリシーを有効にします。詳細については、拡張可能ポリシーを参照してください。

ユーザ/コンピュータシステムポリシーの旧バージョンは、旧ポリシーの設定を新バージョンの拡張可能ポリシーにコピーし終わるまでは、引き続き使用することができます。

重要:  ユーザ/コンピュータシステムポリシーの設定は、移行後は参照できなくなります。ZfD3拡張可能ポリシーを設定するためには、ZENworks for Desktopsでそれと類似のポリシーがどのように設定されていたのかを知っておく必要があります。したがって、ポリシーを移行する前に、個々のZENworks 2ポリシーの設定を確認しておいてください。

次のZENworks 2ポリシーは、ZENworks for Desktopsではサポートされなくなったため、移行プロセス中に削除されます。

詳細情報については、次の節を参照してください。


ConsoleOneレガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティの使用

ConsoleOneを使用してZENworks 2ポリシーを移行する:

  1. ConsoleOneで、[Tools]>[ZENworks Utilities]>[Migrate Legacy Policy Packages]の順にクリックします。

    ヒント:  [Migrate Legacy Policy Packages]オプションを使用できない場合は、[Tools]メニューをクリックする前に、コンテナオブジェクトが選択されていることを確認してください。

  2. [Migrate From]フィールドで、ポリシーパッケージを含むコンテキストを参照して選択します。

    このコンテキスト内に直接含まれているポリシーパッケージが移行されます。

  3. 選択したコンテキストのサブコンテナに含まれるポリシーもすべて移行対象に含める場合は、[Include Subcontainers]をクリックします。

    選択したコンテキストの下位にある全サブコンテナに含まれるポリシーパッケージが移行されます。

  4. 移行結果のプレビューを確認するには、[Preview Only]をクリックします。

    重要:  このオプションを使用することをお勧めします。プレビューにより、どのポリシーがどのように移行されるのかを確認することができます。

  5. 新しいパッケージの命名規則を選択します。

  6. パッケージの種類ごとに、使用するデフォルトの名前を指定します。

  7. [OK]をクリックして移行プロセスを開始します。

  8. 移行が完了したら、Inventory ServiceオブジェクトのDNを設定します。これによって、Workstation Inventoryが機能するようになります。

    1. ポリシーを移行した後、ConsoleOne内でワークステーションパッケージを右クリックし、[Properties]をクリックして[Workstation Package Properties]ページを開きます。

    2. [Policies]をクリックし、移行先のプラットフォームを選択して適切な[Workstation Policies]ページを開きます。

    3. [Workstation Inventory Policy]を選択し、[Properties]をクリックして[Workstation Inventory Policy]ページを開きます。

    4. [Inventory Service Object DN]テキストボックスでInventory ServiceオブジェクトのDNを入力するか、または[Browse]をクリックしてInventory ServiceオブジェクトのDNを選択します。[OK]を2回クリックします。


Windowsレガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティの使用

Windowsベースのレガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティは、windows_drive\sys\public\mgmt\consoleone\1.2\binディレクトリにあります。

Windowsのレガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティを実行する:

  1. migrtpol.exeをダブルクリックします。

  2. 移行するポリシーパッケージを含むコンテキストを入力します。

    このコンテキスト内に直接含まれているポリシーパッケージが移行されます。

  3. 選択したコンテキストのサブコンテナに含まれるポリシーもすべて移行対象に含める場合は、[Include Subcontainers]をクリックします。

    選択したコンテキストの下位にある全サブコンテナに含まれるポリシーパッケージが移行されます。

  4. 新しいパッケージの命名規則を選択します。

  5. パッケージの種類ごとに、使用するデフォルトの名前を指定します。

  6. 移行結果のプレビューを確認するには、[Preview]をクリックします。

    重要:  このオプションを使用することをお勧めします。プレビューにより、どのポリシーがどのように移行されるのかを確認することができます。

    または、

    [Migrate]をクリックしてレガシーポリシーを移行します。

  7. [OK]をクリックします。

  8. 移行が完了したら、Inventory ServiceオブジェクトのDNを設定します。これによって、Workstation Inventoryが機能するようになります。

    1. ポリシーを移行した後、ConsoleOne内でワークステーションパッケージを右クリックし、[Properties]をクリックして[Workstation Package Properties]ページを開きます。

    2. [Policies]をクリックし、移行先のプラットフォームを選択して適切な[Workstation Policies]ページを開きます。

    3. [Workstation Inventory Policy]を選択し、[Properties]をクリックして[Workstation Inventory Policy]ページを開きます。

    4. [Inventory Service Object DN]テキストボックスでInventory ServiceオブジェクトのDNを入力するか、または[Browse]をクリックしてInventory ServiceオブジェクトのDNを選択します。[OK]を2回クリックします。

Windowsベースのレガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティは、Windowsコマンドラインまたはバッチファイルで実行することもできます。

レガシーポリシーパッケージを移行するには、次の構文を使用します。

migrtpol container_name_dn

次のコマンドラインスイッチを使用できます。

スイッチ 説明

/c container_package

コンテナパッケージのデフォルト名を指定します。

/h

レガシーポリシーパッケージの移行ユーティリィティを非表示モードで実行します。

/m

レガシーポリシーパッケージを移行します。

/n0

新しいパッケージ名を作成します。デフォルト名を使用します。

/n1

新しいパッケージ名を作成して入力するように求めます。

/p

レガシーポリシーパッケージを実際に移行する前に、移行結果のプレビューを表示します。

/r0

既存の名前の継続使用を試みます。不可能な場合は、デフォルト名を使用します。

/r1

既存の名前の継続使用を試みます。不可能な場合は、新しい名前を入力するように求めます。

/r2

既存の名前の継続使用を試みます。不可能な場合は、古いWindows 9.xの名前を引き続き使用します。

/r3

既存の名前の継続使用を試みます。不可能な場合は、古いWindows NTの名前を引き続き使用します。

/s

サブコンテナも移行対象に含めます。

/t

ポリシーパッケージを移行するツリーを指定します。

/u user_package

ユーザパッケージのデフォルト名を指定します。

/w workstation_package

ワークステーションパッケージのデフォルト名を指定します。