1.1 プライマリサーバのアップグレードまたはマイグレーションプロセスの変更

ZENworksは、より堅牢で柔軟なアーキテクチャの採用とMicro Focus標準との適合を目指しているため、ZENworks 2020 Update 2リリースのアップグレードプロセスにいくつかの拡張機能が導入されました。ZENworks 2020 Update 2にアップグレードする手順は、基本的に以前のリリースバージョンと同じですが、このリリースで導入された重要な変更の一部は次のとおりです。

LinuxサーバにDockerとDocker Composeをインストールする要件: LinuxプライマリサーバにZENworks2020 Update 2をアップグレードまたはインストールする前に、DockerとDocker Composeをサーバにインストールする必要があります。これはアプライアンスサーバには適用されません。Dockerに関する詳細については、https://docs.docker.com/を参照してください。

サーバデータの新しいファイルパスへのマイグレーション: Windows、アプライアンス、またはLinuxプライマリサーバでZENworks 2020 Update 2にアップグレードした後で、Novellファイルパスの以前のMSI、RPM、ログ、設定ファイルなどのZENworksサーバデータは、新しいMicro Focusファイルパスに移動されます。

Antimalwareデータベースを設定する前にすべてのプライマリサーバをアップグレード: マルウェア対策は、ZENworks 2020 Update 2以降のZENworks Endpoint Securityの新しいコンポーネントです。エンドポイントセキュリティ管理のマルウェア対策エンタイトルメントを有効にし、Antimalwareデータベースを設定する場合は、このデータベースを設定する前に、ゾーン内のすべてのプライマリサーバを更新する必要があります。

この要件は、Antimalwareデータベースを使用する場合にのみ適用されます。これは、ダッシュボードまたはデバイスのマルウェア対策ページからマルウェアのステータスとマルウェア対策エージェントのアクティビティを監視する場合に必要です。Antimalwareデータベースを設定しない限り、すべてのサーバをアップグレードしなくても、引き続きマルウェア対策を有効にし、マルウェア対策サーバとオンデマンドコンテンツマスタを設定し、マルウェア対策強制ポリシーを展開して、デバイスを保護することができます。

マルウェア対策の詳細については、『ZENworks Endpoint Security Antimalware Reference』を参照してください。

ZENworksサーバサービスの名前変更: Windows、アプライアンス、またはLinuxプライマリサーバでZENworks 2020 Update 2にアップグレードした後で、ZENserverサービス、ZENloaderサービス、ZENjoinproxyサービスなどの特定のZENworksサーバサービスの名前がNovellからMicro Focusに変更されます。

ZENworks 2020 Update 2リリースのアップグレードプロセスで導入されたすべての変更のリストは次のとおりです。

カテゴリの変更

Linuxおよびアプライアンス上のプライマリサーバ

Windows上のプライマリサーバ

新しい前提条件

Docker v19.x以降をインストールします(アプライアンスには適用されません)

適用なし

Docker Compose v1.28.x以降をインストールします(アプライアンスには適用されません)

適用なし

(条件付き)共有コンテンツリポジトリを使用している場合は、新しいMicro Focusの場所にそのコンテンツリポジトリをマウントします。例: /var/opt/microfocus/zenworks/content-repo

(条件付き)共有コンテンツリポジトリを使用している場合は、新しいMicro Focusの場所にそのコンテンツリポジトリをマウントします。例: C:\Program Files (x86)\Micro Focus\zenworks\content-repo

ZENworksサーバサービスの名前変更

メモ:このリリース以降、ZooKeeperはZENserverサービス内ではなく、別個のサービスとして実行されます。

ZENworksサーバサービスはその名前の前にNovellではなくMicro Focusが付くように名前変更されます。

例:

novell-zenserver servicemicrofocus-zenserver serviceに名前変更されました。

novell-zenloader servicemicrofocus-zenloader serviceに名前変更されました。

novell-zenjoinproxy servicemicrofocus-zenjoinproxy serviceに名前変更されました。

メモ:ZENworksエージェントに関連するサービスはNovellの命名規則を保持します。たとえば、novell-zenworks-xplatzmd.serviceは名前変更されません。

zenpostgresql.serviceもNovellの命名規則を保持します。

ZENworksサーバサービスはその名前の前にNovellではなくMicro Focusが付くように名前変更されます。

例:

Novell ZENworks Serverサービスは、Micro Focus ZENworks Serverに名前変更されました。

Novell ZENworks Join Proxyサービスは、Micro Focus ZENworks Join Proxyに名前変更されました。

Novell ZENworks Services Monitorサービスは、Micro Focus ZENworks Services Monitorに名前変更されました。

Novell ZENworks Loaderサービスは、Micro Focus ZENworks Loaderに名前変更されました。

メモ:ZENworksエージェントに関連するサービスはNovellの命名規則を保持します。たとえば、Novell ZENworks Agent Serviceは名前変更されません。

ZENworks Embedded Datastore-PostgreSQLもNovellの命名規則を保持します。

サーバ関連のファイルとデータの新しい場所

サーバ関連のファイルとデータは新しいMicro Focusの場所で利用できるようになり、エージェント関連のファイルとデータは古いNovellの場所に保持されます。

例:

「ログファイル」: 以前のログファイル(/var/opt/novell/logs/zenworks)は、/var/opt/microfocus/logs/zenworksで利用可能になりました。

「設定ファイル」: 以前の設定ファイル(/etc/opt/novell/zenworks)は、/etc/opt/microfocus/zenworksで利用可能になりました。

「ライブラリ」: 以前のライブラリ(/opt/novell/zenworks)は、/opt/microfocus/zenworksで利用可能になりました。

メモ:ZENworksエージェントファイルの場所は古いNovellのファイルパスに保持されます。たとえば、ZENworksエージェントデータに関連する設定ファイルは、/etc/opt/novell/zenworksに保持されます。

サーバ関連のファイルとデータは新しいMicro Focusの場所で利用できるようになり、エージェント関連のファイルとデータは古いNovellの場所に保持されます。

例:

「ログファイル」: 以前のログファイル(C:\Program Files (x86) \Novell\ZENworks\logs)は、C:\Program Files(x86)\Micro Focus\ZENworks\logsで利用可能になりました。

「設定ファイル」: 以前の設定ファイル(C:\Program Files (x86)\Novell\ZENworks\conf)は、C:\Program Files (x86)\Micro Focus\ZENworks\confで利用可能になりました。

「ライブラリ」: 以前のライブラリ(C:\Program Files (x86)\Novell\ZENworks\lib)は、C:\Program Files (x86)\Micro Focus\ZENworks\libで利用可能になりました。

メモ:ZENworksエージェントファイルの場所は、Novellのファイルパスに保持されます。たとえば、ZENworksエージェントデータに関連する設定ファイルは、C:\Program Files (x86)\Novell\ZENworks\confに保持されます。

新しい環境変数の導入

適用なし

新しいMicro FocusファイルパスC:\Program Files (x86)\Micro Focus\ZENworksを指す新しい環境変数%ZENSERVER_HOME%が導入されました。

既存の環境変数%ZENWORKS_HOME%は、Novellファイルパスに保持されているZENworksエージェントデータにアクセスするために引き続き適用できます。

設定アクションの名前変更

設定アクションがNovellからMicro Focusに名前変更されました。ただし、Novell命名規則に従う設定アクションは引き続き利用できます。

たとえば、設定アクションnovell-zenworks-configure -c Startは、microfocus-zenworks-configure -c Startに名前変更されました。

設定アクションがNovellからMicro Focusに名前変更されました。ただし、Novell命名規則に従う設定アクションは引き続き利用できます。

たとえば、設定アクションnovell-zenworks-configure -c Startは、microfocus-zenworks-configure -c Startに名前変更されました。

クリーンアップユーティリティの実行

アップグレード後、ZENworksサーバ設定が古いNovellファイルパスから新しいMicro Focusファイルパスにコピーされます。ただし、ZENworksサーババイナリおよび古いファイルパスの古い設定は、アップグレードプロセス中に保持されます。保持されているサーバデータを削除するには、ビルドに付属しているクリーンアップユーティリティを実行できます。

詳細については、Linuxまたはアプライアンスサーバでのクリーンアップユーティリティの実行を参照してください。

アップグレード後、ZENworksサーバ設定が古いNovellファイルパスから新しいMicro Focusファイルパスにコピーされます。ただし、ZENworksサーババイナリおよび古いファイルパスの古い設定は、アップグレードプロセス中に保持されます。保持されているサーバデータを削除するには、ビルドに付属しているクリーンアップユーティリティを実行できます。

詳細については、Windowsサーバでのクリーンアップユーティリティの実行を参照してください。