4.3 ZENworks Agentのインストール

次のセクションでは、デバイス上にZENworks Agentを手動でインストールする手順について説明します。

メモ:ZENworks Agentの手動によるインストールに加え、ネットワークデバイスの検出および展開を使用してインストールを自動化することもできます。検出および展開プロセスは、この『クイックスタート』で説明する範囲を超えています。このプロセスの使用方法については、『ZENworks 検出、展開、およびリタイアリファレンス』を参照してください。

4.3.1 Windowsでの手動インストール

  1. デバイスが必要な要件を満たしていることを確認します(『ZENworks 2017 System Requirements』のManaged Device Requirementsを参照)。

  2. ターゲットのデバイス上で、Webブラウザを開き次のアドレスに移動します。

    https://server:port/zenworks-setup

    serverをZENworksサーバのDNS名またはIPアドレスに置き換え、ZENworksサーバがデフォルトポート(80または443)を使用していない場合のみportを置き換えます。

    WebブラウザにZENworks Agentの展開パッケージの一覧が表示されます。各アーキテクチャ(32ビットおよび64ビット)用に、次の種類のパッケージがあります。

    • ネットワーク(.NET が必要) ネットワーク(.NETが必要)パッケージは、プレエージェントのみを目的のデバイスにインストールします。続いて、プレエージェントがZENworksサーバからZENworks Agentをダウンロードしてインストールします。ネットワーク(.NETが必要)パッケージでは、デバイスにエージェントを展開する前に、デバイス上にMicrosoft .NET 4.0 以降がインストールされている必要があります。

    • スタンドアロン(.NETが必要) スタンドアロン(.NETが必要)パッケージでは、デバイスにエージェントを展開する前に、デバイス上にMicrosoft .NET 4.0 以降がインストールされている必要があります。このパッケージにはMicrosoft .NETインストーラを除くZENworks Agentのインストールに必要なすべての実行可能ファイルが含まれています。

    • スタンドアロン: スタンドアロンパッケージはプレエージェントをインストールし、目的のデバイス上にMicrosoft .NETインストーラを含む、ZENworks Agentのインストールに必要なすべての実行可能ファイルを抽出します。続いてプレエージェントはローカルデバイスからZENworks Agentをインストールします。スタンドアロンパッケージは、ZENworks Agentを現在ネットワークから接続解除されているデバイスにインストールする必要がある場合に便利です。パッケージをリムーバブルメディア(CD、USBフラッシュドライブなど)に保存し、スタンドアロンデバイスでメディアからパッケージを実行することができます。ZENworks Agentはデバイスにインストールされますが、デバイスがネットワークに接続されるまで登録および管理は行われません。

    • カスタム: パッケージ名である、デフォルトエージェントは、事前定義された展開パッケージを参照します。[展開]>[展開パッケージの編集]を使用して作成されたカスタム展開パッケージは、パッケージの作成時に付けられた名前で表示されます。

  3. 使用する展開パッケージの名前をクリックし、パッケージをデバイスのローカルドライブに保存するか、ZENworksサーバから実行します。

  4. パッケージをダウンロードしたら、デバイスでパッケージを起動します。

    パッケージをコマンドラインから起動する際にパッケージで使用できるオプションの詳細については、『ZENworks 検出、展開、およびリタイアリファレンス』のWindows、Linux、およびMacintoshのパッケージオプションを参照してください。

    重要:完全なパッケージのインストールを選択する場合は、Windows Installerまたは.NET Frameworkのインストールによって、パッケージの起動後に再起動が要求されることがあります。再起動時に、さまざまなオプションを示すメッセージが表示されます。次のいずれかを行います。

    • 何も実行しないで、5分後に自動再起動する。

    • キャンセル]をクリックする。後で再起動する必要があります。

    • Ok]をクリックして、すぐに再起動する

    デバイスが再起動すると、インストールは自動的に再開します。

  5. インストールの完了後に、Windows Installerまたは.NET Frameworkのインストール中にデバイスを再起動している場合はデバイスは自動的に再起動します。

    デバイスは再起動するとき、管理ゾーンに登録され、ZENworksアイコンが通知領域(システムトレイ)に配置されます。

    ZENworksコントロールセンターで、デバイスは[デバイス]ページの\Serversフォルダまたは\Workstationフォルダに表示されます。

デバイスでのZENworks Agentへのログインと使用の詳細については、ZENworks Agentの使用を参照してください。

4.3.2 Linuxでの手動インストール

ZENworksサーバを使用してデバイスにZENworks Agentを配布するのではなく、手動でサーバからZENworks Agent展開パッケージをダウンロードしてエージェントをインストールすることができます。

重要:ルートまたは管理者の権限を持っている場合は、Linux上にZENworks Agentをインストールできます。

  1. デバイスが必要な要件を満たしていることを確認します(『ZENworks 2017 System Requirements』のManaged Device Requirementsを参照)。

  2. ターゲットのデバイス上で、Webブラウザを開き次のアドレスに移動します。

    http://server:port/zenworks-setup

    serverをZENworksサーバのDNS名またはIPアドレスに置き換え、ZENworksサーバがデフォルトポート(80または443)を使用していない場合のみportを置き換えます。

    Webブラウザに、展開パッケージの一覧が表示されます。各アーキテクチャ(32ビットおよび64ビット)用に、次の種類のパッケージがあります。

    • ネットワーク(JREが必要): このパッケージは、プレエージェントのみを目的のデバイスにインストールします。続いて、プレエージェントがZENworksサーバからZENworks Agentをダウンロードしてインストールします。ネットワーク(JREが必要)パッケージでは、デバイスにエージェントを展開する前に、デバイス上にJRE 1.6.0以降がインストールされている必要があります。

      メモ:Linux管理対象デバイスにZENworks Agentをインストールする際には、Sun Java Runtime Environment (JRE)が必須のJREになります。他のJREはサポートされていません。

    • スタンドアロン: スタンドアロンパッケージはプレエージェントをインストールし、目的のデバイスにJREインストーラを含む、ZENworks Agentのインストールに必要なすべての実行可能ファイルを抽出します。続いてプレエージェントはローカルデバイスからZENworks Agentをインストールします。スタンドアロンパッケージは、ZENworks Agentを現在ネットワークから接続解除されているデバイスにインストールする必要がある場合に便利です。パッケージをリムーバブルメディア(CD、USBフラッシュドライブなど)に保存し、スタンドアロンデバイスでメディアからパッケージを実行することができます。ZENworks Agentはデバイスにインストールされますが、デバイスがネットワークに接続されるまで登録および管理は行われません。

    • カスタム: パッケージ名である、デフォルトエージェントは、事前定義された展開パッケージを参照します。展開>展開パッケージの編集を使用して作成されたカスタム展開パッケージは、パッケージの作成時に付けられた名前で表示されます。

  3. 使用したい展開パッケージの名前をクリックし、パッケージをデバイスのローカルドライブに保存し、chmod 755 filenameコマンドの実行により、ファイルに実行可能権限を設定します。

    パッケージをコマンドラインから起動する際にパッケージで使用できるオプションの詳細については、『ZENworks 検出、展開、およびリタイアリファレンス』のWindows、Linux、およびMacintoshのパッケージオプションを参照してください。

  4. (オプション) RHELデバイスで、次のコマンドを実行します。

    chcon -u system_u -t rpm_exec_t filename

  5. 端末ウィンドウで、パッケージをダウンロードしたディレクトリに移動し、コマンド/filenameを実行してデバイスでパッケージを起動します。ここで、filenameステップ 3でダウンロードしたパッケージの名前です。

  6. (条件付き) Linuxデバイスのエージェントインストール後に通知領域にZENworks通知アイコンを表示する場合は、デバイスをログアウトしてからログインします。

    ZENworksコントロールセンターで、デバイスは[デバイス]ページの\Serversフォルダまたは\Workstationフォルダに表示されます。

4.3.3 Macintoshでの手動インストール

ZENworksダウンロードページから展開パッケージをダウンロードして、ZENworks AgentをMacintoshデバイスに展開することができます。Java 1.6がMacintoshデバイスにインストールされていることを確認してください。

重要:

  • ルートまたは管理者の権限を持っている場合は、Macintoshデバイス上にZENworks Agentをインストールできます。

  • ZENworks Agentを機能させるには、MacintoshデバイスにApple Java Runtime Environment (JRE)をインストールする必要があります。

10.6.8から10.7にアップグレードされたMacintoshデバイスの場合、デバイスにインストールされているJVMバージョンをアップデートしてからエージェントをインストールしてください。

MacintoshデバイスにZENworks Agentをインストールする方法を説明したビデオをご覧ください。

  1. ターゲットのMacintoshデバイス上で、Webブラウザを開き次のアドレスを入力します。

    http://<server>/zenworks-setup

    <server>をDNS名またはZENworksサーバのIPアドレスに置き換えます。

  2. ダウンロードする適切なMacintoshパッケージをクリックします。

    メモ:各アーキテクチャ(32ビットと64ビット)用に、2つの種類のパッケージがあります。

    • ネットワーク(JREが必要): このパッケージは、展開パッケージをインストールする前にデバイス上にJava 1.6がインストールされている必要があります。また、必要なPKGファイルをダウンロードするにはZENworks Serverへのネットワークアクセスが必要です。

    • スタンドアロン(JREが必要): このパッケージは、展開パッケージをインストールする前にデバイス上にJava 1.6がインストールされている必要があります。ただし、エージェントをインストールするのにZENworks Serverへのアクセスは必要ありません。

  3. コマンドプロンプトで、chmod +x<file_name>コマンドを実行して、ダウンロードした .binファイルに実行可能権限を指定します。

    パッケージで使用できるオプションの詳細については、Windows、Linux、およびMacintoshのパッケージオプション(『ZENworks 検出、展開、およびリタイアリファレンス』)を参照してください。

  4. コマンドプロンプトで、パッケージをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のコマンドを実行してデバイスでパッケージを起動します。

    sudo ./filename

    ここで、filenameステップ 2でダウンロードしたパッケージの名前です。

  5. Macintoshデバイスのエージェントインストール後に通知領域にZENworks通知アイコンを表示する場合は、デバイスをログアウトしてからログインします。

    ZENworksコントロールセンターで、デバイスは[デバイス]ページの\Serversフォルダまたは\Workstationフォルダに表示されます。

    メモ:MacintoshデバイスにZENworks Agentをインストールした後、PATH変数に/opt/novell/zenworks/binが追加されないため、そのディレクトリ内のコマンドを直接使用できなくなります。/opt/novell/zenworks/binからコマンドを実行するには、次のいずれかをMacintoshデバイスで実行してください。

    • デバイスに再度ログインします。

    • コマンドにアクセスするための完全なパスを指定してます。

      例: /opt/novell/zenworks/bin/zac.