3.3 ダッシュボードの設計のヒント

グラフおよび小さなクロス集計はダッシュボードに最適です。ただし、ダッシュボードで適切に機能するテーブルレポートを設計できます。このようなレポートは小さくなりがちであるため、通常は入力コントロールとともに使用して、返される行数を制限します。

3.3.1 入力コントロールのヒント

ダッシュボードの入力コントロールを設計する場合、次のヒントに従ってください。

  • ダッシュボードに単一の入力コントロールを設定して複数のレポートに表示されるデータを制御したい場合は、これらのレポートのパラメータが入力コントロールと同じ名前を持つようにします。

  • レポートでパラメータを定義する場合、他のレポートで再使用できる有効な名前を指定します。その後、同じパラメータを持つ2つのレポートをダッシュボードに追加すると、入力コントロールは、使用できるコンテンツリストのSpecial Content (特別なコンテンツ)として表示されます。このような入力コントロールをリポジトリに保存しておくと、他のレポートを設計してリポジトリに追加した際に、入力コントロールを再利用できます。

  • 外部URLに値を渡すには、入力コントロールに指定するURL Parameter Name (URLパラメータ名)が、そのURLで受け入れることができるパラメータの名前に一致している必要があります。入力コントロールの値が、URLが受け入れることができる値である必要もあります。多くの場合、ターゲットURLには他の要件や制限があります。

メモ:入力コントロールは、URLが受け入れることができるデータを渡す必要があります。そうしないと、サーバは外部URLから正しいデータを取得することができない場合があります。

3.3.2 追加のヒント

ダッシュボードを作成または編集する場合、次のヒントに従ってください。

  • 項目の配置:

    • 矢印キーを使用して、選択したコンテンツを一度に1グリッドスペースずつ移動できます。

    • 選択したコンテンツを一度に1ピクセルずつ移動するには、<Ctrl>キーを押しながら移動します。

  • 項目の選択:

    • コンテキストメニューの項目は、選択内容に応じて変わります。たとえば、ボタンを選択したか、フレームを選択したかに応じて、コンテキストメニューにはDelete Item (項目の削除)オプションまたはDelete Frame (フレームの削除)オプションが含まれる場合があります。

    • 複数の項目またはフレームを選択した場合、コンテキストメニューには、選択した項目すべてに適用されるオプションのみが含まれます。たとえば、フレームおよびボタンを選択した場合、コンテキストメニューには、Delete Items (項目の削除)オプションのみが含まれます。

    • 複数のフレームを選択した場合、コンテキストメニューには、Hide All Scroll Bars (すべてのスクロールバーを非表示)Delete Items (項目の削除)など、グループとしてフレームに適用できるオプションが含まれます。

    • 複数のフレームを選択して、一度にすべてのサイズを変更できます。1つのフレームの端をドラッグすると、他のフレームも同様にサイズ変更されます。

  • ダッシュボードのレポートの再配置または削除:

    • 入力コントロールが含まれるレポートをダッシュボードから削除すると、コントロールも削除されますが、ラベルはそのまま残ります。ラベルは手動で削除します。

    • 削除された入力コントロールにカスタムURLフレームがマッピングされている場合、サーバはデフォルトのURLを示しますが、パラメータを渡しません。

    • 意図せず削除されるのを避けるため、ダッシュボードで使用されているレポートを追跡します。レポートをリポジトリから削除した場合、または新しい場所に移動した場合、そのレポートはダッシュボードから削除されます。

  • ダッシュボードの埋め込み:

    • 循環依存関係が生じる場合を除き、ダッシュボードに他のダッシュボードを含めることができます。ダッシュボードをそのダッシュボード自体に追加しようとしないでください。

    • 1つのダッシュボード内にある、同じ入力コントロールを参照する複数のレポートは、その1つの入力コントロールによって制御されます。ユーザが各レポートに対して個別に入力コントロールを設定できるようにする場合は、それぞれが入力コントロールを参照する2つのダッシュボードを作成します。その後、他の2つを含む3番目のダッシュボードを作成します。

    • 図 3-1に示すように、同じダッシュボードを1つの親に2回追加すると、説得力のある比較を作成できます。

      下に示すダッシュボードでは、同じダッシュボードを2つの異なる入力コントロールとともに使用しています。1つはWindowsプラットフォーム、他方はLinuxプラットフォームです。この例では、異なるバージョンのWindowsおよびLinuxオペレーティングシステムを使用するデバイス数が示されています。

      図 3-1 説得力のある比較ダッシュボード