インベントリサーバの役割の理解

この節では、次のようなインベントリサーバに割り当てる役割について説明します。

インベントリサーバの役割の早見表は、インベントリサーバの役割の早見表を参照してください。


ルートサーバ

ルートサーバには次のような特徴があります。


Root Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバ)

インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバには、次のような特徴があります。

一元化したデータベースに企業のインベントリ情報を保存する場合、およびインベントリ対象ワークステーションがルートサーバと同じサイトにある場合には、インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバを選択します。インベントリ情報を、ワークステーションからルートサーバに直接送信することができます。インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバにあるインベントリデータベースには、下位レベルの全インベントリサーバのインベントリ情報だけでなく、インベントリ対象ワークステーションのインベントリ情報も収められます。

次の図は、インベントリ対象ワークステーションとインベントリデータベースが接続されたルートサーバを示しています。ルートサーバには、リーフサーバも接続されています。


インベントリ対象ワークステーションが接続されている最上位のルートサーバ。このインベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバに複数のリーフサーバを接続することもできます。


中間サーバ

中間サーバには次のような特徴があります。

リンクのパラメータが頻繁に変更されるサイトには中間サーバを設置します。中間サーバのディスクにスキャンファイルを保存することで、帯域幅と信頼性の差をカバーします。

次の図は、ルートサーバに接続されている中間サーバを示しています。2つのリーフサーバがインベントリ情報を中間サーバにロールアップします。この中間サーバは、インベントリ情報をルートサーバに接続された別の中間サーバにロールアップします。


下位のリーフサーバと最上位のルートサーバが接続されている中間サーバ。

この図では、異なるレベルにリーフサーバと中間サーバが多数あります。中間サーバは、スキャン情報を次のレベルのサーバにアップロードするための中継サーバです。最後の中間サーバは、最上位のルートサーバに接続されています。リーフサーバが地理的に分散している場合は、この構成例が一般的です。すべてのリーフサーバはインベントリ情報を中間サーバに転送します。

リーフサーバがWAN経由で中間サーバに接続される場合もあります。


データベースが接続されている中間サーバ

データベースが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。

インベントリレポートを生成して中間サイトを管理するには、データベースが接続された中間サーバを選択します。このインベントリサーバにロールアップされたインベントリ情報は、ローカルのインベントリデータベースに保存され、さらに次のレベルのインベントリサーバにロールアップされます。

次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。すべてのリーフサーバの統合されたインベントリ情報は、中間サーバレベルに配置されています。


ルートサーバと、インベントリデータベースが接続されている中間サーバ。下位のリーフサーバからこの中間サーバにインベントリ情報がロールアップされます。


Intermediate Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)

インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。

中間サーバと、その中間サーバが含まれるサイトにインベントリ対象ワークステーションを置き、そのインベントリ情報をルートサーバに保存したい場合には、インベントリ対象ワークステーションに接続された中間サーバを選択します。

次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。この中間サーバには、インベントリ対象ワークステーションも接続されています。


ルートサーバと、インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ。


Intermediate Server with Database and Inventoried Workstations (データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)

データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。

データベースが接続されている中間サーバおよびIntermediate Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)の機能をサイトで利用したい場合は、データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバを選択します。

次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。中間サーバには、インベントリ対象ワークステーションが接続されています。すべてのリーフサーバのデータをまとめたインベントリデータベースと、中間サーバに直接接続されたインベントリ対象ワークステーションは、中間サーバレベルで利用できます。


ルートサーバ、インベントリデータベース、およびインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ。


リーフサーバ

リーフサーバには次のような特徴があります。


インベントリ情報を中間サーバにロールアップするリーフサーバ。中間サーバは、インベントリ情報をルートサーバにロールアップします。


データベースが接続されているリーフサーバ

データベースが接続されているリーフサーバには次のような特徴があります。

リーフサーバの機能が必要な場合や、インベントリレポートを生成してサイトを管理する場合には、データベースが接続されているリーフサーバを選択します。

次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。1つのリーフサーバにインベントリデータベースが接続されています。このデータベースには、このリーフサーバに接続されているすべてのインベントリ対象ワークステーションからまとめられたインベントリ情報が保存されます。


インベントリデータベースが接続されたリーフサーバは、インベントリ情報を中間サーバにロールアップします。


スタンドアロンサーバ

スタンドアロンサーバには次のような特徴があります。

ネットワークが1つのサイトで構成されているときに、そのサイトを管理する場合には、スタンドアロンサーバを使用します。

次の図は、スタンドアロンサーバを示しています。


インベントリ対象ワークステーションとインベントリデータベースが接続されているスタンドアロンサーバ。


インベントリサーバの役割の早見表

Inventory Server インベントリデータベースはインベントリサーバに接続されているか インベントリ対象ワークステーションはインベントリサーバに接続されているか

ルートサーバ

Yes

No

Root Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバ)

Yes

Yes

中間サーバ

No

No

データベースが接続されている中間サーバ

Yes

No

Intermediate Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)

No

Yes

Intermediate Server with Database and Inventoried Workstations (データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)

Yes

Yes

リーフサーバ

No

Yes

データベースが接続されているリーフサーバ

Yes

Yes

スタンドアロンサーバ

Yes

Yes