ODBC対応データベースへのレポート機能をセットアップするには、次の作業を実行します。
使用するODBC対応データベースをインストールしていない場合は、Novell ZENworks 6.5 Desktop ManagementのCDに含まれているSybaseデータベースをインストールできます。Sybaseデータベースのインストール方法については、『Novell ZENworks 6.5 Desktop Managementインストールガイド』の「ZENworks Desktop Management Serverのインストール」を参照してください。
Sybaseは、ワークステーションインベントリデータベースにも使用されます。アプリケーション管理のレポート機能でデータベースを使用し、ワークステーションインベントリも使用する場合は、この2つの目的に同じデータベースを使用できます。各コンポーネントでは独自のデータベースが作成されます。アプリケーション管理ではnal.dbデータベースファイルが作成され、ワークステーションインベントリではmgmtdb.dbデータベースファイルが作成されます。
アプリケーション管理のレポート機能の主な要件はデータベースがユーザと同じサイトにあることなので、ワークステーションインベントリを使用するために必要な手順に従ってデータベースを配備した後で、アプリケーション管理のレポート機能で使用するデータベースをその中から選択します。ワークステーションインベントリのデータベースの展開については、ワークステーションインベントリのセットアップを参照してください。
Sybase以外のODBC対応データベースを使用する場合は、データベースがインストールされていることを確認する必要があります。データベースでテーブルを作成する必要はありません。はじめてApplication Launcherがイベントをデータベースに送信すると、適切なテーブルが自動的に作成されます。
Application Launcherは、ODBCドライバを使用してアプリケーションのイベント情報をデータベースに書き込みます。イベント情報を記録する各ワークステーションに、データベースに適合したODBCドライバがインストールされていることを確認する必要があります。
デフォルトでは、Sybaseデータベースの正しいODBCドライバがインストールされます。しかし、Windows 98の場合には、Windowsの最小インストール中にインストールされない2つのDLL (odbccp32.dllおよびodbcint.dll)を別にインストールする必要があります。これらのファイルは、MicrosoftのWebサイトまたは他のファイルダウンロードサイトからダウンロードします。こうしたファイルをインストールするには、Windowsのシステムディレクトリ(たとえば、c:\windows\system)にコピーします。アプリケーションオブジェクトを使用して、ファイルを該当するワークステーションに配布することもできます。Windows 2000/XPの場合には、ファイルをインストールする必要はありません。ファイルはすでにインストールされています。
ZENworks(R)に付属のSybaseデータベースをすでにインストールして使用している場合は、インストールプログラムによってeDirectoryにデータベースオブジェクト(Desktop Management Database_servername)が作成されます。その場合は、次の節データベースのODBC情報の設定に進んでください。
別のデータベースを使用している場合は、データベースを表すZENworksデータベースオブジェクトをeDirectoryに作成する必要があります。
ZENworksデータベースオブジェクトを作成するには
ConsoleOne(R)で、オブジェクトを作成するコンテナを右クリックし、[新規]、[オブジェクト]の順にクリックして、[新規オブジェクト]ダイアログボックスを開きます。
[ZENworksデータベース]を選択して[OK]をクリックし、[New ZENworks Database(新しいZENworksデータベース)]ダイアログボックスを表示します。
![[New ZENworks Database(新しいZENworksデータベース)]ダイアログボックス](../graphics/zfd_am_db_create_a.gif)
[名前]ボックスに、データベースの名前(Desktop Management Database_ZENServerなど)を入力します。
[作成後に詳細を設定]チェックボックスを選択し、[OK]をクリックして、[ZENworksデータベース]プロパティページを表示します。
![[ZENworksデータベース]ページ](../graphics/zfd_am_db_zdb_a.gif)
[サーバDN]フィールドで、データベースが物理的にインストールされ、実行されているサーバを表すサーバオブジェクトを参照して選択します。
読み書き可能、読み取り専用、および書き込み専用ユーザに対する次のユーザ名フィールドとパスワードフィールドに情報を入力します。
[Database (Read-Write) User Name]: データベースへの読み取りおよび書き込みアクセス権を与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_DBA」です。
[Database (Read-Write) Password]: 読み書き可能なユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
[Database (Read Only) User Name]: データベースへの読み込みアクセス権のみを与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_READER」です。
[Database (Read Only) Password]: 読み書き可能なユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
[Database (Write Only) User Name]: データベースへの書き込みアクセス権のみを与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_UPDATER」です。
[Database (Read-Write) Password]: 読み書き可能なユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
[OK]をクリックして情報を保存します。
Application LauncherはODBCドライバを使用して、イベント情報をデータベースに書き込みます。Application Launcherが必要とするODBCドライバ情報をデータベースオブジェクトに設定しておくことも必要です。
ODBC情報を設定するには
データベースオブジェクトを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
[Odbcドライバ情報]タブをクリックします。
![[Odbcドライバ情報]ページ](../graphics/zfd_am_db_odbc_a.gif)
次の各フィールドに情報を入力します。
[ドライバファイル名]: データベースにアクセスするためにApplication Launcherが使用するワークステーションのODBCドライバファイル名を指定します。Sybaseの場合は、このフィールドに入力する必要はありません。Application Launcherがインストールされているドライバを自動的に検出します。
[データソース名]:「NAL Reporting」と入力します。
[接続パラメータ]:データベースに接続するための適切なコマンドを指定します。Sybaseの場合、次のようなコマンドを入力します。
CommLinks=TCPIP{Host=IPAddress:2638};AutoStop=Yes;Integrated=No;DBN=NAL;ENG=IPAddress
IPAddressは、データベースがインストールされているサーバの実際のIPアドレスに置き換えます。
[OK]をクリックして、ODBCドライバ情報を保存します。
前の節でデータベースオブジェクトに定義したODBCプロパティに対する読み込みおよび比較の権利をユーザに与える必要があります。これにより、Application Launcherで、データベースにアクセスするために必要なODBC情報を取得できるようになります。
権利を付与するには
ZENworksデータベースオブジェクトを右クリックし、[オブジェクトのトラスティ]をクリックします。
[トラスティの追加]をクリックします。
[PUBLIC(パブリック)]を選択し、[OK]をクリックすると、トラスティのリストに[PUBLIC(パブリック)]が追加されます。
[PUBLIC(パブリック)]をトラスティとして追加すると、データベースオブジェクトのすべてのプロパティに対する読み込みと比較の権利がすべてのユーザに与えられます。この「すべてのプロパティ」には、データベースにアクセスするために使用されるユーザ名やパスワードも含まれます。これを避けるには、[PUBLIC(パブリック)]アクセスを3つのODBCプロパティに制限する必要があります。
[プロパティ]リストで[All Attribute Rights(すべての属性に対する権利)]を選択し、[プロパティの削除]をクリックしてリストから削除します。
[プロパティの追加]をクリックして、[プロパティの追加]ダイアログボックスを表示します。[zendbODBCConnectionParameters]を選択し、[OK]をクリックして[プロパティ]リストに追加します。
デフォルトの権利、つまり[読む]と[比較]だけで十分です。これらの権利を変更する必要はありません。
ステップ 5を繰り返して、次のプロパティを追加します(デフォルトの権利[読む]と[比較]は変更しない)。
[OK]をクリックします。[OK]を再度クリックすると変更内容が保存されます。
Application Launcherでデータベースを使用できるようにするには、次の作業を実行します。
ZENworksデータベースポリシーを有効にして、コンテナと関連付けるには
ConsoleOne(R)で、使用するSLPのプロパティパッケージを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
または
SLPのプロパティパッケージがない場合は、新しいパッケージを作成するコンテナを右クリックし、[新規]>[ポリシーパッケージ]の順にクリックします。ポリシーパッケージウィザードに従って、SLPのプロパティパッケージを作成します。
![[一般ポリシー]ページ](../graphics/zfd_am_slp_gen_a.gif)
[一般]ページで、[使用可能]列のチェックボックスを選択し、[ZENworksデータベース]ポリシーを有効にします。
リストから[ZENworks データベース]ポリシーを選択し、[プロパティ]をクリックして、ZENworksデータベースのプロパティページを表示します。[アプリケーション管理]タブをクリックして[アプリケーション管理]ページを表示します。
![[アプリケーション管理]ページ](../graphics/zfd_am_slp_db_am_a.gif)
[データベースDN]フィールドで、アプリケーションイベントのレポート機能で使用するデータベースオブジェクトを参照して選択します。データベースのODBC情報の設定で設定したオブジェクトと同じオブジェクトを選択してください。
[OK]をクリックして[一般]ページに戻ります。
[関連付け]をクリックして[関連付け]ページを表示します。
このページを使用して、データベースに送信するレポートの対象になるユーザまたはワークステーションが配置されているコンテナにSLPのプロパティパッケージを関連付けます。ユーザオブジェクトおよびワークステーションオブジェクトが配置されているコンテナがペアレントコンテナに複数含まれている場合は、各コンテナを選択する代わりに、ペアレントコンテナを選択することができます。
[追加]をクリックし、追加するコンテナを参照して選択します。[OK]をクリックして、選択したコンテナをリストに追加します。
ステップ 7を繰り返して、さらにコンテナを追加します。
コンテナを追加し終わったら、[OK]をクリックして情報を保存します。
レポート機能に使用するデータベースの設定が完了したら、イベントのレポート機能を使用するアプリケーションオブジェクトを設定できます。イベントのレポート機能はアプリケーションごとに設定します。したがって、イベントのレポートを収集するアプリケーションと、収集しないアプリケーションを選択できます。
データベースレポート機能、SNMPトラップレポート機能、またはログファイルレポート機能を使用するためにアプリケーションを設定する方法については、レポート機能を使用するためのアプリケーションの設定を参照してください。