デフォルトでは次の例に示すように、NALキャッシュディレクトリはドライブのルートに隠しディレクトリ\nalcacheとして作成されます。
アプリケーションがユーザまたはワークステーションに関連付けられると、Application Launcherは\nalcacheディレクトリの下にアプリケーション用のディレクトリを作成します。アプリケーションのディレクトリには、アプリケーションオブジェクトのeDirectory識別名と同じ名前(たとえばSimple App.applications.novell)が付けられ、起動キャッシュとインストールキャッシュを構成するファイルが含まれています。これら2つのキャッシュについては次の節で説明します。
アプリケーションの起動キャッシュ内のファイルには、Application Launcherがアプリケーションを起動、実行、およびアンインストールするのに必要な情報が含まれています。アプリケーションがワークステーションに配布されるときに、Application Launcherはアプリケーションの起動キャッシュを自動的に作成します。Application Launcherがまだアプリケーションをワークステーションに配布していない場合、起動キャッシュには、アプリケーションのアイコンをワークステーションのデスクトップに表示するのに必要な情報のみが含まれています。
起動キャッシュファイルはアプリケーションディレクトリ(nalcache\edirectory_tree\app_objectディレクトリ)の直下に置かれます。次の表は起動キャッシュファイルを示しています。アプリケーションオブジェクトの設定によっては、一部のファイルが必要でない場合があり、それらのファイルは起動キャッシュに含まれません。
1 アプリケーションファイル、INI設定、ショートカットアイコン、レジストリ設定を含むファイル以外のすべてのファイルは、Application Launcherが時間による更新または手動更新を実行するたびに更新されます。更新されなかったファイルは、バージョン番号(アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[オプション]ページの順に選択)が変わるまで変更されません。これにより、Application Launcherは必要に応じて、アプリケーション(ファイル、INI設定、ショートカット、レジストリ設定を含む)を正常にアンインストールすることができます。
インストールキャッシュには、アプリケーションをインストールまたは検証(修復)するのに必要なアプリケーションソースファイルが含まれています。Application Launcherは、アプリケーションオブジェクトをユーザまたはワークステーションに関連付けるときに[強制キャッシュ]オプションが選択された場合のみ、アプリケーションのインストールキャッシュを作成します。インストールキャッシュはnalcache\edirectory_tree\app_object\installディレクトリに作成されます。
インストールキャッシュ内のファイルは圧縮されていますが、それでもワークステーションのローカルドライブで大きなディスク容量が必要です。したがって、eDirectoryから切断されているときにユーザがアプリケーションをインストールまたは検証する必要がある場合のみ、アプリケーションをキャッシュするようにします。
アプリケーションは、インストールキャッシュにキャッシュされていなくても、切断モードで実行できます。アプリケーションを切断モードで実行するには、ワークステーションに配布(インストール)しておく必要があります。アプリケーションをインストールキャッシュにキャッシュすることによってできることは、アプリケーションを切断モードでインストールまたは検証(修復)することのみです。