Upgrade Serviceの理解
アップグレードサービスは、サービスマネージャによりロードされるサービスとして実行され、次の作業を行います。
- ZENworks for Desktops 3 SP1またはZENworks for Desktops 3.2データベースをZENworks 6.5デスクトップ管理データベースに移行します。詳細については、インベントリデータベースの移行を参照してください。
- ZENworks for Desktops 3 SP1またはZENworks for Desktops 3.2の残留.strファイルをZENworks 6.5 Desktop Management .strファイルに変換します。詳細については、ZENworks for Desktops 3.xの残留ファイルの変換と移動を参照してください。
アップグレードサービスは、すべての作業をステートドリブン方式で実行します。これは、あるステップが正常に実行されたとき、Upgrade Serviceが同じステップを実行しないようにするためです。Upgrade Serviceは非割り込みサービスです。このため、Upgrade Serviceを手動で中止することはできません。Upgrade Serviceは、すべての機能を実行した後で自動的に終了します。
この節では、次のトピックについて説明します。
インベントリデータベースの移行
インベントリデータベースの移行は、スキーマの移行とデータの移行の2段階で構成されています。
インベントリデータベースを移行するには、次の作業を実行します。
- すべてのSQLスクリプトが含まれている.zipファイルを解凍します。スキーマの移行を開始する前に、データベースから定数を入れてSQLファイルを変換します。
- スキーマの移行段階:ZENworks 6.5 Desktop Managementスキーマに従って、テーブル、プロシージャ、ビューなどの関連するスキーマオブジェクトを変更するか、追加します。テーブル、プロシージャ、およびビューに適切に権利を与えます。
- データの移行段階:ZENworks for Desktops 3.xスキーマの旧データをZENworks 6.5 Desktop Managementスキーマに移行します。移行に要する時間は、データベースのサイズによって異なります。
- 移行後の修正。
データベースの移行作業は、移行ログに記録されます。移行ログは、installation_path\zenworks\inv\server\wminv\logs\migrationlogs ディレクトリに作成されます。
ZENworks for Desktops 3.xの残留ファイルの変換と移動
残留ファイルとは、ZENworks 6.5デスクトップ管理インベントリサービスが初めて実行される前に収集されたZENworks for Desktops 3.xの.strファイルまたは.zipファイルです。
アップグレードサービスは次の作業を実行します。
- dbdirディレクトリの.strファイルをZENworks 6.5 Desktop Managementの.strファイルに変換します。
- dbdirディレクトリの.zipファイルをdbdirconvディレクトリに移動します。
- entpushディレクトリの.zipファイルをentpushzipconvディレクトリに移動します。
- entpushディレクトリの.strファイルをentpushstrconvディレクトリに移動します。
- entmergeディレクトリの.strファイルをentmergeconvディレクトリに移動します。
- dbdir\tempディレクトリの.strファイルと.prpファイルをdbdirtempconvディレクトリに移動します。
これは、ZENworks 6.5 Desktop ManagementのStorerサービスとSender-Receiverサービスが、新しいインベントリ情報を処理しリフレッシュする前に、dbdir、entpush、およびentmergeディレクトリにある残留ファイルを処理することを確認するためです。
警告: アップグレード中およびアップグレード後は残留ファイルを削除することはできません。
Dbdirconv、entpushzipconv、entpushstrconv、entmergeconv、およびdbdirtempconvは、作業を容易にするためにアップグレードサービスによって作成された、補助ディレクトリです。