インベントリデータベースからの重複したワークステーションオブジェクトの削除

Dupremoveユーティリティを使用すると、インベントリデータベースから重複したワークステーションオブジェクトを削除できます。

重複したワークステーションオブジェクトとは、インベントリデータベースに複数のエントリを持つワークステーションです。インベントリデータベースにワークステーションオブジェクトの重複があると、データベース領域が無駄に使用されるだけでなく、Inventory ConsoleOneユーティリティ(照会、概要、インベントリレポート、データエクスポート)によるレポートに重複した情報が含まれる結果にもなります。

次の節では、Dupremoveユーティリティの使い方について説明します。


Dupremoveユーティリティの実行

  1. Inventory Serviceを停止します。詳細については、Inventory Serviceの開始と停止を参照してください。

  2. データベースサーバが稼動していることを確認します。

  3. Dupremoveユーティリティを実行します。

    • NetWareインベントリサーバ:

      sys:\system\dupremove.ncfを編集して、必要なパラメータを設定します。パラメータの設定については、dupremove.ncfを参照してください。パラメータの詳細については、Dupremoveスイッチについてを参照してください。

    • Windowsインベントリサーバ:

      Inventory_server_installation_directory\wminv\dupremove.batを編集して必要なパラメータを設定します。パラメータの設定については、dupremove.batを参照してください。パラメータの詳細については、Dupremoveスイッチについてを参照してください。

      ファイルを編集したら、サーバコマンドプロンプトで「dupremove」と入力します。

    重要:  サーバプロンプトまたはdupremove.ncf/dupremove.batファイル内では、パラメータを二重引用符で囲む必要があります。また、二重引用符内に空白を含めてはいけません。たとえば、"-dbtype=1"のように指定します。

    誤ったパラメータを指定したり、二重引用符内に空白を含めた場合、Dupremoveユーティリティは再試行を無限に繰り返します。

    NetWareインベントリサーバでこのプロセスを停止するには、最初にサーバプロンプトで「java -show」と入力してDupremoveユーティリティのプロセスIDを取得してから、「java -killDupremove_process_ID」と入力します。

    Windowsインベントリサーバでプロセスを停止するには、<Ctrl+C>を押します。

  4. Inventory Serviceを起動します。詳細については、Inventory Serviceの開始と停止を参照してください。

  5. 影響を受けるすべてのワークステーションオブジェクトまたはインベントリデータをこのインベントリサーバに送信するすべてのワークステーションオブジェクトのフルスキャンを実行します。

    • 影響を受けるワークステーションオブジェクトのフルスキャンを実行するには
    1. ConsoleOneで、ワークステーションオブジェクトを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

    2. [ZENworksインベントリ]タブをクリックし、[ワークステーションのスキャン設定]サブオプションをクリックします。

    3. [フルスキャンの開始]を選択します。

    4. [適用]、[閉じる]の順にクリックします。

    5. 影響を受けるすべてのワークステーションオブジェクトに対してステップ 5.aからステップ 5.dまでを実行します。

    • インベントリデータをこのインベントリサーバーに送信するすべてのワークステーションオブジェクトのフルスキャンを実行するには、インベントリサービスオブジェクトのフルスキャンを実行します。詳細については、Inventory Serviceオブジェクトの設定 を参照してください。


Dupremoveスイッチについて


-dbtype

-dbtypeは、インベントリデータベースの種類です。次のいずれかの値を指定できます。

インベントリデータベースが実行されているプラットフォーム Dbtype値

Sybase

0

Oracle

1

MS SQL

2


-sid

- sidは、インベントリデータベースを識別するサービスIDです。-sidは、JDBCに接続する必要があります。次のいずれかの値を指定できます。

インベントリデータベースが実行されているプラットフォーム サンプルのSID値

Sybase

mgmtdb

Oracle

orcl

MS SQL

mgmtdb


-port

-portは、インベントリデータベースが動作しているポート番号です。次のいずれかの値を指定できます。

インベントリデータベースが実行されているプラットフォーム サンプルのPort値

Sybase

2638

Oracle

1521

MS SQL

1433


Dupremoveの関数

次に示すDupremoveの関数は、dupremove.batまたはdupremove.ncfで一度に1つだけ使用する必要があります。

Dupremoveのスイッチ Description 可能な値/パターンタイプ

-listwsdup

インベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションをすべて表示します。

---

Sybaseインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて表示するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator "-host=127.0.0.1" "-listwsdup" "-dbtype=0" "-sid=mgmtdb" "-port=2638"

-listwsdirty

スキャンデータがインベントリデータベース内で更新されておらず、フルスキャンが必要なワークステーションをすべて表示します。

--

Oracleインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて表示するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

java -Djava.compiler=com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator "-host=127.0.01" "-listwsdirty" "-dbtype=1" "-sid=orcl" "-port=1521"

-listwspattern

定義したパターンに従ってワークステーションオブジェクトを表示します。

  • 特定の文字または文字列で始まるワークステーション名
  • 特定の文字または文字列を含む
    "-listwspattern"の値
  • 特定の文字または文字列で終了する
    "-listwspattern"の値
  • DNが"cn=ws"で始まり、Sybaseインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて表示するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-listwspattern=cn=ws%%""-dbtype=0" "-sid=mgmtdb" "-port=2638"

  • DNに"ou=novell"が含まれ、Oracleインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて表示するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-listwspattern=%%ou=novell%%""-dbtype=1" "-sid=orcl" "-port=1521"

  • DNが"T=novel_inc"で終了し、MS SQLインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて表示するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-listwspattern=%%T=novell_inc""-dbtype=2" "sid=mgmtdb" "-port=1433"

-remwsdup

インベントリデータベースからワークステーションオブジェクトを削除します。

  • * (アスタリスク):重複したワークステーションオブジェクトを持つすべてのワークステーションオブジェクトからすべての情報を削除します。
  • DN_of_a_workstation:特定のワークステーションオブジェクトのすべての情報を削除します。
  • MS SQLインベントリデータベースに重複したエントリを持つすべてのワークステーションオブジェクトからすべての情報を削除するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1" "-remwsdup=*""-dbtype=2" "-sid=mgmtdb" "-port=1433"

  • Oracleインベントリデータベースに重複したエントリを持つ1つのワークステーションオブジェクトからすべての情報を削除するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-remwsdup=ws.novell.novell_inc""-dbtype=1" "-sid=orcl" "-port=1521"

-remwspattern

定義したパターンに従ってワークステーションオブジェクトを削除します。

  • 特定の文字または文字列で始まるワークステーション名
  • 特定の文字または文字列を含む
    "-remwspattern"の値
  • 特定の文字または文字列で終了する
    "-remwspattern"の値
  • DNが"cn=ws"で始まり、Sybaseインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて削除するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-remwspattern=cn=ws%%""-dbtype=0" "-sid=mgmtdb" "-port=2638"

  • DNに"ou=novell"が含まれ、Oracleインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて削除するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-remwspattern=%%ou=novell%%""-dbtype=1" "sid=orcl" "-port=1521"

  • DNが"T=novel_inc"で終了し、MS SQLインベントリデータベースに重複したエントリを持つワークステーションオブジェクトをすべて削除するには、dupremove.ncfまたはdupremove.batに次のコマンドを入力します。

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-remwspattern=%%T=novell_inc%%""-dbtype=2" "-sid=mgmtdb" "-port=1433"

-remwsfile

名前がファイルにリストされているワークステーションオブジェクトを削除します。

ファイル名を含む、ファイルの完全パス

  • MS SQLインベントリデータベースに重複したエントリを持ち、c:\Windows\wsname.txtにリストされているワークステーションオブジェクトをすべて削除するには

    java -Djava.compiler= com.novell.zenworks.desktop.inventory.storer.DatabaseOperator"-host=127.0.0.1""-remwsfile=c:\\windows\\wsname.txt" "-dbtype=2" "-sid=mgmtdb""-port=1433"

c:\Windows\wsname.txtの内容を次に示します。

CN=a.OU=b.O=c.T=Novell_inc
CN=ws.OU=novell.T=novell_inc
WS1.novell.novell_inc
WS2.novell.novell_inc


-user

インベントリデータベースにデフォルトユーザ(mwdba)としてログインしていない場合のみ、ユーザ名を指定します。


-password

インベントリデータベースにデフォルトパスワードでログインしていない場合のみ、パスワードを指定します。