デスクトップ管理エージェントディストリビュータによる、Windowsワークグループ内でのワークステーションへのエージェントの展開

エージェントディストリビュータを実行するワークステーションがMicrosoftドメインのメンバーでない場合、エージェントディストリビュータを使用して、デスクトップ管理エージェントをそのWindowsワークグループのメンバーであるターゲットワークステーションに配布することができます。

この節では、次の情報について紹介します。


エージェントディストリビュータの使用に対する前提条件

エージェントディストリビュータを使用してWindowsワークグループ内のターゲットワークステーションにデスクトップ管理エージェントを配布する前に、次の前提条件が満たされていることを確認します。


Windowsワークグループメンバーへのデスクトップ管理エージェントの配布

ZENworks 6.5 Desktop Management SP1の一部として、同じWindowsワークグループのメンバーであるワークステーションにデスクトップ管理エージェントを展開できます。

  1. Windowsワークステーションで、Windowsワークグループの管理者としてローカルにログインします。

  2. WindowsワークステーションでConsoleOneを起動し、[ツール]>[ZENworksユーティリティ]>[エージェントのインストール]の順にクリックします。

    または

    sys\public\mgmt\ConsoleOne\1.2\binディレクトリから配布ワークステーションにagentdistributor.exeファイルをコピーして、ローカルワークステーションでそれを実行します。

    [エージェントの配布ユーティリティ]ダイアログボックスが表示されます。


    [エージェントの配布ユーティリティ]ダイアログボックス
  3. [ZENworksデスクトップ管理エージェント(zfdagent.msi)の場所]フィールドで、zfdagent.msiファイルを参照して選択します。

    zfdagent.msiファイルがワークステーションのローカルドライブまたは利用可能なネットワークドライブに配置されていない場合、Novell ZENworks 6.5 Desktop Management CDに配置されている\agentinstall\englishディレクトリからコピーします。

  4. 管理エージェントオプションを設定します。手順は次のとおりです。

    1. [エージェントの設定]をクリックして[ZENworksデスクトップ管理エージェントの設定]ダイアログボックスを表示します。


      [ZENworksデスクトップ管理エージェントの設定]ダイアログボックス

      このダイアログボックスを使用して、デスクトップ管理エージェントオプションを設定します。選択するオプション([インストール]または[アンインストール])が、他のオプションの可用性を判断します。各オプションの説明が次にリストされています。

      アンインストール/インストール/再起動: デスクトップ管理エージェントをインストールまたはアンインストールする場合に選択します。選択が完了した後、ワークステーションを再起動する場合には、[再起動]を選択します。

      機能: インストールまたはアンインストールする機能を選択します。[アンインストール]および全機能を選択すると、ZENworksデスクトップ管理エージェントはアンインストールされます。

      Middle TierアドレスとHTTPポート: ZENworks Middle Tier Serverを使用している場合、デスクトップ管理エージェントが接続するZENworks Middle Tier ServerのDNS名またはIPアドレスを指定し、Apache Webサーバ(NetWare)またはIIS Webサーバ(Windows)がエージェントのログインをリッスンするのに使用するHTTPまたはNTTPSポート番号を指定します。

      Novell Clientを使用している場合は、Middle Tierアドレスは必要ありません。

      Middle Tierアドレスを指定しないと、エージェントディストリビュータが、Novell Clientがインストールされるインストール時間を確認します。Middle Tierが指定されていない場合、エージェントディストリビュータはエージェントをインストールしません。

      ログイン設定: この設定は、Workstation Managerで利用できるZENworks Middle Tier Serverログインオプションを決定します。

      • Novellログインの表示: このオプションを選択して、Workstation Managerにより表示されるMiddle Tier Serverログインを有効にします。

      • 編集可能なMiddle Tierアドレス: このオプションを選択して、ログイン中のMiddle Tier Serverアドレスをユーザが編集できるようにします。

      Application Launcher設定: この設定はNovell Application Launcherに適用します。

      • Application Launcherを1つのツリーに制限するにはこのオプションを選択して、Novell Application Launcherが1つのツリーのアプリケーションにのみアクセスするように制限します。[ZENworks for Desktopsツリー]フィールドでツリーを指定します。

      • Windowsのスタートアップ時に起動: Windowsのスタートアップフォルダに追加され、Windows起動時に起動されるNovell Application Launcherビュー(Application ExplorerまたはApplication Window)を選択します。Novell Application Launcherの起動にWindowsのスタートアップフォルダを使用しない場合は、どちらのビューも選択しません。

      ツリー設定: このフィールドを使用して、ZENworksツリーとして使用されるeDirectoryツリーを指定します。Workstation Managerがインストールされている場合、このツリーはポリシーを探すツリーになります。[1つのツリーにのみApplication Launcherを制限する]が選択されており、Application Launcherがインストールされている場合、このツリーはアプリケーションを探すツリーになります。

    2. デスクトップ管理エージェントオプションの設定が終了したら、[OK]をクリックして設定を保存し、[ZENworks Desktop Management -エージェントの配布ユーティリティ]ダイアログボックスに戻ります。

  5. デスクトップ管理エージェントを展開するワークステーションを追加します。手順は次のとおりです。

    1. [追加]をクリックして[IPターゲットワークステーションの選択]ダイアログボックスを表示します。


      [IPターゲットワークステーションの選択]ダイアログボックス
    2. 次のフィールドに情報を入力します。


      ワークステーション

      [IPアドレス]:デスクトップ管理エージェントを展開する各ターゲットワークステーションのIPアドレスを指定します。複数指定する場合はカンマで区切ります。IPアドレス範囲をリスト内の単一項目として指定することもできます。


      ワークステーション管理者のアカウント情報

      [ユーザ名]: ワークグループ管理者のユーザ名を入力します。

      [パスワード]: ワークグループ管理者のパスワードを入力します。

      [パスワードの再入力]: ワークグループ管理者のパスワードであることを確認するために、パスワードを再入力します。

      注:  [IPアドレス]フィールドで指定したすべてのターゲットワークステーションで同じアカウント情報(ユーザ名とパスワード)を使用する必要があります。

    3. [OK]をクリックして、ターゲットワークステーションのリストを保存します。

  6. [エージェントの展開]をクリックして、選択したワークステーションに対して管理エージェントを表示し、[ZENWorksデスクトップ管理エージェントのターゲットワークステーションへの配布]ダイアログボックスを表示します。


    ZENWorksデスクトップ管理エージェントのターゲットワークステーションへの配布ダイアログボックス

    ダイアログボックスは展開の成功と失敗を表示します。失敗イベントをプロジェクトファイル(.pad)に保存して、失敗したワークステーションの問題を修正後、[ファイル]メニューから開くことができます。

エージェントディストリビュータも、各配布の試みの成功と失敗のリストを含むログファイル(lastrun.log)を保管します。ログファイルは展開ウィンドウが表示するのと同じ出力ですが、開始と終了時間も含まれます。ファイルは同じディレクトリにagentdistributor.exeとして保存されます。サンプルlastrun.ログファイルは次のようになります。

=============  Start time Thursday, April 01, 2004 11:32 AM ==============
Workstation USER2DELL Successful
Workstation USER3DESKPRO-W98 Successful
=============  End time Tuesday, April 06, 2004 11:34 PM ================
=============  Start time Friday, April 09, 2004 12:49 PM =================
Workstation testing6 Failed - Unable to contact workstation.
Workstation WILLIAMS2KSP3 Failed - Unable to map $Admin share drive.
=============  End time Friday, April 09, 2004 12:49 PM  =================

エージェントディストリビュータもMSIデバッグファイルを各ワークステーションからコピーして、それを\workstationlogsディレクトリの下にあるWindowsドライブのルートに保管します。このディレクトリには最新のログファイルのみが含まれます。すべてのファイルが次の試行で削除され、ZENworksデスクトップ管理エージェントを配布します。このデバッグファイルにより、特定のワークステーションにおける展開の失敗をトラブルシューティグできます。ファイルの名前は.log拡張子がついたワークステーション名です(c:\workstationlogs\testing8.logなど)。