コンテナパッケージのポリシーのセットアップ

ZENworks Handheld Managementでは、検索およびハンドヘルドアプリケーション検索という2つのポリシーがコンテナパッケージに格納されます。

詳細情報については、以下を参照してください。


検索ポリシーの概要

ZENworks Handheld Managementのポリシーは、次のいずれかの方法でハンドヘルドデバイスオブジェクトに関連付けられます。

ZENworks Handheld Managementが使用する検索順序は、eDirectoryの標準の動作およびツリー内にある検索ポリシーと一致しています。ZENworks Handheld Managementのデフォルトでは、ハンドヘルドデバイスまたはユーザオブジェクトから始まり、デバイスがメンバーとなっているハンドヘルドグループまたはユーザグループへと続き、適用するポリシーを探してツリーを進んでいきます。すべてのハンドヘルドポリシーが結合され、その結果がハンドヘルドデバイスに適用されます。Palm設定ポリシーが2つある(一方はハンドヘルドデバイスオブジェクトに直接関連付けられ、他方はハンドヘルドデバイスオブジェクトの親コンテナに関連付けられている)など、競合が発生している場合は、最初に見つかったポリシーが適用されます。この場合は、ハンドヘルドデバイスオブジェクトに直接関連付けられたPalm設定ポリシーが適用されます。

ハンドヘルドユーザパッケージ内のポリシーと、ハンドヘルドパッケージ内の別のポリシーが競合している場合は、ハンドヘルドユーザパッケージ内の設定が適用されます。たとえば、ハンドヘルドユーザパッケージ内にPalm設定ポリシーを設定して有効にした場合、ハンドヘルドパッケージ内にも有効なPalm設定ポリシーがあるときは、ハンドヘルドユーザパッケージ内のポリシーが優先して適用されます。

ファイル取得ポリシー(Palmファイル取得ポリシーおよびWinCEファイル取得ポリシー)は、最初に見つかったポリシーが適用されるというルールに対する例外を示しています。これらのファイル取得ポリシーは、複数(1つのポリシーパッケージに何回でも追加できます)および累積的(設定が異なる多数のファイル取得ポリシーを、単一のハンドヘルドデバイスオブジェクト、ハンドヘルドグループオブジェクト、またはコンテナオブジェクトに対して有効にできます)です。ファイル取得ポリシーは複数および累積的であるため、ZENworks Handheld Managementが複数のファイル取得ポリシーを見つけた場合でも、競合は発生しません。有効なすべてのファイル取得ポリシーが適用されます。

検索ポリシーは、有効なポリシーを検索する対象ツリー内の範囲を制限するために使用します。ツリー内のポリシー検索対象範囲を制限することに加え、両方のポリシーによって、ZENworks Handheld Managementでポリシーを検索する際に使用される検索順序(オブジェクト、グループ、コンテナ)が決まります。最初に見つかったポリシーが適用される(すでに説明したように、ファイル取得ポリシーは例外です)ため、検索順序は重要です。

ハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーは、ハンドヘルドアプリケーションオブジェクトを検索する対象ツリー内の範囲を制限するために使用します。

ディレクトリに多数のオブジェクトが含まれている場合、有効な検索ポリシーがないときは、ZENworks Handheld Managementではツリー内の非効率的な検索が実行されることになります。このため、検索ポリシーとハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーの両方を利用する必要があります。

検索ポリシーとハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーは、次の利点をもたらします。

検索ポリシーにより、ハンドヘルドデバイスオブジェクトに関連付けるポリシーをZENworks Handheld Managementが判別する方法が決まります。ハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーにより、ハンドヘルドデバイスオブジェクトに関連付けるハンドヘルドアプリケーションオブジェクトをZENworks Handheld Managementが判別する方法が決まります。いずれかのポリシーを有効にするには、そのポリシーをコンテナに関連付けます。どちらの検索ポリシーも、指定されたコンテナ内またはコンテナ下にあるハンドヘルドデバイスやユーザオブジェクトに適用されます。

検索の開始場所から上位または下位の方向で、検索範囲として含めるレベル数を指定することができます。

数値 説明

0

検索範囲を選択されたレベルに制限します。

1

選択されたレベルの1つ上のレベルまで検索します。

たとえば、ハンドヘルドデバイスオブジェクトの親コンテナを選択した場合は、この親レベルの1つ上のレベルまで検索されます。

-1

選択されたレベルの1つ下のレベルまで検索します。

たとえば、[Root]を選択した場合に「-1」を指定すると、[Root]の1つ下のレベルまで検索されます。

検索ポリシーが有効になっていない場合は、デフォルトでは、親コンテナから[Root]まで検索するように設定されています。ツリーの情報に向かって[Root]に至るまでの各コンテナがチェックされ、それぞれのコンテナに関連付けられているポリシーパッケージおよびハンドヘルドアプリケーションオブジェクトが検索されます。

デフォルトの検索ポリシーは、ハンドヘルドデバイスオブジェクトに関連付けられているポリシーパッケージをチェックしてから、そのオブジェクトが属しているグループやコンテナについてチェックします。

デフォルトの検索順序は、オブジェクト>グループ>コンテナですが、この順序は変更できます。これらの検索場所を1つに限定することもできます。たとえば、検索順をオブジェクト>コンテナに設定することによって、グループオブジェクトを検索対象から外すことができます。

また、検索範囲を[Root]までではなく、関連付けられているコンテナ内に限定することによって、不要なLANトラフィックの発生を防ぐこともできます。

検索ポリシーは、他のポリシーを検索するために必要です。検索ポリシーは、コンテナレベルにセットアップしてください。ネットワークトラフィックを最小限に抑えるために、必要に応じて任意の数の検索ポリシーをセットアップできます。


検索ポリシー

検索ポリシーは、有効なポリシーを検索する対象ツリー内の範囲を制限するために使用します。

検索ポリシーをセットアップするには

  1. ConsoleOneで、新しく作成したコンテナパッケージを右クリックし、[Properties]をクリックします。

    コンテナパッケージ作成の詳細については、ポリシーパッケージの作成を参照してください。


    [Properties of Container Package]ダイアログボックス

  2. [Enabled]列の下にある検索ポリシーのチェックボックスを選択します。

    この操作により、ポリシーが選択されると同時に有効になります。

  3. [Properties]をクリックして[Search Level]ページを表示します。


    [Properties of Container Package]ダイアログボックスの[Search Level]ページ

  4. どのレベルまで検索するかをドロップダウンリストから選択します。

    [[Root]]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトからツリーのルートまで検索します。

    [Object Container]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトからオブジェクトの親コンテナまで検索します。

    [Associated Container]: ZENworks for Handhelds 4以降を使用している場合、以前のバージョンの[パーティション]は[Associated Container]に置き換えられています。[Associated Container]を選択すると、ZENworks Handheld Managementはパーティションの境界まで検索します。

    [Selected Container]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトから選択されたコンテナに至るまで検索します。

  5. [Selected Container]を選択した場合は、コンテナを参照して選択します。

  6. 検索の範囲を上位または下位のレベルで制限するには、-25〜25の範囲で数値を指定します。

  7. [Search Order]タブをクリックします。


    [Search Order]ページ

  8. ポリシーの検索順序を指定します。必要に応じて、矢印キー、[Add]ボタン、および[Remove]ボタンを使用します。

    NOTE:  その他のZENworks製品(ZENworks Desktop ManagementおよびZENworks Server Management)のいずれが存在しているかによって、ConsoleOneで[Refresh Interval]ページが表示されることがあります。ただし、ZENworks Handheld Managementでは[Refresh Interval]ページでの設定は使用されません。

  9. [OK]をクリックします。

  10. このパッケージの全ポリシーの設定が終了したら、コンテナパッケージの関連付けの手順を実行し、ポリシーパッケージを関連付けます。


ハンドヘルドアプリケーション検索ポリシー

ハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーは、ハンドヘルドアプリケーションオブジェクトを検索する対象ツリー内の範囲を制限するために使用します。

ハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーをセットアップするには

  1. ConsoleOneで、コンテナパッケージを右クリックし、[Properties]をクリックします。


    [Properties of Container Package]ダイアログボックス

  2. [Enabled]列の下にあるハンドヘルドアプリケーション検索ポリシーのチェックボックスを選択します。

    この操作により、ポリシーが選択されると同時に有効になります。

  3. [Properties]をクリックして[Search Level]ページを表示します。


    [Search Level]ページ

  4. どのレベルまで検索するかを選択します。

    [[Root]]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトからツリーのルートまで検索します。

    [Object Container]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトからオブジェクトの親コンテナまで検索します。

    [Associated Container]:ZENworks for Handhelds 4以降を使用している場合、以前のバージョンの[パーティション]は[Associated Container]に置き換えられています。[Associated Container]を選択すると、ZENworks Handheld Managementはパーティションの境界まで検索します。

    [Selected Container]: ハンドヘルドデバイスオブジェクトから選択されたコンテナに至るまで検索します。

  5. [Selected Container]を選択した場合は、コンテナを参照して選択します。

  6. 検索の範囲を上位または下位のレベルで制限するには、-25〜25の範囲で数値を指定します。

  7. [Search Order]タブをクリックします。


    [Search Order]ページ

  8. ポリシーの検索順序を指定します。

    必要に応じて、方向キー、[Add]ボタン、および[Remove]ボタンを使用して検索順序を変更します。

  9. [OK]をクリックします。

  10. このパッケージの全ポリシーの設定が終了したら、コンテナパッケージの関連付けの手順を実行し、ポリシーパッケージを関連付けます。


コンテナパッケージの関連付け

ポリシーは、設定して有効にしても、そのポリシーパッケージとコンテナオブジェクトを関連付けなければ機能しません。

  1. ConsoleOneで、コンテナパッケージを右クリックし、[Properties]をクリックします。

  2. [Associations]タブ>[Add]の順にクリックします。

  3. パッケージを関連付けるコンテナを参照して選択し、[OK]をクリックします。