ZENworks 6.5 Server ManagementのインベントリデータベースからCSV形式(カンマ区切り)ファイルまたはXMLファイルにエクスポートするインベントリ情報は、カスタマイズすることができます。
オペレーティングシステム名やバージョンなど、エクスポートする必要があるインベントリコンポーネントを選択します。属性をエクスポートする元のインベントリ対象サーバを、さらに絞ることができます。たとえば、特定の速度のプロセッサが搭載されたインベントリ対象サーバだけをエクスポートできます。Data Exportツールにより、こうした照会条件を満たすすべてのインベントリ対象サーバが.csvファイルまたは.xmlファイルにエクスポートされます。
同じデータエクスポート設定を再利用してエクスポートできるよう、データエクスポート設定を保存できます。
次に示す節では、Data Exportツールの使用方法について説明します。
ConsoleOneで、コンテナを選択します。
Data Exportツールを実行します。
[Create a New Database Query]を選択します。
このオプションにより、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、およびその他エクスポート対象になるインベントリコンポーネントを定義した新しい照会条件を追加できます。照会対象のサーバとデータベースサイトを制限する基準を指定することもできます。指定したインベントリコンポーネントと基準に従って、データベースからインベントリ情報が.csvまたは.xmlファイルにエクスポートされます。
注: データエクスポート用の既存の設定をロードする場合は、[Open a Saved Database Query]を選択します。このオプションを使って、データエクスポート用の設定を編集し、データを.csvまたは.xmlファイルにエクスポートすることができます。詳細については、既存の環境設定ファイルのロードを参照してください。
[Next]をクリックします。
インベントリ対象サーバのフィルタ条件を指定します。
[Edit Query]をクリックします。照会の定義方法の詳細については、データベース照会によるインベントリ対象サーバのインベントリ情報の表示を参照してください。
(オプション)サポートされているカテゴリのソフトウェアクラスおよび属性を使って照会を定義した場合に限り、[Enable Filter]オプションを選択できます。サポートされているカテゴリは次のとおりです。
異なるカテゴリに属する属性が照会に含まれる場合は、[Enable Filter]オプションを選択することができません。たとえば、software.name=word、softwaregroup.name=office、およびdiskusage.name=exeを含む照会の場合、このオプションを利用することができません。
前の条件を満たす照会に基づいて、.csvまたは.xmlファイルに保存される結果のフィルタ処理を実行する場合は、[Enable Filter]チェックボックスを選択します。
インベントリデータベースから情報をエクスポートするためのスコープを設定します。
ConsoleOneスナップインおよびデータエクスポートツールがZENworks 6.5 Server ManagementおよびZENworks 6.5 Desktop Managementの両方にインストールされている場合、データエクスポートツールを使って、インベントリ情報のエクスポート対象であるスコープを変更することができます。
デフォルトでは、[Servers]オプションが有効になります。照会式を満たすすべてのインベントリ対象サーバが検索されます。ZENworks 6.5 Server ManagementおよびZENworks 6.5 Desktop Managementが同じ環境にインストールされている場合は、[Workstations]、[Servers]、および[Both]の各オプションを利用できます。[Servers]を選択すると、照会式を満たすすべてのインベントリ対象サーバが検索されます。[Both]を選択すると、照会式を満たすインベントリ対象ワークステーションおよびインベントリ対象サーバがすべて検索されます。
定義した照会を確認します。
[Next]をクリックします。
データベースフィールドのリストからデータベースフィールドを選択し、[Add]をクリックします。
グループコンポーネントを選択すると、グループに属するすべてのサブコンポーネントも追加されます。たとえば、Softwareコンポーネントグループを選択すると、Softwareのサブコンポーネント(ベンダ名、製品名、バージョンなど)も追加されます。
[Next]をクリックします。
データエクスポートの設定を表示します。
照会を実行するコンピュータを選択します。
[Perform the Query from This Computer]: コンピュータからデータエクスポート処理を実行するには、[Perform the Query from This Computer]を選択します。このオプションは、指定したデータベースサーバのインベントリデータベースにアクセスし、.csvまたは.xmlファイルにデータをエクスポートします。
[Perform the Query on a Remote Server]: Server InventoryコンポーネントがインストールされているサーバからData Exportプログラムを実行するには、[Perform the Query on a Remote Server]を選択します。
10,000以上のインベントリ対象サーバを含む大容量データベースから情報をエクスポートする場合、またはエクスポートのために20以上のデータベースフィールドを選択した複雑な照会を使用する場合、サーバからData Exportプログラムを実行することをお勧めします。
.csvまたは.xmlファイルにコンピュータのデフォルトのエンコードを適用する場合は、[Default Encoding]を選択します。[Default Encoding]はデフォルトで選択されています。.csvまたは.xmlファイルにUnicodeエンコードを適用するには、[Unicode Encoding]を選択します。
注: ローカルコンピュータからデータエクスポートを実行するのに.expファイルを作成したが、同じ.expを使用してリモートサーバからデータエクスポートを実行し、Unicodeエンコードを使用する場合、手動で.expファイルを編集して、DEExportEncodeの値をUNICODEに設定する必要があります。
[Next]をクリックします。
エクスポートオプションを選択します。
これにより、指定したディレクトリ内に.csvまたは.xmlファイルが生成されます。
.csvファイルにエクスポートされたデータを確認するには、Microsoft Excelやその他のCSV対応ビューアでファイルを開きます。
.xmlファイルの場合は、XML SpyなどのXMLビューアでファイルを開きます。詳細については、XMLの概要とXMLファイルの内容を参照してください。
既存の環境設定ファイル(.exp)をロードすることができます。.expファイルには、選択したインベントリコンポーネントなどの設定のほかに、インベントリ対象ワークステーションのデータエクスポートにフィルタを適用するために作成した照会も含まれます。
.expファイルをロードした後で、データエクスポートの設定を変更し、.csvまたは.xmlファイルにデータをエクスポートできます。
データエクスポートのため、既存の環境設定をロードするには
データ環境設定ファイルが生成されていることを確認します。
インベントリ情報のエクスポート手順で説明されている手順を完了します。この手順により、.csvまたは.xmlファイルおよびデータ環境設定ファイルが生成されます。
ConsoleOneでコンテナを選択し、次のいずれかの手順を実行してData Exportツールを起動します。
[Open a Saved Database Query]を選択し、[Next]をクリックします。
.expファイルのデフォルトディレクトリは、consoleone\consoleone_version\reporting\exportです。[Browse]をクリックして、既存の.expファイルを開きます。
.expおよび.cfgファイルが無効であるか、古いバージョンである場合、データのエクスポートは実行されません。データのエクスポートにより、エクスポートの照会条件およびフィルタ条件を満たすサーバの数およびサーバが表示されます。
保存された照会のリストから、保存済みのデータベース照会を選択します。
保存された照会のリストから、保存済みのデータベース照会を選択します。リストボックスには、consoleone\consoleone_version\reporting\exportで保存されている.expファイルが表示されます。
または
[Browse]をクリックして、他の場所に保存されている既存の.expファイルを開きます。
(オプション) .expおよび.cfgファイルが無効であるか、古いバージョンである場合、データのエクスポートは実行されません。データのエクスポートにより、エクスポートの照会条件およびフィルタ条件を満たすサーバの数およびサーバが表示されます。
既存の照会を編集する場合は、[Edit]をクリックして照会を編集し、新しいデータベースフィールドを選択します。照会の定義方法の詳細については、データベース照会によるインベントリ対象サーバのインベントリ情報の表示を参照してください。
[Next]をクリックします。
データエクスポートの設定を表示します。
照会を実行するコンピュータを選択します。
[Perform the Query from This Computer]: コンピュータからデータエクスポート処理を実行するには、[Perform the Query from This Computer]を選択します。このオプションは、指定したデータベースサーバのインベントリデータベースにアクセスし、.csvまたは.xmlファイルにデータをエクスポートします。
[Perform the Query on a Remote Server]: Server InventoryコンポーネントがインストールされているサーバからData Exportプログラムを実行するには、[Perform the Query on a Remote Server]を選択します。
10,000以上のインベントリ対象サーバを含む大容量データベースから情報をエクスポートする場合、またはエクスポートのために20以上のデータベースフィールドを選択した複雑な照会を使用する場合、サーバからData Exportプログラムを実行することをお勧めします。
.csvまたは.xmlファイルにコンピュータのデフォルトのエンコードを適用する場合は、[Default Encoding]を選択します。[Default Encoding]はデフォルトで選択されています。.csvまたは.xmlファイルにUnicodeエンコードを適用するには、[Unicode Encoding]を選択します。
[Next]をクリックします。
エクスポートオプションを選択します。
10,000以上のインベントリ対象サーバを含む大容量データベースから情報をエクスポートする場合、またはエクスポートのために20以上のデータベースフィールドを選択した複雑な照会を使用する場合、サーバからData Exportプログラムを実行することをお勧めします。
サーバからData Exportプログラムを実行するには
データ環境設定ファイルが生成されていることを確認します。
インベントリ情報のエクスポート手順で説明した手順1から手順5を実行して、.expファイルに確実に設定を保存します。
.expファイルを保存する際、対応するデータ環境設定ファイルが.expファイルと同じディレクトリに同じファイル名で作成されます。拡張子は.cfgです。
Server InventoryコンポーネントがインストールされているサーバからData Exportプログラムを実行するには、[Perform the Query on a Remote Server]をクリックして、[Finish]をクリックします。
.expファイルおよび.cfgファイルをサーバにコピーします。
この2つのファイルは、インベントリサーバの同じディレクトリに存在する必要があります。
サーバコンソールから、NetWareサーバの場合にはdbexport.ncfを、Windowsサーバの場合はdbexport.batを実行します。次のように入力します。
DBEXPORT "configuration_filename.exp" "csv_filename.csv"
configuration_filename.expは、データエクスポート設定を含む既存のファイルです。二重引用符内のconfiguration_filename.expおよびcsv_filename.csvにはファイル名を入力する必要があります。データベースからエクスポートされたデータは、csv_filename.csvに保存されます。
.expファイルに対応する.cfgファイルは、.expファイルと同じフォルダに保存する必要があります。.cfgファイルには、エクスポートされるデータベース属性のリストが含まれます。
.expおよび.cfgファイルが無効であるか、古いバージョンである場合、データのエクスポートは実行されません。データのエクスポートにより、エクスポートの照会条件およびフィルタ条件を満たすインベントリ対象サーバの数が表示されます。
Server Inventoryにより、Data Exportツールを使って、インベントリ情報をインベントリデータベースからXML(.xml)ファイルにエクスポートすることができます。
XMLは、構造化されたデータを表すためのフォーマットを提供するマークアップ言語です。XML文書はテキストベースのフォーマットです。XMLのソースは、XML要素で構成されますXMLのタグは事前に定義されていないため、独自にタグを定義する必要があります。
XMLに関する詳細については、W3C (World Wide Web Consortium) Activity and Information Webサイトを参照してください。
.xmlファイルのサンプルは次のとおりです。
<?xml version="1.0" encoding='UTF-8'?>
<!DOCTYPE InventoryInformation [<!ELEMENT Attribute (value)>
<!ATTLIST Attribute
name CDATA #REQUIRED
type (custom | regular) #REQUIRED
units CDATA #IMPLIED
>
<!ELEMENT Class (Attribute*)>
<!ATTLIST Class
name CDATA #REQUIRED
instance CDATA #REQUIRED
>
<!ELEMENT InventoryInformation (Machine+)>
<!ELEMENT Machine (Class+)>
<!ATTLIST Machine
name CDATA #REQUIRED
>
<!ELEMENT value (#PCDATA)>]
>
<InventoryInformation>
<Machine name="blr-stl-zen1.blr.novell.com">
<Class name="Processor" instance="1">
<Attribute name="Current Clock Speed" type="regular" units="MHz">
<value>2800</value>
</Attribute>
<Attribute name="Processor Family" type="regular">
<value>"Intel(R) Xeon(TM)"</value>
</Attribute>
</Class>
<Class name="IP" instance="1">
<Attribute name="IP Address" type="regular">
<value>164.99.163.9</value>
</Attribute>
<Attribute name="Subnet Mask" type="regular">
<value>255.255.252.0</value>
</Attribute>
</Class>
</Machine>
</InventoryInformation>
XMLは、データを説明するのにDTD(Document Type Definition)を使用します。DTDは、XML文書内に埋め込まれます。
DTDは、文書内に含まれる要素、属性、およびエンティティを一覧表示するほか、要素と属性間の関係も定義します。
前で示したサンプルxmlファイルに埋め込まれるDTDは次のとおりです。
<?xml version="1.0" encoding='UTF-8'?>
<!DOCTYPE InventoryInformation [<!ELEMENT Attribute (value)>
<!ATTLIST Attribute
name CDATA #REQUIRED
type (custom | regular) #REQUIRED
units CDATA #IMPLIED
>
<!ELEMENT Class (Attribute*)>
<!ATTLIST Class
name CDATA #REQUIRED
instance CDATA #REQUIRED
>
<!ELEMENT InventoryInformation (Machine+)>
<!ELEMENT Machine (Class+)>
<!ATTLIST Machine
name CDATA #REQUIRED
>
<!ELEMENT value (#PCDATA)>]
>
次の表は、サンプルXMLファイルで使用される要素について説明しています。
| サンプルXMLファイルで使用される要素 | 説明 |
|---|---|
[Class] |
デバイス名 |
Type |
カスタムまたは標準属性 |
Units |
単位情報 |
Instance |
デバイスインスタンス数 |