10.2 MSIのインストール

この手順により、Endpoint Security Client 4.0用のMSIパッケージが作成されます。このパッケージは、システム管理者がActive Directoryポリシーまたはその他のソフトウェア配布方法を通じてインストールをユーザのグループに発行する際に使用されます。

10.2.1 マスタインストーラの使用

CDまたはISOマスタインストーラを使用してインストールを行い、コマンドライン変数を実行しない場合の手順は、次のとおりです。

  1. CDを挿入し、マスタインストーラが起動するまで待ちます。

  2. [Product Installation (製品のインストール)]をクリックします。

  3. [Security Client]をクリックします。

  4. [Create ZSC MSI Package (ZSC MSIパッケージの作成)]をクリックします。

  5. セクション 10.2.3, インストールの完了に進みます。

10.2.2 Setup.exeファイルの使用

インストールにsetup.exeファイルのみを使用する場合:

  1. setup.exeを右クリックします。

    実行可能ファイルはCDのD:\ESM32\ZSCにあります。

  2. [ショートカットの作成]を選択します。

  3. ショートカットを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

  4. Target (ターゲット)]フィールドの末尾の引用符の後ろで、スペースバーを1回押してスペースを挿入し、「/a」を入力します。

    例: "C:\Documents and Settings\euser\Desktop\CL-Release-3.2.455\setup.exe" /a

    MSIインストールでは複数のコマンドライン変数を使用できます。詳しくは「セクション 9.2.1, コマンドライン変数」を参照してください。

  5. [OK]をクリックします。

  6. ショートカットをダブルクリックすると、MSIインストーラが起動されます。

  7. セクション 10.2.3, インストールの完了に進みます。

10.2.3 インストールの完了

マスタインストーラの使用またはSetup.exeファイルの使用を完了し、この手順を使用してクライアントのインストールを完了します。

  1. [Welcome (ようこそ)]画面で[次へ]をクリックして続行します。

  2. アンインストールパスワードを要求する](推奨)を選択し、パスワードを入力します。[次へ]をクリックします。

    メモ:MSIパッケージを通じてEndpoint Security Clientをアンインストールする場合は、MSIのプロパティでアンインストールパスワードを指定する必要があります(表 10-1を参照)。

  3. ポリシータイプ(ユーザベースポリシー(各ユーザが個別のポリシーを持つ)、またはコンピュータベースポリシー(すべてのユーザに対して1つのポリシーが使用される))を選択します。 [次へ]をクリックします。

    メモ:ネットワークがeDirectoryをディレクトリサービスとして使用する場合はユーザベースポリシーを選択します。 eDirectoryはコンピュータベースポリシーをサポートしません。

  4. ポリシーの受信方法(管理対象クライアント用にESMサーバ経由で管理されるか、管理対象外(スタンドアロン)環境設定用にローカルに取得されるか)を選択します。

  5. (オプション)ステップ 4で[ESMサーバから管理]を選択した場合:

    • 入力するサーバ名は、ZENworks Endpoint管理サービスまたはSingle Serverをインストールしたサーバで使用される信頼できるルート証明書で指定されている「Issued To」名と一致する必要があります。 これは、ZENworks Endpoint管理サービスコンポーネントを実行しているサーバのNETBIOS名または完全修飾ドメイン名(FQDN)です。

  6. (オプション)表示されているフィールドに、インストールが失敗した場合の通知先電子メールアドレスを指定します。

  7. MSIイメージを作成するネットワークロケーションを指定するか、[変更]ボタンをクリックしてそのロケーションに移動して選択します。

    MSIイメージのネットワークロケーションの選択
  8. インストール]をクリックしてMSIイメージを作成します。[終了]をクリックし、セットアッププログラムを終了します。

  9. MSIイメージを作成したロケーションに移動し、「\Program Files\Novell ZENworks\Endpoint Security Client\」フォルダを開きます。

  10. 管理サービスのSSL証明書(ESM-MS.cerまたはエンタープライズ証明書)とNovellライセンスキーをこのフォルダにコピーして、現在フォルダにあるデフォルトの0KBのファイルと置き換えます。

    ESM-MS SSL証明書は、ZENworks Endpoint Security Management Setup Filesフォルダにあります。 ライセンスキーは別途電子メールで送信されます。60日間の評価版を使用する場合は、ライセンスキーは必要ありません。

10.2.4 コマンドライン変数

MSIインストールではコマンドライン変数オプションを使用できます。これらの変数は、管理者モードで実行するように設定されている実行可能プログラムのショートカットで指定しなければなりません。変数を使用する場合は、MSIショートカットに次のコマンドラインを入力する必要があります。

“...\setup.exe” /a /V"variables"次のいずれかのコマンドを入力し、疑問符で囲みます。変数が複数ある場合は、間にスペースを1つ入力して変数を区切ります。

次のコマンドライン変数を使用できます。

表 10-1 コマンドライン変数

コマンドライン変数

説明

メモ

/qn

クワイエットインストールを実行します。

通常のMSIインストールプロセスを抑制します。Endpoint Security Clientはユーザが次に再起動したときに有効になります。

SESMSG=1

暗号化ポリシーが導入されている場合は「セーフハーバー」内のファイルの暗号化を自動的に削除できないことを示すメッセージをエンドユーザに表示します。

アンインストールを「サイレント」にするために、デフォルト値は0(メッセージを表示しない)になっています。

STRBR=ReallySuppress

インストールの完了後に再起動されることはありません。

セキュリティ強制とクライアントセルフディフェンスは、最初に再起動されるまで完全には機能しません。

STUPGRADE=1

Endpoint Security Client 4.0をアップグレードします。

Endpoint Security Client 4.0をアップグレードします。

STUNINSTALL=1

Endpoint Security Client 4.0をアンインストールします。

Endpoint Security Client 4.0をアンインストールします。

STUIP=”パスワード”

パスワードを使用してアンインストールします。

アンインストールパスワードが有効になっている場合にこの変数を使用します。

STNMS=”MS名”

管理サービスの名前を変更します。

Endpoint Security Client 4.0用の管理サービス名を変更します。

POLICYTYPE=1

マシンベースポリシー用にEndpoint Security Client 4.0を変更します。

MSIによってインストールされたEndpoint Security Clientを、ユーザベースポリシーではなくマシンベースポリシーを受諾するように変更します。

POLICYTYPE=2

ユーザベースポリシー用にEndpoint Security Client 4.0を変更します。

MSIによってインストールされたVista用のZENworks Security 4.0 Clientを、マシンベースポリシーではなくユーザベースポリシーを受諾するように変更します。

STVA=”アダプタ名”

仮想アダプタを追加します。

仮想アダプタに対するポリシー制御を有効にします。

/L*v c:\log.txt

ログ出力を有効にします。

インストール時のログ出力を有効にします。この変数を使用しない場合、ログ出力はEndpoint Security Client診断ツールから行う必要があります。

10.2.5 MSIパッケージによるポリシーの配布

MSIインストールに含まれるデフォルトのポリシーを、企業で設定したポリシーに置き換えることができます。特定のポリシーをMSIイメージに適用するには、次の操作を実行します。

  1. 管理コンソールを通じてすべてのユーザに配布されるポリシーを作成します(ポリシー作成の詳細については、『ZENworks Endpoint Security Management管理ガイド』を参照してください)。

  2. ポリシーをエクスポートし、名前をpolicy.senに変更します。

    この方法で配布されたすべてのポリシー(非管理対象)には、Endpoint Security Client 4.0が受諾できるようにpolicy.senという名前を付ける必要があります。名前がpolicy.senでないポリシーは、Endpoint Security Client 4.0によって実装されません。

  3. ポリシーのエクスポート先のフォルダを開き、policy.senおよびsetup.senファイルをコピーします。

  4. 作成したMSIイメージに移動し、「\program files\Novell\ZENworks\Endpoint Security Client\」フォルダを開きます。

  5. policy.senおよびsetup.senファイルをフォルダに貼り付けます。これにより、デフォルトのpolicy.senおよびsetup.senファイルが置き換えられます。