iMonitorのアーキテクチャ


iMonitorページの構成

iMonitorの各ページは、ナビゲータフレーム、アシスタントフレーム、データフレーム、およびレプリカフレームの4つのフレームまたはセクションに分かれています。

図 26
iMonitorの各フレーム

ナビゲータフレーム: ページの上部にあります。このフレームには、データの読み込み元のサーバ名、ユーザの識別情報、および他の画面(オンラインヘルプ、ログイン、サーバポータルなどのiMonitorページ)にリンクするためのアイコンが表示されます。

アシスタントフレーム: ページの左側にあります。このフレームには、ナビゲーション用の項目(他のページへのリンクなど)、データフレームでのデータの検索に使用する項目、および表示されているページでのデータの取得や解釈に使用する項目が含まれます。

データフレーム: 上部にあるリンクをクリックすると、ローカルサーバに関する詳細情報が表示されます。Webブラウザがフレームをサポートしていない場合には、このページだけが表示されます。

レプリカフレーム: 現在表示されているレプリカを判別できます。またリンクを使用して、現在表示されている情報が、他のサーバやレプリカを基準としたときに、どのような状態になっているかを確認できます。表示したページに、要求したデータの他のレプリカが存在する場合、またはデータフレームに表示されている情報を別の状態で表示するレプリカが存在する可能性がある場合にのみ、レプリカフレームが表示されます。


動作モード

Novell iMonitorには、ダイレクトモードとプロキシモードという2種類の動作モードがあります。モードを切り替えるために環境設定情報を変更する必要はありません。モードはNovell iMonitorが自動的に切り替えますが、eDirectoryツリーのナビゲートを正しく効率的に行うために、これらのモードについて理解しておくことをお勧めします。

図 27
動作モード

ダイレクトモード: ダイレクトモードが使用されるのは、WebブラウザがiMonitorの実行ファイルを実行しているコンピュータ上のアドレスまたはDNS名を直接ポイントしていて、そのコンピュータのローカルeDirectory DIB上の情報だけを読み込んでいる場合です。

iMonitorの機能の中にはサーバ限定のものもあります。ここでいう「サーバ限定」の機能とは、ローカルコンピュータ上で動作しているiMonitor以外からは使用できない機能のことです。サーバ限定の機能では、リモートからアクセスできないローカルAPIのセットを使用します。サーバ限定のiMonitorの機能には、DSトレース、DSRepair、および[バックグラウンドプロセスのスケジュール]ページなどがあります。ダイレクトモードの場合、すべてのiMonitor機能がローカルコンピュータから利用できます。

ダイレクトモードの主な特徴は次のとおりです。

プロキシモード: プロキシモードが使用されるのは、Webブラウザが、1つのコンピュータ上で実行されているiMonitorをポイントしていて、同時に他のコンピュータから情報を読み込んでいる場合です。iMonitorでは、サーバ限定でない機能に対してはサーバ限定でない従来のeDirectoryプロトコルを使用するため、NDS 6.x以降の従来のバージョンのeDirectoryでも監視や診断の対象にできます。ただし、サーバ限定の機能では、リモートからアクセスできないAPIが使用されます。

プロキシモードが有効なときに、他のサーバの動作モードをダイレクトモードに切り替えることもできます。ただし、そのサーバのeDirectoryのバージョンでiMonitorがサポートされていることが条件です。プロキシによる情報収集対象のサーバ上でiMonitorが実行されている場合は、ナビゲータフレームに追加のアイコンボタンが表示されます。カーソルをこのアイコン上に移動すると、そのリモートサーバ上で実行されているリモートiMonitorへのリンクが表示されます。ただし、情報収集対象のリモートサーバで以前のバージョンのeDirectoryが実行されている場合は、このアイコンは表示されません。そのリモートサーバがiMonitorをサポートしているバージョンのeDirectoryにアップグレードされるまでは、そのサーバからの情報収集には常にプロキシを使用する必要があります。

プロキシモードの主な特徴は次のとおりです。


すべてのページからアクセス可能なiMonitorの機能

エージェントの要約、エージェント情報、エージェントの環境設定、トレースの環境設定、DSRepair、レポート、および検索の各ページには、ナビゲータフレームを使用することによってどのiMonitorページからでもリンクできます。その他、どのiMonitorページからでも、Novell Support Webページにログインおよびリンクできます。

[ログイン]ボタンと[ログアウト]ボタン: ログインしていない状態では、[ログイン]ボタンが有効になります。システムにログインしている状態では[ログアウト]ボタンが表示され、これを使用するとブラウザウィンドウを閉じることができます。ブラウザウィンドウがすべて閉じられるまではiMonitorセッションは開いたままになるため、再びログインする必要はありません。自分のログインステータスは、ナビゲータフレームに表示された識別情報を調べることによって、どのページからでも確認できます。

Support Connectionページへのリンク: ページ右上に表示されるNovellのロゴは、Novell Support Connection Webページへのリンクとして使用できます。ここからNovellのWebサイトに直接リンクして、最新のサーバパッチキット、更新データ、各製品に固有なサポート情報などを取得できます。


NetWare Remote Managerとの統合

NetWare 5以降のサーバからはNetWare Remote Managerへリンクでき、NetWareサーバの監視、診断、およびトラブルシューティング情報の取得がWebベースで実行できます。

iMonitorとNetWare Remote Managerを統合する方法を次に示します。

また、NetWare Remote ManagereがeDirectoryに登録されます。これによりiMonitorとNetWare Remote Manager間のクロスリファレンスが可能になり、各ツール間の移動が、よりスムーズになります。


環境設定ファイル

iMonitorに含まれる環境設定ファイルを使用すると、ユーティリティのデフォルトの動作や値を変更したり、設定することができます。

環境設定ファイルはテキストファイルで、必要な値が指定された環境設定パラメータタグが含まれています。このファイルはNetWareおよびWindows上ではiMonitorの実行可能ファイルと同じディレクトリ(通常Novell eDirectoryの実行可能ファイルと同じ場所)、またはLinux、Solaris、AIX、およびHP-UX上では/etcディレクトリにあります。


ndsimon

ndsimonの環境設定ファイルでは、トレースファイルの設定の変更、サーバへのアクセス制御、コンテナのリスト表示または検索結果を表示する際のオブジェクトの最大表示数の設定、およびアイドル状態が何分続くと接続がログアウトするかを指定できます。

サーバ 環境設定ファイル

NetWare

sys:\system\ndsimon.ini

Windows NTおよびWindows 2000

install directory\novell\NDS\ndsimon.ini

Linux、Solaris、AIX、HP-UX

/etc/ndsimon.conf

ndsimonの環境設定ファイルに設定するパラメータには、次のような2種類のグループがあります。


ndsimonhealth

ndsimonhealthの環境設定ファイルでは、[エージェントヘルス]ページのデフォルト設定を変更できます。[エージェントヘルス]オプションを有効または無効にしたり、オプションのレポートレベルおよび範囲を設定したり、サーバのレポートレベルを設定できます。

サーバ 環境設定ファイル

NetWare

sys:\system\ndsimonhealth.ini

Windows NTおよびWindows 2000

install directory\novell\NDS\ndsimonhealth.ini

Linux、Solaris、AIX、HP-UX

/etc/ndsimonhealth.conf

ndsimonhealthの環境設定ファイルに設定するオプションには、次のような3種類のオプションがあります。