LDAPサーバが実行されているか確認する

LDAPサーバをロードした後で、それが実行されているか確認します。その後、デバイスが監視しているか確認します。


シナリオ

通常、LDAPサーバはロードされるとすぐに実行されます。ただし、次の2つのシナリオでは、サーバが正しく実行されないことがあります。

シナリオ:サーバがゾンビ状態にある LDAPサーバはNetWareかDHostローダが外部依存関係を解決できる限り、ロードを続けます。ただし、LDAPサーバは有効な設定を2つの設定オブジェクト(LDAPサーバとLDAPグループオブジェクト)から取得するまで、正しく動作しません。

LDAPサーバが、「ロードはされても、実行されない(ゾンビ)状態」の場合、LDAPサーバは定期的に設定オブジェクトを探そうとします。オブジェクトの設定が失敗したり破損した場合、LDAPサーバはサーバ(nldap.nlm、nldap.dlm、libnldap.so、またはlibnldap.sl)をアンロードまたは終了するまで、ゾンビ状態のままになります。

ローダは、LDAPサーバがロードされているのに、nldap.nlm(またはnldap.dlm、libnldap.so、libnldap.sl)によりLDAPポート(389、636)が開かれていないことを示します。また、LDAPクライアントの要求はどれも実行されていません。

定期的な試行の記録と、サーバが稼動状態にならない原因を示すDSTraceメッセージが表示されます。

シナリオ:サービス拒否. Digital Airlines社のサーバは現在、長時間(20分以上)かかる検索を処理しています。この処理では、膨大なデータの中から検索が行われています。

この検索の実行中に、あるユーザが次のいずれかを実行します。

LDAPサーバは、現在の処理が完了してから更新を適用します。この更新が完了するまで、新しい操作は実行されません。この遅れにより、サーバの検索が完了し、更新が適用されるまでの間、サーバが新しい要求に応答しなくなったように見えることがあります。アンロードの実行中にサーバが停止したように見えることもあります。

検索要求が長く、多くの一致項目がある場合、LDAPサーバをアンロードしようとすると検索は中止され、次の一致項目がクライアントに返される時にアンロードが実行されます。ただし、検索要求の結果、20分間に1件以下しか一致する項目が見つからなかった場合、LDAPサーバは実行中のNDS(R)またはeDirectory要求を中止できません。

リフレッシュまたは更新の場合、クライアントに返される多くの一致レコードがあっても検索は中止されません。


LDAPサーバが実行されているか確認する

LDAPサービスが実行されているか確認するには、Novellインポート/エクスポート変換ユーティリティ(ICE)を使用します。ワークステーションで、コマンドラインからice.exeを実行するか、またはNovell iManagerかConsoleOne(R)を使用します。


コマンドラインから実行する方法

  1. ice.exeを含むディレクトリに移動します(例:c:\novell\consoleone\1.2\bin)。

  2. ice.exeを実行します。

    rootDSEを検索します。ソースハンドラとエクスポートハンドラを特定するパラメータを含めます。たとえば、次のように入力します。

    ice -S LDAP -s 10.128.45.0 -p 389 -c base -a vendorname -D LDIF -f testoutput
    パラメータと値 説明

    -S LDAP

    LDAPをソースハンドラとして指定します。

    -s 10.128.45.0

    サーバのDNS名またはIPアドレスを指定します。

    -p 389

    LDAPソースハンドラパラメータが識別するLDAPサーバのポート番号を指定します。デフォルトポートは389です。389がインストール時に指定したポートではない場合、クリアテキストのポート番号を指定します。

    -c ベース

    検索要求のスコープとして、ベースオブジェクトのエントリのみを指定します。

    -a ベンダー名

    検索対象に「ベンダー名」属性を指定します。

    -D LDIF

    LDIFをターゲットハンドラとして指定します。

    -f テスト出力

    LDIFレコードの書き込み先になるファイルの名前を指定します。

    これは、出力をテスト出力ファイルに送信したときの例です。

    ICEの使用方法については、Novellインポート/エクスポート変換ユーティリティを参照してください。LDAPソースハンドラに固有の情報については、LDAPソースハンドラのオプションを参照してください。LDIFターゲットハンドラに固有の情報については、LDIFターゲットハンドラのオプションを参照してください。

  3. ICEコマンドの結果が表示されます。


    ICEコマンドの結果表示

    例(手順2と3)ではrootDSEエントリからの出力をベンダ名属性のみに制限しています。この例では、情報がNovell eDirectoryサーバから読み込まれたため、ベンダ情報にNovell, Inc.と表示されます。


Novell iManagerを使用する方法

Novell iManagerでLDAPサーバが動作していることを確認するには、データをファイルへエクスポートするの手順に従います。

IPアドレスとポート番号を入力して接続が確立された場合は、サーバは機能しています。その他の場合は、エラーメッセージが表示されます。ログファイルまたはエクスポートファイルをダウンロード(表示)してください。


ConsoleOneを使用する方法

ConsoleOneを使用してLDAPサーバが動作していることを確認するには、LDIFエクスポートを実行するを参照してください。

[ターゲットLDIFファイルの選択]フィールドにパスとファイル名を指定します(例:c:\ldap\textoutput.txt)。ファイル名のみ入力した場合、ConsoleOneのLDAPスナップインは、ファイルをデフォルトディレクトリ(通常、c:\novell\consoleone\1.2\bin)に書き出します。


デバイスが受信待機していることを確認する

デバイスがポート389で受信待機していることを確認します。


NetWareの場合:

  1. サーバコンソールで次を入力します。

    tcpcon

  2. [プロトコル情報]>[TCP]>[TCP接続]の順に選択します。

  3. [ポート]カラムで389を選択します。

    [状態]カラムに[リッスン]と表示された場合、デバイスはそのポートで受信待機しています。

    デバイスが受信待機していない場合、そのポートは存在しません。


Windows 2000/NT、UNIX、およびLinuxの場合

  1. コマンドラインで次を入力します。

    netstat -a

  2. ローカルアドレスがサーバ名:389 で、状態が「リッスン中」の行を探します。

次のいずれかの状況が発生した場合は、Novell iMonitorを実行します。

Novell iMonitorの詳細については、環境設定ファイルおよびトレースを環境設定するを参照してください。

LDAP要求の詳細については、『Novell eDirectory 8.8インストールガイド』の「LDAPを介したeDirectoryとの通信」を参照してください。