74.1 リモートモードの使用準備をする

[ツール]メニューの[リモートメールボックス更新]を使用すると(またはオンラインモードからリモートモードへ切り替えると)、リモートメールボックスを作成、セットアップ、または更新することができます。ローカルメールボックスがローカルドライブに作成され、現在の接続がすべて検出、セットアップされます。すでにキャッシングモードを使用している場合は、ローカルメールボックスは作成済みです。

また、[リモートメールボックス更新]を使用してディスクにセットアップファイルを作成し、ネットワークに接続されていないコンピュータにリモートメールボックスをセットアップすることができます。

1台の共有コンピュータ上に複数のユーザがリモートメールボックスをセットアップすることができます。

74.1.1 リモートメールボックスをセットアップする

オンラインモードからリモートモードに切り替える場合、リモートメールボックスのパスを入力できます。指定したパスが存在しない場合は、[リモートメールボックス更新]が自動的に実行されます。次の手順では、[リモートメールボックス更新]を使用してリモートメールボックスをセットアップする方法について説明しています。

  1. リモートメールボックスをセットアップするコンピュータにGroupWiseがインストールされていることを確認します。

  2. オンラインメールボックスにパスワードを設定してあることを確認します。

  3. オフィスにあるドッキング式のラップトップまたはワークステーションで、GroupWiseをオンラインモードで実行します。

  4. ツール>リモートメールボックス更新の順にクリックします。

  5. 自分のメールボックスのパスワードを入力して、OKをクリックします。

  6. オンラインGroupWiseシステムがあるネットワークに現在接続されているドッキング式ラップトップにリモートメールボックスを作成する場合は、このマシンをクリックして次へをクリックします。

    このマシンをクリックし、GroupWiseがドッキング式ラップトップにインストールされていない場合、GroupWiseをインストールするように求められます。オフィス以外の場所でGroupWiseを使用するには、はいをクリックして、移動先で使用するコンピュータにGroupWiseをインストールします。ステップ 7に進みます。

    または

    自宅のコンピュータなどの別のコンピュータ用にセットアップディスクを作成するには、他のマシンをクリックして次へをクリックします。フロッピーディスクを用意します。セットアッップディスクを作成したら、自宅のコンピュータなどのリモートメールボックスをセットアップしたいコンピュータにディスクを挿入し、そのディスクからsetup.exeを実行します。ステップ 10に進みます。

  7. リモートメールボックスのパスを入力して、次へをクリックします。

  8. オンラインメールボックスへの接続に使用する電話番号を選択して、次へをクリックします。

  9. リモートメールボックスにコピーする項目を選択して、終了をクリックします。

  10. GroupWiseを終了します。

  11. Windowsデスクトップを右クリックして、新規作成>ショートカットの順にクリックします。

  12. c:\Program Files\Novell\GroupWise\grpwise.exe /pr-path_to_remote_mailbox」と入力します。

    このパスは、ステップ 7で入力したパスと同じです。

  13. 次へをクリックします。

  14. 「リモート」などのショートカット名を入力します。

  15. 完了をクリックします。

    リモートメールボックスがセットアップされたら、オンラインメールボックスから、項目およびアドレス帳情報の送信/呼び込みを開始できます。

74.1.2 共有コンピュータ上に複数のリモートメールボックスをセットアップする

次の手順は、共有コンピュータ上にリモートメールボックスをセットアップするすべてのユーザが実行する必要があります。

  1. GroupWiseをオンラインモードで実行し、ツール>リモートメールボックス更新の順にクリックします。

  2. パスワードの入力ボックスが表示されたら、パスワードを入力します。

  3. リモートメールボックスのセットアップディスクを作成するには、他のマシンをクリックします。

  4. リモートメールボックス更新ウィザードの指示に従って操作し、最後のステップで空のディスクを挿入して、セットアップファイルを保存します。

  5. 固有のユーザ名で、共用コンピュータのWindowsにログインします。

  6. 共用コンピュータにセットアップディスクを挿入し、そのディスクからsetup.exeを実行します。

    GroupWiseが共用コンピュータにインストールされていることを確認します。

  7. リモートメールボックスファイル用のフォルダを選択し、OKをクリックします。

    このフォルダは、他のユーザと共用しないでください。

  8. リモートメールボックスに対してGroupWiseを実行するには、各ユーザが、GroupWiseを起動する前に、重複しないユーザ名でWindowsにログインしておく必要があります。

74.1.3 リモート接続を設定する

GroupWiseをリモートモードで実行する場合、モデム接続、ネットワーク(直接)接続、またはTCP/IP接続を介してオンラインGroupWiseシステムに接続できます。[リモートメールボックス更新]を使用してリモートメールボックスのセットアップを行うと、GroupWiseを現在実行している方法に基づいて、適切な接続が作成されます。既存の接続を変更したり、削除したりする他に、新規の接続を作成することもできます。

接続

現在の接続に保留中の要求がなければ、接続タイプを切り替えることができます。たとえば、ネットワーク接続で項目の呼び込みおよび送信を行っていて、送信が完了しないうちに接続を解除する場合、モデム接続に切り替えて要求を処理することはできません。元の要求は元の接続で終了してください。

モデム接続

モデム接続を使用する場合は、電話回線を介してオンラインGroupWiseシステムに接続します。このため、リモート所在地ごとにダイアヤル情報を設定する必要があります。たとえば、ホテルから外線に発信するには多くの場合「9」をダイアヤルする必要がありますが、家ではその必要はありません。それぞれの状況で別のリモート所在地が必要になります。リモート所在地ごとのダイアヤルプロパティの設定方法の詳細については、Windowsのマニュアルを参照してください。

TCP/IP接続

TCP/IP接続では、IPアドレスとポートを使用してオンラインGroupWiseシステムに接続します。オフィス以外の場所から無料のインターネットプロバイダを利用する場合、TCP/IP接続を使用すれば電話代がかかりません。さらに、モデム接続でオンラインGroupWiseシステムに接続するために、インターネット接続を終了して電話を切る必要はありません。同じインターネット接続を使用して、オンラインGroupWiseシステムに接続することができます。

ネットワーク(直接)接続

オフィスにいる場合は、ネットワーク接続でGroupWiseをリモートモードで実行できます。ネットワーク接続は、Groupwiseアドレス帳のような大量の情報をすばやく取り込む場合に便利です。

[接続ステータス]

オフィスを出る前に[リモートメールボックス更新]を使用してリモートメールボックスを更新するとき、またはリモートで項目を送信したり呼び込んだりするときには、[接続ステータス]ウィンドウが表示されます。このウィンドウを使用すると、オンラインGroupWiseシステムとリモートメールボックス間の接続状況をモニタできます。詳細な接続情報を表示するには、ログ表示を使用します。オンラインGroupWiseシステムで処理する必要がある要求の数を表示するには、要求を使用します。情報の転送を途中で中止するには、接続解除を使用します。

[接続ステータス]ウィンドウに加えて、Windowsタスクバー内のアイコンも接続ステータスを表します。

アイコン

意味

接続中です。

接続解除しました。

項目を送信しています。

項目を受信しています。

接続ログ

接続情報を表示し、接続上の問題のトラブルシューティングを行うには、[接続ログ]を使用します。このログには接続時間、エラーメッセージなどについての情報が入っています。

GroupWiseでは、remote1.logremote2.log、およびremote3.logの3つの接続ログファイルを使用して接続情報がログされます。GroupWiseをリモートモードで実行するたびに、GroupWiseはその次のログファイルを使用します。

モデム接続を作成する

ゲートウェイの電話番号、ログインID、およびパスワードについては、GroupWise管理者に問い合わせてください。

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先>新規作成の順にクリックします。

  3. モデムが選択されていることを確認してOKをクリックします。

  4. 接続名フィールドに説明を入力します。

  5. 国コードをクリックし、GroupWiseシステムへのゲートウェイの市外局番と通話番号を入力します。

  6. ゲートウェイログインIDを入力します。

  7. パスワードをクリックしてゲートウェイパスワードを入力し、OKをクリックします。次に、パスワードを再入力して、OKをクリックします。

  8. 詳細タブをクリックします。

  9. モデムにスクリプトが必要な場合は、スクリプトの編集をクリックして必要な[状況]と[応答方法]コマンドを指定します。

    ファイル名を変えずにスクリプトを保存するには、保存>閉じるの順にクリックします。

    または

    新しい名前でスクリプトを保存するには、名前を付けて保存>閉じるの順にクリックします。

  10. 既存のスクリプトファイルを呼び込むには、[フォルダ]アイコンをクリックして、スクリプトファイルを選択し、開くをクリックします。

  11. 接続解除方法をクリックします。

  12. リダイヤル回数フィールドで、回線が使用中の場合にリダイヤルする回数を指定します。

  13. リダイヤル間隔フィールドで、リダイヤルの間隔を指定します。

  14. OKをクリックし、閉じるをクリックします。

TCP/IP接続を作成する

TCP/IP接続を作成する:

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先>新規作成の順にクリックします。

  3. TCP/IPをクリックし、OKをクリックします。

  4. TCP/IP接続の内容を説明するような名前を入力します。

  5. GroupWise管理者によって指定されたIPアドレスとポート情報を入力します。

    IPアドレスフィールドには、IPアドレスの代わりにDNS(ドメイン名システム)ホスト名を入力することもできます。この件については、GroupWise管理者に確認してください。

  6. [接続解除方法]をクリックし、OKをクリックして、閉じるをクリックします。

ネットワーク接続を作成する

ネットワーク接続を作成する:

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先>新規作成の順にクリックします。

  3. ネットワークをクリックして、OKをクリックします。

  4. [接続名]に、ネットワーク接続の説明を入力します。

  5. GroupWiseシステムのいずれかのポストオフィスディレクトリへのパスを入力します。

    ポストオフィスへのパスについては、GroupWise管理者に問い合わせてください。GroupWiseシステムのどのポストオフィスに接続しても、オンラインメールボックスにアクセスできます。自分のオンラインメールボックスを含むポストオフィスに接続する必要はありません。

  6. [接続解除方法]をクリックし、OKをクリックして、閉じるをクリックします。

リモート接続をコピーする

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先の順にクリックして、接続をクリックし、コピーをクリックします。

  3. 接続を変更して、OKをクリックします。

リモート接続を編集する

リモート接続を編集する:

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先の順にクリックして、接続をクリックし、編集をクリックします。

  3. 必要な変更を行い、OKをクリックします。

リモート接続を削除する

リモート接続を削除する:

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックします。

  2. 設定>接続先の順にクリックして、接続をクリックします。

  3. [削除]をクリックし、[はい]をクリックします。

リモートの所在地を指定する

リモートの所在地を指定する:

  1. リモートモードで、アカウント>送信/呼び込み>GroupWiseオプションの順にクリックして、設定をクリックします。

  2. リモートの所在地を選択するには、接続元ドロップダウンリストをクリックして、リモートの所在地をクリックします。

  3. モデムのダイアヤルプロパティを変更するには、接続元をクリックし、[ダイヤルのプロパティ]ダイアログボックスで変更内容を指定して、OKをクリックします。

ダイアヤルプロパティの指定方法については、Windowsのマニュアルを参照してください。

74.1.4 リモートプロパティを指定する

リモートプロパティで変更できる内容は、リモートモードのセットアップ方法(ユーザの接続を含む)、タイムゾーン、項目を送信および取得する頻度、システム情報、削除オプション、署名などです。接続の変更については、リモート接続を設定するを参照してください。

タイムゾーンの設定を指定する

カレンダの項目は、Windowsの[日付と時刻のプロパティ]で設定されているタイムゾーンに従ってスケジュール設定されます。このダイアログボックスには、サーバタブの[リモートプロパティ]からアクセスできます。別のタイムゾーンでGroupWiseを使用する場合は、新しいタイムゾーンに変更できます。これにより、スケジュール設定された項目にはタイムゾーンの相違が反映されます。

一般的に、オフィスから数日間離れる場合は、カレンダ情報を使用してアポイントに出席したりスケジュール設定します。したがって、ローカルタイムゾーンを使用する必要があります。ただし、1日など短時間だけオフィスを離れる場合は、GroupWiseシステムと同じタイムゾーンを維持します。

タイムゾーンの設定を変更する場合、使用するコンピュータの時間も新しいタイムゾーンに合わせて変更する必要があります。

  1. リモートモードで、ツール>オプションの順にクリックし、アカウント(リモート)をダブルクリックします。

  2. リモートアカウントをクリックし、プロパティをクリックして、サーバタブをクリックします。

  3. タイムゾーンをクリックし、現在のタイムゾーンをクリックして、OKをクリックします。

  4. タイムゾーン>日付時間書式タブの順にクリックし、使用中のコンピュータの時間を新しいタイムゾーンに合わせて変更して、OKをクリックします。

[日付と時刻のプロパティ]を使用する詳細については、Windowsのマニュアルを参照してください。

定期的に項目を送信および呼び込む

定期的に項目を送信および呼び込む:

  1. リモートモードで、ツール>オプションの順にクリックし、アカウント(リモート)をダブルクリックします。

  2. リモートアカウントにチェックマークが付いていることを確認します。

  3. 一般オプションをクリックします。

  4. すべてのマーク付きアカウントを送信/呼び込む間隔(分数)を選択して、分数を指定します。

  5. OKをクリックします。

このオプションを機能させるには、使用している接続に応じて、コンピュータが常にネットワークまたは電話線と接続されている必要があります。

このオプションのオン/オフをすばやく切り替えるには、アカウント>自動送信/呼び込みの順にクリックします。 オンになっているときはチェックマークが付きます。

リモートメールボックスのユーザおよびシステム情報を指定する

リモートメールボックスのユーザおよびシステム情報を指定する:

  1. リモートモードで、ツール>オプションの順にクリックし、アカウント(リモート)をダブルクリックして、一般オプションをクリックします。

  2. 表示名フィールドに、自分の名字と名前を入力します。

    ユーザフォルダ名にこの名前が使用されます。

  3. OKをクリックします。

  4. リモートアカウントをクリックし、プロパティをクリックして、サーバタブをクリックします。

  5. GroupWiseユーザ名を入力します。

  6. オンラインメールボックスのドメイン名を入力します。

  7. オンラインメールボックスのポストオフィス名を入力します。

  8. オンラインメールボックスのパスワードを変更するには、オンラインメールボックスのパスワードをクリックし、オンラインメールボックスのパスワードを入力して、OKをクリックします。両方のフィールドに新しいパスワードを指定して、OKをクリックします。

    システム管理者がLDAP認証をオンにしている場合は、このダイアログボックスに表示されているオンラインメールボックスのパスワードに関する追加情報に従ってください。

    リモートモードを使用する前に、オンラインメールボックスにパスワードを設定しておく必要があります。オンラインメールボックスにまだパスワードを割り当てていない場合は、オフィスでGroupWiseを実行中に[セキュリティオプション]でパスワードを設定してください。

リモートの削除オプションを変更する

デフォルトでは、リモートメールボックスから項目を削除すると、次に接続したときにその項目がオンラインメールボックスから削除されます。[リモートプロパティ]の削除オプションを変更し、リモートメールボックスから削除された項目がオンラインメールボックスから削除されないようにしたり、逆にオンラインメールボックスから削除された項目がリモートメールボックスから削除されないようにしたりできます。

  1. ツール>オプションの順にクリックし、アカウント(リモート)をダブルクリックします。

  2. リモートアカウントをクリックし、プロパティをクリックして、詳細タブをクリックします。

  3. 変更を加え、OKをクリックします。

メモ:この手順は、キャッシングモードには適用できません。オンラインモードとキャッシングモード間での、項目の削除は自動的に同期されます。

署名を変更する

リモートモードに指定する署名は、オンラインモードで使用される署名と同じものです。この署名はリモートプロパティで指定できます。

  1. ツール>オプションの順にクリックし、アカウント(リモート)をダブルクリックします。

  2. リモートアカウントをクリックし、プロパティをクリックして、署名タブをクリックします。

  3. 署名テキストを変更します。

  4. OKをクリックします。

詳細については、署名またはvCardを追加するを参照してください。