17.2 ファイルサービスの計画

各ファイルサービス製品の機能の概要については、セクション 17.1, ファイルサービスの概要を参照してください。

17.2.1 ニーズを満たすコンポーネントの特定

インストールするファイルサービスのコンポーネントを決定するには、表 17-1に示す各サービスの機能を検証して、ネットワークのファイルサービスの要件を満たすものを見つける必要があります。

表 17-1 OESファイルサービス機能の分類

製品

アクセス機能

バックエンドストレージ機能

セキュリティ機能

Native File Access Protocols (NFAP) (NetWareのみ)

  • Linuxのファイルマネージャ

  • Macintosh Finder*

  • UNIXのファイルマネージャ

  • Windows Explorer

  • NetWareボリューム

  • セキュアなLDAP認証

NCPサーバ (NetWare Core Protocol)

Novell Client (NCPクライアント)

  • NCPボリュームとして定義されているLinuxボリューム(NSSを含む)

  • NetWareボリューム

  • [eDirectory認証]

NetStorage

  • 任意のサポートされているブラウザ

  • PDA (Personal Digital Assistant)

  • リモート(ブラウザベース)

  • Webフォルダ(Internet ExplorerブラウザまたはWindowsエクスプローラ上)

  • Windows Explorer

  • 従来型のLinuxボリューム

  • NetWareボリューム

  • NCPボリューム

  • NSSボリューム

  • Samba (CIFS)サーバ

  • Windows (CIFS)サーバ

  • セキュアなLDAP認証

Novell iFolder 3.6

  • Linuxのファイルマネージャ

  • Macintosh Chooser (OES 2 SP1の予定)

  • 再接続時に(ローカルとネットワークコピーとの)ファイルが同期化された状態でのオフラインアクセス

  • Webブラウザ

  • Windows Explorer

  • OES 2 Linuxサーバ上のNovell iFolder 3.6 Enterpriseサーバのファイルリポジトリ

  • ファイルはSSL(HTTPS)を使用して、暗号化して転送できます。

  • セキュアなLDAP認証

Novell Samba (Linuxのみ)

  • 任意のCIFSクライアント

  • リモートアクセス(Internet ExplorerブラウザでのWebフォルダ)

  • Windows Explorer

  • OES 2サーバの従来型のLinuxファイルシステム

  • セキュアなLDAP認証

17.2.2 ファイルサービスの計画

  1. インストールするファイルサービスについて、基本のシステム要件のRAMに追加する必要があるRAMの合計を計算します。

    • Native File Access Protocols: RAMの追加は不要です。

    • NCP: RAMの追加は不要です。

    • NetStorage: RAMの追加は不要です。

    • Novell iFolder 3.6: 追加が必要なRAMの容量の計算方法については、『Novell iFolder 3.6 Administration Guide』のServer Workload Considerationsで説明しています。

    • Samba: RAMの追加は不要です。

  2. さらに必要なRAMを計画メモに記録します。

  3. インストールするファイルサービスについて、基本のシステム要件のディスク容量に追加する必要がある容量の合計を計算します。

    • Native File Access Protocols: ユーザのファイルストレージの必要条件を満たすのに十分なディスク容量を割り当てます。すべてのプラットフォームが同じ記憶域にアクセスできるため、プラットフォーム固有の要件ではなく、必要な総容量を検討するだけで済みます。

    • NCP: ユーザのファイルストレージの必要条件を満たすのに十分なディスク容量を割り当てます。Linuxでは、NCPボリュームとして指定したパーティションにこの容量が必要です。NetWareでは、NCPを介してすべてのボリュームにアクセスできます。

    • NetStorage: NetStorageは他のファイルストレージサービスへのアクセスだけを提供するため、ディスク容量の要件はありません。

    • Novell iFolder 3.6: 追加が必要なディスク容量の計算方法については、『Novell iFolder 3.6 Administration Guide』のServer Workload Considerationsで説明しています。

    • Samba: ユーザのファイルストレージの必要条件に合わせて、/homeディレクトリが置かれているパーティションに十分なディスク容量を割り当てます。

  4. 必要な追加ディスク容量を計画メモに記録します。

  5. インストールする予定のファイルサービスについて、次の表に示すOES 2インストールガイドの情報を参照して、計画シートに計画の選択項目をメモします。

    ファイルサービス製品

    Linuxの計画のリファレンス

    NetWareの計画のリファレンス

    Native File Access Protocols

    該当なし

    OES 2: Native File Access Protocols Guide』の次の節。

    NCP

    OES 2: Linux Installation Guide』のNovell NCP Server

    デフォルトでインストールされます。計画する必要はありません。

    NetStorage

    OES 2: Linux Installation Guide』のNovell NetStorage

    OES 2: NetWare Installation Guide』のNetStorageインストール

    Novell iFolder 3.6

    OES 2: Linux Installation Guide』のNovell iFolder

    該当なし

    Samba

    OES 2: Linux Installation Guide』のNovell Samba

    該当なし