12.4 サービスの検出(SLP、WinSock、その他)

通常、さまざまな検出メカニズムがOES 2ネットワーク上で使用可能です。

一部のシステムでは、単一検出技術のみを組み込むように設計されています。その他のシステムでは、さまざまなプロバイダの中から選択します。また、相互に組み合わせることで、別の技術を使用する場合もあります。

12.4.1 Novell SLPおよびOpenSLP

NetWare 3および4は、IPXベースのSAP (Service Advertising Protocol)を検出メカニズムとして使用します。すべてのサーバに、これらのサービスは自動的にアドバタイズされます。サーバがオフラインになった場合、ネットワーク上のSAP情報は動的に更新されます。

NetWare 5以降、純粋なTCP/IP環境では、検索メカニズムにSLP (Service Location Protocol)がデフォルトで組み込まれます(ただし、オプション)。自動機能および動的更新機能を備えたSAPに良く似たTCP/IPベースのプロトコルであるため、SLPが選択されました。

詳細については、セクション 12.5, SLPを参照してください。

12.4.2 WinSockおよび検出(NetWareのみ)

WinSockは使用可能なすべてのサービス検出用ソースから、サービス情報を収集します。

NLM (NetWare Loadable Module™)は、WinSockが自動的にネットワーク上にあるすべての検出サービスにアクセスできるようプログラムします。そのため、情報のソース(たとえば)としてのSLPを削除して、その情報をDNSまたはローカルホストファイルに置いたとしても、WinSockを使用するNLMではその違いを検出しません。

メモ:Linux環境では、WinSockと等価のものはありません。BSDSockはトランスポートのみを提供し、ネームレゾリューションは提供しません。そのため、WinSockを使用したNetWareサービス、およびOES 2 Linux上で提供されるNetWareサービスは、その他のサービス検出メカニズムを使用します。

12.4.3 UDDIおよび検出

UDDIはオープンソースで、プラットフォームに依存しないレジストリです。UDDIは、ビジネスおよびサービスを簡単に配置、統合、および管理するための検出サービスをWorld Wide Web 上で使用できるようにします。

NetWare 6.5用に、Novellは、exteNd™ J2EE™アプリケーションサーバで使用するためのディレクトリ対応UDDIサーバを開発しました。OES 1 NetWareからは、UDDIサーバコンポーネントはインストール可能の製品リストから削除されています。

しかし、Novell UDDIサーバはオープンソースのソフトウェアとしてリリースされており、Novell Forge Webサイトからダウンロードできます。

12.4.4 CIMOMおよび検出

現行のCIMOM (Common Information Model Object Manager)のOpenWBEMの実装では、SLPはオプションの検出プロバイダとして扱われます。SLPをCIMOMと共に使用する場合は、SLP API仕様(RFC 2614)に準拠している必要があります。CIMOM用のデフォルトの検出機能は、静的に設定されたURIです。詳細については、Desktop Management Task Force (DMTF) WebサイトでCIMOMの仕様を参照してください。