4.5 アプリケーションのマイグレート

アプリケーションをeDirectoryからConfiguration Managementにマイグレートするには次の手順を実行します。

  1. マイグレーション先([マイグレーションツール設定]アイコン)をクリックして、次の手順を実行します。

    1. ZENworks®データベースの既存のアプリケーションオブジェクトを上書きするには、[一般]タブをクリックし、次に[すでに存在するオブジェクトを上書き]オプションをオンにします。

      警告:これは、前にマイグレートされたオブジェクトを含め、データベース内の既存のアプリケーションオブジェクトを上書きします。

      履歴の保存/ロードをスキップ]オプションを使用すると、大規模なマイグレーションの際にローカル履歴を保存しないことによってパフォーマンスを大幅に向上することができます。

    2. アプリケーションのマイグレートで使用可能なオプションにアクセスするには、[アプリケーション]をクリックし、次に希望の設定を指定します。

      設定

      説明

      失敗したMSIビルドの移行

      ユーティリティが、1つまたは複数の属性をMSIにマイグレートできなかった場合は、[失敗したMSIビルドの移行]オプションを使用すると、強制的にアプリケーションのマイグレーションが行えます。

      MSIバンドルは、AOTアプリケーションオブジェクトがMSIに変換される際に警告が生成された場合、失敗したとみなされます。これらのMSIバンドルは、警告にも関わらず正常にマイグレートされることがよくあります。たとえば、AOTに含まれているWindows*ショートカットリンクがもはや有効ではないために、警告が生成されることがあります。

      このオプションを有効にする場合は、警告メッセージは表示されません。マイグレートされなかった属性に関する情報はマイグレーションログで確認できます。

      作成されたMSIおよび一時ファイルを保持する

      作成されたMSIおよび一時ファイルを保持する]オプションは、アプリケーションが作成されてマイグレートされることを意味しますが、一時ファイルを保持しているディレクトリと新しいMSIファイルは自動的には削除されません。これにより、Configuration Management内のコンテンツサービスに組み込まれる前に新しく作成されたMSIへアクセスできるようになります。

      コンテンツサーバへのアプリケーションのアップロード

      コンテンツサーバへのアプリケーションのアップロード]オプションを使用すると、コンテンツサーバにコンテンツをアップロードできます。デフォルトではこのオプションが選択されています。

      アプリケーションは、Install MSIアクションとしてZENworks Configuration Managementサーバにマイグレートされます。また、[コンテンツサーバへのアプリケーションのアップロード]オプションが選択されており、マイグレーション時にファイルのソースパスがローカルパスまたはUNCパスに解決される場合、コンテンツサーバにもアップロードされます。

      次のシナリオでは、アプリケーションはInstall Network MSIアクションでバンドルとしてZENworks Configuration Managementサーバにマイグレートされ、コンテンツサーバにはアップロードされません。

      • コンテンツサーバへのアプリケーションのアップロード]オプションが選択解除されています。

      • コンテンツサーバへのアプリケーションのアップロード]オプションが選択されていますが、マイグレーション時にファイルのソースパスがローカルパスまたはUNCパスに解決されないか、ファイルが見つかりません。

      個別アクションとして配布オプションを移行

      個別アクションとして配布オプションを移行]オプションにより、INI編集アクション、レジストリの編集アクション、または編集可能な実行スクリプトアクションなど、個々のアクションとしてアプリケーションの配布オプションをマイグレートできます。デフォルトでこの設定が選択されています。[個別アクションとして配布オプションを移行]オプションを選択解除すると、MSIとしてアプリケーションの配布オプションをマイグレートします。

      個別アクションとして配布オプションを移行]オプションが有効である場合は、アプリケーションは固有のアクションでバンドルとしてマイグレートされます。

      • レジストリの変更があるアプリケーションは、レジストリの編集アクションでバンドルとしてマイグレートされます。

      • INI設定があるアプリケーションは、INIファイルの編集アクションでバンドルとしてマイグレートされます。

      • テキストファイルの変更があるアプリケーションは、テキストファイルの編集アクションでバンドルとしてマイグレートされます。

      • アイコンやショートカットがあるアプリケーションは、実行スクリプトアクションまたはファイル削除アクションと共にWindowsのバンドルとしてマイグレートされます。

      • アプリケーションファイル変更があるアプリケーションは、次のアクションでバンドルとしてマイグレートされます。

        • ファイルのコピーまたはファイルのインストールアクションとしてのファイル。

        • ディレクトリのコピー、ディレクトリのインストール、またはディレクトリの作成/削除アクションとしてのディレクトリ。

        • ファイル削除アクションとしてのファイルの削除

        • ディレクトリの作成/削除アクションとしてのディレクトリの削除。

      個別アクションとして配布オプションを移行]オプションが無効である場合は、アプリケーションはMSIのインストールアクションでバンドルとしてマイグレートされます。ただし、テキストファイル編集アクション、ディレクトリのコピー、ディレクトリのインストール、ファイル削除は、このMSIのインストールアクションの一環ではありません。

      作業ディレクトリ

      作業ディレクトリ]オプションを使用すると、一時マイグレーションファイルをデフォルトユーザの%TEMP%ディレクトリとは異なる場所に配置することができます。深いパス(256文字以上)を持つアプリケーションをマイグレートする場合は、このオプションを使用するとc:\tempのように一時パスを短くすることができます。

    3. 設定の保存]をクリックして、ダイアログボックスを終了します。

  2. マイグレーションタスク]フィールドにある[ステップ 1: アプリケーション]をクリックします。

    メモ:マイグレーションユーティリティでは、配布ルールの複雑なすべての組み合わせのマイグレーションをサポートできるようになりました。従来のZENworksの新規グループを含む配布ルールは、ZENworks Configuration Management内のフィルタおよびフィルタセットの組み合わせとしてマイグレートされます。

  3. マイグレーションをモデル化するには、次の手順を実行します。

    1. ソースeDirツリー]パネルで、eDirectoryコンテキストに移動してアプリケーションオブジェクトを探し、マイグレーションのキューに入れます。[ソースeDirツリー]のオブジェクトのリストを停止するには、 をクリックして、ソースゾーンアイコン のオブジェクトのリストを停止します。

      表示されるeDirectory情報は、マイグレートしている情報のタイプに従ってフィルタ処理されます。 したがって、選択したタイプに対してマイグレートできるコンテキストおよびオブジェクトをブラウズするだけですみます。

    2. 必要に応じて、[宛先ゾーン]パネルの任意の場所を右クリックし、マイグレーションの待ち行列に入れるオブジェクトのフォルダを作成して、[新規フォルダ]を選択します。

      ネストを含め、必要な数のフォルダを作成できます。この構造は、ZENworksデータベース内で作成され、ZENworksコントロールセンター内のフォルダとして表示可能です。ただし、[今すぐ移行]ボタンをクリックするまではフォルダは作成されません。

      アプリケーションオブジェクトをフォルダ内のキューに入れる前に、アプリケーションオブジェクトのフォルダ構造を決定して、そのフォルダを作成およびマイグレートすることができます。

      また、既存のeDirectoryコンテナも、すべてのアプリケーションオブジェクト(サブコンテナ含む)も、マイグレートできます。コンテナは、コンテナの下にるeDirectoryに存在するすべてのアプリケーションオブジェクトを含むフォルダに変換されます。[ソースeDirツリー]パネル内のコンテナを選択して[宛先ゾーン]パネルにドラッグする場合は、すべてのサブコンテナとアプリケーションオブジェクトも、それぞれのフォルダ内の[宛先ゾーン]パネルに置かれます。

      宛先ゾーン]パネルのコンテナを待ち行列に入れた後で、項目を選択し、右クリックして、[選択した項目の削除]を選択することによって、マイグレートしない待ち行列に入れられた項目を個別に削除できます。 削除操作を確認するメッセージが表示されます。

    3. ソースeDirツリー]パネルで、マイグレートするアプリケーションオブジェクトまたはコンテナを選択して、[宛先ゾーン]パネルにドラッグします。

      これは、マイグレーションの項目をキューに入れます。

      Ctrlと矢印キーまたはShiftと矢印キーを使用して、複数の項目を選択できます。

      1つのパネルから別のパネルに項目をドラッグすると、[宛先ゾーン]パネルにリストされた項目が自動的に保存されます。

      項目を複数回ドラッグする場合は、一度だけキューに入ります。

      サイトリスト上アプリケーションをドラッグしたとき、その複製がすでにキューに入っている場合は、どちらをマイグレートするか決定して重複を解決するよう求めるメッセージが表示されます。項目を右クリックして、マイグレートする項目を決定するのに役立つ情報について、[属性を表示]を選択できます。

      増加させてマイグレートする場合は、このときにマイグレートしたいオブジェクトのみをキューに入れる必要があります。[宛先ゾーン]パネルにキュー済みのすべての項目は、[今すぐ移行]ボタンをクリックすると、マイグレートされます。

      移行する項目]タブで、マイグレートする項目数(宛先ゾーン]パネルにコピー済み)は、タブのラベルの括弧内に表示されます。

      移行する項目]タブにある[マイグレーションステータス]フィールドには、マイグレーションについて選択した項目に関連する情報が表示されます。たとえば、ZENworksマイグレーションユーティリティは、eDirectory名の文字がConfiguration Managementで使用できない場合に、Configuration Management内のオブジェクト名を調整することがあります。たとえば、コロン(:)は、アンダースコア(_)文字で置換されます。

  4. 必要に応じてステップ 3を繰り返し、この時点でマイグレーションのためにモデル化するアプリケーションオブジェクトすべてを探してキューに入れます。

    重要:宛先ゾーン]パネル内のキューに入っているアプリケーションオブジェクトはすべて、[今すぐ移行]ボタンをクリックすると、マイグレートされます。

  5. 宛先ゾーン]パネルでの選択を確認します。

    フォルダに移動し、マイグレーションのキューに入っているアプリケーションオブジェクトを表示できます。

    移行する項目]タブで、チェーン済みアプリケーションは個別にリストされますが、[選択]タブの[宛先ゾーン]パネルは、親アプリケーションの下に階層化されてリストされます。

  6. マイグレートする前にマイグレーションキューから項目を削除するには、次のいずれかの操作を実行します。

    • 項目を選択して をクリックして、ソースゾーンアイコン アイコンをクリックします。

    • 選択した項目を右クリックして、[Delete selected items(選択した項目の削除)]をクリックします。

      これは、[移行する項目]タブおよび[選択]タブの[宛先ゾーン]パネルで実行できます。

    Ctrlと矢印キーまたはShiftと矢印キーを使用して、削除する複数の項目を選択できます。この選択内容には、フォルダとその内容を含みます。

    マイグレーションのキューに入っている項目は、アイコンとテキストが淡色表示されています。淡色表示の項目を選択して削除する場合は、これはキューから削除されるだけです。

    警告:暗い灰青色または黒色のテキストで色付けされている項目を選択した場合は、Configuration Managementデータベースから削除され、今後ZENworksコントロールセンターでは使用できなくなります。

  7. サブフォルダに含まれる淡色表示の項目すべてを含め、[宛先ゾーン]パネルに表示されている淡色表示の項目すべてをマイグレートするには、[今すぐ移行]ボタンをクリックします。

    次の情報は、マイグレーションプロセス中またはその後に、マイグレーションユーティリティに適用されます。

    • フォーカスは、すぐに[移行する項目]に移動されます。ここで、マイグレーションの連続プロセスを表示できます。

    • ステップ]カラムには、マイグレート中の各項目の進行バーが表示されます。全体の進行状況バーは、マイグレーションユーティリティの一番下にあります。

    • すでに複製が宛先ゾーンパネルのマイグレーションのキューに入っている、サイトにリストされたアプリケーションをドラッグすると、どれをマイグレートするか選択するようメッセージが表示されます。項目を右クリックして、マイグレートする項目を決定するのに役立つ情報について、[属性を表示]を選択できます。

    • マイグレーション履歴]タブには、マイグレートされたすべての項目が表示されます。このリストは、項目がマイグレートされると動的に更新されます。マイグレーションプロセス中に、[移行する項目]と[マイグレーション履歴]のタブをクリックで切り替えることができます。また、タブのパネルの任意の場所を右クリックして、[更新]を選択すると、まだ表示されていないもののマイグレートされる項目が含まれるビューを更新できます。

    • 選択]タブには、マイグレート済みオブジェクトすべてが表示され、マイグレート後には、暗い灰青色のテキストで、[ソースeDirツリー]と[宛先ゾーン]パネルに表示されます。

      暗い灰青色で表示されたままになるため、次にマイグレーションユーティリティを開いて[ソースeDirツリー]コンテキストと[宛先ゾーン]フォルダに移動した場合に、前にマイグレートした項目を確認できます。

    • マイグレーションに失敗したオブジェクトは、淡色表示のアイコンで表示されて続行されます。

      マイグレーションに失敗した項目の処理方法は、ステップ 8を参照してください。

    • チェーン済みアプリケーションは、[マイグレーション履歴]タブに個別に表示されますが、[マイグレーションログ]カラムには、アプリケーションのログではなくGUIDが表示されます。他のオブジェクトがチェーンされたメインのアプリケーションオブジェクトにのみ、[ログ表示]ボタンがカラムに表示されます。

    • マイグレーション中に、マイグレートされるアプリケーションごとに一時作業フォルダがワークステーションに作成されます。これらのフォルダは、各アプリケーションが正常にマイグレートされると、削除されます。

    INI設定のマイグレート中、従来のZENworksにおけるINI設定の配布オプションは、ZENworks Configuration Managementで最も利用可能なオプションにマッピングされます。次の表でマッピングの説明をしています。

    従来のZENworksにおけるINI設定の配布オプション

    ZENworks Configuration Managementにおけるマッピングされたオプション

    常に作成

    キーを追加

    存在しない場合に作成

    見つからない場合はキーを追加

    作成するか、既存のセクションに追加

    キーが存在する場合でもキーを追加

    存在する場合に作成

    キーの値を置換

    削除

    キーを削除

    作成するか、既存の値に追加

    値の追加または付加

    既存の値を削除

    値を削除

  8. マイグレーションの完了後には、必要に応じて次の手順を実行します。

    1. 選択]パネルの両方にある暗い灰青色の項目を確認して、マイグレーションするために他の項目をキューに入れる必要があるか、前にマイグレートした項目を[宛先ゾーン]パネルから削除する必要があるかを決定します。

      また、[マイグレーション履歴]タブを使用して、この情報を検出できます。

      • マイグレートする他の項目を検出する場合は、ステップ 3からステップ 7までを繰り返します。

      • 宛先ゾーン]パネルに一覧表示された項目を削除するには、項目を選択して、 をクリックします。

        警告:宛先ゾーン]パネルでは、以前にマイグレート済みのデータは暗い灰青色で、ZENworksコントロールセンターに作成されたか別のワークステーションからマイグレートされたデータは黒色テキストで表示されます。削除オプション()は、どちらにも使用できます。したがって、以前にConfiguration Managementからマイグレートされていない既存の項目を削除することもできます。これには、ZENworksコントロールセンター内のフォルダとその下に含まれるすべてのデータが含まれます。

    2. 移行する項目]タブで、マイグレートに失敗した各項目ごとに[失敗 - ログ表示]ボタンをクリックして、アクションの最適のコースを決定します。問題を修復または項目をマイグレートするか、[移行する項目]タブから削除できます。この場合は、[宛先ゾーン]パネル内のキューからも削除されます。

      失敗した項目のみを表示するには、パネル内のどこかで右クリックして、[正常に削除]を選択して、リスト項目をフィルタします。このリストは、現在のタスクでのみ保持されます。

    3. マイグレートしない項目が失敗した場合は、[宛先ゾーン]パネルで、キューされた項目のみ(淡色表示のまま)をキューから削除できます。[移行する項目]タブのどこかで右クリックして[すべての項目を削除]を選択します。

      これによって、[移行する項目]タブのリストは空になります。また、[宛先ゾーン]パネルのリストからまだマイグレートされていないキュー済み項目のみも削除されます。

      警告:代わりに[宛先ゾーン]パネルの[すべての項目を削除]を選択する場合は、[宛先ゾーン]パネルと[マイグレーション履歴]タブの両方からリスト済み項目すべてが削除され、ZENworksデータベースからも削除され、ZENworksコントロールセンターからも削除されます。[すべての項目を削除]を使用して、キュー済み(未マイグレート)項目のみを削除するには、[移行する項目]タブから削除するのが最も安全です。

      アプリケーションをマイグレートする際、次のシステム要件の条件はマイグレートされません。

      • プロセッサは、Pentium* Pro, Pentium 1、Pentium 2、Pentium 3、または Pentium 4以上。

      • 従来のZENworksのプロセッサ規則が <、>、<=、または>=に設定されている。

      • オペレーティングシステムはWindows XPまたはWindows 2000以外。

      • オペレーティングシステムのバージョンは5より下に設定されている。

      • リモートアクセス

      • ターミナルサーバ

      メモ:WindowsバンドルがZENworks Configuration Managementにマイグレートされた後、バンドルを管理対象デバイスに割り当てると、バンドルは管理対象デバイスで再インストールされます。

  9. マイグレーション結果に満足したら、次のいずれかに進みます。

    • 他のアプリケーションをマイグレートするには、ステップ 3に進みます。

    • イメージをマイグレートするには、[マイグレーションタスク]フィールドで[ステップ 2: イメージング]をクリックします。

    • ポリシーをマイグレートするには、[マイグレーションタスク]フィールドで[ステップ 3: ポリシー]をクリックします。

    • ゾーンの設定をマイグレートするには、[マイグレーションタスク]フィールドで[ステップ 4: ゾーン設定]をクリックします。

    • ワークステーションをマイグレートするには、[マイグレーションタスク]フィールドで[ステップ 5: ポリシー]をクリックします。

    • 関連付けをマイグレートするには、[マイグレーションタスク]フィールドで[ステップ 6: 関連付け]をクリックします。

    • 完了したすべてのeDirectoryオブジェクトと関連付けマイグレーションがある場合は、セクション 4.13, ZENworksの従来のインストールの管理に進んで、従来のZENworksインストールをクリーンアップします。