8.1 外部データベースの前提条件

次の各セクションを確認して、使用する予定の外部データベースの前提条件を満たします。

8.1.1 PostgreSQLの前提条件

PostgreSQLデータベースを使用するには、次の前提条件が満たされていることを確認します。

  • PostgreSQLデータベースをインストールして設定し、ZENworksのインストール時に更新できるようにします。詳細については、「Installing PostgreSQL」を参照してください。

  • ZENworksのインストール時に、データベースユーザを指定する必要があります。データベースユーザが、データベースサーバ上のテーブルを作成および変更するための読み込み/書き込み権限を持っていることを確認してください。

メモ:このデータベースについては、ZENworksサポートから、問題の判別、互換性情報の提供、インストールの支援、使用上のサポート、継続的保守、および基本的なトラブルシューティングが提供されます。拡張トラブルシューティングやエラー解決などの追加サポートについては、PostgreSQLサポートWebサイトを参照してください。

8.1.2 Microsoft SQL Serverの前提条件

Microsoft SQL ServerデータベースをZENworks 用に使用するには、Microsoft SQL Serverソフトウェアがデータベースサーバ上にインストールされており、ZENworksインストールプログラムで新しいMicrosoft SQLデータベースを作成できることを確認します。Microsoft SQL Serverソフトウェアのインストール手順については、Microsoftのマニュアルを参照してください。

ZENworksデバイスまたはAuditデータベースを作成するには、SAユーザまたはSYSDBAユーザ(sysadmin特権あり)と、関連するユーザおよびログイン資格情報が必要です。

MS SQLの場合は、READ_COMMITTED_SNAPSHOT設定をオンに設定して、データの書き込みまたは変更時にデータベース内の情報を読み取れるようにします。

READ_COMMITTED_SNAPSHOTをオンに設定するには、データベースサーバのプロンプトで、次のコマンドを実行します。

ALTER DATABASE database_name SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON;

8.1.3 Oracleの前提条件

ZENworksデータベースのOracleへのインストール時に、新しいユーザスキーマを作成するか、ネットワークのサーバに存在する既存のスキーマを指定するか、選択できます。

  • 新しいユーザスキーマの作成: 次の要件を満たしていることを確認します。

    • データベース管理者の資格情報を持っている必要があります。管理者が、GRANTオプションが有効なDDL (Data Definition Language)および再定義の権利を持っていることを確認してください。

    • Oracleアクセスユーザ用のテーブルスペースが必要です。テーブルスペースとは、データベースオブジェクトの基礎となる実際のデータを保存できるストレージの場所です。テーブルスペースは、物理データと論理データ間の抽象化層を提供し、すべてのDBMS管理対象セグメントにストレージを割り当てる機能を持ちます(データベースセグメントは、テーブルデータやインデックスなどの物理領域を占有するデータベースオブジェクトです)。作成したテーブルスペースは、データベースセグメントの作成時に名前で参照できます。

    • テーブルスペースは、ZENworksで作成することも、データベース管理者が作成することもできます。

    • ZENworksデータベーススキーマを作成して保存する十分な領域がテーブルスペースにあります。ZENworksデータベーススキーマを作成するために、テーブルスペースは最小10GBを必要とします。

  • 既存のユーザスキーマの使用: 次のシナリオの場合、既存のOracleユーザスキーマにインストールできます。

    • データベース管理者は必要な権限を使用してユーザスキーマを作成し、ユーザはデータベース管理者からそのユーザスキーマの資格情報を受け取ります。既存のOracleユーザスキーマにインストールするのに、データベース管理者の資格情報は必要ありません。

    • Oracleデータベースでユーザを作成し、ZENworksのインストール時にそのユーザを使用することを選択します。

    既存のユーザスキーマの使用を選択する場合は、次の要件が満たされていることを確認してください。

    • ZENworksデータベーススキーマを作成して保存する十分な領域がテーブルスペースにあります。ZENworksデータベーススキーマを作成するため、テーブルスペースは最小10GBを必要とします。

    • ユーザスキーマのクォータが、インストール中に必要なテーブルスペースで無制限に設定されています。

  • データベースを作成する権利: ユーザスキーマが、データベースを作成するための次の権利を持っていることを確認します。

    • CREATE SESSION
    • CREATE TABLE
    • CREATE VIEW
    • CREATE PROCEDURE
    • CREATE SEQUENCE
    • CREATE TYPE
    • CREATE TRIGGER
    • ALTER ANY TABLE
    • DROP ANY TABLE
    • LOCK ANY TABLE
    • SELECT ANY TABLE
    • CREATE ANY TABLE
    • CREATE ANY TRIGGER
    • CREATE ANY INDEX
    • CREATE ANY DIMENSION
    • CREATE ANY EVALUATION CONTEXT
    • CREATE ANY INDEXTYPE
    • CREATE ANY LIBRARY
    • CREATE ANY MATERIALIZED VIEW
    • CREATE ANY OPERATOR
    • CREATE ANY PROCEDURE
    • CREATE ANY RULE
    • CREATE ANY RULE SET
    • CREATE ANY SYNONYM
    • CREATE ANY TYPE
    • CREATE ANY VIEW
    • DBMS_DDL
    • DBMS_REDEFINITION
    • DBMS_LOCK (Execute and Debug)

    重要:これらの特権は、ZENworksスキーマのテーブルを変更する場合にのみ使用され、他のスキーマでは使用されません。DBMS_DDLおよびDBMS_REDEFINITIONパッケージは、ZENworksの新規インストール中に、一部のテーブルをパーティショニングテーブルとして再構成するために使用されます。インストールまたはアップグレード中に、DBMS_DDLおよびDBMS_REDEFINITIONの権利をユーザに付与できます。インストールまたはアップグレードが正常に完了した後、DBMS_DDLおよびDBMS_REDEFINITIONの権利に加え、ANYオプション付きの特権も取り消すことができます。

    詳細については、Oracleデータベースのマニュアルを参照してください。

    Oracleデータベースの場合、データベースが共有サーバを使用するように設定するか、専用サーバプロセスを使用するように設定するかによって、パフォーマンスに影響します。ZENworksプライマリサーバにはそれぞれデータベース接続プールが設定されており、そのサイズはZENworksシステム負荷によって変動します。このプールは、負荷のピーク時には、プライマリサーバごとに最大300の同時データベース接続まで増加します。Oracleデータベースが専用サーバプロセスを使用するよう設定されていると、ゾーン内に複数のプライマリサーバがある場合にデータベースサーバリソース使用量が大幅に増加してパフォーマンスに影響することがあります。この問題が発生した場合は、ZENworksデータベースが共有サーバプロセスを使用するように変更することを検討してください。

  • データベースの日常業務: ZENworksおよびAuditユーザがデータベース操作中に機能するための最低限の権利を持っていることを確認します。

    CREATE TRIGGER

    CREATE SESSION

    CREATE SEQUENCE

    CREATE TYPE

    CREATE PROCEDURE

    CREATE VIEW

    CREATE TABLE

    DBMS_LOCK (Execute & Debug)

Oracle RACの前提条件

  • OracleデータベースおよびReal Application Clusters (RAC)のバージョンは12c R1以上である必要があります。

  • テーブルスペースはデータベース管理者が手動で作成する必要があります(ZENworksを使用してテーブルスペースを作成しないでください)。

  • ZENworksをアップグレードする前に、すべてのプライマリサーバとReporting ServerでZENworksサービスをシャットダウンします。