レスポンスファイルを使用して、ZENworks 11 SP2の無人インストールを実行することができます。デフォルトのレスポンスファイル(DVD_drive:\Disk1\InstData\silentinstall.propertiesに収録)を編集するか、またはインストールを実行して、基本的なインストール情報が記載された独自のバージョンのレスポンスファイルを作成し、必要に応じてそのコピーを編集できます。
組み込みSybaseデータベースの場合、無干渉インストールを実行するには、必ずレスポンスファイルを作成する必要があります。外部データベースを使用するサーバ用に生成されたレスポンスファイルを再利用することはできません。
次の手順を実行してレスポンスファイルを作成し、それを使用して無干渉インストールを実行します。
次のいずれかの方法で、サーバ上でZENworks 11SP2インストールの実行可能ファイルを実行します。
Windows GUI: DVD_drive:\setup.exe ‑s
Linux GUI: sh /media/cdrom/setup.sh ‑s
shコマンドを使用すると、権限の問題を解決できます。
Linuxコマンドライン: sh /media/cdrom/setup.sh ‑e ‑s
インストール引数の詳細については、セクション A.0, インストール実行可能引数を参照してください。
(オプション) Windowsサーバで、[
]オプションがオンになっていることを確認し、サイレントインストールの完了後にサーバが自動的に再起動するようにします。サイレントインストールではインストール進行状況バーは表示されません。
プロンプトが表示されたら、カスタムレスポンスファイルのパスを入力します。
-s引数をそれだけで使用する場合、インストールプログラムによってレスポンスファイルへのパスがプロンプト表示されます。デフォルトのファイル名はsilentinstall.propertiesです。これは後から変更できます(ステップ 4.gを参照してください)。
管理ゾーンと外部データベースのパスワードをカスタムレスポンスファイルに追加します。
カスタムレスポンスファイルの作成時に入力した外部データベースパスワードはレスポンスファイルに保存されていないため、無干渉インストール時にレスポンスファイルが正しく提供されるようにするには、データベースと管理ゾーンのパスワードをレスポンスファイルの各コピーに追加する必要があります。
オプションで、無干渉インストールにパスワードを渡す環境変数を作成することもできます。この手順はパスワード情報が保存されているレスポンスファイルに含まれています。
レスポンスファイルを編集しているときに、無干渉インストール用のカスタマイズに必要なその他の変更を実行できます。レスポンスファイルにはさまざまなセクションの手順指示が含まれています。
外部データベースおよび管理ゾーンのパスワードをレスポンスファイルに追加する
レスポンスファイルをテキストエディタで開きます。
カスタムレスポンスファイルは、ステップ 3で指定した場所にあります。
デフォルトのレスポンスファイルを編集する場合、ファイルはDVD_drive:\Disk1\InstData\silentinstall.propertiesにあります。
ADMINISTRATOR_PASSWORD= を検索します。
$lax.nl.env.ADMIN_PASSWORD$を実際のパスワードに置き換えます。
たとえば、パスワードがnovellの場合、エントリは次のようになります。
ADMINISTRATOR_PASSWORD=novell
(オプション)外部データベースを使用する場合は、DATABASE_ADMIN_PASSWORD=という行を検索して、$lax.nl.env.ADMIN_PASSWORD$を実際のパスワードに置き換えます。
(オプション)外部データベースを使用する場合は、DATABASE_ACCES_PASSWORD=という行を検索して、$lax.nl.env.ADMIN_PASSWORD$を実際のパスワードに置き換えます。
ファイルを保存して、エディタを終了します。
さまざまなインストールシナリオに対していくつでも異なる名前のコピーを作成し、それぞれのコピーを必要に応じて修正してそれぞれを使用されるサーバにコピーします。
既存の管理ゾーンに別のプライマリサーバを追加するには、次の情報をレスポンスファイルに指定する必要があります。
PRIMARY_SERVER_ADDRESS=$Primary_Server_IPaddress$
PRIMARY_SERVER_PORT=$Primary_Server_port$
PRIMARY_SERVER_CERT=-----BEGIN CERTIFICATE-----MIID9DCCLotsOfEncryptedCharactersSja+bY05Y=-----END CERTIFICATE-----
ここで
PRIMARY_SERVER_ADDRESSは、セカンダリサーバが既存の管理ゾーンにインストールされている場合の、親プライマリサーバのIPアドレスまたはDNS名です。
PRIMARY_SERVER_PORTは、セカンダリサーバが既存の管理ゾーンにインストールされている場合の、親プライマリサーバで使用されるSSLポートです。デフォルトでは、443です。
PRIMARY_SERVER_CERT=は、セカンダリサーバが既存の管理ゾーンにインストールされている場合の、親プライマリサーバで指定した証明書です。証明書はx509証明書のbase64エンコード文字列フォーマットで、証明書文字列は1行で指定する必要があります。これは単に証明書情報の一例です。
カスタムレスポンスファイルの変更が完了したら、ステップ 3で指定したパスから、このファイルを無干渉インストールに使用する各サーバにファイルをコピーします。
更新されたレスポンスファイルを使用するには、セクション 4.2.2, インストールの実行に進みます。
メモ:サイレントインストールプロパティファイルを使用してMicrosoft .NETをインストールする場合は、サイレントファイル内の値をINSTALL_DOT_NET=1として手動で設定する必要があります。
無人インストールを実行するインストールサーバで、Novell ZENworks 11 SP2インストールDVDを挿入します。
Windowsの場合は言語を選択するインストールページが表示されたら[
]をクリックしてGUIインストールを終了します。Linuxの場合は、インストールDVDをマウントします。
無干渉インストールを開始するには、コマンドで-fオプションを使用します。
Windowsの場合は、DVD_drive:\setup.exe ‑s -f path_to_fileを実行します。
Linuxの場合は、sh /media/cdrom/setup.sh ‑s -f path_to_fileを実行します。
path_to_fileには、セクション 4.2.1, レスポンスファイルの作成で作成したレスポンスファイルのフルパスか、またはsilentinstall.propertiesファイル(このファイル名を使用する必要があります)が含まれるディレクトリを指定します。
shコマンドを使用して、権限の問題を解決します。
更新されたレスポンスファイルの名前を変更した場合は、新しい名前にパスを含めます。
ファイル名が指定されていない場合、またはパスあるいはファイルが存在しない場合は、-fパラメータは無視され、デフォルトのインストール(GUIまたはコマンドライン)が無干渉インストールの代わりに実行されます。
無干渉インストールを実行して管理ゾーン用に別のプライマリサーバを作成するには、ステップ 1に戻ります。それ以外の場合は、ステップ 4に進みます。
インストールが完了したら、セクション 4.3, インストールの検証に進みます。