第12章

レジストリマネージャ

この章では、Novell exteNd Director 開発環境により提供されるレジストリの参照および発行機能について説明します。 取り上げるトピックは次のとおりです。

 
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レジストリ標準について

exteNd Director 開発環境では、次のレジストリ標準がサポートされています。

レジストリ標準

説明

UDDI

Universal Description, Discovery, and Integration

UDDIは、Webサービスについて説明したり、他の会社のサービスを見つけたり、リモートパートナーと自動化または半自動化された方法でeビジネスを行うために必要なメソッドを理解したりするための、統一された方法を企業に提供できるように設計されています。

ebXML

Electronic Business using eXtensible Markup Language

ebXMLレジストリとレポジトリによって、UDDI同様にパーティ間で情報を格納および共有できるため、eビジネスを駆使した共同作業が可能です。

WSIL

Web Services Inspection Language (WS-Inspectionとも呼ばれます)

WSILはUDDIよりも軽量で移植性に優れた設計になっています。 UDDIの穴を埋めるために開発された新たな標準です。

 
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レジストリマネージャについて

exteNd Director 開発環境は、ナビゲーションペインの[レジストリ]タブを通してアクセスできるレジストリマネージャ、およびレジストリプロファイルを定義するための機能を備えます。 次のようなレジストリ機能があります。

 
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レジストリプロファイルの定義

レジストリはURLによって指定され、ローカルまたはWebベースにすることができます。 exteNd Director 開発環境でレジストリにアクセスする前に、レジストリの「プロファイル」を定義します。 事前定義されたレジストリプロファイルがいくつか用意されています。

Procedure レジストリプロファイルを定義する

  1. メニューから[ツール]>[プロファイル]の順に選択します。

    [プロファイル]ダイアログボックスが開きます。

  2. [レジストリ]タブを選択します。

    UDDIProfiles

  3. 既存のプロファイルを編集または削除する場合は、[プロファイル名]リストボックスから選択し、[編集]または[削除]をクリックします。 新しいプロファイルを作成する場合は、[新規作成]をクリックします。

  4. [新規作成](または[編集])ダイアログボックスが表示されたら、まず次を指定します。

    オプション

    説明

    プロファイル名

    プロファイルの名前

    レジストリタイプ

    レジストリタイプ - ebXML、UDDI、またはWSIL

    ダイアログボックスには、選択したレジストリタイプに応じたオプションが表示されます。

  5. ebXMLまたはUDDIをレジストリタイプとして選択すると、次のダイアログボックスが表示されます。

    UDDICreate

    次のとおりにダイアログボックスに入力します。

    ebXML/UDDIオプション

    説明

    問い合わせURL

    レジストリを照会できるURL

    発行URL

    新しいサービスをレジストリに発行できるURL

    ユーザ名および資格情報

    発行アクセスのためにレジストリプロバイダによって割り当てられた情報(該当する場合)

    レジストリ検索に含める

    このレジストリをデフォルトの検索セットに含めるかどうかを指定します

    WSILをレジストリタイプとして選択すると、次のダイアログボックスが表示されます。

    UDDICreateWSIL

    次のようにダイアログボックスに入力します(WSILレジストリリストにエントリを追加する、またはリストから削除する場合は、[+]ボタンと[-]ボタンを使用してください)。

    WSILオプション

    説明

    組織

    組織の名前

    WSIL URL

    inspection.wsilで終わる完全修飾されたWSIL URL

    ユーザ名および資格情報

    発行アクセスのためにレジストリプロバイダによって割り当てられた情報(該当する場合)

    レジストリ検索に含める

    このレジストリをデフォルトの検索セットに含めるかどうかを指定します

  6. [OK]をクリックします。

レジストリプロファイルを定義すると、レジストリマネージャを使用してレジストリを参照したり、サービスをレジストリに発行したりすることができます。

 
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レジストリの参照

レジストリマネージャを使用すると、ナビゲーションペインの[レジストリ]タブからレジストリを参照できます。 [レジストリ]タブには2つのサブペインがあります。 [組織]ペインと[サービス]ペインです。

UDDIBrowse

 
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表示される情報

レジストリマネージャには、次のタイプの情報が表示されます。

[組織]ペイン   レジストリの[組織]セクションには、次のタイプの情報が含まれます。

情報

アイコン

説明

組織名

regIconBusinessName

このレジストリで使用される組織名

説明


組織について説明する短い語句

カテゴリ

regIconCategories

組織が属すカテゴリ

分類スキームには、3つ以上のソースがあります。 つまり、業界に関するNAICSコード、製品およびサービスの分類であるUNSPSC、および地理的情報です。

識別子

regIconIdentifiers

DUNS番号など組織に関する情報

サービス

regIconServices

HTTPで呼び出し可能なWebサービスなどの組織、およびセールスおよびテクニカルサポートの連絡先情報などのその他のサービスにより提供されるサービスのリスト

サービス名を選択すると、[サービス]ペインに詳細を表示できます。

[サービス]ペイン   レジストリのサービスエントリには、次のタイプの情報が含まれます。

情報

アイコン

説明

サービス名

regIconServiceName

サービスの名前

組織名

regIconBusinessName

サービスを提供する組織

説明


サービスを説明する短い文章

バインディング

regIconBinding

サービスを呼び出すためのURL

tModel

regIconTModel

サービスを記述するデータ

UDDIレジストリにより、データはname/valueの対のセットであるtModelとして保存されます。tModelノードの後に説明が存在する場合もあります。

概要のURL


tModelデータの使用方法を説明するドキュメントのURL

Webサービスでは、通常これはWSDLドキュメントです。

カテゴリ

regIconCategories

サービスのカテゴリ

カテゴリ化は、2つの部分から構成されています。 つまり、名前(たとえばuddi-org:types)および値(たとえばwsdlSpec)です。 値wsdlSpecにより、WSDLドキュメントがサービスに使用可能であることが指定されます。 サービスの他のタイプでは、その他の分類スキームを使用できます。

 
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ポップアップメニュー

レジストリマネージャの各ペインには、ポップアップメニューがあります。

[組織]ペイン   [組織]のポップアップメニューを表示するには、[組織]ペインのエントリにカーソルを置き、右クリックします。 次のメニューが表示されます。

メニュー項目

説明

テキストのコピー

現在選択されている組織ツリーノードから、別の領域またはファイルにテキストをコピーできます。

ツリーのクリア

検索して取得した組織情報のペインを削除します。

組織の削除

選択した組織を削除します(権限を持っている場合)。 組織を削除する前に、確認のメッセージが表示されます。

高度な検索

組織別の洗練された検索を実行できます。

For more information    詳細は次の項目を参照してください。 組織別に検索

[サービス]ペイン   [サービス]のポップアップメニューを表示するには、[サービス]ペインのエントリにカーソルを置き、右クリックします。 次のメニューが表示されます。

メニュー項目

説明

テキストのコピー

現在選択されているサービスツリーノードから、別の領域またはファイルにテキストをコピーできます。

ツリーのクリア

検索して取得したサービス情報のペインを削除します。

WSDLの取得

レジストリから選択されたサービスのWSDLを取得します。 この操作には[WSDLの取得]ボタンを使用することもできます。

サービスの削除

選択したオブジェクトを削除します(許可を持っている場合)。 サービスを削除する前に、確認のメッセージが表示されます。

高度な検索

サービス別の洗練された検索を実行できます。

For more information    詳細は次の項目を参照してください。 サービス別に検索

 
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アクションボタン

[組織]ペインおよび[サービス]ペインのさまざまなアクションボタンの場所は、次の図のとおりです。

RegManButtons

 
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組織別に検索

[組織]ペインで組織別に検索します。

Procedure 名前またはキーワードで組織を検索する

  1. 完全な組織名または組織名の一部、またはキーワードを、[組織]の下のテキストボックスに入力します。

    ヒント:   また、縦線で区切った組織名のグループを入力すると、複数の組織グループを 検索することもできます。たとえば、次のとおりです。 XMethods|IBM|Sun.

  2. (下向きの矢印のような形をした)[検索]ボタンをクリックします。

    検索の進行中は、(通常グレー表示の)[中止]ボタンが赤になります。 検索には、数分かかる場合があります。 検索を中断するには、[中止]ボタンをクリックします。不完全な検索結果が[組織]ペインに表示されます。

    一致する組織のリストがツリービュー形式で表示されます。 ツリーのトップレベルにある各ノードはレジストリで、レジストリの各チャイルドは組織名であり、各組織の下には説明、カテゴリ、およびサービスから構成される詳細な情報があります。

    businesspaneresult

    (上部)[組織]ツリーのサービスエントリをクリックすると、サービスの詳細情報が(下部)[サービス]ペインにツリー形式で表示されます。

    searchregistry

Procedure 詳細な組織検索条件を設定する

  1. キーワードのテキストボックスは空白のままにします。

  2. (双眼鏡のような形をした)[高度な検索]ボタンをクリックします。

    次のような[組織検出条件]ダイアログボックスが表示されます。

    SetBrowsingCriteriaBusinees

  3. 次のいずれかの検索条件オプションを選択します。

  4. 次のように、検索オプションおよびソートオプションを選択します。

  5. [プロファイル]の下で、リストから検索するレジストリを選択します。 自動検索のために[プロファイル]ダイアログボックスで指定したレジストリは、すでに選択されています。 検索リストを無効にするには、リストのレジストリを1つまたはすべて選択します。 元の(デフォルトの)レジストリに戻るには、[リセット]をクリックします。

  6. [OK]をクリックします。

    検索が開始されます。

 
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サービス別に検索

[サービス]ペインでサービス別に検索します。

Procedure 名前またはキーワードでサービスを検索する

  1. 完全なサービス名またはサービス名の一部、またはキーワードを、[サービス]の下のテキストボックスに入力します。

    ヒント:   また、サービス名を縦線で区切って入力すると、複数のサービスグループを検 索することもできます。

  2. (下向きの矢印のような形をした)[検索]ボタンをクリックします。

    検索の進行中は、(通常グレー表示の)[中止]ボタンが赤になります。 検索には、数分かかる場合があります。 検索を中断するには、[中止]ボタンをクリックします。不完全な検索結果が[サービス]ペインに表示されます。

    一致するサービスのリストがツリービュー形式で表示されます。 ツリーの各トップレベルのノードは、検索されたレジストリであり、レジストリの直下の各チャイルドはサービス名です。そしてサービスノードのチャイルドには、サービスに関連付けられた組織名、サービスの説明、およびサービスのバインドを含む詳細な情報がまれます。

    (下部)[サービス]ツリーのサービスノードをクリックすると、組織の詳細情報が(上部)[組織]ペインにツリー形式で表示されます。

Procedure 詳細なサービス検索条件を設定する

  1. キーワードのテキストボックスは空白のままにします。

  2. (双眼鏡のような形をした)[高度な検索]ボタンをクリックします。

    [サービス検出条件]ダイアログボックスが表示されます。

    BrowsingCriteriaService

  3. 次のいずれかの検索条件オプションを選択します。

  4. 次のように、検索オプションおよびソートオプションを選択します。

  5. [プロファイル]の下で、リストから検索するレジストリを選択します。 自動検索のために[プロファイル]ダイアログボックスで指定したレジストリは、すでに選択されています。 検索リストを無効にするには、リストのレジストリを1つまたはすべて選択します。 元の(デフォルトの)レジストリに戻るには、[リセット]をクリックします。

  6. [OK]をクリックします。

    検索が開始されます。

 
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検索でのワイルドカードの使用

レジストリマネージャでの検索には、1つまたは複数の文字を意味するワイルドカードシンボルとして、「パーセント記号(%)」を使用できます。 これは、特定の語を含んでいるが、その語では始まらない組織名またはサービス名を検索する場合に特に便利です。

デフォルトの検索論理は[開始文字列]です。 このため、Booksを検索すると、「BooksRUs」は検出されますが、「ABC Booksellers」や「Used Books」は検出されません。 この動作を無効にするには、代わりに%Books%で検索します。すると、これら3つがすべて検出されます。

「|(パイプ)記号」を論理ORとして使用して、指定した単語の任意の組み合わせを含むヒットを検索することもできます。 このように、任意の数のキーワードを連結できます。たとえば、次のように使用します。

  %Booking% | %Travel% | %Airline%

この例では、これらの単語を少なくとも1つの含む名前が、名前内での単語の位置にかかわらず、すべて返されます。

 
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レジストリからのWSDLの取得

検索したサービスが見つかったら、レジストリからこのサービスのWSDL定義を取得できます。 これには[サービス]ペインを使用します。

Procedure レジストリからWSDL定義を取得する

  1. サービスノードを選択します。

  2. [サービス]ペインの[WSDLの取得 ]ボタンをクリックします。

    RetrieveWSDLicon

    サービスの定義が存在している場合、WSDLエディタにWSDL情報が表示されます。

    RetrieveWSDLFile

For more information    WSDLの異なる表示方法を含むWSDLエディタの詳細については、を参照してください。

 
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レジストリへの発行

WSDLドキュメントを作成したら、WSDLエディタを介してレジストリに発行できます。

For more information    WSDLエディタの詳細については、を参照してください。

Procedure WSDLをレジストリに発行する

  1. WSDLエディタにWSDLドキュメントを開きます。

  2. ツールバーの[レジストリに発行 ]ボタンをクリックします。

    Posttoregistry

    [WSDL発行オプション]ダイアログボックスが表示されます。

    WSDLPublishing%20Options

  3. 次のオプションを指定します。

  4. [OK]をクリックします。

    サービスの発行に成功すると、確認のダイアログボックスが表示されます。 失敗した場合は、エラーを説明するダイアログボックスが表示されます。

組織をレジストリに公開する場合は、レジストリマネージャの[組織]ペインから実行できます。

Procedure 組織をレジストリに公開する

  1. レジストリマネージャに進みます。

  2. [組織]ペインの[組織の発行]ボタンをクリックします。

    UDDIPubOrg

    [組織の発行]ダイアログボックスが表示されます。

    UDDIPubOrgDlg

  3. 次のオプションを指定します。

  4. [OK]をクリックします。

    組織の発行に成功すると、確認のダイアログボックスが表示されます。 失敗した場合は、エラーを説明するダイアログボックスが表示されます。



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