第11章

WSDLエディタ

WSDLエディタを使用すると、WSDLドキュメントをすばやく簡単に作成、編集、および表示することができます。この章は、次のトピックから構成されています。

 
Top of page

WSDLについて

WSDL (Web Services Description Language)は、Webサービスを説明するための汎用XMLボキャブラリです。WSDLを使用すると、ビジネスによるオンライン通信の開始に十分な詳細レベルで、インタフェース、プロトコルバインド、およびWebベースサービスの展開詳細を(簡潔に標準化された方法で)説明することができます。

For more information    WSDL標準の詳細については、www.w3.org/TR/wsdlにアクセスしてください。

 
Top of page

WSDLエディタについて

WSDLエディタでは、次の処理を実行できます。

 
Top of section

エディタの機能

WSDLエディタはXMLエディタをベースとしており、次のような機能があります。

WSDLエディタには、独自の[スタイル形式のビュー]タブもあり、WSDLドキュメントをスタイル形式で表示できます。

WSDLIntro

For more information    [XMLソースビュー]タブおよび[XMLツリービュー]タブの基本的な編集機能の詳細については、を参照してください。

 
Top of page

WSDLドキュメントの作成

Procedure WSDLドキュメントを作成する

  1. [ファイル]>[新規作成]>[ファイル]の順に選択します。

  2. [Webサービス]タブで、[WSDL]を選択して[OK]をクリックします。

    WSDLウィザードが表示されます。

    WSDLWizard

  3. [定義名]を入力します。

  4. パネル上のそれ以外の項目も必要に応じて入力します。

  5. [完了]をクリックします。

    新しいWSDLドキュメントがWSDLエディタで開きます。

    WSDLTextScreen

 
Top of page

WSDLドキュメントへの要素の追加

WSDLドキュメントには、「メッセージ」、「ポートタイプ」、「バインド」、および「サービス」という4つの標準的な要素タイプを含ませることができます。これらの要素タイプは、カスケード参照を使用して互いの上に構築されるため、WSDLファイルを作成する際は、まずメッセージセクションを作成してから、ポートタイプセクション、バインドセクション、そして最後にサービスセクションを作成します。

WSDLエディタでは、4つの各タイプの作成時にダイアログベースのサポートが提供されます。

 
Top of section

メッセージ要素の追加

WSDLでは、「メッセージ」は、交換されるデータの抽象的な定義です。

Procedure WSDLドキュメントにメッセージ要素を追加する

  1. [XMLソースビュー]で、定義を追加する位置にマウスカーソルを置き、右クリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. [WSDL要素の挿入]>[メッセージ]の順に選択します。

    WSDLInsertMessage

  3. [メッセージ]ダイアログボックスで次の情報を指定します。

    オプション

    操作内容

    名前

    <message>要素の「name」属性の値を指定します。

    ドキュメント

    (オプション)人間が認識できるコメントまたはわかりやすい言葉を指定して、このメッセージに関連付けます。

    パート

    メッセージの各<part>要素に対して、次の情報を指定します。

    • 名前属性

    • タイプ値([要素]または[タイプ])

    • [値]の要素属性

    メッセージに別のパートエントリを追加するには、[追加]をクリックします。エントリを削除するには、エントリを選択して[削除]をクリックします。

  4. [OK]をクリックします。

    新しいメッセージセクションがドキュメントに追加されます。

 
Top of section

ポートタイプ要素の追加

WSDLの「ポートタイプ」は、サービスおよびサービスで使用される通信モード(一方向、要求-応答など)によってサポートされる操作の抽象的な定義です。

Procedure WSDLドキュメントにポートタイプを追加する

  1. [XMLソースビュー]で、定義を追加する位置にマウスカーソルを置き、右クリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. [WSDL要素の挿入]>[メッセージ]の順に選択します。

    WSDLInsertPortType

  3. [ポートタイプ]ダイアログボックスで次の情報を指定します。

    オプション

    操作内容

    名前

    <portType>要素の「name」属性の値を指定します。

    ドキュメント

    (オプション)人間が認識できるコメントまたはわかりやすい言葉を指定して、このポートタイプに関連付けます。

    操作

    ポートタイプの各<operation>要素に対して、次の情報を指定します。

    • 名前属性

    • タイプ([一方向]、[要求-応答]、[依頼-応答]、または[通知])

    • [フォーマット]で[定義]ボタンをクリックし、[定義]ダイアログボックスを使用して操作のメッセージを指定します。

      ダイアログボックスには、いくつかの制御グループがあります。操作のタイプに適切なグループのみが有効になります。たとえば、タイプとして[通知]を選択した場合、出力制御グループのみが有効になります。有効な各グループに対しては、「入力」および「出力」の操作に適切な「名前」と「メッセージ」を指定する必要があります。「障害」グループの値の指定はオプションです。

    ポートタイプに別の操作エントリを追加するには、[追加]をクリックします。エントリを削除するには、エントリを選択して[削除]をクリックします。

  4. [OK]をクリックします。

    新しいポートタイプセクションがドキュメントに追加されます。

 
Top of section

バインド要素の追加

WSDLの「バインド」では、特定のポートタイプによって定義された操作とメッセージに対する具体的なプロトコルおよびデータ形式の仕様が指定されます。

Procedure WSDLドキュメントにバインドを追加する

  1. [XMLソースビュー]で、定義を追加する位置にマウスカーソルを置き、右クリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. [WSDL要素の挿入]>[バインディング]の順に選択します。

    WSDLInsertBinding

  3. [バインディング]ダイアログボックスで次の情報を指定します。

    オプション

    操作内容

    名前

    <binding>要素の「name」属性の値を指定します。

    ドキュメント

    (オプション)人間が認識できるコメントまたはわかりやすい言葉を指定して、このバインド要素に関連付けます。

    ポートタイプ

    このバインドのポートタイプを指定します。ドロップダウンリストには、このドキュメントに対して作成したポートタイプの名前が表示されます(ポートタイプ要素の追加を参照)。

    SOAPバインド

    WSDLドキュメントがSOAPバインドを指定する場合は、[SOAPバインド]を選択してから、[スタイル]で[RPC]または[ドキュメント]を選択し、[転送]の値を指定します。

    HTTPバインド

    HTTPバインドを使用する場合は、[HTTPバインド]を選択し、[バーブ]に適切な動詞([GET]または[POST])を入力します。

    ユーザ定義

    カスタムのバインドプロトコルを手動で指定する場合に選択します。

  4. [OK]をクリックします。

    新しいバインドセッションがドキュメントに追加されます。

 
Top of section

サービス要素の追加

WSDLの「サービス」は、該当するWebサービスのエントリポイントアドレス(複数可)に名前を付けます。これらのアドレスはURIの形式になっており、「ポート」を構成します。

Procedure WSDLドキュメントにサービスを追加する

  1. [XMLソースビュー]で、定義を追加する位置にマウスカーソルを置き、右クリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. [WSDL要素の挿入]>[サービス]の順に選択します。

    WSDLInsertService

  3. [サービス]ダイアログボックスで次の情報を指定します。

    オプション

    操作内容

    名前

    <service>要素の「name」属性の値を指定します。

    ドキュメント

    (オプション)人間が認識できるコメントまたはわかりやすい言葉を指定して、このサービスに関連付けます。

    ポート

    サービスの各<port>要素に対して、次の情報を指定します。

    • 名前属性

    • バインド値。ドロップダウンリストには、このドキュメントに対して作成したバインドの名前が表示されます(バインド要素の追加を参照)。

    • アドレスタイプ([なし])、[SOAP]、または[HTTP])

    • 場所(サービスを使用可能にするURI)

    サービスに別のポートエントリを追加するには、[追加]をクリックします。エントリを削除するには、エントリを選択して[削除]をクリックします。

  4. [OK]をクリックします。

    新しいサービスエントリがドキュメントに追加されます。

 
Top of page

WSDLドキュメントの検証

WSDLドキュメントが[XMLソースビュー]で表示されている場合、ツールバーにある(チェックマークのような)[検証]ボタンをクリックすることによって、ドキュメントを検証できます。ドキュメントが検証された場合は、次のダイアログボックスが表示されます。

DocIsValid

検証されなかった場合は、ドキュメント内で問題のあるステートメントを識別する情報を示すダイアログボックスが表示されます。

警告:    ドキュメントの検証が正常に行われた場合でも、慎重にWSDLを確認する必要があります。W3C WSDL仕様では、WDSLドキュメントのすべてのレベルで拡張要素が許可されています。そのため、ダイアログボックスを使用せずにドキュメントを作成したり、他のソースから何度も切り取り/貼り付けを行ったりした場合、ドキュメントは有効であるとしてテストされても、希望通りのドキュメントにならないことがあります。

 
Top of page

スタイル形式のビューの表示

WSDLドキュメントを[スタイル形式のビュー]で表示すると、ドキュメントにXSLスタイルシートが適用され読みやすくなります。WSDLエディタには、[概要]と[詳細]という2つの組み込まれたスタイルシートがあります。

Procedure WSDLドキュメントのスタイル形式のビューを表示する

  1. WSDLドキュメントを開きます。

  2. WSDLの編集ペインの一番下にある[スタイル形式のビュー]タブをクリックします。

    スタイル形式のビューに切り替わります。

    WSDLSummaryStyledView

    この例では、[要約]スタイルシートがドキュメントに適用されています。

Procedure スタイル形式のビューの異なるスタイルを選択する

  1. [スタイル形式のビュー]タブが選択されている状態で、WSDL編集ペインで右クリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. [スタイルシート]サブメニューから、項目を1つ選択します。

 
Top of page

レジストリへの公開

作成したWSDLドキュメントは、レジストリに公開することができます。

For more information    詳細については、レジストリへの発行を参照してください。

 
Top of page

WSDLからのWebサービスファイルの生成

WSDLドキュメントは、Webサービスについて記述されています。「Webサービスウィザード」をWSDLエディタから起動し、Webサービスを実装または使用するために必要なJavaクラスを生成できます。

Procedure Javaクラスを生成する

  1. プロジェクトが開いていることを確認します。

  2. [XMLソースビュー]でWSDLドキュメントを開きます。

  3. [Javaクラスの生成]ボタンをクリックします。

    GenJavaClass

    Webサービスウィザードが起動します。

For more information    詳細については、を参照してください。



Copyright © 2004 Novell, Inc. All rights reserved. Copyright © 1997, 1998, 1999, 2000, 2001, 2002, 2003 SilverStream Software, LLC. All rights reserved.  more ...