2.4 PlateSpin Forgeのデフォルトオプションの設定

2.4.1 イベントおよびレポートの自動電子メール通知のセットアップ

指定した電子メールアドレスにイベントやレプリケーションレポートの通知を自動的に送信するように、PlateSpin Forgeを設定することができます。 この機能では、使用するPlateSpin Forgeの有効なSMTPサーバを最初に指定する必要があります。

SMTP設定

イベントおよびレプリケーションレポートの電子メール通知を配信するために使用されるサーバ用のSMTP(シンプルメール転送プロトコル)設定を行うには、PlateSpin Forge Web Clientを使用します。

図 2-2 SMTP (シンプルメール転送プロトコル)の設定

SMTP設定を行うには:

  1. PlateSpin Forge Webクライアントで、[設定]>[SMTP]の順にクリックします。

  2. 電子メールでイベントの通知および進行状況の通知を受信するために、SMTPサーバのアドレス、オプションのポート(デフォルトは25)、および返信用アドレスを指定します。

  3. [ユーザ名]および[パスワード]を入力して、そのパスワードを確認します。

  4. [保存]をクリックします。

電子メールによる自動的なイベント通知のセットアップ

  1. 使用するPlateSpin ForgeのSMTPサーバをセットアップします。SMTP設定を参照してください。

  2. PlateSpin Forge Web Clientで、[設定]>[電子メール]>[通知設定]の順にクリックします。

  3. 通知を有効にする]オプションを選択します。

  4. 受信者の編集]をクリックし、必要な電子メールアドレスをカンマで区切って入力し、[OK]をクリックします。

  5. 保存]をクリックします。

    一覧された電子メールアドレスを削除するには、削除するアドレスの隣の[削除]をクリックします。

以下のイベントが電子メール通知をトリガします。

イベント

備考

ワークロードがオンラインであることが検出されました

以前にオフラインであったワークロードが現在はオンラインになっていることをシステムが検出した場合に生成されます。

保護スケジュールの状態[一時停止中]ではないワークロードに適用されます。

ワークロードがオフラインであることが検出されました

以前にオンラインであったワークロードが現在はオフラインになっていることをシステムが検出した場合に生成されます。

保護スケジュールの状態が[一時停止済み]ではないワークロードに適用されます。

増分レプリケーションに失敗しました

完全レプリケーションに失敗しました

フェールオーバーのテストが完了しました

[フェールオーバーのテスト]操作を成功または失敗として手動でマークした場合に生成されます。

フェールオーバーが完了しました

フェールオーバーの準備が完了しました

フェールオーバーの準備が失敗しました

フェールオーバーに失敗しました

増分レプリケーションが実行されませんでした

次の場合に生成されます。

  • スケジュールされた増分レプリケーションの期限中に、レプリケーションを手動で一時停止した。

  • 手動でトリガしたレプリケーションの実行中に、スケジュールされた増分レプリケーションの実行をシステムが試みた。

  • 十分な空きディスク容量がターゲットにないと、システムが判断した。

完全レプリケーションが実行されませんでした

上記の[増分レプリケーションが実行されませんでした]イベントに類似しています。

電子メールによる自動レプリケーションレポートのセットアップ

電子メールでレプリケーションレポートを自動的に送信するようにPlateSpin Forgeをセットアップするには:

  1. 使用するPlateSpin ForgeのSMTPサーバをセットアップします。SMTP設定を参照してください。

  2. PlateSpin Forge Web Clientで、[設定]>[電子メール]>[レプリケーションレポート設定]の順にクリックします。

  3. レプリケーションレポートの有効化]オプションを選択します。

  4. レポートの繰り返し]の項で、[設定]をクリックし、レポートで必要な繰り返しパターンを指定します。

  5. 受信者]の項の[受信者の編集]をクリックし、必要な電子メールアドレスをカンマで区切って入力し、[OK]をクリックします。

  6. (オプション)[アクセスURLの保護]セクションで、PlateSpin Forge Serverに対するデフォルト以外のURL(例: Forge VMが複数のNICを持つ場合やNATサーバの背後にある場合)を指定します。URLはレポートのタイトル、および電子メールで送信されたレポート内のハイパーリンクを通じてサーバの関連コンテンツにアクセスする機能に影響を与えます。

  7. 保存]をクリックします。

オンデマンドで生成したり表示できるレポートのその他のタイプにについては、ワークロードとワークロード保護のレポートの作成を参照してください。

2.4.2 PlateSpin Forgeの国際バージョンの言語設定

PlateSpin Forgeでは、簡体中国語、繁体中国語、フランス語、ドイツ語、および日本語に対するNLS(National Language Support)が提供されます。

PlateSpin Forge Web Clientおよびこれらいずれかの言語の統合ヘルプを使用するには、該当する言語をWebブラウザに追加し、優先順位の最上部に移動させる必要があります。

  1. Webブラウザの言語設定にアクセスします。

    • Internet Explorer: [ツール]>[インターネットオプション]>[一般]タブ>[言語]の順にクリックします。

    • Firefox: [ツール]>[オプション]>[コンテンツ]タブ>[言語]の順にクリックします。

  2. 必要な言語を追加し、それをリストの最上部に移動させます。

  3. 設定を保存し、PlateSpin Forge Serverに接続してクライアントアプリケーションを開始します。PlateSpin Forge Web Clientの起動を参照してください。

メモ:(簡体中国語および繁体中国語をご使用のユーザの場合)特定のバージョンの中国語が追加されていないブラウザを使用してPlateSpin Forge Serverに接続しようとすると、Webサーバエラーが発生することあります。適切に動作するようにするには、ブラウザの環境設定を使用して特定の中国語(たとえば、Chinese [zh-cn]またはChinese [zh-tw])を追加します。文化的な区別のないChinese [zh]という言語は使用しないでください。

PlateSpin Forge Serverによって生成されるごく一部のシステムメッセージの言語は、ご使用のForge VMで選択されているオペレーティングシステムのインタフェース言語に依存します。

  1. Forge VMにアクセスします。

    セクション 3.4.1, アプライアンスホストにおけるForge管理VMへのアクセスおよび使用を参照してください。

  2. [地域と言語のオプション]アプレットを開始し([スタート]>[ファイル名を指定して実行]をクリックし、「intl.cpl」と入力して<Enter>キーを押す)、[言語](Windows Server 2003)または[キーボードと言語](Windows Server 2008)タブで該当するほうをクリックします。

  3. インストールされていない場合は、必要な言語パックをインストールします。OSのインストールメディアを使用する必要がある場合もあります。

  4. 必要な言語をオペレーティングシステムのインタフェース言語として選択します。メッセージが表示されたら、ログアウトするか、システムを再起動してください。

2.4.3 XML環境設定パラメータを通じた製品動作の構成

PlateSpin Forge Serverの動作における一部のアスペクトは、Forge VMのホームディレクトリに保存されている*.configファイル内の環境設定パラメータによって制御されます。

通常の状況では、PlateSpin Supportが推奨しない限り、これらの設定を変更しないでください。この項では、一般的な使用事例を必要な手順に関する情報と共に提供します。

次の手順を使用して、任意の*.configパラメータを変更し、適用してください。

  1. Forge VM上で、指定のディレクトリに移動します。

  2. テキストエディタを使用して*.configファイルを開きます。

  3. *.configファイルの中で必要なパラメータを探し、引用符("")で囲まれている値を変更します。引用符は削除しないでください。このセクションに表示された許容値またはPlateSpin Supportが推奨する許容値を使用します。

  4. *.configファイルを保存して閉じます。

  5. PlateSpin Forgeサーバを再起動します。システム変更を適用するためのPlateSpin Forgeサーバの再起動を参照してください。

次のトピックでは、PlateSpin Forge Serverの動作に影響する、一般的に使用されるファイルと値に関して説明されています。

WAN接続を使用した転送を最適化するパラメータ

WANを経由する転送を最適化するには、次の設定を使用します。これらの設定はグローバルなので、ファイルベースのレプリケーションおよびVSSレプリケーションのすべてが影響されます。

  • 環境設定ファイル: productinternal.config

  • ロケーション: Program Files\PlateSpin Forge Server\Web

更新手順については、XML環境設定パラメータを通じた製品動作の構成を参照してください。

メモ:これらの値を変更すると、ローカルのギガビットLANレプリケーションの速度に悪影響をもたらす可能性があります。

表 2-3は、デフォルト値と高レイテンシのWAN環境で推奨される値が示された設定パラメータ値を一覧表示します。

表 2-3 productinternal.config内のデフォルトおよび最適化された設定パラメータ

パラメータ

デフォルト値

最適化された値

fileTransferThreadcount

ファイルベースのデータ転送用に開かれたTCP接続の数を制御します。

2

4~6

fileTransferMinCompressionLimit

パケットレベルの圧縮のしきい値をバイトで指定します。

0(無効)

最大65536 (64 KB)

fileTransferCompressionThreadsCount

パケットレベルのデータ圧縮に使用されるスレッド数を制御します。圧縮が無効になっている場合は、これは無視されます。圧縮はCPUに依存するため、この設定はパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

2

該当なし

fileTransferSendReceiveBufferSize

ファイル転送接続に関するTCP/IPのウィンドウサイズの設定です。このパラメータは、TCP受信確認なしで送信されるバイト数を制御します。

値を0に設定すると、デフォルトのTCPウィンドウサイズ(8KB)が使用されます。カスタムのサイズにするには、サイズをバイトで指定します。次の式を使用して、適切な値を決定します。

((リンク速度(Mbps)/8)*遅延(秒))*1000*1000

たとえば、10ミリ秒の遅延のある100Mbpsのリンクでは、適切なバッファサイズは次のようになります。

(100/8)*0.01*1000*1000 = 125000 bytes

0 (8192バイト)

最大5242880 (5MB)

SSL通信を有効化するパラメータ

製品をインストールした後でSSLを有効化したサーバとPlateSpin Forge Web Clientの間のSSL通信を有効化するには、次の設定を使用します。製品のインストール時にサーバホスト上でSSLが有効になっていた場合は、この作業は必要ありません。

  • 環境設定ファイル: Platespin.Config

  • ロケーション: Program Files\PlateSpin Forge Server \Configs

  • 値: 次を

    <add key="PowerConvertURL" value="http://localhost:80/PlateSpinMigrate" />

    次のように変更します。

    <add key="PowerConvertURL" value="https://localhost:443/PlateSpinMigrate" />

更新手順については、XML環境設定パラメータを通じた製品動作の構成を参照してください。

レプリケーションの停止ウィンドウを強制するためのパラメータ

  • 環境設定ファイル: PlateSpin.Protection.Scheduler.Service.dll.config

  • ロケーション: Program Files\PlateSpin Forge Server \services\PlateSpinService\Plugins

  • 値: このパラメータは、次の2つの値から構成されます。

    • Workload_Scheduling_Blackout_Window_Start: 一時停止の開始時間の時刻を定義します。次の形式を使用してください。

      HH:MM:SS (HH 00-23、MM 00-59、SS 00-59)

    • Workload_Scheduling_Blackout_Window_Length: 一時停止期間の長さを定義します。次の形式を使用してください。

      HH:MM:SS (HH 00-23、MM 00-59、SS 00-59)

更新手順については、XML環境設定パラメータを通じた製品動作の構成を参照してください。

PlateSpin Forge Serverの追加IPアドレスのパラメータ(NAT設定)

NATが有効化されている環境全体における通信を目的としてPlateSpin Forge Serverの追加アドレスを記録するには、次の設定を使用します。

  • 環境設定ファイル: Web.config

  • ロケーション: Program Files\PlateSpin Forge Server\Web

  • 値: <add key="AlternateServerAddresses" value="" />

    次のように、セミコロンで区切って、追加のIPアドレスを加えてください。

    <add key="AlternateServerAddresses" value="10.99.106.108;10.99.106.109" />

2.4.4 システム変更を適用するためのPlateSpin Forgeサーバの再起動

  1. PlateSpin Forgeサーバbin\RestartPlateSpinServerサブディレクトリに移動します。

    セクション 3.4.1, アプライアンスホストにおけるForge管理VMへのアクセスおよび使用を参照してください。

  2. RestartPlateSpinServer.exe実行可能ファイルをダブルクリックします。

    確認を求めるコマンドプロンプトウィンドウが開きます。

  3. Y」と入力し、<Enter>キーを押します。