2.1 ハードウェア

ハードウェア設定には次の内容が含まれています。

2.1.1 Bluetoothサービスの設定

Bluetoothサービスにより、携帯電話やPDAなどの無線機器をコンピュータに接続できます。 Bluetoothの無線サポートには、YaSTコントロールセンターの設定と管理ツールによるBluetooth対応機器の自動認識が含まれています。 [コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][Bluetooth]をクリックし、機器に適した設定オプションを設定します。

NOTE:Bluetoothサービスには、ルート権限が必要です。

2.1.2 DSL接続の設定

DSL接続経由でネットワークに接続している場合は、このオプションを使って接続の設定を行います。DSL接続はYaSTで設定します。

NOTE:DSL接続を設定するには、root権限が必要です。

  1. [コンピュータ] > [コントロールセンター] > [ハードウェア] > [DSL]の順にクリックします。

  2. rootパスワードを入力します。

    YaSTが表示されます。

  3. YaSTの指示に従ってDSLを設定します。

2.1.3 グラフィックカードおよびモニタの設定

インストール中に、モニタに応じてグラフィックカードの設定が行われます。これらの設定を変更する場合は、[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][グラフィックカードとモニタ]の順にクリックしてから、モニタに適したオプションを設定します。

NOTE:グラフィックカードの設定はYaST2で行い、ルート権限が必要です。

2.1.4 キーボードの初期設定の変更

キーボードの初期設定は、自動繰り返し設定の変更およびタイピング休憩の設定に使用します。

[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][キーボード]の順にクリックします。

次の初期設定を実行できます。

キーボードの環境設定の実行

一般的なキーボードの環境設定の実行には、キーボードタブページを使用します。

Figure 2-2 キーボード環境設定ダイアログ—キーボードページ

次のキーボードの環境設定を変更できます。

Table 2-1 キーボードの環境設定

オプション

説明

Key Presses Repeat When Key is Held Down

キーボードの入力の繰り返しを設定します。キーに関連付けられたアクションは、キーを押したままにしていると繰り返し実行されます。 たとえば、文字キーを押したままにすると、その文字が繰り返し入力されます。

キーを押してからアクションが繰り返されるまでの遅延時間を選択するには[Delay]オプションを使用します。

アクションが繰り返す速度を設定するには、[速度]を使用します。

Cursor Blinks in Text Boxes and Fields

フィールドおよびテキストボックスでカーソルを点滅させます。

カーソルの点滅速度を指定するには、スライダを使用します。

Type to Test Settings

テストエリアはインタラクティブなインタフェースで、入力しながらキーボードの設定が表示にどう影響するかを見ることができます。設定の効果をテストするには、テストエリアにテキストを入力します。

[アクセス補助]ボタンをクリックして、キーボードアクセス補助環境設定ツールを起動します。

キーボードレイアウトの環境設定の実行

キーボードレイアウトの環境設定の実行には、レイアウトタブページを使用します。

Figure 2-3 キーボード環境設定ダイアログ—レイアウトページ

ドロップダウンリストからキーボードのモデルを選択し、ナビゲーションボタンを使用して選択されたレイアウトを追加または削除、または利用可能なレイアウトのリストから選択します。

さまざまなロケールに合わせて異なったレイアウトを選択できます。

[アクセス補助]ボタンをクリックして、キーボードアクセス補助環境設定ツールを起動します。

キーボードレイアウトオプションの設定

キーボードレイアウトオプションの設定には、レイアウトオプションタブページを使用します。これらのオプションは、キーの動作や他のキーボード設定を決定するものです。

Figure 2-4 キーボード環境設定ダイアログ—レイアウトオプションページ

オプションを選択すると、サブメニューが表示されます。そこから、適切な項目を選択してください。大部分の方は、これらの設定を変更する必要はありません。

Table 2-2 キーボードレイアウトオプション

レイアウトオプション

説明

特定のキーへのユーロ記号の割り当て

お使いのキーがユーロ記号をサポートしている場合、それを3番目のレベルの文字としてE、5、または2キーに追加します。

Alt/Winキーの動作

UNIXのSuper、Meta、およびHyperキーの動作を、AltキーとWindowsキーに割り当てます。

CapsLockキーの動作

Caps Lockキーの動作を示す番号を選択します。

Composeキーの位置

Composeキーとして使用するキーを指定します。Composeキーは、アクセント記号などの、キーボードにない文字を2つのキーストロークで作成する場合に使用します。

Ctrlキーの位置

Ctrlキーとして使用するキーを指定します。Ctrlキーのない古いキーボードを使用する場合などに役立ちます。

グループShift/ロック動作

押したときにキーボードレイアウトを切り替えるキー、またはキーの組み合わせを選択します。

その他の互換性オプション

数字キーパッドのNumLockキーを使った移動をWindowsと同様にするかどうかを指定します。選択しない場合、数字キーパッドを使用して、現在の動作と逆の動作を行えます。たとえば、NumLockキーをオフにすると、8キーは上矢印キーとして動作します。数字の8を入力する場合は、Shift+8キーを押します。

また、特定のキーボードショートカットをGNOMEではなくXウィンドウシステムで処理するかどうかも指定します。

3番目のレベルChooser

3番目のレベルChooserを指定している場合、Shiftキーと一緒に押すと別のキーとして機能するのと同様の方法で、3番目の文字を入力することができます。たとえば、ユーロ記号をEキーに追加して、3番目のレベルChooserとして左Windowsキーを設定した場合、左WindowsキーとEキーを一緒に押すと、ユーロ記号が表示されます。

別のグループを表示するには、キーボードLEDを使用します。

キーボードLEDを別グループの表示に使用するこのライトは、その標準機能を示さなくなりました。

[アクセス補助]ボタンをクリックして、キーボードアクセス補助環境設定ツールを起動します。

タイピング休憩の環境設定

タイピング休憩の環境設定には、タイピングブレークタブページを使用します。

Figure 2-5 キーボード環境設定ダイアログ—タイピング休憩ページ

次のタイピング休憩の環境設定を変更できます。

Table 2-3 タイピング休憩の環境設定

オプション

説明

Lock Screen to Enforce Typing Break

タイピング休憩が予定されている場合に画面をロックします。

Work Interval Lasts

タイピング休憩までの作業継続時間を指定します。

Break Interval Lasts

タイピング休憩の長さを指定します。

Allow Postponing of Breaks

タイピング休憩の延長を許可します。

[アクセス補助]ボタンをクリックして、キーボードアクセス補助環境設定ツールを起動します。

2.1.5 モデムの設定

モデム経由でネットワークに接続している場合は、このオプションを使ってモデムの設定を行います。モデムはYaSTで設定します。

NOTE:モデムを設定するには、root権限が必要です。

  1. [コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][モデム]の順にクリックします。

  2. rootパスワードを入力します。

    YaSTが表示されます。

  3. YaSTの指示に従ってDSLを設定します。

2.1.6 マウスの設定

右利き用、または左利き用にマウスを設定するには、マウスの環境設定ツールを使用します。マウスの動きの速度と感度も指定できます。

[コンピュータ][コントロールパネル][ハードウェア][マウス]の順にクリックします。

次のエリアでマウスの環境設定ツール用の設定をカスタマイズできます。

ボタンの環境設定の実行

ボタンタブページを使用して、マウスボタンを左利き用に設定するかどうかを指定します。 ダブルクリックのクリックとクリックの間の遅延も指定できます。

Figure 2-6 マウス環境設定ダイアログ—ボタンページ

次のテーブルは、変更可能なマウスボタンの環境設定を示しています。

Table 2-4 マウスボタンの環境設定

オプション

説明

左利き用マウス

マウスを左利き用に設定し、左マウスボタンの機能を切り替えます。

[ダブルクリックタイムアウト]

ダブルクリックのクリックとクリックの間の時間をスライダで指定します。 最初のクリックと2回目のクリックとの間隔がここで指定した時間を超えると、アクションはダブルクリックとして解釈されません。

ポインタの設定

マウスポインタの環境設定の実行にはカーソルタブページを使用します。

Figure 2-7 マウス環境設定ダイアログ—ポインタページ

次のテーブルは、変更可能なマウスポインタの環境設定を示しています。

Table 2-5 マウスポインタの環境設定

オプション

説明

カーソルのテーマ

利用可能なカーソルのテーマを表示します。

Highlight the Pointer When You Press Ctrl

キーを押して放すと、マウスポインタの位置をアニメーションで表示します。 この機能は、マウスポインタの位置を探すのに便利です。

動作の環境設定の実行

マウス動作の環境設定の実行には動作タブページを使用します。

Figure 2-8 マウス環境設定ダイアログ—動作ページ

次のテーブルは、変更可能なマウス動作の環境設定を示しています。

Table 2-6 マウス動作の環境設定

オプション

説明

速度

マウスを移動させたときに、画面上でマウスポインタが移動する速度をスライダで指定します。

秘密度

マウスの動きに対するマウスポインタの感度をスライダで指定します。

しきい値

ドラッグアンドドロップと解釈される移動距離をスライダで指定します。

2.1.7 ネットワークカードの設定

ネットワークカード経由でネットワークに接続している場合は、このオプションを使って接続の設定を行います。ネットワークカードは、YaSTで設定します。

NOTE:ネットワークカードを設定するには、root権限が必要です。

  1. [コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][ネットワークカード]の順にクリックします。

  2. rootパスワードを入力します。

    YaSTが表示されます。

  3. YaSTの指示に従ってネットワークカードを設定します。

2.1.8 プリンタのインストールと設定

プリンタのインストールと設定には、プリンタモジュールを使用します。

プリンタモジュールを起動するには、[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][プリンタ]の順にクリックします。

Figure 2-9 プリンタダイアログ

2.1.9 リムーバブルドライブとメディアの設定

ストレージデバイス、カメラ、スキャナなどを含めた幅広いリムーバブルディスクおよびメディアを利用できます。これらのデバイスの環境設定は、インストール時に自動的に設定されます。ドライブまたはその他のリムーバブルディスクの設定を変更するには、[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][Removable Drives and Media]をクリックします。

次のような設定が変更できます。

  • ブランクCDをCDドライブに挿入したときの動作

  • オーディオCDをドライブに挿入したときの動作

  • デジタルカメラをコンピュータに接続したときに、画像を自動的にインポートするか

  • コンピュータに接続したときにリムーバブルストレージデバイスをマウントするか

  • コンピュータに接続したときに、PDAを自動的に同期させるか

通常、デバイスを接続したときの動作を変更したり、設定されていないデバイスを接続するとき以外、既に設定されている内容を変更する必要はありません。 デバイスを初めて接続するときや、デバイスが予期しない動作をしたり、期待通りに動作しない場合は、リムーバブルドライブとメディアの設定を確認してください。

2.1.10 スキャナの設定

スキャナの設定では、スキャナの接続や設定、または既に接続されているスキャナの削除が実行できます。

NOTE:スキャナの設定はYaST2で行い、ルート権限が必要です。

YaST2を開いてスキャナを設定するには、[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][スキャナ]の順にクリックします。利用可能なオプションに関する情報については、[Scanner Configuration]画面の指示を参照してください。

2.1.11 画面解像度設定の実行

このモジュールを使用して、解像度およびリフレッシュレートを含めた画面解像度の設定を実行します。

[コンピュータ][コントロールセンター][ハードウェア][Screen Resolution]の順にクリックします。

Figure 2-10 画面解像度環境設定ダイアログ

次のテーブルは、変更可能な画面解像度の環境設定を示しています。

Table 2-7 画面解像度の環境設定

オプション

説明

解像度

画面に使用する解像度(ピクセル)を選択します。

リフレッシュレート

画面に使用するリフレッシュレートを選択します。

回転

標準以外のモニタを使用している場合は、回転モードを選択します。

Make Default for This Computer Only

ログインしているコンピュータのみで画面解像度をデフォルト設定にします。

希望する設定が見つからない場合は、管理者設定を使用して、グラフィックカードとモニタの設定を再度実行してください。 詳細については、『Deployment Guide』の「グラフィックカードとモニタの設定」を参照してください。

2.1.12 タッチパッド

このモジュールは、タッチパッドの動作を設定する場合に使用します。このモジュールは、ラップトップコンピュータなどの、タッチパッドのあるコンピュータでのみ利用できます。通常は、デフォルトの動作を変更しないでください。