5.2 100台以下のワークステーションへの導入

ワークステーションの数が増加する場合、各ワークステーションに手動でインストールし、設定するのは、煩雑で手間がかかる作業になります。 ユーザによる手動操作を最小限に抑えた、多数の自動または半自動インストールオプションが用意されています。

全自動インストールを検討する前に、設定内容やシステム構成が複雑になると、セットアップにより多くの時間かかる点を考慮してください。システムの導入に時間的な制約がある場合は、手軽で素早く完了できる、より単純な方法を選択する方が良い場合もあります。 自動インストールは、大規模な導入の場合や、リモートで実行する必要がある場合に適しています。

次のオプションから選択します。

VNC経由の単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定

小~中規模の導入形態で、静的なネットワークセットアップを行う場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、およびVNCビューアアプリケーションが必要になります。

VNC経由の単純なリモートインストール—動的なネットワーク設定

小~中規模な導入形態で、DHCPを使った動的なネットワークセットアップを行う場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、およびVNCビューアアプリケーションが必要になります。

VNC経由のリモートインストール—PXEブートおよびWake on LAN

小~中規模の導入形態で、インストールターゲットに対して物理的な操作を行わない、ネットワーク経由でのインストールの場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、ネットワークブートイメージ、ネットワークブートが可能なターゲットハードウェア、およびVNCビューアアプリケーションが必要になります。

SSH経由の単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定

小~中規模の導入形態で、静的なネットワークセットアップを行う場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、およびSSHクライアントアプリケーションが必要になります。

SSH経由のリモートインストール—動的なネットワーク設定

小~中規模な導入形態で、DHCPを使った動的なネットワークセットアップを行う場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、およびSSHクライアントアプリケーションが必要になります。

SSH経由のリモートインストール—PXEブートおよびWake on LAN

小~中規模の導入形態で、インストールターゲットに対して物理的な操作を行わない、ネットワーク経由でのインストールの場合に、この方法を検討してください。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、ネットワークブートイメージ、ネットワークブートが可能なターゲットハードウェア、およびSSHクライアントアプリケーションが必要になります。

単純な大規模インストール

大規模な導入で、多数の同じコンピュータにインストールする場合に、この方法を検討してください。 ネットワークブートを利用できる場合は、ターゲットシステムに対して物理的な操作を行う必要がなくなります。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、VNCビューアやSSHクライアントなどのリモートコントロールアプリケーション、およびAutoYaST設定プロファイルが必要になります。 ネットワークブートを使用する場合は、ネットワークブートイメージとネットワークブート対応ハードウェアも必要になります。

ルールベースの自動インストール

さまざまな種類のハードウェアを使用する大規模な導入の場合に、この方法を検討してください。 ネットワークブートを利用できる場合は、ターゲットシステムに対して物理的な操作を行う必要がなくなります。 この方法では、ネットワーク、ネットワークインストールサーバ、VNCビューアやSSHクライアントなどのリモートコントロールアプリケーション、および複数のAutoYaST設定プロファイルとAutoYaST用のルール設定が必要になります。 ネットワークブートを使用する場合は、ネットワークブートイメージとネットワークブート対応ハードウェアも必要になります。

表 5-4 VNC経由の単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • インストールメディアからのブート

コントロールと監視

リモート:VNC

最適な導入形態

さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

短所

  • 各コンピュータを個別にセットアップする必要がある

  • ブートするために物理的な操作が必要になる

詳細

セクション 14.1.1, VNC経由のシンプルリモートインストール—静的なネットワーク設定

表 5-5 VNC経由の単純なリモートインストール—動的なネットワーク設定

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • インストールメディアからのブート

コントロールと監視

リモート:VNC

最適な導入形態

さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

短所

  • 各コンピュータを個別にセットアップする必要がある

  • ブートするために物理的な操作が必要になる

詳細

セクション 14.1.2, VNC経由のシンプルリモートインストール—動的なネットワーク設定

表 5-6 VNC経由のリモートインストール—PXEブートおよびWake on LAN

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • DHCP、TFTP、PXEブート、およびWOLの設定

  • ネットワークからのブート

コントロールと監視

リモート:VNC

最適な導入形態

  • さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

  • サイト間での完全なリモートインストール

短所

各コンピュータを手動でセットアップする必要がある

詳細

セクション 14.1.3, VNC経由のリモートインストール—PXEブートとWake on LAN

表 5-7 SSH経由の単純なリモートインストール—静的なネットワーク設定

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • インストールメディアからのブート

コントロールと監視

リモート:SSH

最適な導入形態

  • さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

  • ターゲットに対して低い帯域幅で接続している環境

短所

  • 各コンピュータを個別にセットアップする必要がある

  • ブートするために物理的な操作が必要になる

詳細

セクション 14.1.4, SSH経由のシンプルリモートインストール—静的なネットワーク設定

表 5-8 SSH経由のリモートインストール—動的なネットワーク設定

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • インストールメディアからのブート

コントロールと監視

リモート:SSH

最適な導入形態

  • さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

  • ターゲットに対して低い帯域幅で接続している環境

短所

  • 各コンピュータを個別にセットアップする必要がある

  • ブートするために物理的な操作が必要になる

詳細

セクション 14.1.5, SSH経由のシンプルリモートインストール—動的なネットワーク設定

表 5-9 SSH経由のリモートインストール—PXEブートおよびWake on LAN

Installation Source

Network

準備作業

  • インストールソースの設定

  • DHCP、TFTP、PXEブート、およびWOLの設定

  • ネットワークからのブート

コントロールと監視

リモート:SSH

最適な導入形態

  • さまざまなハードウェアを使用する小~中規模の導入形態

  • サイト間での完全なリモートインストール

  • ターゲットに対して低い帯域幅で接続している環境

短所

各コンピュータを個別にセットアップする必要がある

詳細

セクション 14.1.6, SSH経由のリモートインストール—PXEブートとWake on LAN

表 5-10 単純な大規模インストール

Installation Source

ネットワークを推奨

準備作業

  • ハードウェア情報の収集

  • AutoYaSTプロファイルの作成

  • インストールサーバの設定

  • プロファイルの配布

  • ネットワークブート(DHCP、TFTP、PXE、WOL)の設定

    または

    インストールメディアからのターゲットのブート

コントロールと監視

VNC/SSHを使ってローカルまたはリモート

最適な導入形態

  • 大規模な導入形態

  • 同一のハードウェアを使用している環境

  • システムにアクセスしない場合(ネットワークブート)

短所

同一のハードウェアを使用する環境でしか利用できない

詳細

セクション 21.1, 単純な大規模インストール

表 5-11 ルールベースの自動インストール

Installation Source

ネットワークを推奨

準備作業

  • ハードウェア情報の収集

  • AutoYaSTプロファイルの作成

  • AutoYaSTルールの作成

  • インストールサーバの設定

  • プロファイルの配布

  • ネットワークブート(DHCP、TFTP、PXE、WOL)の設定

    または

    インストールメディアからのターゲットのブート

コントロールと監視

SSH/VNCを使ってローカルまたはリモート

最適な導入形態

  • 多様なハードウェアを使用する環境

  • サイト間での導入

短所

ルールのセットアップが複雑

詳細

セクション 21.2, ルールベースの自動インストール