3.1 リモートコントロールセッションの管理

リモート管理により、管理対象デバイスをリモートで制御できます。リモートオペレータは、リモートコントロール接続を使用して、管理対象デバイスを参照するのみでなく、制御することもできます。このことは、管理対象デバイスでのユーザ支援の提供と問題の解決に役立ちます。リモートコントロールセッション起動の詳細については、セクション 2.8, リモート管理操作の開始を参照してください。

3.1.1 リモート管理ビューアのツールバーオプションの使用

次の表では、リモートコントロールセッション中にリモート管理ビューアで利用可能なさまざまなツールバーオプションについて説明しています。また、使用できる場合、ショートカットキーもリストされています。

表 3-1 リモート管理ビューアのツールバーオプション

オプション

ショートカットキー

機能

接続オプション

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<P>

セッションパフォーマンスを改善するフォーマットやエンコーディング、ログ、リモートカーソル処理などの様々なセッションパラメータを設定できます。

接続情報

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<I>

接続されている管理対象デバイスのホスト名、ポート、画面解像度、およびプロトコルバージョンを提供します。

全画面

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<F>

全画面モードと通常モードを切り替えることができます。

画面更新要求

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<H>

[表示]ウィンドウを更新します。

Ctrl+Alt+Delを押す

管理対象デバイスに<Ctrl>+<Alt>+<Del>キー操作を送信します。

Ctrl+Escを押す

 

管理対象デバイス上の[スタート]メニューを呼び出します。

Altキーを押す/離す

 

このオプションをクリックして、キーボードの<Alt>を押すと、<Alt>のキーストロークが管理対象デバイスに送信されます。

画面の消去/非消去

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<B>

管理対象デバイスの画面を黒くする、または表示します。デバイスの画面を消去すると、リモートオペレータが実行している操作が、デバイスにいるユーザに参照されません。管理対象デバイスのキーボードとマウスのコントロールもロックされます。

このオプションが有効になるのは、[管理対象デバイス画面を空白にする]オプションが、管理対象デバイスで有効なリモート管理ポリシーで有効な場合だけです。

キーボードのロック/アンロックとマウス

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<L>

管理対象デバイスのキーボードおよびマウスコントロールをロック、またはロック解除します。デバイスのマウスとキーボードのコントロールがロックされると、管理対象デバイスのユーザは、これらのコントロールを使用できません。

このオプションが有効になるのは、[管理対象デバイスのマウスとキーボードをロックする]オプションが、管理対象デバイスで有効なリモート管理ポリシーで有効な場合だけです。

ファイルの転送

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<T>

管理対象デバイスとファイルを受け渡しするセッションを起動します。

このオプションが有効になるのは、[管理対象デバイスでファイル転送を許可]オプションが、管理対象デバイスで有効なリモート管理ポリシーで有効な場合だけです。ファイル転送について詳しくは、セクション 3.5, ファイル転送セッションの管理を参照してください。

コラボレーション

 

ZENworksリモート管理コラボレーションセッションを管理対象デバイスで起動します。このセッションでは、複数のリモートオペレータをリモート管理セッションに招待できます。リモートコントロール権を別のリモートオペレータに委任して問題解決を支援してもらうこともできます。このオプションは現在Windowsでのみサポートされています。

セッションコラボレーションについて詳しくは、セクション 3.1.2, セッションコラボレーションを参照してください。

リモート実行

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<U>

管理対象デバイスでリモート実行セッションを起動します。これにより、管理対象デバイスでプログラムをリモートで起動できます。

このオプションが有効になるのは、[プログラムが管理対象デバイス上でリモートで実行されることを許可する]オプションが管理対象デバイスで有効なリモート管理ポリシーで有効な場合だけです。

ScreenSaverの上書き

<Ctrl>+<Alt>+<Shift>+<O>

リモートセッション中、管理対象デバイスでパスワードにより保護されているスクリーンセーバを無効にします。

このオプションが有効になるのは、[リモートコントロール中にスクリーンセーバを自動的にロック解除する]オプションが管理対象デバイスで有効なリモート管理ポリシーで有効な場合だけです。

接続解除

<Alt>+<F4>

リモートセッションを閉じます。

3.1.2 セッションコラボレーション

セッションコラボレーション機能では、リモート管理セッションに参加するよう、複数のリモートオペレータを招待できます。ただし、招待されるリモートオペレータは、リモートセッション要求をリスンするリモート管理リスナを起動している必要があります。リモートコントロール権を別のリモートオペレータに委任して問題解決を支援してもらい、その後コントロール権を再び取得することもできます。このオプションは現在Windowsでのみサポートされています。

リモートコントロールセッションを管理対象デバイスで最初に起動した場合、マスタリモートオペレータの権限を取得します。セッションコラボレーションを使用して次を行うことができます。

  • 複数のリモートオペレータをリモートコントロールセッションに参加するよう招待する。

  • リモートコントロール権を別のリモートオペレータに委任して問題解決を支援してもらい、その後コントロール権を再び取得する。

  • リモートセッションを終了する。

セッションコラボレーションを起動するには、次の手順に従います。

  1. 管理対象デバイス上のリモート制御セッションをコラボレーションモードで起動します。

    リモートコントロールセッション起動の詳細については、セクション 2.8, リモート管理操作の開始を参照してください。

  2. リモート管理ビューアのツールバーにある コラボレーション をクリックします。[セッションコラボレーション]ウィンドウが表示されます。·

[セッションコラボレーション]ウィンドウには、デバイスで有効なリモート管理ポリシーに追加されたリモートオペレータが一覧表示されます。各リモートオペレータは、色付きの円を前に付けた別々のエントリとしてリストされます。

  • グレーの円は、リモートオペレータがセッションに参加していないことを示します。

  • 赤い円は、リモートオペレータがセッションに参加し、リモート表示モードになっていることを示します。

  • 緑の円は、リモートオペレータがセッションに参加していて、セッションのリモートコントロール権を委任されていることを示します。

リモートオペレータの追加については、セクション 2.3, リモート管理ポリシーの作成を参照してください。

次の表に、マスタリモートオペレータがセッションコラボレーション中に実行できるアクションをリストします。

表 3-2 [セッションコラボレーション]ウィンドウのオプション

タスク

手順

追加の詳細

リモートオペレータをリモートセッションに招待する

  1. [セッションコラボレーション]ウィンドウに一覧表示されているリモートオペレータの中からオペレータを選択します。

  2. 招待]をクリックします。

リモートオペレータが要求を受け入れ、セッションに参加すると、そのリモートオペレータのグレーの円が赤に変わります。

デフォルトでは、新しいセッションは、リモート表示モードで開始されます。

リモートコントロール権をリモートオペレータに委任する

  1. リモート制御権限を委任するリモートオペレータを選択します。

  2. 委任]をクリックします。

選択されたリモートオペレータは、リモートコントロールモードになり、赤い円が緑に変わります。

マスタリモートオペレータは、自動的にリモートビューモードに切り替わります。

リモートオペレータからリモートコントロール権を再取得する

  1. コントロールの再取得]をクリックします。

リモートオペレータは、リモート表示モードに切り替わり、緑の円が赤くなります。

マスタリモートオペレータは、自動的にリモートコントロールモードに切り替わります。

リモートセッションを終了する

  1. リモートセッションを終了するリモートオペレータを選択します。

  2. 終了]をクリックします。

選択したリモートオペレータがリモートコントロールモードにある場合、リモートコントロール権を再取得します。

リモートオペレータのセッションが終了し、リモートオペレータの円の色がグレーになります。

外部のリモートオペレータを招待する

  1. 外部の招待]をクリックして、[セッションコラボレーション]ウィンドウに表示されていないリモートオペレータをリモートセッションに招待します。

  2. リモートオペレータのデバイスのDNS名またはIPアドレス、およびポート番号を指定します。たとえば、 10.0.0.0から1000。

  3. 招待]をクリックします。

 

マスタリモートオペレータがリモートセッションを切断すると、すべてのリモートオペレータのセッションが終了されます。