管理ゾーンで初めてプライマリサーバをZENworks 2020 Update 2にアップグレードする場合、アップグレードを実行する前に、次の作業を完了します。
Dockerがインストールされている: アップグレードしようとしているプライマリサーバにDocker v19.x以降がインストールされている必要があります。Dockerのインストールの詳細については、Dockerのインストールを参照してください。
Dockerサービスが常に有効になっていることを確認します。
Dockerサービスのステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ sudo systemctl status docker.service
サービスを有効にするには、次のコマンドを実行します。
$ sudo systemctl enable docker.service
Dockerサービスが開始されていることを確認します。サービスを開始するには、次のコマンドを実行します。
$ sudo systemctl start docker.service
Docker Composeがインストールされている: アップグレードしようとしているプライマリサーバにDocker Compose v1.25.x以降がインストールされている必要があります。Docker Composeの最新バージョンを確認するには、https://github.com/docker/compose/releasesに移動します。Docker Composeのインストールの詳細については、Docker Composeのインストールを参照してください。
DNSサーバが設定されている: アップグレードするプライマリサーバにDNSサーバが設定されていることを確認します。また、ローカルマシンのホスト名がDNSで解決できる必要があります。
Hibernateログの無効化: Linuxプライマリサーバでは、アップグレードの前に、c3p0、ZENLoader用のHibernateログ、およびZENServerが無効になっていることを確認します。詳細については、TID 7015032を参照してください。
WindowsとLinuxの両方に適用可能な残りの前提条件を表示するには、LinuxおよびWindowsサーバの場合を参照してください。
Windowsインストーラバージョンの確認: Windowsプライマリサーバに、Windowsインストーラ4.5以上のバージョンがインストールされていて、実行中であることを確認します。
WindowsとLinuxの両方に適用可能な残りの前提条件を表示するには、LinuxおよびWindowsサーバの場合を参照してください。
ZENworks診断センター: ゾーンをアップグレードする前に、ZDCを実行し、プライマリサーバと管理ゾーンのヘルスを確認します。詳細については、「ZENworks診断センター」を参照してください。
アップグレードプロセスの変更の確認: プライマリサーバをアップグレードする前に、ZENworks 2020 Update 2リリースで導入された変更を確認してください。詳細については、プライマリサーバのアップグレードまたはマイグレーションプロセスの変更を参照してください。
(条件付き)共有コンテンツリポジトリが新しい場所にマウントされている: 共有コンテンツリポジトリの場合は、リポジトリを古いパスからアンマウントし、リポジトリを新しいMicro Focusパス、つまり、Linuxサーバの場合は/var/opt/microfocus/zenworks/content-repo、Windowsサーバの場合は%ZENSERVER_HOME%\work\content-repoにマウントしていることを確認します。
novellパスのcontent-repoフォルダは管理者が名前変更したり、削除したりしないでください。
システム要件の確認: ZENworks 2020 Update 2にアップグレードしたいプライマリサーバが『ZENworks 2020 Update 2システム要件』をすべて満たしているか確認します。
詳細については、『ZENworksサーバインストールガイド』のデータベースの要件
を参照してください。
ZENworksデータベース: ZENworksデータベースをバックアップします。
また、データベースをホストしているサーバが、アクティブなデータベースで実行されていることを確認します。外部データベースの前提条件の詳細については、『ZENworksサーバインストール』の「外部データベースの前提条件」を参照してください。
ZENworksサーバのバックアップ: アップグレードするZENworksプライマリサーバの設定ファイルをバックアップします。詳細については、『ZENworks Disaster Recovery Reference』の「Backing Up and Restoring the ZENworks Server and Certificate Authority」を参照してください。
テスト環境でのアップグレードの実行: 最初のプライマリサーバのアップグレードを完了するのに必要な時間は、データベースに格納されているデータのサイズによって変わります。Microsoft SQLまたはOracleデータベースを使用しているデバイスで最初のプライマリサーバをアップグレードする場合、テスト環境(運用環境と同様のサーバデータを用意する)でアップグレードを実行します。これは、運用サーバの停止時間を算出するためです。
CPU使用率とメモリ使用率: 最初のプライマリサーバのアップグレード中にCPU使用率またはメモリ使用率が上昇しないことを確認します。
ZENworksサービスの停止: アップグレード中にデータベースがアクセスされないように、アップグレードされていないプライマリサーバ上のZENworksサービスをすべて停止します。停止しないと、データベースに一貫性がなくなる可能性があります。
ZENworksサービスの停止については、次のマニュアルを参照してください。
Windowsプライマリサーバの場合:
『ZENworks プライマリサーバおよびサテライトリファレンス』のZENworks Services on a Windows Server
を参照してください。
Linuxプライマリサーバの場合:
『ZENworks プライマリサーバおよびサテライトリファレンス』のZENworks Services on a Linux Server
を参照してください。
最初のサーバをアップグレードすると、ZENworksサテライトサーバと管理対象デバイスのZENworks 2020 Update 2へのアップグレードに、システム更新を使用できるようになります。
時刻の同期: サーバとデータベースの時刻が同期されていることを確認します(時刻のずれが2分未満である必要があります)。
メモ:
時刻のずれが2分以上24時間未満の場合、アップグレード中に警告メッセージが表示されます。
時刻のずれが24時間を超えている場合、エラーメッセージが表示されます。
ポートの確認: アップグレード中に固定ポートがすべて開放されていることを確認します。固定ポートがブロックされていると、アップグレードを続行できません。ポートのリストについては、『ZENworks 2020 Update 1 TCP and UDP Ports』を参照してください。
ZENworksアップグレードソフトウェアをISOイメージのダウンロードとして入手した場合、次のいずれかを実行してアップグレードDVDを作成します。
重要:ISOイメージを抽出してZENworksのアップグレードに使用することはしないでください。
このセクションで詳しく説明する手順により、最新バージョンのDockerをダウンロードできます。
Suse Customer Centerに登録した後で、プライマリサーバのオペレーティングシステムバージョンの登録キーを生成し、Suse Customer Centerでデバイスを登録します。
YaSTを起動します。
[Adminstrator Settings (管理者の設定)]ウィンドウで、ソフトウェア>Software Repositories (ソフトウェアリポジトリ)を選択します。
追加をクリックして、Add On Product (製品に追加)ダイアログボックスを開きます。
Extensions and Modules from the Registration Server... (登録サーバから拡張機能とモジュール...)を選択します。次へをクリックします。
Available Extensions and Modules (使用可能な拡張機能とモジュール)リストから、プラットフォームバージョンに基づいて、次のコンテナモジュールのいずれかを選択します。次へをクリックして、ウィザードを完了します。モジュールとそのリポジトリがシステムに追加されます。
SLES 12 SP3、SLES 12 SP4、SLES 12 SP5: Containers Module 12 x86_64
SLES 15: Containers Module 15 x86_64
SLES 15 SP1: Containers Module 15 SP1 x86_64
Linuxの端末で、次のコマンドを実行して、Dockerパッケージをインストールします。
$ sudo zypper install docker
メモ:zypper install dockerコマンドでDockerをインストールできない場合は、次のコマンドを実行して、コンテナモジュールがリポジトリに追加されているかどうかを確認します。
$ sudo zypper ls
コンテナモジュールが追加されていない場合は、次のコマンドを実行して、コンテナモジュールを追加します。
SLES 12 SP3、SLES 12 SP4、SLES 12 SP5の場合:
$ sudo SUSEConnect -p sle-module-containers/12/x86_64
SLES 15の場合:
$ sudo SUSEConnect -p sle-module-containers/15/x86_64
Sles 15 SP1の場合:
$ sudo SUSEConnect -p sle-module-containers/15.1/x86_64
次のコマンドを実行して、Dockerサービスを有効にします。
$ sudo systemctl enable docker.service
次のコマンドを実行して、Dockerサービスを開始します。
$ sudo systemctl start docker.service
次のコマンドを実行して、Dockerが適切にインストールされているかどうかをテストします。
$ docker run hello-world
Hello from Docker!というメッセージが表示される場合は、Dockerが正常にインストールされていることを示します。
メモ:Dockerをインストールした後で、Dockerバージョンをアップグレードする場合は、アップグレード後にZENworksサーバサービスを再起動してください。
Docker Composeをインストールする前に、前のセクションで説明したように、Dockerエンジンがすでにインストールされていることを確認してください。
Linuxの端末で、次のコマンドを実行して、Docker Composeの最新リリース、この場合はDocker Composeバージョン1.28.2をダウンロードします。
$ sudo curl -L "https://github.com/docker/compose/releases/download/1.28.2/docker-compose-$(uname -s)-$(uname -m)" -o /usr/local/bin/docker-compose
メモ:サーバがインターネットにアクセスできず、プロキシサーバ経由で通信している場合は、プロキシを使用するようにcurlを設定する方法について、curlのマニュアルページを参照してください。
次のコマンドを実行して、実行許可をバイナリに適用します。
$ sudo chmod +x /usr/local/bin/docker-compose
メモ:インストール後にdocker-composeコマンドが失敗する場合は、パスを確認してください。/usr/binまたはパスの他のディレクトリへのシンボリックリンクを作成することもできます。
例:
$ sudo ln -s /usr/local/bin/docker-compose /usr/bin/docker-compose
次のコマンドを実行して、インストールをテストします。Docker Composeバージョンが表示されます。
$ docker-compose --version
メモ:Docker Composeの最新リリースバージョンは、https://github.com/docker/compose/releasesで公開されています。最新リリースにアップグレードするには、Linuxタブ(https://docs.docker.com/compose/install/)に表示される手順に従います。ただし、Docker Composeを最新バージョンにアップグレードする前に、ZENworksサービスを停止してください。これらのサービスの停止に関する詳細については、「Stopping the ZENworks Services」を参照してください。
ZENworks アップグレードISOイメージをMicro FocusダウンロードサイトからWindowsデバイスの一時保管場所にダウンロードします。
ISOイメージをDVDに記録します。
ZENworks アップグレードISOイメージをMicro FocusダウンロードサイトからLinuxデバイスの一時保管場所にダウンロードします。
次のコマンドを使用してISOイメージをマウントします。
mount -o loop /tempfolderpath/isoimagename.iso mountpoint
tempfolderpathを一時フォルダのパスと置き換えて、isoimagenameをZENworks ISOファイル名と置き換え、mountpointをイメージをマウントするファイルシステムの場所へのパスと置き換えます。mountpointによって指定されたパスはすでに存在している必要があります。
たとえば、次のようにします。
mount -o loop /zcm11/ZCM11upgr.iso /zcm11/upgrade