[障害対策]タブには、次のページがあり、複数サーバ間でアプリケーションをホストするのに必要な負荷を分散させたり、サーバ障害が発生した場合にバックアップアプリケーションにアクセスできるようにしたりすることができます。
[障害対策]プロパティページは、シンプルなアプリケーションおよびAOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。MSIアプリケーション、ターミナルサーバアプリケーション、およびWebアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
この節では、[障害対策]プロパティページのフィールドについて説明します。障害対策の設定の詳細については、障害対策機能のセットアップを参照してください。
次の図に示す[障害対策]プロパティページでは、このアプリケーションオブジェクトが使用できなくなった場合に、Application Launcherがバックアップとして使用するインストールパッケージソースまたはアプリケーションオブジェクトを指定します。Application Launcherは、[ソースリスト]または[アプリケーションリスト]に表示されている順序(上から下)で、パッケージソースまたはアプリケーションオブジェクトを試します。
[障害対策]ページは、アプリケーションのタイプによって異なります。シンプル/AOT/AXTアプリケーションの場合、ページはこのようになります。Webアプリケーションの場合は、ソースリスト機能がサポートされていないため、アプリケーションリストのみがページに表示されます。
Application Launcherでインストールパッケージソースのリストをバックアップとして使用する場合は、このオプションを選択します。パッケージソースを少なくとも1つは作成しておく必要があります([共通]>[ソース]ページ)。
Application Launcherでアプリケーションオブジェクトのリストをバックアップとして使用する場合は、このオプションを選択します。アプリケーションの追加アプリケーションオブジェクトを事前に作成しておく必要があります。それらのアプリケーションファイルが、このアプリケーションとは別のサーバまたはボリュームに保存されている必要があります。アプリケーションが使用できない場合、Application Launcherは、指定された順序で各アプリケーションオブジェクトを試します。
1レベルでの耐障害性のみがサポートされます。Application Launcherがこのリスト内のいずれかのバックアップアプリケーションオブジェクトにフェールオーバーし、そのバックアップアプリケーションオブジェクトに障害が発生した場合、そのバックアップアプリケーションオブジェクトの耐障害性が有効であっても、配布は失敗します。
注: Application Launcherは、リモート接続を検出してリモートモードで動作している場合、耐障害性について[アプリケーションリスト]を使用しません。この場合、Application Launcherは[ソースリスト]のみを使用します。
[負荷バランス]プロパティページは、シンプルなアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。ターミナルサーバアプリケーションおよびWebアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
この節では、[負荷バランス]プロパティページのフィールドについて説明します。負荷バランスの設定の詳細については、負荷分散機能のセットアップを参照してください。
次に示す[負荷バランス]プロパティページを使って、アプリケーションの配布に関する負荷を分散させることができます。負荷分散機能が有効になっている場合、Application Launcherは、アプリケーションを提供しているすべてのサーバからアプリケーションファイルを配布し、複数のサーバ間で負荷を分散させます。
[負荷バランス]ページは、アプリケーションのタイプによって異なります。シンプル/AOT/AXTアプリケーションの場合、ページはこのようになります。MSIアプリケーションの場合、ページはこのようになりますが、[負荷分散を有効にする]オプションのみが選択可能となります。Webアプリケーションの場合は、ソースリスト機能がサポートされていないため、アプリケーションリストのみがページに表示されます。
負荷分散機能を使用するには、アプリケーションに対して複数のインストールパッケージソースまたはアプリケーションオブジェクトが定義してあり、アプリケーションのソースファイルが別々のサーバに保存されている必要があります。ユーザがアプリケーションを起動すると、Application Launcherは、パッケージソースまたはアプリケーションオブジェクトの中から1つを選択して使用します。そのパッケージソースまたはアプリケーションオブジェクトが使用できない場合、Application Launcherは、別のソースパッケージまたはアプリケーションオブジェクトを選択します。
このオプションを選択すると、負荷分散機能が有効になります。他の負荷分散オプションは、このオプションが有効になっている場合に限り使用できます。
MSI (Microsoft Windows Installer)パッケージを使用するアプリケーションオブジェクトの場合、このページで有効になっているオプションは[負荷分散を有効にする]だけです。[ソースリストを使用する]および[アプリケーションリストを使用する]は無効になっています。.MSIアプリケーションオブジェクトに対して負荷分散機能を有効にするには、このオプションを選択してから、アプリケーションオブジェクトの[ソース]ページ([共通]タブ)を使用して、アプリケーション用の追加インストールパッケージを作成するソースの場所リストを定義します。Application Launcherは、ソースの場所をリストからランダムに選択して負荷を分散します。
Application Launcherでパッケージソースのリストを負荷分散のために使用する場合は、このオプションを選択します。パッケージソースを少なくとも1つは作成しておく必要があります([共通]>[ソース]ページ)。
[サイトリスト]プロパティページは、シンプルなアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、MSIアプリケーション、およびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
この節では、[サイトリスト]プロパティページのフィールドについて説明します。サイトリストの設定の詳細については、サイトリストのセットアップを参照してください。
次の図に示す[サイトリスト]プロパティページでは、あるサイト(サイト1)のアプリケーションを別のサイト(サイト2)のアプリケーションにリンクすることができます。ソースインストールパッケージが異なるサイトにあるサーバに保存されているアプリケーションをリンクすることによって、ユーザに最も近いサーバからアプリケーションを配布することができます。
たとえば、2つの異なるサイト、サイト1およびサイト2があるとします。両方のサイトの従業員が、同じスプレッドシートプログラムを使用しています。サイト1にはサイト1のサーバからスプレッドシートプログラムを配布するためのアプリケーションオブジェクト(App1)があり、サイト2にはサイト2のサーバからこのプログラムを配布するためのアプリケーションオブジェクト(App2)があります。App1をApp2にリンクした場合、サイト1の従業員がサイト2に移動してApp1を起動すると、サイト2のサーバからApp2がインストールされます。同様に、サイト2の従業員がサイト1に移動してApp2を起動すると、サイト1のサーバからApp2がインストールされます。
サイトリストは、配布およびキャッシュされていないアプリケーションにのみ適用される配布機能です。アプリケーションがユーザのワークステーションにすでに配布またはキャッシュされている場合は、サイトリストには関係なく、そのアプリケーションが使用されます。
ユーザがNovell ClientではなくZENworks Middle Tier Serverを通じてNovell eDirectoryにログインする場合、サイトリストの動作は少し異なります。ユーザの場所を決定するためにNovell Clientが使用されるのとは異なり、Middle Tier Serverで場所が決定されます。つまり、ZfD Middle Tier Serverに最も近いアプリケーションが使用されます。これは、ユーザに最も近いアプリケーションが必ずしも該当するわけではありません。先の例では、サイト1のユーザはサイト2のサーバからではなく、引き続きサイト1のサーバからアプリケーションを配布されます。
一度に1つのアプリケーションオブジェクトにリンクすることしかできません。ただし、最初にリンクしたアプリケーションオブジェクトは、2番目にリンクしたアプリケーションオブジェクトのリンク先のアプリケーションオブジェクトに自動的にリンクされます。たとえば、3つの同一アプリケーションオブジェクトが(App 1、App 2、App 3)、それぞれ異なるサイトにあるとします。App 1をApp2にリンクすると、各アプリケーションオブジェクトに対して次のようなサイトリストが作成されます。
| App1リスト | App2リスト | App3リスト |
|---|---|---|
App2 |
App1 |
(なし) |
アプリケーションオブジェクトは、他のアプリケーションオブジェクト1つにしかリンクできないため、App3をApp1またはApp2のいずれか一方にリンクする必要があります。すると、各アプリケーションオブジェクトに対して次のようなサイトリストが作成されます。
| App1リスト | App2リスト | App3リスト |
|---|---|---|
App2 |
App1 |
App1 |
App3 |
App3 |
App2 |
[リモート代替アプリケーション]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。
次の図に示す[リモート代替アプリケーション]プロパティページでは、ユーザのワークステーションがローカルモードではなくリモートモードで実行されている場合にApplication Launcherが起動する、代替アプリケーションを指定することができます。通常、この代替アプリケーションになるのは、低速な接続での使用を考慮したターミナルサーバアプリケーションまたはWebアプリケーションです。
デフォルトでは、ユーザのワークステーションにオリジナルのアプリケーションがインストールされている場合に、Application Launcherはこの代替アプリケーションを使用せず、代わりにローカルにインストールされたアプリケーションを使用します。ただし、アプリケーションがデータベースまたはその他のネットワークリソースにアクセスする必要がある場合、そのデータベースまたはネットワークリソースを利用できるのが代替アプリケーションの使用時のみであるときは、ローカルにインストールされたアプリケーションではなく、代替アプリケーションを使用することをApplication Launcherに強制するために、このオプションを選択します。