ZENworks Middle Tier Serverを使用する準備

ZENworks Middle Tier Serverは、NetWare 6、NetWare 6.5、Windows 2000 Server、Windows Server 2003のいずれかのプラットフォームにインストールできます。次の節では、Middle Tier Serverの前提条件、インストール手順、および環境設定に関する追加情報を参照する方法について、詳細を説明します。


Middle Tier Serverの準備

Middle Tier Serverをインストールする準備を進めるための手順を理解しておくことは重要です。次のマニュアルに目を通しておくことをお勧めします。

このマニュアルでは、ZENworks Middle Tier Serverの制限、ハードウェアおよびソフトウェアの要件、インストールに関するその他の前提条件の詳細を説明しています。


ZENworks Middle Tier Serverのインストール

ZENworks Middle Tier Serverソフトウェアのインストール時に従う手順の詳細については、『Novell ZENworks 6.5 Desktop Managementインストールガイド』の「ZENworks Middle Tier Serverのインストール」および「Desktop Management ServerとMiddle Tier Serverの同一コンピュータへのインストール」を参照してください。


NSAdminによるZENworks Middle Tier Serverの設定

ZENworks Middle Tier Serverソフトウェアをインストールすると、インストール先のコンピュータ上に新しいレジストリエントリが作成されます。環境設定パラメータを編集または設定する場合、ZENworks Middle Tier ServerのインストールされたNetWareサーバまたはWindowsサーバのレジストリを編集するか、またはNSAdminユーティリィティを使って環境設定を変更します。

重要:  NetWareのレジストリ設定は慎重に変更してください。Novellから指示があった場合にのみ変更すべきNetWareレジストリエントリがいくつか存在します。レジストリエントリを変更すると、Middle Tier Server、NetStorage、ZENworks Desktop Management、およびNetWareサーバに悪影響を及ぼす可能性があります。

Internet Explorerを開き、[アドレス]ボックスにNSAdminのURLを入力することにより、NSAdminユーティリィティのインタフェースを起動できます。たとえば、次のように入力します。

http://ip_addressまたはdns_name/oneNet/nsadmin

ポート80以外のポート番号でサーバを実行している場合は、次の構文を使ってユーティリティを実行します。

http://ip_addressまたはdns_name:port/oneNet/nsadmin

注:  ポート80以外のポート番号でサーバを実行している場合は、デスクトップ管理エージェントをインストールするときに、Middle Tier ServerのIPアドレスを適切に設定してください。

NSAdmin Webページの左の列には、レジストリ内に含まれるMiddle Tier Serverの設定情報の編集および表示用ページへのリンクリストが表示されます。次の節では、各NSAdminページについて説明します。


一般

NSAdminユーティリィティでは、デフォルトで[一般]ページが表示されます。


NSAdminユーティリティの[一般]ページ。

このページでは、次の環境設定を表示または編集できます。

[プロキシユーザ名]および[プロキシパスワード]: Middle Tier Serverのインストール時に入力した管理者のユーザ名とパスワードです。Middle Tier Serverで管理者アクセス用に別のユーザ名とパスワードを使用する場合は、このフィールドにそのユーザ名とパスワードを入力します。

[Set Defaults(デフォルト設定)]ボタンをクリックすると、[デフォルト値]列に表示されている値が設定されます。[デフォルト値]列に値が表示されていない場合、値は空(値が存在しない)に設定されます。

[位置]: ユーザがZENworks Middle Tier ServerにアクセスするためにMiddle Tier ServerのURLの一部として入力する登録済みの場所です。デフォルトでは、[oneNet]が選択されています。

NetWareにインストールされたZENworks Middle Tier Serverでこのレジストリ設定を変更する場合、変更内容を有効にするには、環境設定ファイルも編集する必要があります。sys:\netstorage\xsrv.confファイルを編集し、[位置]セクション(最初のセクション)の/oneNet設定をNSAdminで指定した同じ設定に変更します。

[Certificate Name(証明書の名前)]: デフォルトの証明書の名前は、NetIdentityです。これは、Middle Tier Serverのインストール時に自動的に作成されます。購入した証明書を使用する場合、または別の証明書を使用する場合は、その証明書の名前をこのフィールドに入力します。

Middle Tier Serverによって使用される証明書はすべて、同じeDirectoryコンテキスト内に存在する必要があります。

[Session Timeout(セッションタイムアウト)]: アイドルのままのセッションが終了するまでの時間(秒)です。この時間内にMiddle Tier Serverにアクティビティが発生しない場合、ユーザはファイルアクセスの許可を受けるためにMiddle Tier Serverに再度ログインする必要があります。

[Janitor Interval(監視の間隔)]: この設定は、Novellから別途に指示がある場合を除いて、変更しないでください。

[Persistent Cookies(持続的Cookies)]: [Persistent Cookies(持続的Cookies)]設定は、オンまたはオフを切り替えることができます。値を0に設定すると、[Persistent Cookies(持続的Cookies)]設定はオフになります。値を指定しない場合、または0以外の値を指定した場合、[Persistent Cookies(持続的Cookies)]設定はオンになります(デフォルト)。

[Persistent Cookies(持続的Cookies)]をオフにすると、ユーザが現在のブラウザやWebフォルダを閉じたときに、NetStorageまたはZENworks Desktop Managementのセッションが終了します。ユーザがブラウザウィンドウやWebフォルダでZENworks Desktop ManagementまたはNetStorageの現在のインスタンスを使用していても、新しいブラウザインスタンスまたはWebフォルダを起動するときは再認証が必要になります。

ワークステーションを共有している場合は、[Persistent Cookies(持続的Cookies)]をオフにすると便利です。ブラウザインスタンスを閉じてしまえば、ワークステーションを次に使用するユーザによって偶然または故意にZENworks Desktop ManagementまたはNetStorage経由でネットワークにアクセスされることはありません。

ワークステーションを共有していない場合は、[Persistent Cookies(持続的Cookies)]をオンのままにすると、必要のない最認証を避けることができます。

ユーザがNetStorageまたはZENworks Desktop Managementで[ログアウト]オプションを選択している場合は、[Persistent Cookies(持続的Cookies)]の設定に関係なくセッションが終了します。

[LDAP Port(LDAPポート)]: LDAP要求についてActive DirectoryとeDirectory間に競合が存在する場合は、LDAPポート番号を変更します。

この競合が発生する理由は、Active Directoryがインストールされているバックエンドサーバがドメインコントローラとして動作しているためです。eDirectoryおよびActive Directoryが共に同じデフォルトポート(デフォルトポート番号は389)の使用を試みたときに競合が発生します。この競合では、通常、Active Directoryが優先されます。プロキシユーザオブジェクトタイプは、Active DirectoryではなくeDirectoryに存在します。このため、Middle Tier Serverがプロキシユーザとしてバインドを試みると、バインドは失敗します。このこともLDAPルックアップが失敗する理由です。


Authentication Domains(認証ドメイン)

[Authentication Domains(認証ドメイン)]ページでは、ZENworks Middle Tier Serverが要求するeDirectoryサーバのURLおよびコンテキストを変更または追加できます。


NSAdminユーティリティの[Authentication Domains(認証ドメイン)]ページ。

このページでは、プライマリとして指定されるeDirectoryサーバを変更することもできます。eDirectoryサーバのURLおよびコンテキストの詳細については、『NetStorage Administration Guide』(http://www.novell.com/documentation/lg/nw6p)を参照してください。

次のリストに、[Authentication Domains(認証ドメイン)]ページのボタンの機能を示します。

[Add Domain(ドメインを追加)]: 別のeDirectoryサーバのIPアドレスまたはDNS名を追加できます。

[Make Primary(プライマリにする)]: このボタンの上に表示されたeDirectoryサーバのURLをプライマリにします。

[Remove Domain(ドメインを削除)]: Middle Tier Serverで使用されるURLのリストからeDirectoryサーバのURLを削除します。

[Remove Context(コンテキストを削除)]: eDirectoryサーバのURLからコンテキスト(存在する場合)を削除します。

[Add Context(コンテキストを追加)]: eDirectoryサーバのURLにコンテキストを追加できます。

[Add Host(ホストを追加)]: 認証ドメインの追加ホストを表示できます。[Add Hosts(ホストを追加)]ボタンをクリックすると、認証ドメインの代替ホストのリストが作成されます。

ZENworks Middle Tier Serverが認証ドメイン内で指定されたホストに到達できない場合に、認証用に使用する別のサーバを[値]フィールドの[Other Hosts(その他のホスト)]リストで検索します。

[値]フィールドに代替サーバのDNS名またはIPアドレスをカンマで区切って入力します。たとえば、次のような文字列を入力します。

Zenmaster.provo.novell.com,Zenmaster1.provo.novell.com

または

137.65.67.150,137.65.67.152


WebDav Provider(WebDavプロバイダ)

このページは、ZENworks Middle Tier Serverの管理では使用しません。このページの値を変更しないでください。


iFolder Storage Provider(iFolderストレージプロバイダ)

このページは、ZENworks Middle Tier Serverの管理では使用しません。このページの値を変更しないでください。


NetWare Storage Provider(NetWareストレージプロバイダ)

このページは、ZENworks Middle Tier Serverの管理では使用しません。このページの値を変更しないでください。


Current Sessions(現在のセッション)

[Current Sessions(現在のセッション)]ページには、現在のZENworks Middle Tier Serverセッションに関する情報を含むレポートが表示されます。このレポートはXML形式であり、特定の情報を表示するようにパーサでカスタマイズできます。


NSAdminユーティリィティの[Current Sessions(現在のセッション)]ページ。


Resource Usage(リソースの使用状況)

[Resource Usage(リソースの使用状況)]ページには、ZENworks Middle Tier Serverのリソースの使用状況(メモリなど)に関する詳しいレポートが表示されます。このレポートはXML形式であり、特定の情報を表示するようにパーサでカスタマイズできます。


NSAdminユーティリィティの[Resource Usage(リソースの使用状況)]ページ。


Statistics(統計情報)

[Statistics(統計情報)]ページには、サーバの稼働時間、ログインの失敗、ZENworks Middle Tier Serverのアクティブなセッション数などの情報を含むレポートが表示されます。このレポートはXML形式であり、特定の情報を表示するようにパーサでカスタマイズできます。


NSAdminユーティリィティの[Statistics(統計情報)]ページ。