NetWare版Management Agentのカスタマイズ

NetWare版Management Agentのインストールプロセスによって、nma2.ncfファイル(Novell NetWare 3.xおよび4.xサーバの場合)またはnma5.ncfファイル(Novell NetWare 5.xサーバの場合)が、sys:\zfs_agnt\nmaディレクトリに作成されます。NetWareサーバを起動すると、このファイルによって、NetWare版Management Agentをデフォルトの設定状態で使用するために必要なすべてのNLMファイルが自動的にロードされます。ただし、このエージェントで使用される各NLMファイルについて、いくつかのLOADパラメータを設定できます。

サーバ上のnma2.ncfまたはnma5.ncfファイルを編集することによって、これらのオプションを使用するようにサーバを設定できます。サーバがすでに実行中である場合は、これらのNLMファイルをアンロードし、NetWareサーバコンソールで設定パラメータを指定してロードすることもできます。これらのパラメータは、NetWareサーバコンソールで設定するか、またはNetWareリモートコンソールユーティリティRCONSOLEJを使用して設定できます。

次の節では、NetWare版Management Agentについて設定できる各コマンドラインパラメータについて説明します。


servinst.nlmのロードパラメータ

servinst.nlmはNetWare Server MIBであるnwserver.mibを実装します。コマンドラインで、次のいずれかまたはすべてのパラメータを指定してservinst.nlmをロードできます。

LOAD SERVINST D, U=n, V, B=n H

パラメータ 説明

D

DisableSets:このパラメータを指定した場合、servinst.nlmはnwserver.mib内のオブジェクトについてSNMP SETコマンドを許可しません。

デフォルト:SETSは有効です(SNMPセキュリティを前提とします)。

U=n

UpdateInterval=n:リストの更新間隔をnに設定します。nは秒単位の値です。これによって、servinst.nlmによって保持されている特定の内部リスト(ボリュームやキューなど)を更新する頻度が決まります。このパラメータの値を大きくすると、servinst.nlmによって使用されるCPUサイクル数が最小化されます。値を小さくすると、リストに影響するサーバステータスの変化がすぐにレポートされます。

デフォルト:300秒。

V

Verbose:情報メッセージを表示します。

デフォルト:オフ。

B=n

BuildUserListHour=n:毎日、servinst.nlmソフトウェアがサーバへのアクセス権を持つユーザのリストを作成する時刻を24時間表記(0〜23)のローカルタイムで指定します。

デフォルト:2 (午前2時)。

H

Help:コマンドラインパラメータのヘルプを表示します。Hパラメータを使用する場合、servinst.nlmはヘルプメッセージを表示して終了します。コマンドラインで他のパラメータが入力されている場合でも、ロードされたままにはなりません。

デフォルト:オフ。


hostmib.nlmのロードパラメータ

hostmib.nlmは、標準的なホストリソースMIB (RFC 1514)と、このホストリソースMIBに対するNovellの拡張機能(nwhostx.mib)の両方を実装します。コマンドラインで、次のいずれかまたはすべてのパラメータを指定してhostmib.nlmをロードできます。

LOAD HOSTMIB.NLM D, U=n, V, H

パラメータ 説明

D

DisableSets:このパラメータを指定した場合、hostmib.nlmはRFC1514.MIBまたはnwhostx.mib内のオブジェクトについてSNMP SETコマンドを許可しません。

デフォルト:SETSは有効です(SNMPセキュリティを前提とします)。

U=n

UpdateInterval=n:リストの更新間隔をnに設定します。nは秒単位の値です。これによって、HOSTMIB.NLMによって保持されている特定の内部リストを更新する頻度が決まります。このパラメータの値を大きくすると、HOSTMIB.NLMによって使用されるCPUサイクル数が最小化されます。値を小さくすると、リストに影響するサーバステータスの変化がすぐにレポートされます。

デフォルト:60秒。

V

Verbose:情報メッセージを表示します。

デフォルト:オフ。

H

Help:コマンドラインパラメータのヘルプを表示します。Hパラメータを使用する場合、HOSTMIB.NLMはヘルプメッセージを表示して終了します。コマンドラインで他のパラメータが入力されている場合でも、ロードされたままにはなりません。

デフォルト:オフ。


ntrend.nlmのロードパラメータ

ntrend.nlmはThreshold and Trend MIB (nwtrend.mib)を実装します。

ntrend.nlmは、最初にロードされたときに、ntrend.iniファイル(sys:\etcディレクトリにある)に格納されている値から、サーバの設定に従って監視対象の各属性のトレンドとしきい値を自動的に設定します。このファイルの編集方法については、デフォルトのトレンドとしきい値の設定を参照してください。

その後、時間の経過と共に設定が変更された場合、ntrend.nlmは、物理的なネットワークインタフェース、キュー、ボリューム、およびディスクの数および種類の変更を調整します。デフォルトのしきい値は、重要なパラメータについてのみ設定されています。後でSNMP SETコマンドを使用して、読み込まれたファイルや受信パケットなどのパラメータのしきい値を設定できます。

トレンドファイルは、そのオブジェクトのトレンド分析が無効になっている場合でも、監視対象属性の各インスタンスについて作成されます。ファイルヘッダにはnwtControlTableEntryのすべての情報が格納され、ファイルの残りの部分にはサンプル履歴(存在する場合)が格納されます。作成されたトレンドファイルは、監視対象オブジェクト(キューなど)が存在しなくなっても、オペレータによって明示的に削除されるまで存在しています。監視対象オブジェクトが存在しなくなった場合、関連付けられたnwtControlStatusは無効として記録されます。

コマンドラインで、次のいずれかまたはすべてのパラメータを指定してntrend.nlmをロードできます。

LOAD NTREND D=dir, R, V, H

パラメータ 説明

D=dir

Directory=dir:ntrend.nlmが履歴データファイルを格納するボリュームおよびディレクトリを指定できます。例:トレンド分析ファイルのディレクトリとしてvol1:\testを使用するには、次のコマンドを入力します。

load ntrend D=vol1:\test

デフォルト:sys:\ntrend。

R

Reset:ntrend.nlmで、古いトレンド分析の履歴データをすべて破棄し、サンプリングを再開します。

V

Verbose:情報メッセージを表示します。

デフォルト:オフ。

H

Help:コマンドラインパラメータのヘルプを表示します。

デフォルト:オフ。