Management and Monitoring Servicesの設定

Novell ZENworks Server Managementは複数のコンポーネントで構成されています。コンポーネントには、使用前のセットアップ作業が必要なものと必要でないものがあります。

次のコンポーネントでは、セットアップ作業は必要ありません。

次の節では、次のコンポーネントを準備して実行するのに必要なセットアップ作業について説明します。


Management and Monitoring Servicesの停止と起動

サーバ上で他のソフトウェアのインストールや他のメンテナンス機能の実行が必要になった場合は、Management and Monitoring Servicesを停止して、サーバを停止します。メンテナンスの実行後は、Management and Monitoring Servicesを再開するために、サーバを再起動してからサービスをもう一度起動します。

Management and Monitoring Servicesを停止および起動するには、管理サーバのコンソールプロンプトで次の操作を行います。

  1. Management and Monitoring Servicesを停止してアンロードするには、「stopmms」と入力します。

  2. すべてのJAVAプロセスを停止するには、「java -kill」と入力します。

  3. JAVAを終了するには、「java -exit」と入力します。

  4. サーバを再起動するには、「restart server」と入力します。

    サーバを停止するには、「down serverと入力します。サーバを再起動する必要があります。

  5. すべてのManagement and Monitoring Servicesを停止してアンロードするには、「stopmms -n」と入力します。

Management and Monitoring Servicesのインストール時に、バックエンドプロセスと検出プロセスを起動する適切なコマンド(SLOADERとNETEXPLOR)がautoexec.ncfファイル挿入されているため、サーバを再起動するとこれらのプロセスが起動します。autoexec.ncfファイルを変更して、これらのプロセスを手動で起動する必要がある場合は、検出プロセスとバックエンドプロセスの手動による起動を参照してください。


検出プロセスのセットアップとバックエンドプロセスの起動

管理サーバの検出ソフトウェアは、ネットワーク上のノードを自動的に検出します。ネットワークノードとは、サーバ、デスクトップ、ルータ、スイッチ、およびその他のネットワークデバイスです。検出は、Novell ZENworks Server Managementソフトウェアが管理サーバにロードされると自動的に開始され、毎日24時間継続されます。データベースの構築にかかる時間は、ネットワークのサイズによって異なります。小規模ネットワークでは1〜2時間、大規模ネットワーク(数千ノード)では数日かかる場合があります。

システムを使用する場合は、検出プロセスにかかる時間が長くなるため、ネットワーク検出をスタンドアロンで実行することをお勧めします。

インストール後のサーバは、次のいずれかの状態になっています。


検出プロセスとバックエンドプロセスの手動による起動

自動検出サービスを起動し、バックエンドサービスをロードするコマンドは、インストールプログラムによってautoexec.ncfファイルに挿入されます。サーバを再起動すると、これらのプロセスが自動的に起動します。ただし、これらのコマンドを削除した場合は、手動で自動検出を起動し、バックエンドサービス(Management Site Services)をロードする必要があります。

インストール時に、管理サーバプログラムのファイルパス(Novell ZENworks\mms\mwserver\bin)のautoexec.ncfファイルに検索パスが追加されます。

検出プロセスとバックエンドプロセスを起動するには、サーバでstartmms.ncf を入力します。

サーバは、バックエンドプロセスが完全にロードされた後にのみ、Novell ConsoleOneからの要求を受け付けます。


アラーム管理システムのセットアップ

Novell ZENworks Server Managementのアラーム管理システムでは、SNMP対応デバイス、またはプロキシSNMPエージェントをホストするコンピュータからのSNMPトラップを受信できます。NetWare版Management Agent、Windows版Management Agent、NetWare版Traffic Analysis Agent、またはWindows版Traffic Analysis Agentソフトウェアをネットワークデバイスで使用している場合は、そのデバイスが自動的に検出されます。ソフトウェアのインストール後にセットアップする必要はありません。

サードパーティのSNMPエージェントは、トラップを受信するためのセットアップが必要です。サードパーティのSNMPエージェントのセットアップについては、SNMP設定を参照してください。


監視のセットアップ

NetWare版Management AgentとWindows版ManageWise(R) Agentは、SNMPに基づいているため、ネットワーク管理コンソールからサーバに指示されるすべてのアクションには、マネージャからエージェントへのSNMP SET要求およびGET要求が含まれます。Novell ConsoleOneが管理サーバからのデータを要求する場合は、SNMP GET要求を発行します。SNMP SETコマンドは、サーバのアラームしきい値や設定パラメータを設定するために必要です。Novell ConsoleOneからこのような管理操作を実行する場合は、セキュリティが確保されているかどうかが問題になります。特に、許可されていないユーザがサーバで設定パラメータを設定すると、パフォーマンスのエラーが発生したり、ネットワーク操作ができなくなったりします。

このため、管理システムとSNMPエージェント間で安全な通信を確立する必要があります。SNMPセキュリティの詳細については、SNMP設定を参照してください。


Traffic Analysis Agentのセットアップ

NetWare版Traffic Analysis Agentは、Novell ZENworks Server Managementを補強する分散型ネットワークアナライザです。Novell ZENworks Server Managementの他のエージェントは、特定のネットワークノード(サーバなど)に関するデータを収集しますが、NetWare版Traffic Analysis Agentは、特定のLANセグメントでこれらのノード間の通信を監視します。このエージェントはNetWareサーバにインストールされます。NetWare版Traffic Analysis Agentをセットアップするには、NetWare版Traffic Analysis Agentの起動を参照してください。

Windows版Traffic Analysis Agentは、管理サーバとの通信にSNMPを使用します。Windows版Traffic Analysis Agentをインストール後に操作するには、SNMPサービスを起動する必要があります。SNMPサービスを起動するには、Windows版Traffic Analysis Agent SNMPサービスの起動の手順に従ってください。

エージェントのセットアップ後に、エージェントが属するWindowsサーバを再起動する必要があります。


NetWare版Traffic Analysis Agentの起動

NetWare版Traffic Analysis Agentのインストールプログラムは、エージェントが自動的に起動するように、autoexec.ncfファイルを変更します。そのため、他に何も設定する必要はありません。ただし、Traffic Analysis Agentの旧バージョン(Traffic Analysisエージェント)からアップグレードした際に、旧バージョンをアンインストールしなかった場合は、エージェントをアップグレードした各サーバで新しいTraffic Analysis Agentが実行されることを確認する必要があります。

アップグレードしたNetWareサーバで新しいTraffic Analysis Agentが実行されることを確認するには

  1. Novell ZENworks Server ManagementのTraffic Analysis Agentをアップグレードした各NetWareサーバで、sys:\systemのautoexec.ncfファイルを開きます。

  2. 次の行の先頭に#を挿入して、各行をコメントアウトします。

    #Search add lanzdir
    #LANZ.NCF

    最初のステートメントは、旧エージェントがインストールされたlanzdirディレクトリを含む検索パスを定義します。次のステートメントは旧エージェントをロードします。

  3. ファイルを保存して、サーバを再起動します。

新しいエージェントが自動的にロードされて、実行されます。agentinstallfolder\lanzのlanz.ncfファイルがTraffic Analysis Agentを起動します。同じフォルダのulanz.ncfファイルはTraffic Analysis Agentを停止します。


Windows版Traffic Analysis Agent SNMPサービスの起動

SNMPサービスが自動的に起動されるようにWindowsを設定した場合、Windowsにインストールされたエージェントは、Windowsの起動時にSNMPサービスを起動します。

SNMPサービスが自動的に起動されるようにWindowsを設定しなかった場合は、次のいずれかの操作を行います。

  • コマンドプロンプトで、「net start snmp」と入力します。
  • Windows 2000/2003の場合:Windowsのコントロールパネルで[管理ツール]>[サービス]の順にダブルクリックし、サービスの一覧で[SNMP]を選択して[開始]をクリックします。

    SNMPサービスが起動されると、Windows版Traffic Analysis Agentも起動します。