設定の計画

この節では、ネットワーク上のManagement Site Services、およびNovell ZENworks Server Managementエージェントの一部(アラーム、サーバ、およびトラフィック)を設定する一般的な計画オプションについて説明します。役割ベース管理の計画と実装方法についても説明します。

Management and Monitoring Servicesソフトウェアをインストールする前に、ネットワークを有効に管理するために必要な情報を決定する必要があります。この節では、ネットワーク管理に必要な情報の種類を決定するのに役立つ次のトピックについて説明します。

この節では、Management and Monitoring Servicesの設定方法についても説明します。

このガイドの次の節では、Server Managementとセグメント監視の計画についても説明します。


必要な管理情報の定義

Novell ZENworks Server Managementは、さまざまなネットワーク設定が必要なビジネスに対応できる柔軟性を備えています。組織内のグループで必要になる情報を理解し、そのニーズに合わせてソフトウェアを適切に配備する必要があります。

一般に、社内のグループは、最前線のヘルプデスク担当者、後方の情報システム管理者、および管理レベルの調整者で構成され、グループごとに計画、予算管理、トラブルシューティング、またはその他の問題に関する特定の情報が必要になります。

たとえば、あるグループが重要なサーバセットを24時間監視する必要があるとします。この場合は、サーバをリアルタイムで監視し、サーバに重大なエラーが発生した際に通知が送信されるようにします。定義したサーバのグループについて、サーバトレンドのレポートを毎週生成することが必要な場合もあります。


ネットワーク管理戦略の計画

Novell ZENworks Server Managementでネットワーク上のデバイスを監視および管理するには、ネットワーク上のネットワークセグメントとデバイスを頻繁にポーリングする必要があります。Novell ZENworks Server Managementでは、ネットワークオブジェクトのポーリングが標準プロトコル(SNMP、TCP/IP、およびIPX)によって実行されます。

Novell ZENworks Server Managementコンポーネントは、SNMPエージェントおよびRMON (Remote Monitor)エージェントをホストするサーバ上にトレンド分析情報を保存することで、ネットワーク性能に与える影響を最小限に抑えられるよう設計されています。ポーリングは、接続されたNovell ConsoleOneからの要求に基づき、管理サーバによって直接実行されます。

Novell ZENworks Server Managementのシステム管理者は、ポーリング頻度を設定して、ネットワーク環境に適切な監視レベルを提供する必要があります。最適な監視レベルを設定するには、まず、重要な操作を担当するシステムを特定します。次に、システムとセグメントを3つの基本管理カテゴリに分類します。

デバイスをポーリングしない場合、またはポーリング頻度が低い場合は、管理サーバにアラーム(トラップ)を送信するようにデバイスを設定して、システムで発生したエラーが通知されるようにできます。


ネットワークの設定

Management and Monitoring Servicesコンポーネントでは、ネットワーク上のデバイスとの通信に、標準ネットワークプロトコルが使用されます。ネットワークとそのデバイスを検出し、正確に監視するには、通信チャネルに矛盾がなく、適切に設定されていることを確認する必要があります。

次の節では、ネットワーク設定の重要な一面について説明します。


IPアドレス戦略

IPで通信するデバイスを検出する場合は、デバイスを管理できるように、有効なIPアドレスが設定されていることを確認してください。TCP/IPは指定のNovell ConsoleOneワークステーションにバインドし、IPは管理サーバにバインドする必要があります。Novell ConsoleOneワークステーションではDHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)アドレス指定を使用できますが、スタティックアドレスは管理サーバに割り当てる必要があります。


IPX転送ソフトウェア

IPXで通信するすべてのデバイスを検出し管理するには、IPX/SPX準拠の転送ネットワークソフトウェアスタックでデバイスを設定する必要があります。NetWareドライバとWindowsドライバは、オペレーティングシステムのインストールソフトウェアに含まれています。ZENworks Server Managementは、Novell IP互換モードドライバと互換性があります。


Novell eDirectoryとDNSネームレゾリューション

ネットワークの検出を開始する前に、NetWareおよびWindowsサーバと、ネットワークデバイス名が適切であることを確認してください。ネームレゾリューションは、ローカルホストファイル、Novell eDirectory名、またはバインダリテーブルの形式をとります。IPまたはIPXアドレスの代わりに、サーバ名またはホスト名がマップと設定ビューに表示されます。


SNMP設定

NetWareおよびWindowsサーバとその他のSNMP対応ネットワークデバイスのSNMPエージェントとRMONエージェントには、デバイス上で識別されるコミュニティ文字列が必要です。SNMP対応デバイスごとに、コミュニティ文字列とトラップターゲットを設定する必要があります(Novell ZENworks Server Managementサーバを含む)。

コミュニティ文字列は、マネージャとエージェント間の安全な通信を確立するために使用されます。Novell ZENworks Server Managementシステムがエージェントと通信するためには、マネージャとエージェントのコミュニティ文字列が等しく、同じポートを使用している必要があります。情報があらゆるユーザからアクセスされることを防ぐには、コミュニティ文字列を変更する必要があります。

コミュニティ文字列GETおよびSETをPUBLICから変更した場合は、ネットワーク上の名前と一致するように、Novell ConsoleOneと管理サーバの設定を変更する必要があります([load NXPCON]>[SNMP]>[Add/Edit Community Name]の順にクリックします)。Management Servicesのインストール後にコミュニティ文字列を変更する方法の詳細については、SNMPコミュニティ文字列の変更を参照してください。

NetWareおよびWindowsサーバのエージェントの設定については、トラフィック分析の理解を参照してください。