1.5 パフォーマンス

1.5.1 製品パフォーマンスの特性

PlateSpin Migrate製品のパフォーマンス特性は、多くの要因に依存します。次のような要因があります。

  • ソースおよびターゲットのハードウェアおよびソフトウェアのプロファイル

  • PlateSpin Migrate Serverホストのハードウェアおよびソフトウェアのプロファイル

  • ネットワークの帯域幅、構成、および条件の詳細

  • ソースワークロードのボリュームの数とそれらのサイズ

  • ソースワークロードのボリューム上のファイル密度(容量の単位ごとのファイルの数)

  • ソースのI/Oレベル (ワークロードがどの程度取り込んでいるか)

  • 並行マイグレーションの数とターゲットの数と種類

  • データ暗号化が有効か無効か

  • データ圧縮が有効か無効か

大規模なワークロードマイグレーションを実行しようとする場合、プロジェクト全体にわたって規則的にメトリックスを調整して、平均的なワークロードのテストマイグレーションを実行し結果をベンチマークとして使用する必要があります。データ転送プロセスに加えて、プロジェクトの必要に応じて、マイグレーションジョブが通過するその他のフェーズについても考慮します。

  • 準備とネットワーク設定

  • ソースワークロードおよびターゲットマシンの検出

  • ターゲットの構成

1.5.2 データ圧縮

必要に応じて、PlateSpin Migrateはネットワーク上で送信する前に、ワークロードのデータを圧縮できます。これにより、ワークロードマイグレーションジョブ中に送信されるデータの全体的な量を減らすことができます。

圧縮率はソースワークロードのボリュームのファイルのタイプに応じて異なり、約0.9 (100MBのデータが90MBに圧縮)から約0.5 (100MBのデータが50MBに圧縮)まで変動する場合があります。

NOTE:データ圧縮はソースワークロードのプロセッサパワーを利用します。

データ圧縮は、マイグレーションジョブごとに設定できます。グローバルに適用されるデフォルトの圧縮値を指定することもできます(デフォルトのジョブ値を参照)。

1.5.3 帯域幅制限

PlateSpin Migrateは、ワークロードマイグレーションの過程で、直接の送信元-対-送信先の通信により、使われる帯域幅の量を制御できるようにします。これは、マイグレーショントラフィックでの生産ネットワークの輻輳の回避を可能にし、PlateSpin Migrate Serverの全体的な負荷を軽減します。

帯域幅制限は、ワークロードマイグレーションジョブの設定プロパティのパラメータです。ネットワークオプションの指定を参照してください。

1.5.4 スケーラビリティ

複数のワークロードマイグレーションを設定し、それらを同時に実行することができます。VMware ESXホストを使って実行されたスケーラビリティテストは、次のベンチマークの推奨を提案します。

  • 1つのVMサーバへの複数マイグレーション: 20以下

  • 複数のVMサーバ(ESX)への複数マイグレーション: 30以下