ワークステーションとは

ワークステーションは、ユーザオブジェクトのあるコンテナに登録され、有効なワークステーションインポートポリシーで指定された場所にインポートされるまでNDSTMオブジェクトになりません。

ZENworksTMでのワークステーションの意味について理解するために、次のセクションを参照してください。


ワークステーションオブジェクトを使用する理由

ワークステーションオブジェクトを使うことにより、NDSとNetWare(R)アドミニストレータを利用し、一貫した方法で効率的にリモートからワークステーションを管理することができます。管理者は自分のオフィスに居ながら、ユーザやグループのサポートに必要な複数の管理作業を実行できます。これらの作業には、アプリケーションの配布、プログラムの実行スケジュールの設定、およびクライアントの環境設定が含まれます。


ワークステーションオブジェクトの作成方法

他のほとんどのNDSオブジェクトと異なり、ワークステーションオブジェクトは次のすべてのプロセスを経て自動的に作成されます。

  1. 各ユーザは、ペアレントコンテナのWM:Registered Workstation属性に対する書き込み権を持っている必要があります。(ペアレントコンテナとは、このワークステーションオブジェクトが作成される場所です。)

    ZENworksをインストールすると、WSRIGHTS.EXEによってすべての既存コンテナに対して自動的にこの権利が有効にされます。この権利は、[ツール]メニューの[ワークステーション登録の準備]ユーティリティを使って手動で設定するか、またはSYS:\PUBLICディレクトリから明示的にWSRIGHTS.EXEを実行して設定します。

    ZENworksのインストール後にコンテナを追加した場合、「「ワークステーションの登録とは」」で説明している方法のいずれかを使って、手動でこのコンテナにWM:Registered Workstation属性に対する権利をセットアップする必要があります。

  2. ワークステーションはNDSに登録します。

    ワークステーションを登録するには、ワークステーションでワークステーション登録プログラムを実行します。

    この登録プログラムによって、ログインしているユーザのオブジェクトがあるコンテナの[ワークステーションの登録]ページにワークステーションエントリが作成されます。

  3. 登録済みのワークステーションは、コンテナオブジェクトにインポートされます。

    このインポート処理によって、ワークステーションエントリに識別名(DN)が追加されます。次に、このツリーにワークステーションオブジェクトが追加され、ログインしているユーザに関連付けられたユーザポリシーパッケージ内のワークステーションインポートポリシーで指定されている名前形式に従って自動的に名前が付けられます。

    いったんインポートされると、ワークステーションエントリは[ワークステーションの登録]ページからなくなります。

  4. ワークステーションエントリがインポートされたら、ワークステーション登録プログラムを再度実行する必要があります。これにより、ワークステーションオブジェクトのDNが検索されてローカルのワークステーション上に格納され、ワークステーションオブジェクトが更新されます。

これら4つのイベントが終了すると、そのワークステーションはNDSオブジェクトと同期化されます。このワークステーション上でワークステーション登録プログラムを実行するたびに、登録時刻、ネットワークアドレス、最後のサーバ、最後のユーザといった情報によってワークステーションオブジェクトが更新されます。


ワークステーションの管理方法

ワークステーションオブジェクトは、ユーザ、ワークステーショングループ、コンテナ、および特定のポリシーパッケージに関係付けることができます。

ワークステーションオブジェクトをユーザオブジェクトに関係付けるには、ワークステーションをユーザオブジェクトの[割り当てられたワークステーション]ページに追加します。

ワークステーションオブジェクトをワークステーショングループオブジェクトに関連付けるには、ワークステーションをワークステーショングループオブジェクトの[メンバー]ページに追加するか、またはワークステーショングループをワークステーションオブジェクトの[ワークステーショングループ]ページに追加します。

ワークステーションオブジェクトをコンテナに関連付けるには、ワークステーションユーザに関連付けられているユーザポリシーパッケージ内のワークステーションインポートポリシーを変更し、そのコンテナ内部にワークステーションオブジェクトを作成します。


ワークステーションの追跡

ZENworksスナップインが組み込まれたNWADMIN32を使ってワークステーションを移動またはリネームすると、ワークステーションオブジェクトに対して発行されるリネーム命令や移動命令はスナップインによってキャプチャされ、該当するコンテナのワークステーション追跡属性にその変更情報が書き込まれます。この変更リストは、コンテナの[ワークステーションの追跡]ページで確認できます。

ワークステーションが移動されるかリネームされると、そのワークステーションの場所を示す足跡が残されます。この足跡は、コンテナのワークステーション追跡属性にあります。ワークステーションオブジェクトをリネームおよび移動した後、そのワークステーション上でワークステーション登録エージェントを実行すると、ワークステーション登録エージェントによってまず、そのワークステーションがまだツリーに存在するかどうかが確認されます。ワークステーションオブジェクトがツリー内部に存在しない場合、そのワークステーションの追跡属性が読み取られ、足跡に従ってワークステーションの新しい名前または場所が突き止められます。ワークステーションの足跡をたどるときに、ワークステーション登録プログラムによってその足跡が削除され、ワークステーションの追跡情報がクリーンアップされます。

ワークステーションの新しい名前または場所が見つかると、ワークステーション登録エージェントによって新しい識別名がそのワークステーションのレジストリに書き込まれます。さらに、そのワークステーションはツリーのワークステーションオブジェクトと関連付けられます。目的のワークステーションが見つからないと、ワークステーション登録エージェントによってインポートするために再度登録されます。