第1章

Cloudscapeデータベースの設定

この章では、SilverMasterまたは展開データベースとしてNovell exteNd Application Serverで使用するIBM Cloudscapeデータベースの設定方法について説明します。この章の節は次のとおりです。

For more information    サポートされているデータベースバージョンの最新情報については、Novell exteNd Application Serverのリリースノートを参照してください。

 
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SilverMasterデータベースのセットアップ

SilverMasterデータベースとしてCloudscapeデータベースを使用するには、次の手順に従う必要があります。

  1. Cloudscapeソフトウェアをインストールします。

  2. Cloudscape SilverMasterデータベースを作成します。

次の節では、これらの手順について説明します。

 
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手順1: Cloudscapeソフトウェアをインストールする

CloudscapeデータベースをNovell exteNd Application Serverとともに使用するには、次の手順に従う必要があります。

  1. ユーザ自身がCloudscapeソフトウェア(Cloudscape Webサイトwww-3.ibm.com/software/data/cloudscape/から入手できます)をインストールします。

  2. AGCLASSPATH環境変数(Linuxでは.agprofileファイルにあります)に、次の3つのCloudscape JARファイルの場所を指定します。

      cloudscape.jar
      cloudutil.jar
      RmiJdbc.jar
    

    Linuxでは、アプリケーションサーバのインストールによって、.agprofileファイルをアップデートできるようにこれらJARファイルの場所が尋ねられます。

    For more information    AGCLASSPATHの編集の詳細については、『管理者用ガイド』のデータソース設定に関する章を参照してください。

他のSilverMasterまたは展開データベースと同様に、Novell exteNd Application Serverのホストとなっているシステムから宛先Cloudscapeデータベースに接続できなければなりません。

 
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手順2: Cloudscape SilverMasterデータベースを作成する

次のいずれかの方法で、SilverMaster用Cloudscapeデータベースを作成できます。

 
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展開データベースのセットアップ

Cloudscapeデータベースを展開データベースとしてセットアップするには、次の手順に従う必要があります。

  1. Cloudscapeデータベースを作成します。

  2. Cloudscapeデータベースまたは接続プールをアプリケーションサーバに追加します。

次の節では、これらの手順について説明します。

 
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手順1: Cloudscape展開データベースを作成する

次のいずれかの方法でCloudscapeデータベースを作成できます。

 
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手順2: Cloudscapeデータベースまたは接続プールをアプリケーションサーバに追加する

次のいずれかの方法でCloudscapeデータベースを追加できます。

次の例は、新しいデータベースを作成(JDBC URLに;create=trueを追加)しながら、それをアプリケーションサーバに追加する方法を示しています。 既存のデータベースに追加する場合は、;create=trueを指定する必要はありません。データベースがすでに存在している場合、この文字列は無視されます。

[データベースの追加]ダイアログボックスの使用   次の値を指定します。

SilverCmd AddDatabaseの使用   SilverCmd AddDatabaseを起動するには次のようにします。

  SilverCmd AddDatabase server[:port] -f file [options]

次のXMLは、-fパラメータを使用して値を指定したファイルの内容を示しています。この例では、名前がEstoreDBのデータベースを作成および追加し、ユーザAPPとして接続します。

  <DatabaseOptions isObject="true"> 
    <MainDatabase isObject="true"> 
    <ConnectionOptions isObject="true"> 
     <DatabaseName type="String">EStoreDB</DatabaseName> 
     <Username type="String">APP</Username> 
     <Password type="String">password</Password>
     <LDSKey type="String">CloudscapeEmbeddedDriver</LDSKey>
     <OtherDriver isObject="true"> 
      <JDBC_URLtype="String">jdbc:cloudscape:c:/mydb/Testdb;create=true
       </JDBC_URL> 
     </OtherDriver> 
    </ConnectionOptions> 
    </MainDatabase>
  </DatabaseOptions>

接続プールの追加   Cloudscapeデータベースにアクセスする別の方法は、データベースの接続プールをアプリケーションサーバに追加する方法です。データベースの追加と接続プールの詳細については、『管理者用ガイド』のデータソース設定に関する章を参照してください。

 
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Cloudscapeデータベースの検索

Cloudscape JDBC URLの形式は次のようになります。

  jdbc:cloudscape:dbname

dbnameパラメータには、完全修飾パス名、相対パス名、あるいはデータベース名のどれでも指定できます。アプリケーションサーバは、cloudscape.system.homeシステムプロパティを使用してデータベースを検索します(完全に修飾されていない場合)。デフォルトでは、cloudscape.system.homeは次のディレクトリに設定されます。

  AppServerInstallDir\db

システムプロパティを使用してデータベースを検索できない場合、アプリケーションサーバは現在のディレクトリを検索します。

 
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Cloudscapeユーザ、スキーマ、およびアプリケーションサーバ

アプリケーションサーバが特定のユーザ(APPユーザではありません)としてCloudscapeデータベースに接続する場合は、データベースに同じ名前のスキーマが含まれている必要があります。たとえば、ユーザDBADMINとしてデータベースに接続する場合、データベースには同じくDBADMINと呼ばれるスキーマが含まれている必要があります。

For more information    ユーザおよびスキーマ作成の詳細については、Cloudscape Webサイトwww-3.ibm.com/software/data/cloudscape/のCloudscapeマニュアルを参照してください。

 
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Cloudscapeデータベースへのアクセス管理

一部のバージョンのCloudscape DBMSは、単一のデータベース接続をサポートするように設計されています。AGCLASSPATHにCloudscape JARがある場合、Cloudscapeデータベースは、許可されている単一の接続を使用して、自動的にアプリケーションサーバとの内部プロセスを開始します。

Cloudscapeデータベースの自動起動の停止   Cloudscapeデータベースを起動したくない場合は、Cloudscape JARをAGCLASSPATHから削除します。

クラスタサーバ環境でのCloudscapeの実行   Cloudscapeデータベースは複数のプロセス間で同時に共有できず、クラスタサーバ環境には適しません。

他のツールからCloudscapeに接続   アプリケーションサーバでデータベースを開いている場合、異なるソースからデータベースに接続するには、別々のJDBCドライバとURL、たとえばJDBCプログラムやCloudscapeツールなどを使用する必要があります。Cloudscapeのijを使用するには、通常、次を実行します。

  java COM.cloudscape.tools.ij 
  ij> connect \qjdbc:cloudscape:d:/MyDbs/MyDatabase\q;

ただし、アプリケーションサーバの実行中に接続する場合は、次のように実行する必要があります。

  java -Dij.driver=COM.cloudscape.core.RmiJdbcDriver COM.cloudscape.tools.ij 
  ij> connect \qjdbc:cloudscape:rmi:d:/MyDbs/MyDatabase\q;

CloudViewでは、データベースに接続する前に[Connection]タブをクリックして、プレフィクスフィールドをjdbc:cloudscape:rmi://localhost:1099/に変更します。これを行うことによってドライバは自動的にCOM.cloudscape.core.RmiJdbcDriverに変更されます。

外部アプリケーションからCloudscapeへのアクセス許可   Novell exteNd Application ServerがCloudscapeデータベースに接続している場合、他のアプリケーションは、アプリケーションサーバの「RMI/JDBCリスナ」を通じて、CloudscapeのリモートRMI/JDBCブリッジを介してのみデータベースにアクセスできす。RMI/JDBCリスナの起動を制御するため、アプリケーションサーバには次のプロパティ(httpd.propsファイルの中にあります)が用意されています。

  http-server.com.sssw.db.cloudscape.cloudscapeDatabaseRMIJDBCListener=
  [true|false]

次の表は、プロパティ設定について説明しています。

プロパティの値

説明

true

この値がtrueに設定されていると、アプリケーションサーバはサーバの起動時にCloudscape RMI/JDBCリスナを起動します。

このリスナを起動することで、他のアプリケーション(Novell exteNd Director EJBウィザードなど)は、アプリケーションサーバがCloudscapeのリモートRMI/JDBCブリッジドライバを使用して同時に接続しているCloudscapeデータベースに接続(または接続を維持)できるようになります。

false (デフォルト)

この値がfalseに設定されていると、アプリケーションサーバはサーバの起動時にCloudscape RMI/JDBCリスナを起動しません。外部アプリケーション(exteNd Director\x99 など)は、アプリケーションサーバが接続されているどのCloudscapeデータベースにも接続することができません。

外部からCloudscapeにアクセスする必要がない場合は、このフラグの設定はfalseのままにしておきます。Cloudscape RMI/JDBCリスナが有効な場合は、追加の処理が必要になるため、アプリケーションサーバのシャットダウンが低速になります。このフラグをfalseに設定すると、シャットダウンが通常より低速になるのを防ぐことができます。

単一のホスト上で複数のアプリケーションサーバを起動   1台のコンピュータ上でNovell exteNd Application Serverの複数のインスタンスを実行し、Cloudscapeを実行する場合、各サーバごとに異なるCloudscape 「RMI/JDBCポート番号」(デフォルトはポート1099)をhttpd.propsファイルに指定する必要があります。

  http-server.com.sssw.srv.cloudscape.RmiJdbcPort=number

この行を各サーバに対して異なるポートに設定することで、ポート番号の競合を避けます。単一のホスト上で複数のサーバを実行するために他のポートやプロパティを設定する場合の詳細については、『管理者用ガイド』のサーバの実行に関する章を参照してください。



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