Novell Documentation: ZENworks 6.5 - クラスタリングの基本事項

クラスタリングの基本事項

ZENworks Server Managementコンポーネントをクラスタ環境にインストールする前に、Novell Cluster Servicesをインストールして次の準備タスクを実行する必要があります。

クラスタリングのシステム要件への適合

ZENworks Server Managementコンポーネントは、次の要件を満たすクラスタにインストールできます。

DNS
使用するネットワーク全体でDNSが確実に機能し、DNSホスト名とIPアドレスが常に正常に解決される状態である必要があります。
NetWare 6.5 SP1aまたはSP2
または

NetWare 6 SP4またはSP5

または

NetWare 5.1 SP6、SP7、またはSP8 (SP1がZENworks 6.5に適用されている場合はSP8)

NetWare 5.1の場合は、次の追加要件を満たす必要があります。
- Novell Cluster Services Support Pack 2または3以降
- ConsoleOne用の最新のNovell Cluster Servicesスナップイン^(R)
  最新のスナップインは、そのスナップインをサポートするバージョンのConsoleOneと共にNovell Software Downloadsからダウンロードできます。このバージョンには、クラスタに関連するオブジェクト名を変更できる機能が加わっています。
重要: Novell Cluster Servicesでは、同一クラスタ内で複数バージョンのNetWareはサポートされません。

ZENworks Server Managementコンポーネントで使用するための共有ボリュームのクラスタ有効化

ZENworks Server Managementコンポーネントがインストールされている共有ボリュームのクラスタを有効にする必要があります。

クラスタの有効化について

クラスタ対応共有ボリュームの概念を確認するには、使用するバージョンのNetWareの『Novell Cluster Services Overview and Installation』で次の該当箇所を参照してください。

NetWare 6.5:Cluster-Enabling Shared Volumes for Use with ZfS Components
NetWare 6:"Cluster Enable Pools and Volumes"
NetWare 5.1:"Cluster-Enable Volumes "

ボリュームのクラスタを有効にすると、追加のeDirectoryオブジェクトが作成されます。

オブジェクト	オブジェクトの名前と説明
	cluster_name_volume_name(デフォルトのオブジェクト名) 新しいボリュームオブジェクトは、クラスタ対応ボリュームを示します。物理サーバに関連付けられている元のボリュームオブジェクトの名前を変更して仮想サーバに関連付けることにより作成されます。たとえば、クラスタ名がZFSCLUSTERで、元のボリューム名がZFSVOL1である場合、クラスタ対応ボリュームを示す新しいボリュームオブジェクトの名前はZFSCLUSTER_ZFSVOL1になります。
	cluster_name_volume_name_SERVER(デフォルトのオブジェクト名) 新しいサーバオブジェクトは、新しいクラスタ対応ボリュームが関連付けられている仮想サーバを示します。この例の場合、仮想サーバを示す新しいサーバオブジェクトの名前はZFSCLUSTER_ZFSVOL1_SERVERになります。
	volume_name_SERVER.clustername(デフォルトのオブジェクト名) 新しいボリュームリソースオブジェクトは、クラスタ対応ボリュームのプロパティ情報を格納します。新しいボリュームリソースオブジェクトは、クラスタコンテナオブジェクトに作成されます。この例の場合、新しいボリュームリソースオブジェクトの名前はZFSVOL1_SERVER.ZFSCLUSTERになります。

オブジェクト

オブジェクトの名前と説明

New Volume object

cluster_name_volume_name(デフォルトのオブジェクト名)
新しいボリュームオブジェクトは、クラスタ対応ボリュームを示します。物理サーバに関連付けられている元のボリュームオブジェクトの名前を変更して仮想サーバに関連付けることにより作成されます。

たとえば、クラスタ名がZFSCLUSTERで、元のボリューム名がZFSVOL1である場合、クラスタ対応ボリュームを示す新しいボリュームオブジェクトの名前はZFSCLUSTER_ZFSVOL1になります。

New Server object

cluster_name_volume_name_SERVER(デフォルトのオブジェクト名)
新しいサーバオブジェクトは、新しいクラスタ対応ボリュームが関連付けられている仮想サーバを示します。

この例の場合、仮想サーバを示す新しいサーバオブジェクトの名前はZFSCLUSTER_ZFSVOL1_SERVERになります。

New Volume Resource object

volume_name_SERVER.clustername(デフォルトのオブジェクト名)
新しいボリュームリソースオブジェクトは、クラスタ対応ボリュームのプロパティ情報を格納します。新しいボリュームリソースオブジェクトは、クラスタコンテナオブジェクトに作成されます。

この例の場合、新しいボリュームリソースオブジェクトの名前はZFSVOL1_SERVER.ZFSCLUSTERになります。

重要: デフォルトのオブジェクト名には、アンダースコア(_)文字が含まれています。ただし、DNSネームサーバは、アンダースコア文字を含むオブジェクト名を解決することができません。クラスタリングのシステム要件への適合に記載されている要件を満たしている場合は、ボリュームのクラスタを有効にするときに、必要に応じてこれらのオブジェクトの名前を変更することができます。

共有ボリュームのクラスタ有効化

ZENworks Server Managementコンポーネントで使用するために共有ボリュームのクラスタを有効にするには

使用するバージョンのNetWareの『Novell Cluster Services Overview and Installation』で次の該当箇所の手順を完了します。
- NetWare 6.5:Cluster-Enabling Shared Volumes for Use with ZfS Components
- NetWare 6:"Cluster Enable Pools and Volumes"
- NetWare 5.1:"Cluster-Enable Volumes "
必要に応じて、クラスタ関連オブジェクトの名前を変更して、デフォルトで含まれているアンダースコア(_)文字を削除します。
ZENworks Server Managementコンポーネントで使用するためにクラスタの有効化が必要なその他の共有ボリュームに対して、ステップ 1およびステップ 2を繰り返します。
次の各手順に従い、ZENworks Server Managementコンポーネントをクラスタにインストールします。
- クラスタへのPolicy and Distribution ServicesおよびServer Inventoryのインストール
- クラスタへのManagement and Monitoring Servicesのインストール

Novell Cluster Servicesのインストール

使用するバージョンのNetWareの『NetWare Cluster Services Overview and Installation』に記載されている次の手順に従って、Novell Cluster Servicesをインストールします。

NetWare 6.5:Installing ZENworks for Servers in a Clustered Environment
NetWare 6:"Installation and Setup"
NetWare 5.1:"Installation and Setup"

インストールには次の処理が含まれています。

Novell Cluster Servicesのハードウェア要件およびソフトウェア要件への適合
共有ディスクシステムのセットアップ
eDirectoryでクラスタを示すための新規クラスタオブジェクトの作成
クラスタへのサーバの追加
クラスタ内のすべてのノードへのNovell Cluster Servicesソフトウェアのインストール
ZENworks Server Managementコンポーネントをインストールする共有ボリュームのマウント

Novell Cluster Servicesをインストールするときは、クラスタに関する次の重要情報を記録します。ZENworks Server Managementコンポーネントをクラスタにインストールするときに、これらの情報が必要になります。

クラスタオブジェクトを作成するeDirectoryツリー
クラスタオブジェクトの名前
クラスタオブジェクトのコンテキスト