Novell ZENworks 6.5 Server ManagementをNovell Cluster Services環境にインストールおよび設定する前に、各製品のハードウェア要件およびソフトウェア要件がすべて満たされていることを確認します。
クラスタリングの詳細については、Novell Cluster Servicesのマニュアルを参照してください。
このインストールプログラムでは、Distributor、Subscriber、およびPolicy and DistributionデータベースのためのPolicy and Distribution Servicesソフトウェアのインストール全般と、Server Inventoryソフトウェアのインストールを実行することができます。
次の各シナリオで、Policy and Distribution Servicesをクラスタにインストールすることができます。
後の2つのシナリオでは、クラスタをオフラインにしてZENworks Server Managementを起動する前に、クラスタボリューム上のzfs-startup.xmlファイルを編集して-hostsスイッチを追加する必要があります。これについては、次のステップ 2で説明しています。
Server Inventoryの一部またはすべてのコンポーネントをクラスタノードにインストールすることができます。
Policy and Distribution ServicesおよびServer Inventoryをクラスタにインストールするには
クラスタ特有の次の事項に注意して、NetWareおよびWindowsへのインストールの手順に従います。
重要: Policy and Distribution Servicesでは1つのクラスタは単一のサーバと同様に見なされるため、1つのクラスタにはPolicy and DIstribution Servicesのインスタンスを1つだけ(Distributorを1つとSubscriberを1つ、またはDistributorかSubscriberのいずれか1つ)インストールすることができます。
クラスタにインストールするときには、クラスタ化されていないサーバを選択することもできます。
重要: NetWareボリューム名など、インストールパスでは、2バイト文字や拡張文字を使用しないでください。
インストールプログラムにより、指定したクラスタ対応ボリュームにPolicy and Distribution ServicesおよびServer Inventoryソフトウェアがインストールされます。このインストール先から、クラスタ内の任意のノードでDistributor Agent、Policy/Package Agent、およびServer Inventoryコンポーネントを実行することができます。これらのサーバが実行されているノードがダウンした場合は、同一クラスタ内の別のノードに自動的にフェールオーバーされます。
インストールプログラムにより、クラスタオブジェクトに関連するロードスクリプトおよびアンロードスクリプトも更新され、フェールオーバー/フェールバック処理が実行できるようになります。
重要: ページ障害により、NetWareサーバが異常終了して、所定のフェイルオーバーが起動する場合がありますが、このときJVMがページ障害を処理し、サーバの異常終了を防ぎます。サーバは引き続き稼働するが、ZENworksが停止した場合にだけフェイルオーバーを確実に実行するには、Javaコマンドラインに-nehパラメータを追加する必要があります。これについては、次のステップ 3で説明しています。
Subscriberをクラスタにインストール(Subscriberソフトウェアをクラスタにインストールして、Subscriberオブジェクトをクラスタオブジェクトと同じツリーにインストール)しただけの場合、またはDistributor and Subscriberソフトウェアをクラスタボリュームにインストールして、それらのオブジェクトをクラスタオブジェクトとは別のツリーにインストールした場合は、次の操作を行います。
テキストエディタで次のファイルを開きます。
Installation_path\zenworks\zfs-startup.xml
次のクラスを検索します。
<Class>com.novell.application.zenworks.ted.TED</Class>
このクラスの下に記述されている次のパラメータを編集します。
<Parameter Name="Hosts" />
ホストのDNSホスト名またはIPアドレスを指定します。例:
<Parameter Name="Hosts">192.68.1.203</Parameter>
終了</Parameter>コードが追加され、"Hosts"名の後に終了>文字が追加されていることに注目してください。DNSホスト名とIPアドレスは、上記のようにこれらのコードの間に指定します。
サーバのNICカードにバインドされているホストを記述してはいけません。
複数のホストを記述する場合は、DNSホスト名およびIPアドレスのリストをセミコロン(;)で区切る必要があります。例:
<Parameter Name="Hosts">192.68.1.203;192.68.1.204;server001.provo.novell.com</Parameter>
リスト内ではDNSホスト名とIPアドレスを混在させることができます。
変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
この手順は、Inventory Agentでは実行しません。
テキストエディタで、\zenworks\zfs.ncfファイルを編集し、次のような行に-nehパラメータを挿入します。
java -Xmx384M -envDISPLAY=127.0.0.1:0 -noclassgc -nsac -jszfsexit -snZENworks -classpath $tedpath com.novell.application.zenworks.loader.ZENLoader SYS:\zenworks\zfs-startup.xml
次のように変更します。
java -neh -Xmx384M -envDISPLAY=127.0.0.1:0 -noclassgc -nsac -jszfsexit -snZENworks -classpath $tedpath com.novell.application.zenworks.loader.ZENLoader SYS:\zenworks\zfs-startup.xml
変更を保存し、テキストエディタを終了します。
Server Management Agentコンポーネントをはじめて起動するときは、クラスタをオフラインにした後に再度オンラインにします。
この操作により、クラスタリングソフトウェアによって最新のロードスクリプトが読み込まれ、Server Management Agentがロードされます。
Server Inventoryをクラスタにインストールした場合は、Server Inventoryの設定に進みます。
Management and Monitoring Servicesをクラスタにインストールする必要があれば、クラスタへのManagement and Monitoring Servicesのインストールに進みます。
Server Inventoryのインストールが終了したら、Server Inventoryがクラスタ環境で動作するよう設定する必要があります。必要な設定手順を次に示します。
インベントリデータベースオブジェクトを設定します。Server ManagementをインストールするときにSybase*を選択した場合は、インストールプログラムにより、データベースオブジェクト(Inventory database_server_name)が作成され、このオブジェクトのプロパティが設定されます。手順1aと1bを省略してください。Oracle*またはMSSQLを使用している場合は、手順1aに進んでください。
OracleまたはMSSQLでインベントリデータベースを管理する場合は、データベースオブジェクトを作成してプロパティを設定してあることを確認します。詳細については、NetWareサーバでのインベントリデータベースオブジェクトの設定を参照してください。
データベースオブジェクトをクラスタ環境用に設定するには、ConsoleOne(R)でデータベースオブジェクトを右クリックし、[Properties]、[ZENworks Database]の順にクリックし、仮想サーバのDN (NCPサーバオブジェクト)を参照して選択するか、仮想サーバのIPアドレスを指定して、[OK]をクリックします。
インストール時にスタンドアロンの設定を選択しなかった場合は、データベースの場所ポリシーを作成するときに、インベントリデータベースをInventory database_virtual_server_nameに設定します。
Server Inventoryポリシーを作成するときに、Inventory ServiceオブジェクトDNをInventory Service_virtual_server_nameに設定します。
すべてのロールアップポリシーを設定するには、クラスタサービスのInventory Serviceオブジェクト(Inventory Service_virtual_server_name)を選択します。
クラスタ環境でのServer Inventoryのアンインストールおよび再インストールの詳細については、クラスタでのServer Inventoryのアンインストールと再インストールを参照してください。
Management and Monitoring Servicesをクラスタにインストールする場合は、クラスタへのManagement and Monitoring Servicesのインストールに進んでください。
ZENworks Server ManagementのServer Inventoryコンポーネントを自動的にアンインストールすることはできません。インベントリサーバ、Sybase上のインベントリデータベース、Novell eDirectoryTMオブジェクト、Inventory Agent、およびNovell ConsoleOne(R)のServer Inventoryスナップインファイルを手動で削除する必要があります。
注: インベントリデータベースがOracleまたはMS SQLにマウントされている場合は、OracleまたはMS SQLによってそれぞれ推奨されているアンインストール手順に従ってください。
Server Inventoryコンポーネントがインストールされているすべてのサーバおよびワークステーションから、オブジェクトとファイルを削除する必要があります。
インベントリが企業内に展開されている場合は、まずすべてのリーフサーバをアンインストールしてから、中間サーバ、ルートサーバの順にアンインストールします。Server Inventoryをアンインストールする前に、必ずルートサーバ内のインベントリデータベースのバックアップを作成し、保存しておいてください。
手動でServer Inventoryをアンインストールするには、次の手順を実行します。
ZENworks Server Management Server InventoryのeDirectoryオブジェクトを削除するには
NetWareインベントリサーバのサーバコンソールプロンプトでStopSer *と入力し、Inventory Serviceを停止します。
ZENworksデータベースポリシーが有効になっている場合は、無効にします。
ConsoleOneで、SLPオブジェクトのプロパティパッケージを右クリックし、[Properties]、[Policies]の順にクリックします。
[ZENworksデータベース]ポリシーを選択して[プロパティ]をクリックし、[インベントリ管理]タブをクリックします。
指定したインベントリデータベースのエントリを削除し、[OK]をクリックします。
重要: ZENworksデータベースポリシーが複数のインベントリサーバで使用されている場合、それらのインベントリサーバをアンインストールしてからこの手順を実行する必要があります。
Server Inventoryポリシーを無効にします。
ロールアップポリシーおよびディクショナリ更新ポリシーが有効になっている場合、これらのポリシーを無効にします。
ConsoleOneで、Inventory Serviceオブジェクトを含むコンテナを検索し、Inventory Serviceオブジェクトを削除します。
Sybaseコンソールプロンプトで「q」と入力してSybaseを停止します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\mgmtdbs.ncfから、database_path\mgmtdb.dbエントリを削除します。
重要: その他のデータベースパスは削除しないようにします。
任意のクラスタノードでsys:\system\zenworks.propertiesのINVDBPATHキーの値をメモします。
INVDBPATHキーで確認した値から、すべてのクラスタノードのmgmtdb.logも含めインベントリデータベースファイル(mgmtdb*.db)を削除します。
重要: ZENworks 6.5 Desktop ManagementのWorkstation Inventory情報を含むデータベースファイルは削除しないようにします。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesからINVDBPATHキーを削除します。
ZFS_INVENTORY_DATABASE_SERVERキーを削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesから次のセクションを削除します。
[ZfS_Inventory_Database_Server]
Version = 6.5.0.Server_Management_product_build_date
Installed_From = Product CD
Support_Pack = 0
Sybaseがアンインストールされておらず、他のZENworks製品によって使用されている場合は、Sybaseを起動します。
Sybaseコンソールプロンプトで「mgmtdbs.ncf」と入力します。
Sybaseエンジンは、他のZENworks製品で使用されていない場合に限り、削除することができます。
Sybaseが他のZENworks製品で使用されている場合、まずデータベースをアンインストールしてから、Sybaseエンジンをアンインストールする必要があります。
Sybaseコマンドプロンプトで「q」と入力して、Sybaseを停止します。
任意のクラスタノードでsys:\system\zenworks.propertiesのDBENGINEPATHキーの値をメモします。
データベースがデータベースサーバにマウントされているかどうかを確認します。
データベースがデータベースサーバにマウントされている場合、すべてのクラスタノードのsys:\system\mgmtdbs.ncfファイルに.dbエントリが含まれます。
ファイルに.dbエントリが含まれていない場合は、すべてのクラスタノードからmgmtdbs.ncfを削除します。ファイルに.dbエントリが含まれている場合は、Sybaseエンジンを削除しないでください。
すべてのクラスタノードのクラスタロードスクリプトからmgmtdbs.ncfエントリを削除します。
アンロードスクリプトからdbsrv8.nlmを削除します。
DBENGINEPATHで指定されているディレクトリ(手順3で確認)を削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesからDBENGINEPATHキーを削除します。
サーバのコンソールプロンプトで次のコマンドを実行します。
invagentstop.ncf
java -exit
すべてのクラスタノードのsys:\systemから次のファイルを削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\java\bin\invnatve.nlmを削除します。
任意のクラスタノードでsys:\system\zenworks.propertiesのZENworksPathキー、PDSPathキー、およびInvAgentPathキーの値をメモします。
すべてのクラスタノードで、InvAgentPathキーで指定されたInventory Agentのインストールディレクトリを削除します。
すべてのクラスタノードのPDSPath\smanager\pluginsディレクトリからinvagentnw.jarを削除します。
すべてのクラスタノードのHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NOVELL\ZENWORKS\ZFSレジストリエントリからInventory Agentキーを削除します。
すべてのクラスタノードのPDSPath\smanager\zfs.ncfで、次のエントリを削除します。
load sys:\\java\\bin\\invnatve
インベントリサーバのサーバコンソールプロンプトでStopSer *と入力し、Inventory Serviceを停止します。
サーバコンソールで「java -exit」と入力して、java.nlmをアンロードします。
任意のクラスタノードでsys:\system\zenworks.propertiesのINVSRVPATHキーおよびZWSPATHキーの値をメモします。
ZFS_INVENTORY_SERVERキーを削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesから次のセクションを削除します。
[ZfS_Inventory_Server]
Version = 6.5.0.build_date
Installed_From = Product CD
Support_Pack = 0
すべてのクラスタノードのinvsrvpath\scandirディレクトリを削除します。
すべてのクラスタノードのinvsrvpath\serverディレクトリを削除します。
すべてのクラスタノードのクラスタロードスクリプトから次のエントリを削除します。
; ZENworks Inventory Settings
StartInv.ncf
アンロードスクリプトから次のエントリを削除します。
java -killzenwsinv
java -killzwexit
すべてのクラスタノードのsys:\systemディレクトリから次のファイルを削除します。
インベントリサーバにPolicy and Distribution ServicesとXMLプロキシサーバがインストールされていない場合は、ZWSPATHによって指定されているディレクトリを削除して、ZENworks Web Serverコンポーネントを削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesからINVSRVPATHキーを削除します。
サーバコンソールのプロンプトで「java -killzfsexit」と入力して、java.nlmをアンロードします。
任意のクラスタノードでsys:\system\zenworks.propertiesのZWSPATHの値をメモします。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesから次のセクションを削除します。
[ZfS_XML_Proxy_Server]
Version=6.5.0.Server_Management_product_build_date
Installed_From = Product CD
Support_Pack = 0
すべてのクラスタノードのクラスタロードスクリプトから次のエントリを削除します。
; ZENworks Inventory Settings
ZFS.ncf
すべてのクラスタノードのsys:\systemディレクトリからzwsstart.ncffileを削除します。
すべてのクラスタノードのsys:\system\zenworks.propertiesファイルから\zwspathディレクトリおよびzwspathエントリを削除します。
すべてのクラスタノードのzws_volume:\zenworks\zfs-startup.xmlとzws_volume:\zenworks\zfs.ncfを削除します。
他の製品の管理にConsoleOneを使用している場合は、ConsoleOne自体をアンインストールしないでください。
ConsoleOneからServer Inventoryスナップインだけを削除するには
ConsoleOneを実行している場合は、終了します。
ConsoleOneが複数のワークステーションのインベントリサーバから直接起動している場合は、すべてのワークステーションのConsoleOneを終了する必要があります。
サーバまたはワークステーションのConsoleOne_installation_directory\1.2ディレクトリで、次の操作を実行します。
同じワークステーションまたはサーバにRemote Management ConsoleOneスナップインをインストールしていない場合、次の操作を実行します。
インベントリConsoleOneスナップインをインストールする各ワークステーションまたはサーバに対して、ステップ 1からステップ 3までの手順を実行します。
インストールが正常に実行されなかった、または誤ってファイルを削除するなどしてデータ破損が起き、再インストールしなければデータの修復ができないなどの理由で、クラスタ環境のサーバ管理サービス のServer Inventoryコンポーネントを再インストールすることが必要な場合があります。
重要: 再インストールでは、再びスキーマを拡張する必要はありません。
ここでは、Server Inventoryコンポーネントの再インストールに焦点を絞って説明します。
Server Inventoryを再インストールする必要があるサーバを識別します。
NetWare Sybaseコンソールプロンプトで<Q>キーを押して、インベントリデータベースを停止します。
対象になるNetWareサーバでJavaがアンロードされていない場合は、java.nlmをアンロードします(サーバコンソールで、「java -exit」と入力する)。
重要: このコマンドにより、サーバで実行しているすべてのJavaプロセスが停止します。Desktop Managementを再インストールする際には、すべてのJavaプロセスが停止していることを確認してください。
再インストール先のサーバがあるNovell eDirectoryTMツリーにログインします。
クラスタへのPolicy and Distribution ServicesおよびServer Inventoryのインストールに進みます。
ZENworks 6.5 Server Management Server Inventoryを以前のインストール上に再インストールする場合は、既存のポリシーおよびscandirディレクトリが使用されます。