exteNd Application Server 5.0
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第12章    クラスタの管理

この章では、負荷分散およびフェイルオーバを実装するためにNovell exteNd Application Serverでサーバクラスタリング機能を使用する方法について説明します。また、クラスタ環境をセットアップして維持する方法についても説明します。この章は、次の節で構成されています。

 
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サーバクラスタリング機能

処理の高負荷に対応するために、アプリケーションサーバでは、サーバクラスタリング機能を使用して負荷分散を実装します。

サービスクラスタとは

サービスクラスタ」は、処理負荷を分担する異なるホストで実行されているサーバのセットです。アプリケーションサーバ環境では、クラスタは、同じSilverMasterデータベースに接続されている単一のシステムとして連携して動作する独立したシステムのグループです。この設定では、クライアントは、パフォーマンスと信頼性が高い単一のアプリケーションサーバのようなクラスタと通信します。

注記:   サーバのクラスタでは、長期にわたり、1つの大きなマシンよりもさらに効率的に要求を処理できます。これは、複数のマシンの帯域幅とリソースを合わせた合計は、1つの大きなマシンの帯域幅とリソースの合計よりも大きい(および安価)であるためです。

サーバクラスタリング機能の利点

サーバクラスタリング機能の利点は、次のとおりです。

利点

説明

スケーラビリティおよびパフォーマンス

特定の期間にわたって処理されるリクエストの数は、増やすことが可能です。全体的な負荷がクラスタ内のシステムの能力を超えた場合は、別のシステムをクラスタへ容易に追加できます。

キャッシュ管理

アプリケーションを変更した場合、キャッシュ管理によって、クラスタ内の各サーバにその変更が伝達されるようになります。

負荷管理

クライアントリクエストは、全体的なパフォーマンスを最適にするために、サーバに分散されます。

サードパーティ製のロードマネージャを使用することもできます。

フェイルオーバ

フェイルオーバ機能は、サーバクラスタの各コンポーネントに提供されています。特定なシステムフェイルオーバ機能については、 コンポーネントフェイルオーバの管理の説明を参照してください。

 
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クラスタコンポーネント

アプリケーションサーバクラスタには、次のコンポーネントが含まれています

コンポーネント

目的

SilverMasterデータベース

1つ

クラスタメンバーシップを追跡する

アプリケーションサーバ

1つまたは複数(通常は、少なくとも2つ)

アプリケーションに対して機能する

Load Manager

1つ(オプションですが、使用する場合はDispatcherが必要)

Dispatcherのアクティビティを管理する

Dispatcher

1つ(オプションですが、使用する場合はLoad Managerが必要)

アプリケーションサーバにリクエストをリダイレクトするため、Load Managerによって使用される

Cache Manager

1つ

サーバキャッシュを同期されている状態に維持する

クラスタコンポーネントは、次のように設定されます。

ClusterComponents

クラスタ要件   クラスタ設定では、次の一般的な要件を満たしている必要があります。

クラスタオプション   クラスタ設定内には、次のオプションがあります。

 
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Cache Manager

各アプリケーションサーバには、一般的にアクセスするデータ(セキュリティ情報など)をメモリに保存するための、インテリジェントなキャッシュメカニズムがあります。各リクエストに対してデータベースからこの情報を読み込むことは非常に効率が悪いため、アプリケーションサーバでは、この情報をキャッシュメモリで保持します。情報がサーバで更新されると(新しいセキュリティ許可が適用されたり、J2EEアーカイブが配備されたりした場合など)、アプリケーションサーバのキャッシュも更新されます。

クラスタ内の複数のサーバ間でこのキャッシュを保持することは、アプリケーションとデータの整合性に対して重要です。クラスタ環境において、複数のサーバでは、アプリケーションサーバのシステムテーブル内にある同じデータを同時に変更できるため、この状況により、メモリにキャッシュされたデータが破損または矛盾した状態のままになることがあります。Cache Managerでは、キャッシュオブジェクトがサーバによって無効にされた場合にクラスタ内の他のサーバに通知することで、このような競合を防ぎます。すべてのサーバでは、無効なキャッシュエントリを破棄し、オブジェクトが次回必要になった場合にリソースの更新バージョンを取得します。

Cache Managerのしくみ

Cache Managerは、個別のマシン、またはサーバクラスタ内の任意のマシンで実行できます。クラスタ内のサーバを起動する前に、Cache Managerは実行されている必要があります。起動時に、アプリケーションサーバでは、SilverMasterカタログからセットアップに関するクラスタリング情報を読み込み、Cache Managerとの連絡を開始します。Cache Managerでは、サーバの存在を登録し、クラスタのメンバーとして識別します。

CacheManager

サーバによって既存のオブジェクトが変更されると、特定のオブジェクトを他のサーバで無効にしなければならないことをCache Managerに通知します。アプリケーションサーバ環境のオブジェクトはすべてURLで示すことができるため、サーバでは、すべてのサーバに対して指定されているURLを無効にするためにCache Managerを呼び出します。Cache Managerでは、登録されている各サーバ(無効化を開始するサーバ以外)を呼び出して、URLにより識別されるオブジェクトを無効にするように通知します。

 
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Load Manager

Load Managerは、クラスタと同じネットワーク上にある任意のマシンでサービスまたは標準のプロセスとして実行できるプログラムです。Load Managerの役割は、クラスタ内にあるアクティブな各サーバとその相対処理「負荷」(または、次の 分散マッピングで説明されているウェイト)を追跡することです。この情報に基づいて、Load Managerでは分散マップを生成します。この分散マップは、設定でDispatcherに送信されます。

Load Managerのしくみ

クラスタ内のサーバを起動する前に、Load Managerは実行されている必要があります。起動時に、サーバでは、SilverMasterからセットアップに関するクラスタリング情報を読み込み、Load Managerとの連絡を開始して、サーバの存在を登録します。Load Managerでは、サーバが実行されていることをまず登録し、サーバへの連絡方法を次に判断した後、分散マップにサーバを組み込みます。Load Managerでは、起動時に、プロパティファイルからセットアップに関するDispatcher情報を読み込み、分散マップを今後送信できるように、Dispatcherとの連絡を開始します。

Load Managerは、次の図のとおりです。

LoadManager

分散マッピング

Load Managerによって動的に生成される分散マップでは、クラスタ内の各サーバに対する処理負荷が決定されます。各サーバの分散ウェイトは、1から10までの範囲の整数で表されます。

デフォルトでは、負荷を分散するために「ラウンドロビンシステム」が使用されます。つまり、クラスタ内のすべてのサーバでは、長期にわたり同じ数のヒットを取得し、ウェイトも同じになります。

この分散は変更できません。たとえば、サーバ1を8、サーバ2を4、サーバ3を2にそれぞれ設定した場合、特定の期間にわたって、サーバ1ではサーバ2の2倍のヒットを取得し、サーバ2ではサーバ3の2倍のヒットを取得します。ウェイト設定のその他の例は、次の表のとおりです。

クラスタ内のサーバ

ウェイト

結果

1、2、3

null

ラウンドロビン

1、2、3

1、1、1

ラウンドロビン

1、2、3

2、4、6

サーバ1は、ヒット数が最も少なく、サーバ2は、結果としてサーバ1の2倍のヒット数になり、サーバ3は、結果としてサーバ1の3倍のヒット数になる

1、2、3

1、1、10

サーバ3は、結果としてサーバ1とサーバ2の10倍のヒット数になる

For more information    分散の変更の詳細については、 サーバの相対負荷ウェイトの指定を参照してください。

 
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Dispatcher

Dispatcherは、サーバクラスタへのWebクライアントのエントリポイントとして機能します。クライアントでは、DispatcherのURLを通してクラスタに最初はアクセスします。

Dispatcherは、ウェイトの軽いHTTP/HTTPSサポートのプログラムで、Load Managerによって提供される分散マップに従ってサーバにクライアントリクエストを送信するために、他のクラスタコンポーネントと通信します。Dispatcherは、クラスタサーバと同じネットワーク上にある任意のマシンで、サービスまたは標準のプロセスとして実行できます。DispatcherとLoad Managerは別個のマシンやプラットフォームで実行でき、SilverMasterデータベースにアクセスする必要はありません。

Dispatcherの機能

クライアントから初めて呼び出されると、Dispatcherでは、Load Managerから受信した分散マップに基づいて、リクエストに最適なサーバを検出します。次に、HTTPリダイレクトという標準のプロセスを使用して、リクエストをクライアントにリダイレクトし直します。その後、クライアントでは、このリクエストを指定のサーバに直接送信します。

Dispatcherから特定のサーバにセッションが送信されると、すべてのクライアント通信は、Dispatcherを通さずにサーバに直接送信され、リダイレクションはマスクされます(つまり、ブラウザでは、DispatcherのURLではなく、サーバのURLがユーザに表示されます)。

HTTPリダイレクトプロセスの順序は、次の図のとおりです。

Dispatcher

Dispatcherでは、HTTPS (および、HTTP 1.0とHTTP 1.1の両方も)サポートしています。これは、クラスタをセットアップした後でサーバ証明書をインストールできることを意味します( サーバクラスタの管理を参照)。

サードパーティ製の送信ソリューションの使用

アプリケーションサーバのソフトウェアであるDispatcherは、負荷分散およびフェイルオーバの多くのニーズに対して優れたソリューションですが、Dispatcherによって提供されない機能も必要になることがあります。

次の理由に対しては、サードパーティ製の送信ソリューションの使用が推奨されます。

理由

詳細

複雑な負荷分散アルゴリズム

負荷分散が計算される方法をさらに制御したい場合は、別の送信ソリューションの使用が推奨されます。

DNSマスク

Dispatcherソフトウェアでは、クラスタ内で使用可能なサーバに対して単純なHTTPリダイレクションを実行するため、ブラウザでは、そのサーバとの直接接続を確立できる必要があります。その結果、すべてのクライアントでは、サーバメンバーの全TCP/IPホスト名を解決できなければなりません。一方、DNSマスク機能付きの送信ソリューションでは、すべての受信および送信トラフィックをプロセスするため、すべてのサーバは、1つの共通ホスト名で解決できます。

この機能は、サーバやディスパッチャごとのホスト名ではなく、1つのホスト名(www.company.comなど)だけの表示をユーザが希望するInternetアプリケーションで、特に便利です。

セッションレベルのフェイルオーバ

配備計画によってフェイルオーバサポート(「分散可能」と記されたWAR、および「回復可能」と記されたEJB JAR)が示されているJ2EEアプリケーションに対し、多くのサードパーティ製のディスパッチャでは、ユーザには透過的(このことは必須です)なクラスタ内の別のサーバにセッションを自動的に再ルーティングできます。

グローバル送信

さらに複雑なルーティング(世界中の異なるサイトへのルーティングなど)を実行できるディスパッチャが必要な場合があります。

ここで説明したような状況では、Load ManagerとDispatcherに対してサードパーティ製の送信ソリューションを代わりに使用することが推奨されます。アプリケーションサーバのCache Managerは、キャッシュを一貫した状態に保つために依然として使用し、SMCも、サーバを管理するために使用します。

標準のHTTPサーバ負荷分散ソリューションは、アプリケーションサーバで機能するはずです。

 
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コンポーネントフェイルオーバ

アプリケーションサーバでは、一時的なエラーや持続的なエラーが発生した場合にシステムフェイルオーバおよび回復を実行します。クラスタ内のコンポーネントのいずれかに障害が発生すると、SilverMonitorというバックグラウンドプログラムによってエラーが検出されます。

SilverMonitorについて

SilverMonitorでは、システムで実行されているデーモン、プロセス、およびサービスの状態を観察します。サーバクラスタの各コンポーネントは、SilverMonitorによって監視されます。コンポーネントのいずれかに障害が発生すると、SilverMonitorでは、エラーを検出して、そのコンポーネントを再起動しようとします。

SilverMonitorを使用すると、通常は、障害が発生したコンポーネントをすばやく回復できるようになります。エラーが持続する場合は(たとえば、ハードウェアエラーなどの理由のために)、システムリソースを節約するために、SilverMonitorでは、あらかじめ定義されている回数だけ試行した後、試行を中止します。

注記:   SilverMonitorは、デフォルトにより、各クラスタで実行されます。また、特定のプログラムパラメータを定義できるサーバ起動オプションとしても提供されます。詳細については、 SilverMonitorの使用を参照してください。

SilverMonitorでサーバを再起動できない場合

クラスタ内のサーバがダウンし、正しく再起動しない場合は、次の結果が発生します。

  1. Cache Managerによって、エラーが検出されます。

  2. Load Managerによってエラーが検出され、分散マップからそのサーバが削除されます。

  3. 障害の発生したサーバに新しいクライアントがリダイレクトされないよう、更新されたマップがLoad ManagerによってDispatcherに送信されます。

サーバが再起動した場合

サーバが再起動した場合は、次の結果が発生します。

  1. サーバがCache Managerに再接続されます。

  2. サーバがLoad Managerに再接続されます。

  3. Load Managerによって分配マップが再作成され、Dispatcherに送信されます。

  4. クライアントリクエストの受信がサーバで開始されます。

サーバで障害が発生すると、接続されていたクライアントでは接続が切断されます。そのため、クライアントでは、再起動、またはブラウザからDispatcherへの別のリクエストの送信が必要となります。

 
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持続的なエラー

サーバの再起動にかなりの時間がかかる場合は、着信クライアントリクエストをできるだけ効率的に処理できるように、クラスタコンポーネントでクラスタの強制再設定が行われます。持続的なエラーが発生している間、アクティブなコンポーネントは次のように応答します。

ダウンしたもの

行われること

アプリケーションサーバ

Load Managerによってエラーが検出され、アクティブなサーバにトラフィックをリダイレクトするようにDispatcherは指示される(前の説明を参照)。

Load Manager

分散マップを更新することはできないが、キャッシュされたバージョンのマップを使用してDispatcherは依然として機能する。

Dispatcher

新しい接続は作成されない。既存のセッションでは影響を受けない。

Cache Manager

論理またはプロパティが変更されていないアプリケーションは、正常に実行し続ける。

 
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サーバクラスタのセットアップ

アプリケーションサーバのクラスタリングコンポーネント(Cache Manager、Load Manager、およびDispatcher)は、アプリケーションサーバの特定のバージョンで使用可能です。

Procedure サーバクラスタをセットアップする

  1. 最初のサーバをインストールし、SilverMasterを作成します。インストールが完了している場合は、SilverMasterセットアップがクラスタに対して適切であることを確認します。

    For more information    アプリケーションサーバのインストールおよびSilverMasterデータベースの設定の詳細については、『インストールガイド』を参照してください。

  2. システムで必要な配備データベースまたは接続プールをすべて追加します。

  3. インストールプログラムを使用して、クラスタリングコンポーネントを1つまたは複数のマシンにインストールします。プラットフォーム(UNIX、NetWare、およびWindows)は組み合わせて使用できます。

    For more information    詳細については、『インストールガイド』を参照してください。

  4. クラスタリングコンポーネントを起動します。

    For more information    詳細については、次の クラスタリングコンポーネントの起動を参照してください。

    デーモンまたはサービスとしてコンポーネントをインストールした場合は、このモードで停止して再起動できます。

  5. インストールプログラムを使用して、クラスタの一部である他のサーバをそれぞれインストールします。

    For more information    詳細については、 クラスタサーバのインストールを参照してください。

  6. SMCを開始し、クラスタを作成します。

    For more information    詳細については、 クラスタの作成を参照してください。

  7. クラスタを作成したら、サーバとコンポーネントをすべて再起動し、クラスタを有効にします。

    For more information    詳細については、 クラスタサーバの再起動を参照してください。

 
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クラスタリングコンポーネントの起動

負荷分散ソフトウェアがネットワーク上で現在サービスとして実行されていない場合、これらのプログラムを常駐マシンで手動により実行する必要があります。アプリケーションサーバのLoad Managerを使用している場合は、次の手順に示す順序でコマンドを実行します。

Procedure クラスタコンポーネントを起動する

WindowsおよびUNIXでは、次の手順で指定されているプログラムは、サーバの\binディレクトリにあります。NetWareでは、システムコンソールからコマンドを入力します。

  1. Cache Managerプログラムを起動します。

    オペレーティングシステム

    コマンド

    NetWare

      SilverCacheMgr
    

    UNIX

      /bin/SilverCacheMgr
    

    Windows

      \bin\SilverCacheMgr.exe
    

  2. Dispatcherプログラムを起動します。

    オペレーティングシステム

    コマンド

    NetWare

      SilverDispatcher
    

    UNIX

      /bin/SilverDispatcher
    

    Windows

      \bin\SilverDispatcher.exe
    

  3. Load Managerプログラムを起動します。

    オペレーティングシステム

    コマンド

    NetWare

      SilverLoadMgr
    

    UNIX

      /bin/SilverLoadmgr
    

    Windows

      \bin\SilverLoadMgr.exe
    

これらの各実行可能ファイルを使用して、起動するJVMを指定することができます。詳細については、 使用するJVMの指定を参照してください。

Dispatcherでの起動パラメータの使用   Dispatcherは、次に説明するパラメータを使用して起動できます

パラメータ

説明

-p propfile

代替Dispatcher.ddlファイルの名前と場所。

Dispatcher.DDLファイルは、クラスタ設定時にSMCによって作成されます。Dispatcherに対するRMI、HTTP、およびHTTPSのデフォルトのポートが指定されるこのファイルは、サーバの\Resourcesディレクトリにあります。

代替Dispatcher.ddlファイルの使用、またはSMC外でのこのファイルの編集は、推奨されていません。

-c upload-certificate

Dispatcherをupload-certificateモードで実行します。

For more information    詳細については、 クラスタへの証明書のインストールを参照してください。

-h host

ここで指定したホスト名は、次でIPアドレスに変換されます。

  InetAddress.getByName(host_name);

このパラメータを指定した場合、Dispatcherでは、このIPアドレスのみでリッスンするサーバソケットを開きます。指定しなかった場合、ソケットは、ローカルマシンのすべてのIPアドレスでリッスンします。

+cp:p path

指定したpathをクラスパスに付けます。このデバッグオプションは、Novell exteNdテクニカルサポートに連絡せずに使用しないでください。代わりに、AGCLASSPATHを使用して、追加のJavaクラスをアプリケーションに対して使用可能にします。

For more information    詳細については、 AGCLASSPATH変数の設定を参照してください。

+cp:a path

指定したpathをクラスパスに付けます。このオプションは、指定したパスをクラスパスに付けることによって、追加のJavaクラスをアプリケーションに対して使用可能にします。

注記:   Javaクラスを拡張するには、AGCLASSPATH環境変数を使用してください。

For more information    詳細については、 AGCLASSPATH変数の設定を参照してください。

 
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クラスタサーバのインストール

クラスタのSilverMasterデータベースを含むサーバをインストールしたら、インストールプログラムを使用して他のサーバをインストールします。他のサーバをインストールする場合は、これらのサーバが、インストールした最初のサーバ(SilverMasterデータベースが含まれています)を指すようにする必要があります。これは、1つのクラスタ内の全サーバで同じSilverMasterデータベースが使用されなければならないためです。

この節では、WindowsおよびUNIXに対するインストール手順を説明します。詳細については、『インストールガイド』を参照してください。

クラスタサーバをインストールするためのガイドライン(NetWareの場合)

クラスタをセットアップする場合の1つの手順は、クラスタに含めるホストマシンそれぞれにアプリケーションサーバをインストールすることです。これらをインストールする際には、次のガイドラインに従って、[Database Information]画面で情報を適切に入力する必要があります。

クラスタ内の最初のアプリケーションサーバのインストール   クラスタ内では、最初のアプリケーションサーバのみにSilverMasterデータベースが含まれます。このサーバをインストールする際は、[Database Information]画面で通常通りに情報を入力します。例は次のとおりです(ホストAマシンにインストールする場合)。

設定

ホストAへのインストール時に指定する内容

MySQL Database Host

HostA

MySQL Database Port

3306

DB User Name

appserver

DB User Password

*********

Confirm User Password

*********

SilverMaster Name

SilverMaster50

Execute SilverMasterInit

チェックされた状態

クラスタ内の他のアプリケーションサーバのインストール   クラスタ内の他のアプリケーションサーバでは、最初のサーバのSilverMasterデータベースを使用します。これらのサーバをインストールする際は、[Database Information]画面でこのデータベースを指すように情報を入力し、Execute SilverMasterInit設定のチェックは解除します(このデータベースのSilverMasterシステムテーブルが再初期化されないようにするために)。例は次のとおりです(ホストBマシンにインストールする場合)。

設定

ホストBへのインストール時に指定する内容

MySQL Database Host

HostA

MySQL Database Port

3306

DB User Name

appserver

DB User Password

*********

Confirm User Password

*********

SilverMaster Name

SilverMaster50

Execute SilverMasterInit

チェック「解除」された状態

各サーバをクラスタに追加したら、SMCを使用してクラスタを作成できます(次の クラスタの作成を参照)。

クラスタサーバをインストールするためのガイドライン(UNIXの場合)

各サーバをクラスタに追加したら、SMCを使用してクラスタを作成できます(次の クラスタの作成を参照)。

クラスタサーバをインストールするためのガイドライン(Windowsの場合)

各サーバをクラスタに追加したら、SMCを使用してクラスタを作成できます(次の説明を参照)。

 
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クラスタの作成

複数のサーバが単一のSilverMasterを指すように設定したら、クラスタを作成して設定することができます。アプリケーションサーバは、1つのクラスタにのみ含めることが可能です。

クラスタを作成するには、HTTPポートを使用する必要があります。管理ポートを設定した場合は、この管理ポートを使用しなければなりません。

For more information    詳細については、 別個のポートおよびファイアウォールの使用を参照してください。

Procedure クラスタを作成する

  1. Cache Manager、Dispatcher (使用する場合)、およびLoad Manager (使用する場合)が実行されていることを確認します。

    For more information    詳細については、 クラスタリングコンポーネントの起動を参照してください。

  2. SMCを開始します。

  3. ツールバーで(クラスタの)[New]をクリックします。

    New Clusterウィザードが表示されます。

    createCluster1

  4. クラスタ名を入力し、[Add]をクリックします。

    次のパネルが表示されます。

    createCluster2

  5. 修飾名と、それに続けてポート番号も適切に入力して、[OK]をクリックします (サーバ名と、それを修飾する方法は、サーバがリッスンするものに一致している必要があります。名前は、サーバコンソールでエコーされるように指定します)。例は次のとおりです。

      agserver.myco.com:50001
    

    追加する最初のサーバは、SilverMasterが含まれているものになるようにします。その後追加したサーバは、すべて同じSilverMasterを使用するように設定する必要があります。

    ポートが80に設定されている場合、ポート番号を指定する必要はありません。ただし、管理ポートを定義した場合は、そのポート番号を指定しなければなりません。アプリケーションサーバがプライマリWebサーバではない場合は、5000よりも大きい数にポートを変更する必要があります。ポートの変更方法については、 一般的なサーバのプロパティの指定を参照してください。

  6. Add]を再びクリックし、クラスタに追加する全サーバの名前を入力します。各サーバは、クラスタに追加するたびに[New Cluster]フォームにリストされます。

  7. Next]をクリックして、Cache Managerをセットアップします。

    次のパネルが表示されます。

    createCluster3

  8. Cache Managerのホスト名を入力します。Cache ManagerのデフォルトのRMIポート番号は、54891です。クラスタを最初に作成するときには、デフォルトのポートを指定しなければなりませんが、このポートは、必要に応じて後に変更することが可能です。

    For more information    デフォルトのポート変更の詳細については、 クラスタリングコンポーネントのプロパティの変更を参照してください。

  9. アプリケーションサーバのLoad Managerを使用する予定がある場合は、[Use Novell exteNd Load Manager components]チェックボックスをオンにして、次の手順に進みます。

    現時点ではLoad Managerを使用する予定がない場合は、[Finish]をクリックして、 クラスタサーバの再起動に移動します。

  10. Load Managerのホスト名を入力します。デフォルトのRMIポートは、54891です。クラスタを最初に作成するときには、デフォルトのポートを指定しなければなりませんが、このポートは、必要に応じて後に変更することが可能です。

    createCluster4

    For more information    デフォルトのポート変更の詳細については、 クラスタリングコンポーネントのプロパティの変更を参照してください。

  11. Edit Dispatcher ports]をクリックして、Dispatcherを追加します。

    次のようなパネルが表示されます。

    createCluster5

  12. Dispatcherのホスト名を入力します。

  13. Dispatcherがリッスンする各プロトコルタイプのポートの一部またはすべてに対して、ポート設定を指定します。

    Dispatcherは、設定したすべてのポートタイプ(すでに設定して有効にした次の固有なサーバポートに対するHTTP、RSA、およびDSA)でリッスンします。

    HTTPポートを無効にし、HTTPSまたはRMIクライアント通信を使用することができます。詳細については、 HTTP接続のオフを参照してください。

    For more information    各セキュリティプロトコルのデフォルトのポート設定の詳細については、 ポートタイプを参照してください。

    パネルに表示されるポート設定は、次の表のとおりです。クラスタを最初に作成するときには、各クラスタに対してデフォルトのポートを指定しなければなりませんが、これらのポートは、必要に応じて後に変更することが可能です。

    項目

    説明

    RMI Port

    Load ManagerとのDispatcher通信に対するポート。Dispatcher、Cache Manager、およびLoad Managerによって使用されます。

    デフォルトは54891です。

    HTTP Settings:

    Runtime Port

    Admin Port

    Dispatcherによって使用されるクライアントとの非暗号化通信に対するHTTPポート。HTTPポートは、3つまで設定できます。

    デフォルトにより、クラスタのランタイムポートと管理ポートでは、同じデフォルトのポート番号の54892が使用されます。

    For more information     HTTP接続のオフを参照してください。

    RSA Settings:

    Runtime Port

    Admin Port

    Dispatcherによって使用される(HTTPSを使用した)非暗号化通信に対するRSAポート。

    デフォルトにより、Dispatcherでは、クラスタのすべてのRSAランタイムポートとRSA管理ポートに対して、同じデフォルトのポート番号(54893)を使用します。

    DSA Settings:

    Runtime Port

    Admin Port

    Dispatcherによって使用される(HTTPSを使用した)非暗号化通信に対するDSAポート。

    デフォルトにより、Dispatcherでは、クラスタのすべてのDSAランタイムポートとDSA管理ポートに対して、同じデフォルトのポート番号(54894)を使用します。

    For more information    デフォルトのポート変更の詳細については、 クラスタリングコンポーネントのプロパティの変更を参照してください。

  14. OK]をクリックします。[New Cluster]パネルに戻ります。

  15. Finish]をクリックします。

 
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クラスタサーバの再起動

クラスタを作成したら、各サーバを再起動しなければなりません。Load Managerを実行している場合は、Load ManagerとDispatcherも再起動する必要があります。

Procedure サーバを再起動する

  1. SMCの左側のパネルでサーバを選択します。

  2. (サーバの)[Restart]をクリックします。

    For more information    サーバの再起動の詳細については、 アプリケーションサーバの再起動を参照してください。

Procedure Load ManagerとDispatcherを再起動する

 
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サーバクラスタの管理

クラスタの作成後、SMCには、クラスタ環境に固有なオプションが表示されます。

 
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クラスタ環境のプロパティについて

クラスタ環境には、次の3タイプのプロパティがあります。

プロパティタイプ

説明

サーバローカルプロパティ

個々のサーバに固有で、(SilverMasterではなく)サーバのhttpd.propsファイルに格納されているプロパティ。これらは、起動時にサーバに必要なプロパティで、外部に保存され、サーバの起動時に使用可能になります。

For more information    これらのプロパティのリストと設定の詳細については、 を参照してください。

サーバ保存プロパティ

個々のサーバに固有で、SilverMasterデータベース(AgPropertiesテーブル内)に格納されているプロパティ。

これらのプロパティのリストについては、SMCでクラスタ内の「サーバ」を選択し、パネルにリストされるプロパティを参照してください。リストされるプロパティには、サーバ保存プロパティだけでなく、SMCで設定可能なサーバローカルプロパティも含まれます。サーバ保存プロパティは、すべてSMCで設定できます。

クラスタ共有プロパティ

クラスタ内のすべてのサーバで共有されるプロパティ。これらのプロパティは、SilverMasterデータベース(AgPropertiesテーブル内)に格納されています。

これらはクラスタレベルのプロパティで、クラスタ内のすべてのサーバでは、クラスタ共有プロパティに対して同じ値を共有します。セキュリティプロパティのほとんどは、クラスタ共有プロパティです。

これらのプロパティのリストについては、SMCで「クラスタ」を選択し、パネルにリストされるプロパティを参照してください。クラスタ共有プロパティは、すべてSMCで設定できます。

クラスタの作成時または解除時にプロパティが設定される方法

クラスタを作成すると、クラスタ内のサーバでは、スタンドアロンサーバとして最初に設定された時点から、「サーバローカル」プロパティと「サーバ保存」プロパティを保持します。これらの設定は、保持したり、またはサーバレベルで変更したりすることができます。

For more information    詳細については、 クラスタでのサーバレベルのプロパティの設定を参照してください。

ただし、クラスタ内に含まれているサーバでは、「クラスタ共有」プロパティとして定義されているプロパティの値は保持しません。クラスタ内の各サーバの「クラスタ共有」プロパティの値は、サーバがスタンドアロンサーバであった時点とは異なる可能性があるため、「クラスタ共有プロパティ」はクラスタレベルで再設定しなければならないためです。

したがって、新しいクラスタを作成すると、「クラスタ共有」プロパティの値は、すべてデフォルトの値に設定されます。これらの設定は維持したり、クラスタレベルで変更したりできます。クラスタレベルのプロパティを変更すると、新しい値が、クラスタ内のすべてのサーバに適用されます。クラスタを解除すると、クラスタ内のすべてのサーバは、スタンドアロンサーバになります。

For more information    詳細については、次の クラスタレベルのプロパティの設定を参照してください。

 
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クラスタレベルのプロパティの設定

前に説明したように、クラスタ環境で作業する場合には、クラスタレベルで終了するプロパティとサーバレベルで終了するプロパティがあります。SMCの左側でクラスタを選択すると、クラスタレベルのプロパティが表示されます。ほとんどのクラスタプロパティは、スタンドアロンサーバに対して設定されているものと同じです。クラスタレベルのプロパティに関するドキュメントの相互参照は、次の表のとおりです。

設定プロパティ

クラスタレベルの設定プロパティは、複数のSMCパネルにグループ化されています。

パネル

説明

General

クラスタに対するRMI/ORBプロパティおよびリモートオブジェクト用SSLプロパティ。

For more information    詳細については、 ORB設定の指定を参照してください。

Advanced

パフォーマンス、Cache Manager、およびLoad Managerのプロパティ。

Licenses

ライセンス情報。

For more information    詳細については、 ライセンスの管理を参照してください。

Managers

Cache Manager、Load Manager、およびDispatcherのプロパティ。これらは、クラスタを作成したときに指定したプロパティです。これらのプロパティは、クラスタの作成後に編集できます。

For more information    これらのプロパティの詳細については、 クラスタの作成を参照してください。

For more information    クラスタ作成後のこれらのプロパティの変更の詳細については、 クラスタリングコンポーネントのプロパティの変更を参照してください。

Servers

既存のクラスタにサーバを追加したり、既存のクラスタからサーバを削除したり、サーバの負荷ウェイトを変更したりできるようにします。

セキュリティプロパティ

クラスタレベルのセキュリティプロパティは、次のSMCパネルにグループ化されています。

パネル

説明

General

クラスタに対する一般的なセキュリティ設定を指定します。

For more information    詳細については、 セキュリティのセットアップを参照してください。

Advanced

クラスタに対するクライアント証明書レベルと信頼するクライアントリストを指定します。

For more information    詳細については、 セキュリティのセットアップを参照してください。

Permissions

クラスタ設定を読み込んだり、クラスタ設定を変更したり、クラスタに対する許可を設定したりします。

For more information    詳細については、 セキュリティのセットアップを参照してください。

Users & Groups

クラスタに対してSilver Securityのユーザとグループおよび証明書のユーザとグループを管理します。

For more information    詳細については、 ユーザおよびグループのセットアップを参照してください。

Certificates

サーバにインストールされている証明書と、認識されているCA (認証局)を表示します。

For more information    詳細については、 セキュリティのセットアップを参照してください。

Security Providers

外部セキュリティプロバイダ(Windowsディレクトリサービス、LDAP、NIS+、および証明書発行者を含む)を設定します。

For more information    詳細については、 セキュリティのセットアップを参照してください。

監視プロパティ

クラスタレベルの監視プロパティは、スタンドアロンサーバに対するプロパティのサブセットです。

For more information    監視プロパティの詳細については、 サーバのアクティビティの監視を参照してください。

 
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クラスタでのサーバレベルのプロパティの設定

スタンドアロンサーバがクラスタに追加されると、そのサーバレベルのプロパティの多くはクラスタレベルのプロパティになります。

SMCの左側でクラスタ内のサーバを選択した場合、クラスタ内の「サーバ」のプロパティが表示されます。クラスタ内にあるサーバのほとんどのプロパティは、スタンドアロンサーバに対して設定されているものと同じです。

設定プロパティ

この節では、クラスタ内のサーバのプロパティに関するドキュメントの相互参照をリストします。クラスタ内のサーバの設定プロパティは、次のSMCパネルにグループ化されています。

パネル

説明

General

サーバの一般的な設定。

For more information    一般プロパティの詳細については、 を参照してください。

Advanced

デバッグ、パフォーマンス、キャッシュ、トランザクション、Cache Manager、およびLoad Managerのプロパティ。

Pools

コネクタ接続プールおよびJDBC接続プール。

For more information    詳細については、 接続プールの設定を参照してください。

Connections

クライアント接続プロパティ。

For more information    詳細については、 クライアント接続の管理を参照してください。

Databases

クラスタの配備データベース(クラスタのSilverMasterに認識されているデータベース)に関する情報。クラスタ内にある各サーバのデータベース接続の最小数および最大数は変更できます。

For more information    詳細については、 配備データベースの設定を参照してください。

セキュリティプロパティ

サーバレベルでクラスタを管理するサーバのアクセラレータ設定。

For more information    アクセラレータ設定の詳細については、 CHI (Cryptographic Hardware Integration)の使用を参照してください。

監視プロパティ

クラスタの監視プロパティは、スタンドアロンサーバに対するプロパティと同じです。

For more information    監視プロパティの詳細については、 サーバのアクティビティの監視を参照してください。

 
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サーバの相対負荷ウェイトの指定

クラスタ内の各サーバに対しては、相対処理ウェイトを指定できます。Load Managerでは、この情報を使用して、ランタイム時における各サーバの処理負荷を決定する分散マップを生成します。

For more information    ウェイトのしくみの詳細については、 分散マッピングを参照してください。

Procedure サーバの相対負荷ウェイトを指定する

  1. SMCでクラスタを選択します。

  2. ツールバーから[Configuration]アイコンを選択し、続けて[Servers]を選択します。

  3. リストからサーバを選択し、[Server Load Weight]フィールドに整数を指定します。

  4. Update]をクリックします。

  5. 他のサーバを選択し、適切な相対値を指定します。

  6. 新しいサーバウェイト設定を有効にするには、そのサーバに対する(サーバの)[Restart]ボタンをクリックします。

 
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コンポーネントフェイルオーバの管理

SMCでは、システムエラーが発生した場合のCache ManagerとLoad Managerでの対応方法を制御するプロパティにアクセスできます。通常は、これらのプロパティを編集する必要はありません。

Cache ManagerプロパティおよびLoad Managerプロパティは、クラスタレベルとサーバレベルの両方で存在します。クラスタレベルでプロパティを設定すると、クラスタ内の各サーバに対して値を設定できます。その後、クラスタ内の任意のサーバの値を上書きすることが可能です。ただし、クラスタレベルで任意のプロパティを後に変更した場合は、サーバレベルで行った設定が上書きされてしまうので注意してください。

 
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Cache Managerプロパティ

Cache Managerプロパティは、サーバとの接続に失敗した場合にCache Managerで対応する方法を決定します。

Procedure Cache Managerプロパティを設定する

  1. SMCを開始します。

  2. クラスタレベルでプロパティを設定するためにクラスタを選択するか、またはサーバレベルでプロパティを設定するためにクラスタ内のサーバを選択します。

  3. ツールバーから[Configuration]アイコンを選択します。

  4. Advanced]を選択します。

  5. Cache Manager]タブを選択します。

    cacheManagerTab

  6. 任意のプロパティをリセットします。

    プロパティ

    説明

    Start sleep interval

    サーバとの再接続を連続して試行し始める前にCache Managerで待機する秒数。

    Reconnect sleep interval

    新しい一連の再接続試行までの秒数。

    Start try count

    エラーを生成する前に一連の再接続試行を開始する回数。

    Reconnect try count

    再接続を試行する、一連内での回数。

  7. Update]をクリックします。

  8. 新しいプロパティを有効にするには、(サーバの)[Restart]ボタンをクリックします。

 
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Load Managerプロパティ

Load Managerプロパティは、サーバとの通信に失敗した場合にLoad Managerで対応する方法を決定します。

Procedure Load Managerプロパティを設定する

  1. SMCを開始します。

  2. クラスタレベルでプロパティを設定するためにクラスタを選択するか、またはサーバレベルでプロパティを設定するためにクラスタ内のサーバを選択します。

  3. ツールバーから[Configuration]アイコンを選択します。

  4. Advanced]を選択します。

  5. Load Manager]タブを選択します。

    loadManagerTab

  6. 任意のプロパティをリセットします。

    プロパティ

    説明

    Connect try interval

    再試行の各一連の後に待機する秒数。

    Connect sleep interval

    一連内での各接続再試行の後に待機する秒数。

    Connect try count

    Load Managerでサーバとの接続を連続して試行し始める回数。

    Connect sleep count

    一連内での接続再試行の数。

  7. Update]をクリックします。

  8. 新しいプロパティを有効にするには、(サーバの)[Restart]ボタンをクリックします。

 
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クラスタの解除

クラスタは解除することが可能です。クラスタを解除すると、次のことが行われます。

Procedure クラスタを解除する

  1. SMCツールバーで(クラスタの)[Dissolve]をクリックします。

  2. OK]をクリックします。

 
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クラスタリングコンポーネントのプロパティの変更

クラスタリングコンポーネント(Load Manager、Dispatcher、およびCache Manager)を実行するホストは、変更することが可能です。また、クラスタリングコンポーネントで使用するポートを変更することもできます。

 
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ホストの変更

クラスタを作成した後、異なるホストでクラスタリングコンポーネントを実行することを決定する場合があります。

Procedure ホストを変更する

  1. SMCでクラスタを選択します。

  2. ツールバーから[Configuration]アイコンを選択します。

  3. Managers]を選択します。

  4. クラスタリングコンポーネントに対し、必要に応じてホストを更新します。

  5. Update]をクリックします。

  6. クラスタ内の各サーバと各クラスタリングコンポーネントを停止して再起動します。

 
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ポートの変更

デフォルトにより、すべてのクラスタリングコンポーネントでは、RMIポートに対してポート54891を使用します。また、Dispatcherでは、HTTPポート、RSAポート、およびDSAポートに対して、ポート54892、54893、および54894をそれぞれ使用します。固有なランタイムポートや管理ポートを定義する必要がない限り、通常は、これらのポート値を変更しません。

ただし、固有なランタイムポートや管理ポートの定義が必要になった場合は、クラスタを作成した後でポートを変更できます。

注記:   すべてのクラスタリングコンポーネントでは、同じRMIポートを使用しなければなりません。

Procedure ポートを変更する

  1. SMCでクラスタを選択します。

  2. ツールバーから[Configuration]アイコンを選択します。

  3. Managers]を選択します。

  4. ポート仕様を更新します。

  5. Update]をクリックします。

  6. クラスタ内の各サーバと各クラスタリングコンポーネントを停止して再起動します。

    Cache Managerのポートを変更した場合は、次のコマンドラインを使用してCache Managerを起動する必要があります。

      SilverCacheMgr -p portNumber
    

 
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クラスタへの証明書のインストール

クラスタがHTTPSポートでリッスンして機能するようにするには、クラスタ内の各サーバにサーバ証明書をインストールする必要があります。アプリケーションサーバのソフトウェアであるDispatcher (SilverDispatcher)を使用する場合は、Dispatcherに対しても証明書をインストールしなければなりません。

For more information    証明書およびHTTPS/SSLの詳細については、 証明書の使用を参照してください。

 
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サーバ証明書について

アプリケーションサーバのソフトウェアであるDispatcherをクラスタに対して使用する場合は、各アプリケーションサーバのサーバ証明書のDNS名が「サーバ」のホスト名に一致していなければなりません。

URLマスキング(クラスタ内のサーバにヒットしたブラウザでディスパッチャのホスト名が表示されるようにすべてのURLをマスクすること)を行うCisco LocalDirectorなどのサードパーティ製のハードウェアディスパッチャを使用する場合は、各アプリケーションサーバのサーバ証明書のDNS名が「ディスパッチャ」のホスト名に一致していなければなりません。

たとえば、次が含まれるクラスタがあるとします。

アプリケーションサーバのDispatcherを使用する場合は、Dispatcherのマシンに対して1つ(DNS名: www.myhost.com)、各サーバに対して1つずつ(DNS名: server1.myhost.comserver2.myhost.com、およびserver3.myhost.com)、合わせて4つのサーバ証明書を作成する必要があります。

サードパーティ製のURLマスキングディスパッチャを使用する場合は、サーバ証明書を1つだけ作成し(DNS名: www.myhost.com)、各サーバにアップロードする必要があります。

 
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実行方法

実行方法については、次の手順で説明します。

Procedure サーバ証明書を生成する

Procedure 証明書をインストールする(Dispatcherソフトウェアを使用する場合)

  1. SMCを使用して、サーバに証明書をインストールします。

    For more information    詳細については、 SMC使用によるサーバ証明書の作成およびインストールを参照してください。

  2. 証明書をインストールしたら、サーバを再起動します。

    サーバは、HTTPSポート(デフォルト: RSA証明書とDSA証明書に対しては443)でリッスンするようになります。

  3. クラスタ内の各サーバに対して Step 1および Step 2を繰り返します。

  4. Dispatcherに証明書をインストールするには、-c起動オプションを使用してDispatcherを起動します。これにより、Dispatcherは、証明書をアップロードできるモードになります。

    For more information    詳細については、 クラスタリングコンポーネントの起動を参照してください。

  5. AgDigitalIDStep2を呼び出して、Dispatcherを含むマシンに証明書をインストールします。

    For more information    詳細については、 Using AgDigitalIDStep2を参照してください。

  6. 画面の指示に従って、アプリケーションサーバのDispatcherを含むマシンと、DispatcherがリッスンするHTTPポート(デフォルト: 54892)を指定します。

  7. 証明書をインストールしたら、Dispatcherを停止し、通常通りに再起動します(-c起動オプションを使用せずに)。

    Dispatcherは、HTTPSポート(デフォルト: RSA証明書に対しては54893、DSA証明書に対しては54894)でリッスンするようになります。

Procedure 証明書をインストールする(サードパーティ製のディスパッチャを使用する場合)

  1. AgDigitalIDStep2を呼び出して、ディスパッチャのDNS名を参照する証明書をサーバにインストールします。

    For more information    詳細については、 Using AgDigitalIDStep2を参照してください。

  2. 画面の指示に従って、サーバと、サーバがリッスンするHTTPポート(デフォルト: NetWareの場合は83、NTの場合は80、UNIXの場合は8080)を指定します。

  3. 証明書をインストールしたら、サーバを停止します。

  4. サーバのhttpd.propsファイル(サーバの\Resourcesディレクトリにあります)に次の行を追加します。

      http-server.com.sssw.srv.https.cert.hostname=DispatcherName
    

    ここで、DispatcherNameは、ディスパッチャのDNS名です。

    For more information    httpd.propsの詳細については、 を参照してください。

  5. サーバを再起動します。

    サーバは、HTTPSポート(デフォルト: RSA証明書とDSA証明書に対しては443)でリッスンするようになります。

  6. クラスタ内の各サーバに対して前の手順を繰り返します。

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