B.6 CPUの標準化

CPUを標準化すると、CPUの実際の速度を統合プラニングなどの操作で考慮することが可能になり、誤りを引き起こしがちなCPUのクロック周波数に頼る必要がありません。異なるCPUの製造元とモデルによって、同じクロック周波数を持つCPUに対しパフォーマンスの結果は広範なアレイとなります。 たとえば、2.0GHzのクロック周波数を持つCore 2とPentium IVのCPUには、かなりの違いがあります。CPUの標準化では、業界標準のベンチマークであるSPECデータが使用され、現実的なパフォーマンスの値が提供されます。これは、現実的な統合プラニングにおいて重要な要素です。詳細については、セクション B.6.1, SPECデータを参照してください。

統合プラニングではシナリオが作成されると、プロセッサの使用率と容量を測定する単位として、クロック周波数または標準化速度の中から選択するオプションをユーザに与えます。 統合プラニングアルゴリズムでは、ワークロードをコンテナに割り当てる際の適切な測定単位を、この選択肢に基づいて使用します。詳細については、セクション 6.5, 統合シナリオの操作を参照してください。

メモ:標準化速度に基づいた統合プラニングを実行するために必要なデータは、実際にはプロジェクトが作成されるときに生成されます。PlateSpin Reconの旧3.5バージョンからのプロジェクトでは、アップグレードされた場合でも、統合プラニングで標準化速度を使用することはできませんん(このオプションはシナリオ作成ウィザードで使用不可となっています)。このようなプロジェクトで標準化速度を使用するには、最初から再作成する必要があります。

B.6.1 SPECデータ

PlateSpin ReconのCPU標準化速度は、SPECintおよびSPECfp (98、2000、 2006) CPUのベンチマークデータを活用します。特定のCPUに対するPlateSpin ReconのCPU標準化レーティングは、2008年6月時点のCPUでhttp://www.spec.orgから使用可能なデータの平均です。最新のSPECfのベンチマーク結果は、HTTP://を参照してください。

B.6.2 標準化速度

インベントリされたマシンのデフォルト標準化速度は、[Custom Fields]ダイアログボックスから変更できます。また、サーバテンプレートでも標準化速度を表示できます。このような値を直接変更することはできませんが、その他の値を変更して、標準化速度への影響を確認することができます。詳細については、セクション 6.3, サーバテンプレートの作成と編集を参照してください。

インベントリされたマシンの標準化速度を表示または編集するには:

  1. Data Center Explorerで、マシンを右クリックし、[Properties]を選択します。

    そのマシンに対する[Properties]ダイアログボックスが表示されます。

  2. Custom Fields]タブをクリックします。

    一番上のセクションに、そのマシンに対するデフォルトの標準化速度が表示されます。

  3. 標準化速度値をクリックして、希望どおりに編集します。

    重要:指定した新しい値は、サーバのインベントリをリフレッシュすると自動的にデフォルト値として変更されます。このような値は、サーバのインベントリをリフレッシュした後に手動でリセットする必要があります。

    デフォルトに値をリセットするには、[Reset Reference Values]をクリックします。

  4. OK]をクリックします。

CPUの標準値は、関連レポートでカラム値として使用することもできますが、カラムはデフォルトで表示されません。標準化指向のカラムを表示するには、セクション 5.3, レポートテンプレートの編集およびセクション 5.4.1, レポートビューの作成および編集を参照してください。