1.1 ログインとデスクトップの選択

コンピュータに複数のユーザアカウントが設定されている場合、特定のユーザに対して自動ログインが設定されていない限り、一般的にすべてのユーザーが認証を受ける必要があります。自動ログイン機能を利用すると、ブート時にユーザがデスクトップ環境に自動的にログインされます。この機能は、インストール時に設定します。また、インストール後でもYaSTのユーザ管理モジュールを使って、有効/無効にすることができます。

コンピュータがネットワーク環境内で稼働している場合に、そのコンピュータを利用する複数のユーザがいる場合は、システムの開始時にユーザ名とパスワードの入力を要求するプロンプトが表示されます。システムとユーザアカウントを自分で設定していない場合は、システム管理者にユーザ名とパスワードをお問い合わせください。

ログインプロセスを管理するプログラムは、システムにインストールされたデスクトップ環境によって異なります。KDEについては、KDMです。さらに、GNOMEデスクトップがインストールされている場合はGDMになります。

図 1-1」で示しているように、デフォルトのKDMログイン画面にはユーザ名とパスワードの入力フィールド、および次のメニュー項目が表示されます。

セッションタイプ

ログインする場合に実行するデスクトップを指定します。KDE以外のデスクトップがインストールされている場合は、リストに表示されます。デフォルト(通常はKDE)以外のセッションタイプを使用する場合にのみ変更します。手動でセッションタイプを変更しない限り、それ以降のセッションは自動的に同じタイプになります。

システム

コンピュータのシャットダウンや別のログインアクションの開始などのシステムアクションを実行します。[リモートログイン]では、リモートマシンにログインできます。

通常のログインを開始するのに必要な操作は、ユーザ名とパスワードの入力のみです。

図 1-1 KDMログイン画面

システム管理者が専用の暗号化ホームディレクトリ(窃盗やハードディスクの盗難に対するデータ保護に役立つ)を作成している場合、ログイン時にホームディレクトリがマウントされます。ログイン後は、通常と同じようにデータにアクセスできます。他のパスワードを入力する必要はありません。

メモ: Active Directoryサーバへの接続

共有ネットワークリソースにアクセスするには、KDEクライアントコンピュータがActive Directoryサーバの認証を受ける必要があります。詳細については、「セクション 9.0, ネットワークリソースへのアクセス」を参照してください。この種類の認証がコンピュータに設定されていない場合は、ログイン画面に追加のフィールドが表示されます。この場合は、ログイン時に次の操作を実行してください。

  1. リストからドメインを選択します。

  2. Windows*ユーザ名を入力します。

  3. Windowsパスワードを入力して、Enterキーを押します。

1.1.1 セッションの制御

ログインプロセスによるユーザ名とパスワードの認証後に、セッションマネージャは起動します。セッションマネージャによって、セッションごとに特定の設定を保存できます。また、最も最近のセッションのステータスを保存して、次にログインしたときにそのステータスを返すこともできます。

セッションマネージャによって、次の設定を保存して復元できます。

  • フォント、カラー、およびマウス設定などの、外観と動作の設定。

  • ファイルマネージャやOpenOffice.orgなどの、実行していたアプリケーション。

    メモ: アプリケーションの保存と復元

    セッションマネージャが管理しないアプリケーションは、保存と復元はできません。たとえば、ターミナルウィンドウのコマンドラインからviエディタを起動する場合は、セッションマネージャは編集中のセッションを復元できません。

セッション設定の設定については、「」を参照してください。

1.1.2 デスクトップの切り替え

KDEとGNOMEのデスクトップをインストールしている場合は、次の手順を使用して、デスクトップを切り替えます。

  1. KDEにログインしている場合は、メインメニューから[ログアウト] > [現在のセッションの終了]を選択します。ログイン画面で、[セッションタイプ]をクリックします。

  2. GNOMEデスクトップを選択します。

  3. ユーザ名を入力します。

  4. パスワードを入力します。GNOMEデスクトップが起動します。

    GNOMEデスクトップの使用の詳細については、http://www.novell.com/documentation/sled10/にある『GNOME User Guide』を参照してください。

  5. KDEに戻る場合は、GNOMEデスクトップのパネルから、[デスクトップ] > [ログアウト]の順にクリックし、[OK]をクリックします。セッションが終了し、ログイン画面が再び表示されます。

  6. 再ログインする前に、ログイン画面の[セッションタイプ]をクリックして、[KDE]を選択します。新しいセッションタイプを選択しない場合、次回のセッションは、前回と同じセッションタイプ(GNOME)になります。

1.1.3 画面のロック

画面をロックするには、次のいずれかを実行します。

  • メインメニューから、[セッションのロック]を選択します。

  • KDEコントロールセンターで定義したキーボードショートカットを使用します。通常は、Ctrl+Altキーです。

    ヒント: KDEキーボードショートカットの参照

    他のKDEキーボードショートカットについては、セクション 2.1, KDEコントロールセンターの使用のKDEコントロールセンターを参照してください。

素早くアクセスするために、パネルに[ロック]および[ログアウト]のアイコンを追加することもできます。追加するには、パネルを右クリックし、[アプレットをパネルに追加]をクリックします。次のウィンドウで、[Lock/Logout Buttons]を選択してから、[パネルへ追加]をクリックします。

画面をロックすると、スクリーンセーバーが起動します。画面をロック解除するには、マウスを移動させて、ロックされた画面ダイアログを表示します。ユーザー名とパスワードを入力してから、<Enter>キーを押します。

スクリーンセーバーの設定について詳細は、「スクリーンセーバの設定」を参照してください。