イメージングエンジン(Img:コマンドラインとメニュー)

イメージングデバイスからコンピュータをブートしてから、Linux bashプロンプトが表示されたときにimgコマンドを使用すると、次が可能です。

イメージングエンジンはイメージングブートデバイスのbinフォルダにインストールされます。イメージングブートデバイスがフロッピーディスクまたはCDの場合には、binフォルダはroot.tgzファイルにアーカイブされ、イメージングブートプロセス中に.展開されます。イメージングブート方法としてPreboot Servicesを使用している場合は、ブート実行中に、イメージングエンジンがコンピュータにダウンロードされます。

イメージングエンジンはLinuxアプリケーションであるため、コマンド構文では大文字と小文字が区別されます。全般的には、次の構文を使用します。

img [mode]

modeには、次の節で説明されるモードのうち任意のものを指定します。

注:  各モードは、名前の最初の文字を使用して省略することができます。たとえば、「img dump」は「img d」と省略することができます。


imgコマンド用のメニューの表示

これらすべてのタスクを実行できるメニューにアクセスする場合は、パラメータを付けずに「img」と入力します。


ヘルプモード

ヘルプモードは、imgコマンドのマニュアルがない場合に詳細情報を確認するために使用します。

ヘルプモードを使用する:

  1. img」と入力してメニューを表示し、[Help]>モード名の順に選択します。

    または、

    次のように入力します。

    img [help [mode]]

    modeには、ヘルプ情報が必要なコマンド構文のモードを指定します。

説明

img help

各モードの簡単な説明が表示されます。

img help m

作成モードの使用方法に関する情報が表示されます。

img help p

パーティションモードの使用方法に関する情報が表示されます。


自動モード

自動モードは、該当するNDSまたはeDirectoryのポリシーおよび設定に基づき、自動的にコンピュータのイメージを作成する場合に使用します。イメージングエンジンは、イメージングブートプロセスを中断せずに進行させた場合、またはLinuxプロンプトが表示されたときに次のコマンドを入力した場合に、このモードで実行されます。

自動モードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Auto]を選択します。

    または、

    次のように入力します。

    img auto

このモードでは、イメージングエンジンがPROXYADDR環境変数に指定されているイメージングサーバを照会し、必要な作業を判断します。イメージングサーバは関係のあるNDSまたはeDirectoryのポリシーおよび設定を確認し、イメージの作成や適用など、実行すべきイメージタスクがある場合はこれを判断します。イメージングサーバは、そのうえで、それらのタスクを実行するようイメージングエンジンに指示を与えます。他のイメージングサーバ上のイメージの保存または取得を伴うタスクがある場合、イメージングサーバはそれらの作業を実行できるよう、イメージングエンジンに対象のサーバを参照させます。イメージングエンジンは、作業を完了すると、結果を元のイメージングサーバに通信します。この結果は元のサーバに記録されます。

このモードにおける処理を制御するNDSまたはeDirectoryのポリシーおよび設定に関する詳細については、イメージングポリシーのセットアップを参照してください。


作成モード

コンピュータのイメージを作成し、それを特定の場所に保存する場合は、作成モードを使用します。通常、イメージにはハードディスクおよびその他の記憶媒体(Jazドライブなど)のすべてのパーティションが含まれていますが、一部次のような例外があります。

イメージのサイズはWindows内のデータのサイズにWindows以外のパーティション(NetWareパーティションなど)全体のサイズを加えたものにほぼ対応します。LinuxパーティションとCompaq設定パーティションは常に除外されます。Windowsパーティションからのデータはインテリジェントなファイル単位形式で保存されるため、後でImage Explorer (Imgexp.exe)ユーティリティを使用してカスタマイズすることができます。Windows以外のパーティションは生のビット単位形式で保存されるため、カスタマイズできません。

このモードの構文は、次に説明されるよう、イメージをローカルに保存するか、イメージング(プロキシ)サーバに保存するかにより、変わってきます。


ローカルに作成

コンピュータのイメージを作成し、それをハードディスクやJazドライブなどの書き込み可能なローカルのデバイスに保存する場合は、ローカルに作成モードを使用します。詳細については、接続解除時のイメージング操作のセットアップを参照してください。

ローカルに作成モードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Make an Image]>[Local Image]の順に選択します。イメージの保存先になるパーティションを選択します。または、ローカルのZfD Workstation Imaging (Linux)パーティションにイメージを保存する場合は、ローカルLinuxファイルシステムを選択します。イメージのパスとファイル名を入力します。圧縮を使用する場合は、圧縮オプションを選択します。([Optimize for Speed]を指定すると、かかる時間は最小限で済みますが、作成されるイメージファイルは最も大きくなります。[Optimize for Space]を指定すると、最も小さなイメージファイルが作成されますが、かなりの時間がかかる場合があります。[Balanced]を指定すると、圧縮時間とイメージファイルのサイズのバランスが取られます)。xpartitionなど、詳細なパラメータを指定します。必要に応じて、[Description](イメージの説明)、[Machine Name](イメージが保存されているコンピュータ)、[Author](この情報を入力するユーザの名前)、および[Comments](任意の追加コメント)の各フィールドに追加情報を指定します。

    または、

    次のように入力します。

    img makel[pNumber] filepath [comp=comp level] [xpartition]

パラメータ 指定内容

makel[pNumber]

イメージの保存先となるローカルパーティション(「img dump」で表示)のパーティション番号。FAT16またはFAT32のプライマリパーティションである必要があります。このパーティションは作成されるイメージには含まれません。

このパラメータでパーティション番号が指定されていない場合、イメージはローカルのZfDイメージングパーティションに保存されます。

filepath

拡張子.zmgとパーティションのルートからの完全なパスを含むイメージファイル名。パス内のディレクトリが存在することが必要です。このファイルがすでにある場合は、上書きされます。

[comp=comp level]

comp levelは、イメージの作成時に使用される圧縮量です。0〜9のいずれかの番号を指定します。0を指定した場合は、圧縮されません。1は、[Optimize for Speed]と同じ意味を持ちます。このパラメータを指定しない場合のデフォルトです。6は、[Balanced]と同じ意味を持ちます。9は、[Optimize for Space]と同じ意味を持ちます。詳細についてはステップ 1の説明を参照してください。

xpartition

イメージから除外するローカルパーティションのパーティション番号(img dumpによって表示される番号)。必要に応じて、複数のパーティションを除外する場合に、このパラメータを繰り返し使用できます

このパラメータが指定されていない場合は、イメージの保存先になるパーティション以外のすべてのパーティションがイメージに含められます。

説明

img makel8 /imgs/dellnt.zmg

スロット8以外のすべてのパーティションのイメージが作成され、そのイメージがスロット8のパーティションにあるimgs/dellnt.zmgに保存されます(スロット8にFAT16またはFAT32のプライマリパーティションがあることを前提としています)。

img makel /imgs/dellnt.zmg

すべてのパーティションのイメージが作成され、そのイメージがZfDイメージングパーティションのimgs/dellnt.zmgに保存されます。(ZfDイメージングパーティションがインストールされていることが前提です)。

img makel /imgs/dellnt.zmg x2 x3

スロット2および3以外のすべてのパーティションのイメージが作成され、そのイメージがZfDイメージングパーティションのimgs/dellnt.zmgに保存されます。(ZfDイメージングパーティションがインストールされていることが前提です)。


プロキシに作成

プロキシに作成モードは、コンピュータのイメージを作成し、そのイメージをイメージング(プロキシ)サーバに保存する場合に使用します。詳細については、手動によるワークステーションのイメージの作成を参照してください。

プロキシに作成モードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Make an Image]>[Proxy Image]の順に選択します。イメージングサーバのIPアドレスまたはDNS名を入力します。イメージング(プロキシ)サーバ上で新規イメージを保存する場所を表すUNCパスとファイル名を入力します。圧縮を使用する場合は、圧縮オプションを選択します。([Optimize for Speed]を指定すると、かかる時間は最小限で済みますが、作成されるイメージファイルは最も大きくなります。[Optimize for Space]を指定すると、最も小さなイメージファイルが作成されますが、かなりの時間がかかる場合があります。[Balanced]を指定すると、圧縮時間とイメージファイルのサイズのバランスが取られます)。xpartitionなど、詳細なパラメータを指定します。必要に応じて、[Description](イメージの説明)、[Machine Name](イメージが保存されているコンピュータ)、[Author](この情報を入力するユーザの名前)、および[Comments](任意の追加コメント)の各フィールドに追加情報を指定します。

    または、

    次のように入力します。

    img makep address filepath [comp=comp level] [xpartition]

パラメータ 指定内容

address

イメージの保存先となるイメージングサーバのIPアドレスまたはDNS名。

filepath

拡張子.zmgとUNCスタイルの完全なパスを含むイメージファイル名。パス内のディレクトリが存在することが必要です。DNSまたはeDirectoryのイメージングサーバのポリシーで上書きを有効にしていない限り、ファイルがすでにある場合でも、上書きされません(イメージファイルのファイル名の上書き許可と保存場所の制限(イメージングサーバ設定)を参照してください)。パスにフォルダが指定されていない場合、イメージはZfD Workstation Imagingサーバソフトウェアがインストールされているボリュームまたはドライブのルートに作成されます。

重要:  Linuxではバックスラッシュが認識されないので、UNCパス内でスラッシュを使用するか、またはパス全体を引用符で囲む必要があります。

[comp=comp level]

comp levelは、イメージの作成時に使用される圧縮量です。0〜9のいずれかの番号を指定します。0を指定した場合は、圧縮されません。1は、[Optimize for Speed]と同じ意味を持ちます。このパラメータを指定しない場合のデフォルトです。6は、[Balanced]と同じ意味を持ちます。9は、[Optimize for Space]と同じ意味を持ちます。

xpartition

イメージから除外するローカルパーティションのパーティション番号(img dumpによって表示される番号)。必要に応じて、複数のパーティションを除外する場合に、このパラメータを繰り返し使用できます

このパラメータが指定されていない場合は、すべてのパーティションがイメージに含められます。

説明

img makep 137.65.95.127 //xyz_server/sys/imgs/dellnt.zmg

すべてのパーティションのイメージが作成され、そのイメージがsys/imgs/dellnt.zmg on xyz_serverに保存されます(xyz_serverのIPアドレスが137.65.95.127の場合)。

img makep img.xyz.com //xyz_server/sys/imgs/dellnt.zmg x2 x3

スロット2および3以外のすべてのパーティションのイメージが作成され、そのイメージがsys/imgs/dellnt.zmg on xyz_serverに保存されます(xyz_serverのDNS名がimg.xyz.comである場合)。


復元モード

復元モードは、指定した場所からイメージを取得して、コンピュータに適用する場合に使用します。

通常、適用する対象のイメージがベースイメージ(イメージングエンジンにより以前に作成されたもの)である場合は、新しいイメージが適用される前に、LinuxパーティションおよびCompaq設定パーティションを除く既存の全パーティションが書き込み可能なローカルのすべてのデバイス(ハードディスク、Jazドライブなど)から削除されます。イメージの適用時には、可能な限り、イメージの取得元となった各パーティションのサイズが維持されます。十分な空き容量がない場合には、データを失うことにならない限り、スペースに収まるように最後のパーティションが縮小されます。データが失われる場合、イメージングエンジンはこの操作要求を拒否します。イメージに含まれているすべてのパーティションが元のサイズに復元されても容量が残っている場合、残りの容量部分はパーティションがない状態になります。

適用するイメージがアドオンイメージ(アプリケーションオブジェクトにより生成されたものまたはImage Explorer (Imgexp.exe)ユーティリティで作成されたもの)である場合、またはapartition:ppartitionパラメータが指定されているベースイメージの場合は、既存の物理パーティションは一切削除されません。この場合は、イメージからのファイルを使用して、該当するパーティションが更新されるのみにとどまります。更新処理では、既存のファイルは削除されません。また、同じ名前の既存ファイルが存在する場合、既存ファイルがより新しいときは上書きされません。

注:  ZfD Workstation Imagingでは、4GBを超えるサイズのアドオンイメージを復元することができません。

このモードの構文は、次に説明されるように、イメージをローカルデバイスから取得するか、イメージング(プロキシ)サーバから取得するかにより、変わってきます。


ローカルから復元

ローカルから復元モードは、ローカルデバイスからイメージを取得して、コンピュータに適用する場合に使用します。詳細については、接続解除時のイメージング操作のセットアップを参照してください。

ローカルから復元モードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Restore an Image]>[Local Image]の順に選択します。イメージがローカルのZfD Workstation Imaging (Linux)パーティションに保存されている場合はローカルLinuxファイルシステムを、それ以外の場合はイメージが保存されているパーティションを選択します。イメージのパスとファイル名を入力します。sfilesetやapartition:ppartitionなど、詳細なパラメータを指定します。

    または、

    次のように入力します。

    img restorel[pNumber] filepath [sfileset] [apartition:ppartition]

    パラメータ 指定内容

    restorel[pNumber]

    イメージの取得元となるローカルパーティションのパーティション番号(「img dump」で表示)。FAT16またはFAT32のプライマリパーティションである必要があります。このパーティションはイメージング操作の影響を受けません。

    このパラメータでパーティション番号が指定されていない場合、イメージはローカルのZfDイメージングパーティションから取得されます。

    filepath

    拡張子.zmgとパーティションのルートからの完全なパスを含む取得対象イメージのファイル名。

    sfileset

    書き込むイメージファイルセット(バリアント)の番号。有効な値は、1〜10です。イメージのバリアントの作成について詳細は、イメージの準備を参照してください。

    このパラメータを省略した場合、ファイルセット1が使用されます。

    apartition:ppartition

    イメージアーカイブ内のパーティション(apartition)と、ローカルコンピュータ上の物理ターゲットパーティション(ppartition)間のマッピング。このパラメータを使用して、イメージの特定部分を選択し、それを特定のローカルパーティションに復元します。

    重要:  このパラメータを使用した場合、既存のローカルパーティションは削除されません。ターゲットのローカルパーティションのみが更新されます。更新処理では、既存のファイルは削除されません。また、同じ名前の既存ファイルが存在する場合、既存ファイルがより新しいときは上書きされません。更新する前に、対象のパーティションからすべての既存ファイルを削除する場合は、「img pd」と「img pc」を使用して、パーティションの削除と再作成を行います。

    apartitionでは、Image Explorer (Imgexp.exe)ユーティリィティ内でソースパーティションとして表示されるパーティション番号を使用します。ppartitionでは、img dumpで表示されるターゲットパーティションのパーティション番号を使用します。ターゲットパーティションは、Windowsパーティションであることが必要です。このパラメータを繰り返すことで、単一の操作で必要な復元を複数選択して要求できます。これにより、イメージの複数部分を単一のローカルパーティションに適用できます。ただし、単一の操作で、イメージの同じ部分を複数のローカルパーティションに適用することはできません。

説明

img restorel8 /imgs/dellnt.zmg

スロット8以外のすべての既存ローカルパーティションが削除されたうえで、イメージがスロット8のパーティションにあるimgs/dellnt.zmgから取得され、そのイメージのパーティションと内容が利用可能で書き込み可能なローカルのデバイスに適用されます(ローカルに十分な空き容量があり、スロット8にFAT16またはFAT32のプライマリパーティションがあることを前提としています)。

img restorel /imgs/dellnt.zmg

すべての既存ローカルパーティションが削除されたうえで、イメージがZfDイメージングパーティションにあるimgs/dellnt.zmgから取得され、そのイメージのパーティションと内容が利用可能で書き込み可能なローカルのデバイスに適用されます(十分な空き容量がある場合)。

img restorel /imgs/dellnt.zmg s2

すべての既存ローカルパーティションが削除されたうえで、イメージがZfDイメージングパーティションにあるimgs/dellnt.zmgから取得され、そのイメージのバリアント2のパーティションと内容が利用可能で書き込み可能なローカルのデバイスに適用されます(十分な空き容量がある場合)。

img restorel /imgs/dellnt.zmg a2:p1 a3:p1

ZfDイメージングパーティションのimgs/dellnt.zmg in the ZfDからイメージが取得され、イメージのパーティション2および3からのデータでローカルパーティション1が更新されます。その他のローカルパーティションは変更されません(ローカルパーティションに十分な空き容量があることを前提としています)。


プロキシからの復元

プロキシから復元モードは、イメージング(プロキシ)サーバからイメージを取得して、コンピュータに適用する場合に使用します。詳細については、手動によるワークステーションへのイメージの適用を参照してください。

プロキシから復元モードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Restore an Imag]>[Proxy Image]の順に選択します。イメージング(プロキシ)サーバのIPアドレスまたはDNS名を入力します。イメージの取得先のUNCパスとファイル名を入力します。sfilesetやapartition:ppartitionなど、詳細なパラメータを指定します。

    または、

    次のように入力します。

    img restorep address filepath [sfileset] [apartition:ppartition]

    パラメータ 指定内容

    address

    イメージの取得元となるイメージングサーバのIPアドレスまたはDNS名。

    filepath

    拡張子.zmgとUNCスタイルの完全なパスを含む取得対象イメージのファイル名。

    重要:  Linuxではバックスラッシュが認識されないので、UNCパス内でスラッシュを使用するか、またはパス全体を引用符で囲む必要があります。

    sfileset

    書き込むイメージファイルセット(バリアント)の番号。有効な値は、1〜10です。イメージのバリアントの作成について詳細は、イメージの準備を参照してください。

    このパラメータを省略した場合、ファイルセット1が使用されます。

    apartition:ppartition

    イメージアーカイブ内のパーティション(apartition)と、ローカルコンピュータ上の物理ターゲットパーティション(ppartition)間のマッピング。このパラメータを使用して、イメージの特定部分を選択し、それを特定のローカルパーティションに復元します。

    重要:  このパラメータを使用した場合、既存のローカルパーティションは削除されません。ターゲットのローカルパーティションのみが更新されます。更新処理では、既存のファイルは削除されません。また、同じ名前の既存ファイルが存在する場合、既存ファイルがより新しいときは上書きされません。更新する前に、対象のパーティションからすべての既存ファイルを削除する場合は、パーティションモードを使用して、パーティションの削除と再作成を行います。

    apartitionでは、Image Explorer (Imgexp.exe)ユーティリィティ内でソースパーティションとして表示されるパーティション番号を使用します。ppartitionでは、img dumpで表示されるターゲットパーティションのパーティション番号を使用します。ターゲットパーティションは、Windowsパーティションであることが必要です。このパラメータを繰り返すことで、単一の操作で必要な復元を複数選択して要求できます。これにより、イメージの複数部分を単一のローカルパーティションに適用できます。ただし、単一の操作で、イメージの同じ部分を複数のローカルパーティションに適用することはできません。

説明

img restorep 137.65.95.127 //xyz_server/sys/imgs/dellnt.zmg

すべての既存ローカルパーティションが削除されたうえで、xyz_serverのsys/imgs/dellnt.zmgからイメージが取得され、そのイメージのパーティションと内容が利用可能で書き込み可能なローカルのデバイスに適用されます(ローカルに十分な空き容量があり、xyz_serverのIPアドレスが137.65.95.127である場合)。

img restorep img.xyz.com //xyz_server/sys/imgs/dellnt.zmg s2

すべての既存ローカルパーティションが削除されたうえで、xyz_serverのsys/imgs/dellnt.zmgからイメージが取得され、そのイメージのバリアント2のパーティションと内容が利用可能で書き込み可能なローカルのデバイスに適用されます(ローカルに十分な空き容量があり、xyz_serverのDNS名がimg.xyz.comである場合)。

img restorep img.xyz.com //xyz_server/sys/imgs/dellnt.zmg a2:p1

xyz_serverのsys/imgs/dellnt.zmgからイメージが取得され、イメージのパーティション2からのデータでローカルパーティション1が更新されます。その他のローカルパーティションは変更されません(ローカルパーティション1に十分な空き容量があり、xyz_serverのDNS名がimg.xyz.comである場合)。


ダンプモード

ダンプモードは、コンピュータの記憶媒体とパーティションに関する情報を表示する場合に使用します。

ダンプモードを使用する

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Dump]>[No Geometry]または[Show Geometry]の順に選択します。

    または、

    次のように入力します。

    img dump [geo]

パラメータ 指定内容

dump

ハードディスク、Jazドライブなどの書き込み可能なローカルのすべてのデバイス上の既存のパーティションを一覧表示します。各パーティションについて、タイプ、サイズ、パーティションのスロット番号が記載されています。

注:  LinuxおよびCompaq設定パーティションは一覧表示されません。

geo

CDドライブなど読み込み専用のものも含め、各記憶媒体の形状(円柱、ヘッド、および扇形)および容量に関する詳細情報を表示します。

説明

img dump

書き込み可能なローカルのすべてのデバイス上に現在あるパーティションを一覧表示します。

img dump geo

すべての記憶媒体、それらの形状と容量、および書き込み可能なデバイス上に現在あるパーティションが一覧表示されます。


パーティションモード

パーティションモードは、コンピュータについてパーティションを作成、削除、またはアクティブ化(ブート可能にする)を実行する場合に使用します。

パーティションモードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[Partition]>操作項目の順に選択します。詳細については、次の表を参照してください。

    または、

    次のように入力します。

    img poperation

    operationには次のいずれかを指定します。

操作 指定により可能になること

pcpNumber type [size] [cluster=clusterSize]

新しいパーティションが作成されます。

  • pNumberにはパーティションの作成対象となるパーティションのスロット番号(「img dump」で表示)を指定します。
  • typeにはキーワード、FAT12、FAT16、FAT32、NTFS、またはExtended、あるいは0x0C(16進数)や11(10進数)といったパーティションのタイプを表す数値を指定します。

    拡張パーティションを作成する場合は、拡張パーティション内にロジカルドライブを作成できます。この例については、次の表を参照してください。

  • sizeにはパーティションのタイプについての有効なサイズをMBで指定します。

    このパラメータが指定されていない場合は、そのパーティションのタイプについて有効な最大サイズが使用されます(ドライブ上に利用可能なパーティションのない領域がある場合)。

  • clusterSizeにはNTFSパーティションのクラスタサイズを指定します。このパラメータはその他のパーティションタイプについては有効ではありません。

    このパラメータは、特別な理由がない限り、使用しないでください。これには、2の累乗(2, 4, 8, 16, ...128)を指定する必要があります。このパラメータが指定されていない場合、イメージングエンジンはNTFSパーティションサイズについて合理的なクラスタサイズを使用します。

新しいパーティションは、他のオペレーティングシステムにも認識可能な程度までフォーマットされていますが、それらのパーティション内のファイルをWindowsに保存するためには、パーティション内にベースイメージを適用する必要があります。

pdpNumber

スロット番号pNumberからパーティションが削除されます。img dumpを使用して、スロット番号を調べます。

papNumber

スロット番号pNumberのパーティションがアクティブ(ブート可能)になります。img dumpを使用して、スロット番号を調べます。

説明

img pc1 fat16

ドライブ上の利用可能なパーティションのない領域すべてを使用して、スロット1にFAT16パーティションが作成されます。

img pc5 fat32 5671

ドライブ上の5,671MBを使用して、スロット5にFAT32パーティションが作成されます。

img pd3

スロット3からパーティションが削除されます。

img pa5

スロット5のパーティションがアクティブ(ブート可能)になります(そのスロットにパーティションがある場合)。

img pc2 extended 2500

img pc2 NTFS 2000 cluster=1

img pc2 fat16 500

2000 NTFSロジカルドライブと500MBのFAT16ロジカルドライブのある拡張パーティションが作成されます。


ZENPartitionモード

ZENPartitionモードは、インストール済みのZfD Workstation Imaging (Linux)パーティションを有効化、無効化、または削除する場合に使用します。

ZENPartitionモードを使用する:

  1. img」と入力して、メニューを表示し、[ZENPartition]を選択し、表示されるテキストを読みます。次に、[Continue]>操作項目>[OK]の順に選択します。

    または、

    次のように入力します。

    img zenPartition operation

    operationにはenabledisable、またはremoveを指定します。

  2. lilo.s」と入力して、この変更を有効にします。

重要:  インストール済みのZfDイメージングパーティションを削除した場合は、ただちに有効なLILO以外のMBR(マスタブートレコード)を使用してベースイメージを復元する必要があります。この作業を行わないと、コンピュータが正しくブートされなくなります。


情報モード

情報モードは、次を表示する場合に使用します。

情報モードを使用する:

  1. img」と入力してメニューを表示し、[Information]を選択してから、[All]、[Hardware]、または[ZISD]を選択します。詳細については、次の表を参照してください。

    または、

    次のように入力します。

    img info [zisd]

パラメータ 指定内容

info

次をはじめとする、検出されたコンピュータ上のハードウェアデバイスを一覧表示します。

  • CPUチップセット
  • ビデオアダプタ
  • ネットワークアダプタ
  • MACアドレス
  • サウンドカード
  • ハードドライブコントローラ
  • ハードディスク容量
  • RAM

zisd

コンピュータ上のイメージセーフエリアに現在保存されているデータを一覧表示します。このデータはImaging Agent (Ziswin.exe)に一覧表示されている項目で構成されています。

リストには、イメージセーフデータに加え、コンピュータに最後に適用されたベースイメージの情報も含まれています。

説明

img info

検出されたコンピュータ上のハードウェアデバイスを一覧表示します。

img info zisd

コンピュータ上に現在保存されているZfDイメージセーフデータとコンピュータに最後に適用されたベースイメージの情報を一覧表示します。


セッション(マルチキャスト)モード

セッション(マルチキャスト)モードは、あるコンピュータのイメージを作成して、そのイメージを、NDS/eDirectoryまたはZfDサーバを使用せずに、1度の操作で、ネットワークを介して他の複数のコンピュータに同時に適用する場合に使用します。詳細については、イメージのマルチキャストを参照してください。

マルチキャストを実行するためには、各参加コンピュータをイメージングデバイスからブートし、次の説明に従いこのモードでイメージングエンジンを実行する必要があります。イメージの取得元となるコンピュータはマスタ、イメージを受信するコンピュータは参加コンピュータと呼ばれます(参加コンピュータのことをスレーブと呼ぶこともあります)。ZfD 4以降では、イメージングサーバからマルチキャストセッションを開始できます。この方法でマルチキャストセッションを開始する場合は、セッションマスタとしてワークステーションではなくマルチキャストの対象となるイメージファイルを指定します。

注:  マルチキャストを正しく機能させるには、ネットワーク上のルータおよびスイッチでマルチキャスト機能を設定する必要があります。この設定を怠ると、マルチキャストパケットが正しくルーティングされない場合があります。

セッション(マルチキャスト)モードを使用する:

  1. img」を入力してメニューを表示し、[Multicast Session]>[Master]または[Client]の順に選択します。[Session Name]、[Number of Clients]、および[Timeout]の各フィールドに情報を入力します。詳細については、次の表を参照してください。

    または、

    次のように入力します。

    img session name [master|client] [clients=count [t=minutes]]

    パラメータ 指定内容

    name

    マルチキャストセッション名。セッションに参加する各コンピュータで、このパラメータに同じ値を使用します。

    注:  この名前は同時に実行されるマルチキャストセッションとは別の特有のものにする必要があります。マルチキャストセッション用のクラスD(一時的な)IPアドレスを生成するうえで、イメージングエンジンによりハッシュされます。簡単にトラブルシューティング(問題を突き止める)できるように、すべてのZfD Workstation Imagingマルチキャストのアドレスを231で開始するようにします。たとえば、セッション名「doug」の生成するマルチキャストアドレスは231.139.79.72になります。

    master|client

    このコンピュータがセッションマスタまたはセッションクライアントであることを指定するためのパラメータです。

    このパラメータが指定されていない場合は、どれか1つのコンピュータで「m」が押され、マスタとなるコンピュータが指定されるまで、または[Manually Start Multicast]が選択され、必要な情報の入力後に[Yes]の選択によりイメージングサーバからイメージングセッションが開始されるまでの間、イメージングエンジンは待機します。

    clients=count

    イメージングを開始するまでにマスタに関連付けて登録する必要がある参加コンピュータの数。このオプションは、セッションマスタにのみ適用されます。

    このパラメータが指定されていない場合は、「g」が押されるまでの間、イメージングエンジンは待機します。イメージングが開始すると、それ以降の参加コンピュータの登録要求は拒否されます。

    t=minutes

    登録済み参加コンピュータの数がcountに指定されている数に達していない場合に、次の参加コンピュータの登録を受け付けるマスタコンピュータの待機時間を示す分数。この時間が経過すると、イメージングプロセスが開始されます。このオプションは、セッションマスタにのみ適用されます。

    このパラメータが指定されていない場合は、countに指定されている数に達するか、マスタユーザが「g」を押すまで、イメージングプロセスが開始されません。それ以降は、参加コンピュータの登録要求は拒否されます。

説明

img session doug

マルチキャストセッションdougを開始します。イメージングの開始前に順次このコマンドを発行した各コンピュータが、セッションに参加します。いずれかのユーザが、「m」を押してそのコンピュータをマスタとして指定した後で、「g」を押してイメージングを開始するか、[Manually Start Multicast]を選択して必要な情報を入力した後で、[Yes]を選択してイメージングサーバからイメージングセッションを開始するまで、イメージングは開始されません。

img session doug m

マルチキャストセッションdougを開始し、そのコンピュータをマスタとして指定します。イメージングの開始前に順次img session dougを発行した各コンピュータが、参加コンピュータとしてセッションに参加します。マスタユーザが「g」を押すまで、イメージングは開始されません。

img session doug c=5

マルチキャストセッションdougを開始します。イメージングの開始前に順次img session dougを発行した各コンピュータが、セッションに参加します。いずれかのユーザが、「m」を押してそのコンピュータをマスタとして指定するか、[Manually Start Multicast]を選択して必要な情報を入力した後で[Yes]を選択してイメージングサーバからイメージングセッションを開始するまで、イメージングは開始されません。セッションを開始するには、あと5台の参加コンピュータの登録が必要です。

img session doug c=5 t=20

マルチキャストセッションdougを開始します。イメージングの開始前に順次img session dougを発行した各コンピュータが、セッションに参加します。いずれかのユーザが、「m」を押してそのコンピュータをマスタとして指定するか、[Manually Start Multicast]を選択して必要な情報を入力した後で[Yes]を選択してイメージングサーバからイメージングセッションを開始するまで、イメージングは開始されません。セッションは、他の5台の参加コンピュータが登録されるか、参加登録の入力がないまま20分を経過するか、どちらか早い方の時点に開始されます。