ODBC対応データベースへのレポート機能をセットアップするには、次の作業を実行します。
一度もODBC対応データベースをインストールして使用したことがない場合は、ZENworks for Desktops Program CDまたはZENworks 6 Desktop Management Program CDに同梱されているSybaseデータベースをインストールできます。Sybaseデータベースのインストールの詳細については、『ZENworks for Desktops 4インストールガイド』の「インストール」の「ZfD Serverソフトウェアのインストール」を参照してください。
Sybaseは、Workstation Inventoryデータベースにも使用されます。Application Managementのレポート機能でデータベースを使用し、Workstation Inventoryも使用する場合は、この2つの目的に同じデータベースを使用できます。各コンポーネントでは独自のデータベースが作成されます。Application Managementではnal.dbデータベースファイルが作成され、Workstation Inventoryではmgmtdb.dbデータベースファイルが作成されます。
Application Managementのレポート機能の主な要件はデータベースがユーザと同じサイトにあることなので、Workstation Inventoryを使用するために必要な手順に従ってデータベースを配備した後で、Application Managementのレポート機能で使用するデータベースをその中から選択します。Workstation Inventoryのデータベースの展開については、Workstation Inventoryのセットアップ を参照してください。
Sybase以外のODBC対応データベースを使用する場合は、データベースがインストールされていることを確認する必要があります。データベースでテーブルを作成する必要はありません。はじめてApplication Managementがイベントをデータベースに送信すると、適切なテーブルが自動的に作成されます。
Application LauncherはODBCドライバを使用して、イベント情報をデータベースに書き込みます。イベント情報を記録する各ワークステーションに、データベースの正しいODBCドライバがインストールされていることを確認する必要があります。
デフォルトでは、Sybaseデータベースの正しいODBCドライバがインストールされます。しかし、Windows 98の場合には、Windowsの最小インストール中にインストールされない2つのDLL (odbccp32.dllおよびodbcint.dll)を別にインストールする必要があります。これらのファイルをインストールするには、ZENworks for Desktops Companion CDのnalレポーティングディレクトリ(またはZENworks 6 Companion 1 CDのzenworksfordesktops\nalレポーティングディレクトリ)からWindowsのシステムディレクトリ(たとえば、c:\windows\system)にファイルをコピーします。アプリケーションオブジェクトを使用して、ファイルを該当するワークステーションに配布することもできます。Windows NT/2000/XPの場合には、ファイルをインストールする必要はありません。ファイルはすでにインストールされています。
ZfDに付属のSybaseデータベースをすでにインストールして使用している場合は、インストールプログラムによってeDirectoryにデータベースオブジェクト(servername_nalDatabase)が作成されています。その場合は、データベースのODBC情報の設定に進んでください。
別のデータベースを使用している場合は、データベースを表すZENworksデータベースオブジェクトをeDirectoryに作成する必要があります。
ZENworksデータベースオブジェクトを作成する:
オブジェクトを作成するコンテナを右クリックし、[New]>[Object]の順にクリックして、[New Object]ダイアログボックスを表示します。
[ZENworks Database]を選択して[OK]をクリックすると、[New ZENworks Database]ダイアログオブジェクトが表示されます。
![[New ZENworks Database]ダイアログボックス](../graphics/zfd_am_db_create_a.gif)
[Name]ボックスに「ZfDAppManReports」などのデータベース名を入力します。
[Define Additional Properties]ボックスを選択し、[OK]をクリックして[ZENworks Database]プロパティページを表示します。
![[ZENworks Database]ページ](../graphics/zfd_am_db_zdb_a.gif)
[Server DN]フィールドで、データベースが物理的にインストールされ、実行されているサーバを表すサーバオブジェクトを参照して選択します。
ZENworksデータベースがNetWare(R) 4.xサーバ上にある場合、[Server IP Address or DNS Name]フィールドのドロップダウンリストからIPアドレスを選択して、DNS名をサーバのIPアドレスに置き換えます。
Read-Write、Read Only、およびWrite Onlyユーザに対する次のユーザ名フィールドとパスワードフィールドに情報を入力します。
[Database (Read-Write) User Name]: データベースへの読み取りおよび書き込みアクセス権を与えるユーザ名を入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_DBA」です。
[Database (Read-Write) Password]: 読み取りおよび書き込みの可能なユーザのパスワードを入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用する場合、ユーザ名はnovellになります。
[Database (Read Only) User Name]: データベースへの読み取りアクセス権のみを与えるユーザ名を入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_READER」です。
[Database (Read Only) Password]: 読み取りのみ可能なユーザのパスワードを入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用する場合、ユーザ名はnovellになります。
[Database (Write Only) User Name]: データベースへの書き込みアクセス権のみを与えるユーザ名を入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_UPDATER」です。
[Database (Write Only) Password]: 書き込みのみ可能なユーザのパスワードを入力します。ZfDインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用する場合、ユーザ名はnovellになります。
[OK]をクリックして情報を保存します。
Application LauncherはODBCドライバを使用して、イベント情報をデータベースに書き込みます。Application Launcherが必要とするODBCドライバ情報をデータベースオブジェクトに設定しておくことも必要です。
ODBC情報を設定する:
データベースオブジェクトを右クリックし、[Properties]をクリックします。
[ODBC Driver Information]タブをクリックします。
![[ODBC Driver Information]ページ](../graphics/zfd_am_db_odbc_a.gif)
次のフィールドに情報を入力します。
[Driver File Name]: データベースにアクセスするためにApplication Launcherが使用するワークステーションのODBCドライバファイル名を入力します。Sybaseの場合、「dbodbc6.dll」(ZfD 4)または「dbodbc7.dll」(ZfD 4 SP1またはZfD 4.0.1)と入力します。フィールドを空白のままにすることもできます。この場合には、インストールされているドライバをApplication Launcherが自動的に検出します。
[Data Source Name]: 「NAL Reporting」と入力します。
[Connection Parameters]: データベースに接続するための適切なコマンドを入力します。Sybaseの場合、次のようなコマンドを入力します。
CommLinks=TCPIP{Host=IPAddress:2638};AutoStop=Yes;Integrated=No;DBN=NAL;ENG=IPAddress
IPAddressは、データベースがインストールされているサーバの実際のIPアドレスに置き換えます。
[OK]をクリックして、ODBCドライバ情報を保存します。
前の節でデータベースオブジェクトに定義したODBCプロパティを読み込んだり比較したりする権利をユーザに与える必要があります。これにより、Application Launcherで、データベースにアクセスするために必要なODBC情報を取得できるようになります。
権利を付与する:
ZENworksデータベースオブジェクトを右クリックし、[Trustees of This Object]をクリックします。
[Add Trustee]をクリックします。
[PUBLIC]を選択し、[OK]をクリックすると、トラスティのリストに[PUBLIC]が追加されます。
[PUBLIC]をトラスティとして追加すると、データベースオブジェクトのすべてのプロパティに対する読み込み権利と比較権利がすべてのユーザに与えられます。この「すべてのプロパティ」には、データベースにアクセスするために使用されるユーザ名やパスワードも含まれます。これを避けるには、[PUBLIC]アクセスを3つのODBCプロパティに制限する必要があります。
[Property]リストで[All Attribute Rights]を選択し、[Delete Property]をクリックしてリストから削除します。
[Add Property]をクリックして、[Add Property]ダイアログボックスを表示します。[zendbODBCConnectionParameters]を選択し、[OK]をクリックして[Property]プロパティリストに追加します。
デフォルトの権利、[Read]および[Compare]だけで十分です。これらの権利を変更する必要はありません。
ステップ 5を繰り返して、zendbODBCDataSourceNameとzendbODBCDriverFileNameの2つのプロパティも追加します。ここでも権利はデフォルト([Read]および[Compare])のままにします。
[OK]をクリックし、もう一度[OK]をクリックして変更内容を保存します。
Application Managementでデータベースを使用できるようにするには、次の作業を実行します。
ZENworksデータベースポリシーを有効にして、コンテナと関連付ける:
ConsoleOne(R)で、使用するService Location Packageを右クリックし、[Properties]をクリックします。
または、
Service Location Packageがない場合は、新しいService Location Packageを作成するコンテナを右クリックし、[New]>[Policy Package]の順にクリックします。Policy Package Wizardに従って、Service Location Packageを作成します。
![[General Policies]ページ](../graphics/zfd_am_slp_gen_a.gif)
[General]ページで、[Enabled]列の下にあるチェックボックスを選択し、[ZENworks Database]ポリシーを有効にします。
リストから[ZENworks Database]ポリシーを選択し、[Properties]をクリックして、ZENworksデータベースのプロパティページを表示します。[Application Management]タブをクリックして[Application Management]ページを表示します。
![[Application Management]ページ](../graphics/zfd_am_slp_db_am_a.gif)
[Database DN]フィールドで、Application Managementのレポート機能で使用するデータベースオブジェクトを参照して選択します。データベースのODBC情報の設定で設定したオブジェクトと同じオブジェクトを選択してください。
[OK]をクリックして[General]ページに戻ります。
[Associations]をクリックして[Associations]ページを表示します。
![Service Location Packageの[Associations]ページ](../graphics/zfd_am_slp_assc_a.gif)
このページを使用して、データベースに送信するレポートの対象になるユーザまたはワークステーションが配置されているコンテナにService Location Packageを関連付けます。ユーザオブジェクトおよびワークステーションオブジェクトが配置されているコンテナがペアレントコンテナに複数含まれている場合は、各コンテナを選択する代わりに、ペアレントコンテナを選択することができます。
[Add]をクリックし、追加するコンテナを参照して選択します。[OK]をクリックして、選択したコンテナをリストに追加します。
ステップ 7を繰り返して、さらにコンテナを追加します。
コンテナを追加し終わったら、[OK]をクリックして情報を保存します。
レポート機能に使用するデータベースの設定が完了したら、データベースレポート機能を使用するためにアプリケーションオブジェクトを設定できます。イベントのレポート機能はアプリケーションごとに設定します。したがって、イベントのレポートを収集するアプリケーションと、収集しないアプリケーションを選択できます。
データベースレポート機能、SNMPトラップレポート機能、またはログファイルレポート機能を使用するためにアプリケーションを設定する方法については、レポート機能を使用するためのアプリケーションの設定を参照してください。