ワークステーションでの自動イメージング操作の有効化

次の手順は、eDirectoryツリーでワークステーションをオブジェクトとして登録する方法、ワークステーションにデスクトップ管理イメージングエージェントをインストールする方法、およびハードディスクに永続的なデスクトップ管理ワークステーションイメージング(Linux)パーティションをインストールする方法を示しています。

起動前サービス(PXE)を使用していない場合には、次の手順を実行してください。ワークステーション上でPXEが有効にされており、イメージングサーバにデスクトップ管理起動前サービスがインストールされている場合、この手順は自動イメージング操作を実行するための前提条件ではありません。詳細については、起動前サービス(PXE)の使用を参照してください。

この手順は、自動イメージング操作を実行する前に1度だけ実行すればよいものです。手動でイメージング操作を実行する場合の前提条件ではありません。

  1. Novell ClientTMをワークステーションにまだインストールしていない場合は、ここでインストールします。詳細については、Novell Clientの理解を参照してください。

    Desktop Managementは、ワークステーションにNovell Clientがインストールされているかどうかにかかわらず動作します。セットアップでクライアントを必要としない場合は、デスクトップ管理エージェントをインストールする必要があります。詳細については、デスクトップ管理エージェントの理解を参照してください。

  2. デスクトップ管理ワークステーションイメージングサーバが含まれたeDirectoryツリーにワークステーションをオブジェクトとしてまだ登録していない場合は、ここで登録します。

    Windowsワークステーションをイメージングデバイスまたはブート方法からブートし、ブートプロセスを自動イメージングモードで続行すると、イメージングエンジンがワークステーション上で動作し、デスクトップ管理ワークステーションイメージングサーバに接続します。ワークステーションのイメージを作成するには、まずデスクトップ管理ワークステーションイメージングサーバ用にeDirectoryのポリシーを定義するか(詳細については、未登録のワークステーションに対するイメージングポリシー(サーバポリシー)の定義を参照)、ワークステーションをオブジェクトとして登録し、ワークステーションオブジェクトでイメージングを設定する必要があります。

    ワークステーションをオブジェクトとして登録する方法の詳細については、自動ワークステーションインポート/削除(Automatic Workstation Import/Removal)を参照してください。

    説明されているすべての作業を行う必要はありません。最小限のワークステーションインポートポリシー(ネーミング、グループ、および制限にはデフォルト値を使用)を含むサーバポリシーパッケージを作成し、そのサーバパッケージをワークステーションオブジェクトを作成するコンテナに関連付けるだけです。そのうえで、イメージングサーバのインポートサービス(import service)と通信できるようにワークステーションを設定し、ワークステーションを再起動します。次の手順に進む前に、eDirectoryツリーを調べてワークステーションオブジェクトが作成されていることを確認します。

  3. イメージング操作を開始するワークステーションオブジェクトにフラグを設定します。

    詳細については、イメージングの自動作成または復元の実行を参照してください。

  4. デスクトップ管理イメージングエージェントをワークステーションにインストールします。

    新しいベースイメージをWindowsワークステーションに適用すると、そのワークステーションは、イメージの作成元のワークステーションと同じIDデータ(IPアドレスやコンピュータ(NETBIOS)名など)を受信します。この問題に対処するには、再イメージングを行う前に、対象のワークステーションにZENworksデスクトップ管理イメージングエージェントをインストールします。これにより、ワークステーションの現在のID設定が、再イメージングの影響を受けないハードディスク領域に保存されます。再イメージング後にワークステーションを再起動すると、エージェントによって元の設定が復元されます。

    重要:  イメージングエージェントでは、Windows 2000/XPのドメイン情報は保存または復元されません。ワークステーションのドメインを変更してからイメージを復元すると、ワークステーションは、新しいイメージに埋め込まれているドメインを受信します。

    ステップ 1でNovell Clientのカスタムインストールを実行して、[イメージングサービス]オプションを選択した場合は、デスクトップ管理イメージングエージェントがすでにワークステーションにインストールされています。その場合は、ステップ 5に進みます。このオプションを選択しなかった場合は、ワークステーションでZISD-9xまたはZISD-NTアプリケーションオブジェクトを実行してイメージングエージェントをインストールすることもできます。これ以外の場合は、ステップ 4.aに進んで、デスクトップ管理イメージングエージェントをインストールします。

    1. イメージングサーバにインストールされているZENworks Desktop Managementのsys:\public\zenworks\imagingフォルダを参照します。

    2. ワークステーションのタイプに対応する手順を完了します。

      ワークステーションのタイプ 手順

      Windows 98

      1. novell\zenisフォルダにziswin.exe、zislib16.dll、およびzislib32.dllをコピーします。
      2. novell\zenisフォルダからziswin.exeを実行します。
      3. regedit.exeを実行してから、[HKEY_LOCAL_MACHINE]>[ソフトウェア]>[Microsoft]>[Windows]>[CurrentVersion]>[RunServices]の順に参照します。
      4. 文字列値「ZENwork Imaging Service」を追加し、これをziswin.exeファイルのファイル名およびパスに設定します。たとえば、c:\novell\zenis\ziswin.exeのようになります。
      5. 変更を保存し、regeditを閉じます。

      Windows 2000

      1. nls\englishサブフォルダまたは該当する言語サブフォルダにあるziswin.exeとziswinr.dllをwinnt\system32フォルダにコピーします。
      2. コマンドプロンプトでwinnt\system32フォルダに移動し、「ziswin -install」と入力して(Enter)キーを押します。

      Windows XP

      1. nls\englishサブフォルダまたは該当する言語サブフォルダにあるziswin.exeとziswinr.dllをwindows\system32フォルダにコピーします。
      2. コマンドプロンプトでwindows\system32フォルダに移動し、「ziswin -install」と入力して(Enter)キーを押します。
    3. ワークステーションを再起動します。

  5. 手動によるワークステーションのイメージの作成の手順に従って、ワークステーションのイメージを作成します。

    重要:  すでにワークステーションのイメージを作成済みである場合でも、再作成してください。これにより、ここまでの手順で行った変更内容が新しいイメージに反映されます。

  6. イメージを作成したら、1枚目のイメージングブートディスク(または他のイメージングブート方法)を使用してワークステーションを再起動します。ブートプロンプトが表示されたら、「install」と入力して、(Enter)キーを押します。

    最初のパーティションスロットにデスクトップ管理イメージングパーティションを作成するためのプロセスが開始されます。すべての既存のパーティションは、スロット1が空で利用可能な場合であっても、このプロセスにより破棄されます。デフォルトでは、デスクトップ管理イメージングパーティションのサイズは100MBになります。

    デスクトップ管理イメージングパーティションがすでに存在する場合は、そのパーティションがアップグレードされます。既存のWindowsパーティションは何も変更されません。ハードディスクパーティションにおけるLinuxデバイスドライバの更新方法については、ブート方法へのLinuxドライバの追加を参照してください。

  7. プロンプトが表示されたら、1枚目のイメージングブートディスクを再び挿入し、(Enter)キーを押します。

  8. (省略可能)デスクトップ管理イメージングパーティションが作成され、bashプロンプトが再び表示されたら、「img dump」と入力して(Enter)キーを押します。

    これにより、ワークステーションのパーティションスロットのリストが表示されます。デスクトップ管理イメージングパーティションをアップグレードする場合を除いては、各パーティションスロットは空になり、アクティブなスロットがなくなります。デスクトップ管理イメージングパーティションはリストでは非表示になります。このため、リストに表示されているパーティションスロット数は以前より1つ少なくなります。

    または

    img」と入力してメニューを表示し、[Dump]、[No Geometry(形状なし)]の順に選択します。

  9. bashプロンプトが表示されたら、ステップ 5 で作成したイメージを復元します。img restorepコマンドを使用するか、手動によるワークステーションへのイメージの適用ステップ 7の説明に従い、メニューで[Restore an Image(イメージの復元)]、[Proxy Image(プロキシイメージ)]の順に選択します。

  10. (省略可能)イメージが復元されてbashプロンプトが再び表示されたら、img dumpコマンドを使用してワークステーションのパーティションスロットのリストを再表示します。

    または

    img」と入力してメニューを表示し、[Dump]、[No Geometry(形状なし)]の順に選択します。

    復元されてアクティブになったWindowsパーティションに関する情報が表示されます。デスクトップ管理イメージングパーティションは非表示のままなので、パーティションスロット数は以前よりも1つ少なくなっています(これ以降も非表示のままになります)。

  11. bashプロンプトで「lilo.s」と入力し、(Enter)キーを押します。

  12. bashプロンプトが再び表示されたら、フロッピーディスクを取り出してワークステーションを再起動します。

    ワークステーションでWindowsがブートします。bashプロンプトが再表示されたら、「lilo.s」と再入力し、2度目の再起動を行います。

これ以降は、ワークステーションを再起動するたびに、イメージングエンジンに制御が移り、イメージング操作を実行する必要があるかどうかがイメージングサーバで確認されます。自動イメージング操作をトリガするようにeDirectoryのワークステーションオブジェクトを設定していない場合は、そのままイメージングエンジンが終了され、自動的にWindowsでワークステーションが再起動されます。