次の節は、Server Inventoryを展開する際に役立ちます。
重要: 次の構成は一般的に推奨されるものです。企業内のトポロジに基づいて、さらに調整が必要になる場合があります。
シナリオ例では、ネットワークが単一サイトおよび最大5000台のインベントリ対象サーバで構成されています。インベントリサーバのコンポーネントおよびデータベースはスタンドアロンサーバ上に配置され、インベントリ対象サーバはスキャン情報をスタンドアロンサーバに送信します。
次の図は、この場合の構成例を示しています。
次の節では、単一サイト内のServer Inventoryを展開するために役立つ情報を紹介します。
Server Inventoryのインストール時には、[Inventory Standalone Configuration]の設定を設定します。Server Inventoryインストールの詳細については、『Novell ZENworks 6.5 Server Managementインストールガイド』の「Policy-Enabled Server Managementのインストール」にある「NetWareおよびWindowsへのインストール」を参照してください。
Server Inventoryのインストールの効果に関する詳細については、Server Inventoryのインストールの効果の理解を参照してください。
Novell Support Webサイトから最新バージョンのディクショナリを手動でダウンロードし、ソフトウェアディクショナリを更新する必要があります。
注: Novell Support Web サイトでは、3ヶ月に1度ディクショナリが更新され、TIDとして発行されます。
次の図は、スタンドアロン構成のスキャンコンポーネントとインベントリスキャンサイクルを示しています。これらについては以下で説明します。
インベントリスキャンサイクルは次のとおりです。
このシナリオ例では、ネットワークは単一サイトおよび5000台より多いインベントリ対象サーバで構成されています。インベントリ設定は2台以上のスタンドアロンサーバで構成され、各サーバが最大5000台のインベントリ対象サーバからスキャン情報を受信します。すべてのスタンドアロンサーバはインベントリデータを単一データベースに保存します。
次の節では、単一サイト内のServer Inventoryを展開するために役立つ情報を紹介します。
Server Inventoryのインストールに関する詳細については、『Novell ZENworks 6.5 Server Managementインストールガイド』の「Policy-Enabled Server Managementのインストール」にある「NetWareおよびWindowsへのインストール」を参照してください。
Server Inventoryのインストールの効果に関する詳細については、Server Inventoryのインストールの効果の理解を参照してください。
次のいずれかの方法で、ソフトウェアディクショナリを更新できます。
注: Novell Support Web サイトでは、3ヶ月に1度ディクショナリが更新され、TIDとして発行されます。
次の図は、スタンドアロン構成のスキャンコンポーネントとインベントリスキャンサイクルを示しています。これらについては以下で説明します。
インベントリスキャンサイクルは次のとおりです。
次の節では、複数または企業内のサイトでServer Inventoryを展開するために役立つ情報を紹介します。
企業全体のネットワークについて把握します。
次の図は、サーバが複数の場所に分散している企業内ネットワークの編成を示しています。

この図は、4つのサイト(サイトA、サイトB、サイトC、サイトD)が中央のサイトに接続されていることを示しています。サイト間の物理リンクと、帯域幅から見たリンクの種類を示しています。
インベントリツリーのルートサーバは、最上位のサーバです。したがって、インベントリデータベースはルートサーバに接続する必要があります。
ルートサーバのインベントリデータベースには、ネットワーク上の下位にあるすべてのサイトとルートサーバサイトのインベントリ情報が保存されます。
次の点を考慮する必要があります。
ルートサーバのデータベースに加え、サイト別にデータベースサーバを管理することができます。
異なる場所のインベントリを管理するために複数のサイトやサブツリーがあり、それらのサイトからネットワークへの接続リンクが低速である場合は、追加のデータベースを配置することができます。
また、単一サイトおよびサイトグループに個別のデータベースを用意すべきかどうかを判断する必要があります。製品を展開するだけなら他のデータベースを使用する必要がなくても、企業によってはさまざまなサイトにデータベースを配置する必要がある場合もあります。
注: ほとんどの企業では、企業全体で1つのデータベースを配置する以外に他のデータベースは必要ありません。
すべてのインベントリサーバのインベントリ情報を最も近くにあるデータベースに転送するルートを決定します。
ルートを決定するには
ZENworks 6.5 Server Managementでは、インベントリサーバごとに役割を選択します。詳細については、インベントリサーバの役割の理解を参照してください。
インベントリサーバに接続されているインベントリ対象サーバの数によって、サーバの負荷が決まります。次の表は、各サーバに必要なディスク容量を示しています。
この表では、n1はサーバに接続されたインベントリ対象サーバの数を示します。
sはスキャンデータファイルのサイズです。このファイルサイズは、収集される情報によって異なります。インベントリ対象サーバ1台あたりのスキャン情報を400KBとして負荷を計算してください。
dbgは、データベース内のインベントリ情報の保存容量を示します。
n2は、インベントリサーバにロールアップされているインベントリ対象サーバ数を示します。
zは、インベントリ対象サーバ1台あたりの圧縮スキャンデータファイルのサイズです。平均的な圧縮率はSTRファイルサイズの80〜90%です。
{ }は、データベースサーバのディスク容量を示します。この容量は、データベースが同一インベントリサーバ上にあるのか、インベントリサーバに接続されているのかによって異なります。データベースが同一インベントリサーバ上にある場合、データベースの容量を含めたインベントリサーバの合計ディスク容量を計算してください。たとえば、データベースが接続されたリーフサーバという役割のサーバ上に、インベントリデータベースが搭載されている場合は、インベントリ情報の保存に必要な容量を計算し、データベースのディスク容量も加えます。
設計するインベントリツリーが次のガイドラインに沿っていることを確認してください。
インベントリツリーの設計後、ネットワークを段階的に展開していくための実装計画を立てる必要があります。Server Inventoryをインストールする際には、上位から下位へと展開します。最上位のサーバ(ルートサーバ)からインストールを開始して、次の下位レベルのサーバのインストールに進みます。
実装計画を作成したら、その計画に従って実際の展開を開始します。
次の手順を実行します。
インベントリをセットアップするためにサーバがすでに設定されているが、別のデータベースサーバを追加したい場合は、次の手順に従ってください。
インストールプログラムを実行して、サーバにインベントリデータベースをインストールします。
インストールプログラムにより、Sybaseデータベースがインストールされます。Oracleでデータベースを管理する場合は、Oracleデータベースが存在することを確認します。詳細については、Oracle 8iインベントリデータベースの設定およびOracle 9iインベントリデータベースのセットアップを参照してください。MS SQLでデータベースを管理する場合は、MS SQLデータベースが存在することを確認します。詳細については、MS SQL Server 2000インベントリデータベースのセットアップを参照してください。
Inventory Serviceをシャットダウンします。詳細については、NetWareインベントリサーバでのInventory Serviceの停止を参照してください。
選択したデータベースに基づいて、データベースの設定を確認します。詳細については、データベース場所ポリシーの設定を参照してください。
データベースが接続されていない既存のインベントリサーバに新しいデータベースを接続するには、Inventory Serviceオブジェクト(Inventory Service_server_name)でインベントリサーバの役割を変更する必要があります。たとえば、既存のリーフサーバにインベントリデータベースを接続する場合、リーフサーバのInventory Serviceオブジェクトでサーバの役割をリーフサーバからデータベースが接続されたリーフサーバに変更します。
新しく設置したインベントリサーバにインベントリデータベースを接続する場合は、そのインベントリサーバに適したサーバの役割を選択します。
インベントリサーバの役割を変更するには
ConsoleOneで、Inventory Serviceオブジェクトを右クリックし、[Properties]、[Inventory Service Object Properties]タブの順にクリックします。
役割を変更するために必要なアクションを実行します。詳細については、インベントリサーバの役割変更を参照してください。
Inventory Serviceオブジェクトのフルスキャンを指定していることを確認します。
Inventory Serviceを開始します。詳細については、NetWareインベントリサーバでのInventory Serviceの起動を参照してください。
この構成では、WAN経由で多くのリモートサイトが中央サイトに接続されたネットワークが構成されています。各リモートサイトにはリーフサーバがあります。リーフサーバは同じサイトのインベントリ対象サーバからインベントリ情報を収集し、そのインベントリ情報を中央のサイトにあるルートサーバにロールアップします。リーフサーバ自体にインベントリデータベースが接続されているため、リモートサイトは中央サイトから管理されます。
ヒント: リモートサイトをローカルで管理するには、リーフサーバにインベントリデータベースを接続し、インベントリサーバの役割をデータベースに接続されたリーフサーバに変更する必要があります。インベントリサーバの役割の変更方法の詳細については、インベントリサーバの役割変更を参照してください。
次の図は、この場合の構成例を示しています。
この構成では、4つのリモートサイト(A、B、C、およびD)と中央サイトでネットワークが構成されています。サイトAおよびサイトBは低速リンクでサイトCに接続され、中央サイトには直接接続されていません。サイトCは高速WANリンクで中央サイトに接続されています。サイトDは高速リンクで中央サイトに直接接続されています。サイトA、B、Cは、サイトCで管理されます。
このシナリオを図で表すと次のようになります。

中央サイトから企業ネットワークを管理し、さらにサイトCからサイトAおよびサイトBを管理するには、次のようにします。
この構成では、これまでに紹介したいずれの構成でも展開できます。一方のeDirectoryツリー内の最上位のインベントリサーバは、他方のeDirectoryツリーに配置されているインベントリサーバにインベントリ情報をロールアップします。
この構成では、ポリシーを配布するために、各eDirectoryツリーにDistributorをインストールする必要があります。
次の図は、このインベントリ環境設定を展開できる構成例を示しています。
AとBの2つの組織があります。各組織には、eDirectoryツリーとインベントリツリーがあります。組織Aのインベントリツリーには2台のリーフサーバと1台のルートサーバが配置されています。組織Bのインベントリツリーにも2台のリーフサーバと1台のルートサーバが配置されています。両方の組織とインベントリツリーを統合し、それぞれのeDirectoryツリーは残すことが決定されました。統合すると、eDirectoryツリーT2のルートサーバの役割は、データベースが接続されている中間サーバに変更され、インベントリ情報は中間サーバからeDirectoryツリーT1にあるルートサーバにロールアップされます。
この構成では、インベントリツリーおよびeDirectoryツリーの統合が可能です。eDirectoryツリーを統合すると、Inventory Serviceを起動する前に、inventory_server_installation_driveまたはvolume\zenworks\inv\server\wminv\properties\config.propertiesファイルでeDirectoryツリー名およびInventory ServiceのDN (オプション)を手動で変更する必要があります。eDirectoryツリーの統合の詳細については、Novell eDirectory Documentation Webサイトを参照してください。
インベントリツリーを統合するには、一方のインベントリツリーのルートサーバの役割を、他方のインベントリツリーのインベントリサーバにロールアップするように変更する必要があります。
eDirectoryツリー名とインベントリサーバのDNを変更するには、config.propertiesファイルの次のエントリを編集します。
NDSTree=Target_eDirectory_tree_name
InventoryServiceDN=New_DN_of_the_Inventory_server
WANリンクで接続されているサイトAおよびサイトBの2つのサイトがあります。サイトAのインベントリサーバはサイトBのインベントリサーバにロールアップします。サイトAからサイトBへの通信は、すべてサイトBのファイアウォールを経由します。
次の図は、このインベントリ環境設定を展開できる構成例を示しています。
ロールアップを有効にするには
ファイアウォールでこのポート上のプロキシサーバへの要求を許可する必要があります。XMLプロキシサーバがファイアウォールによって許可されている標準ポートをリッスンするように設定できます。
XMLプロキシは商用Webサーバをサポートしていません。XMLプロキシに割り当てられたポート番号が同じサーバ上で実行される他のサービスで使用されていないことを確認しておく必要があります。
XMLプロキシサーバのアドレスとポート番号を使用して、ロールアップポリシーを設定する必要もあります。
Server Inventoryのインストールに関する詳細については、『Novell ZENworks 6.5 Server Managementインストールガイド』の「Policy-Enabled Server Managementのインストール」にある「NetWareおよびWindowsへのインストール」を参照してください。
Server Inventoryのインストールの効果に関する詳細については、Server Inventoryのインストールの効果の理解を参照してください。
次の表は、Server Inventoryのサーバをセットアップするために必要な作業を示しています。
| セットアップするサーバタイプ | 操作手順 |
|---|---|
スタンドアロンサーバ |
|
ルートサーバ |
|
Root Server with Inventoried Servers (インベントリ対象サーバが接続されているルートサーバ) |
|
中間サーバ |
|
データベースが接続されている中間サーバ |
|
Intermediate Server with Inventoried Servers (インベントリ対象サーバが接続されている中間サーバ) |
|
Intermediate Server with Database and Inventoried Servers (データベースとインベントリ対象サーバが接続されている中間サーバ) |
|
リーフサーバ |
|
データベースが接続されているリーフサーバ |
|
ZENworks 6.5 Server Managementのインストール中に[Inventory Standalone Configuration]の設定を構成した場合にだけ、インストール後にInventory Serviceが自動的に開始します。
Inventory Serviceを手動で開始するには、NetWareインベントリサーバでのInventory Serviceの起動を参照してください。
次のいずれかの方法で、ソフトウェアディクショナリを更新できます。
注: Novell Support Web サイトでは、3ヶ月に1度ディクショナリが更新され、TIDとして発行されます。
次の図は、サーバ間でのインベントリ情報のロールアップを示しています。内容については以下で説明します。
インベントリ展開でインベントリ情報をサーバ間でロールアップする場合は、次のようなプロセスでスキャンが実行されます。
注: 次のレベルのインベントリサーバは、同じeDirectoryツリーまたは別のeDirectoryツリーに配置することができます。
中間サーバ上で、Receiverはエンタープライズプッシュディレクトリ(entpushdir)のファイルをコピーします。データベースが接続されている中間サーバ上、またはデータベースとインベントリ対象サーバが接続されている中間サーバ上で、Receiverはファイルを\entpushdirおよびデータベースディレクトリ(dbdir)に保存します。
ルートサーバ上またはインベントリ対象サーバが接続されているルートサーバ上では、Receiverはファイルを\dbdirにのみをコピーします。
ZENworks 6.5 Server Inventoryのインストールプログラムは、インベントリサーバ上で次の作業を実行します。
データベースサーバ:
この節では、次の内容について説明します。
各種Inventory Serviceの詳細については、Inventory Service Managerの理解を参照してください。
Inventory Serviceを開始する前に、Inventoryデータベースが稼働していることを確認します。インベントリデータベースは、インストール後に自動的に起動します。
NetWareインベントリサーバ上でInventory Serviceを起動するには、サーバコンソールのプロンプトで「startinv」と入力します。
Inventory Serviceを開始するには、サーバコンソールのプロンプトで、「startser inventory_service_name」と入力します。
Inventory Serviceを起動した後に、Inventory Serviceが稼動していることを確認します。すべてのサービスを一覧表示するには、サーバコンソールのプロンプトで、「listser *」と入力します。Inventory Serviceを一覧表示するには、サーバコンソールのプロンプトで、「listser inventory_service_name」と入力します。
Inventory Serviceが稼働していない場合、サーバステータスログを確認します。サーバステータスログの詳細については、インベントリサーバのインベントリコンポーネントのステータス表示を参照してください。
1つのInventory Serviceを停止するには、サーバコンソールのプロンプトで「stopser Inventory_service_name」と入力します。
すべてのInventory Serviceを停止するには、サーバコンソールのプロンプトで、「stopser *」と入力します。
Inventory Serviceを開始する前に、ZENworks Server Managementコンポーネントとインベントリデータベースが稼働していることを確認してください。インベントリデータベースは、インストール後に自動的に起動します。
Windows 2000/2003インベントリサーバ上でInventory Serviceを開始するには
コンソールプロンプトからInventory Serviceの一覧を開始するには
installation_directory\inv\server\wminv\binディレクトリに移動します。
プロンプトで「startser inventory_service_name」と入力します。
Inventory Serviceを起動した後に、Inventory Serviceが稼動していることを確認します。すべてのサービスを一覧表示するには、サーバコンソールのプロンプトで、「listser "*"」と入力します。コンソールプロンプトからInventory Serviceの一覧を表示するには
installation_directory\inv\server\wminv\binディレクトリに移動します。
プロンプトで「listser inventory_service_name」と入力します。
Inventory Serviceが稼働していない場合、サーバステータスログを確認します。サーバステータスログの詳細については、インベントリサーバのインベントリコンポーネントのステータス表示を参照してください。
ZENworks 6.5 Server Managementをインストールすると、インベントリサーバの役割はデフォルトでスタンドアロンに設定されます。Inventory Serviceオブジェクトを設定すると、インベントリの展開に基づいてインベントリサーバに特定の役割を割り当てることができます。
たとえば、展開計画で、ルートサーバ、データベースが接続されている中間サーバ、およびリーフサーバの3台のインベントリサーバがインベントリを展開するために指定されている場合、これらのサーバにServer Inventoryをインストールし、インベントリサーバの役割を選択します。その後でインベントリ展開を変更する場合は、サーバの役割を変更する必要があります。たとえば、既存ルートサーバにインベントリ対象サーバを接続する場合、Inventory Serviceオブジェクトの役割をルートサーバからインベントリ対象サーバが接続されているルートサーバに変更します。新しい役割に応じて、設定する必要があるポリシーもあります。
インベントリサーバの役割を変更するには
役割の変更は、既存のインベントリの展開に影響を及ぼす可能性があるため、注意して行ってください。また、必要なディスク容量を考慮し、インベントリに必要な環境が設定されていることを確認します。
ConsoleOneで、Inventory Serviceオブジェクト(Inventory Service_server_name)を右クリックし、[Properties]をクリックし、[Inventory Service Object Properties]タブをクリックします。
Inventory Serviceオブジェクトの新しい役割を選択してから、[Apply]をクリックします。
変更したインベントリサーバ上で実行されているサービスを停止し、役割を変更するために必要なアクションを実行した後、Inventory Serviceを開始します。
すべてのInventory Serviceを停止するには
stopser *
java -killZenWSInv
すべてのInventory Serviceを再起動するには
次の節では、Inventory Serviceオブジェクトの役割を変更する際に役立つ情報を紹介します。
ルートサーバの役割を別の役割に変更するには、次の表で指定されている操作を実行します。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。
次の表の操作に従ってください。