exteNd Application Server 5.0
コアヘルプ

 

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第2章    管理の概要

この章では、Novell exteNd Application Serverのアーキテクチャを紹介し、サーバ環境での管理タスクについて概説します。この章には、次の節が含まれています。

 
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Novell exteNd Application Server

Novell exteNd Application Serverは、Javaで実装されるマルチスレッドJ2EEアプリケーションサーバです。クライアント通信は、World Wide Webの最も一般的なプロトコルであるHTTP (HyperText Transfer Protocol)を通じて行われます。

注記:   アプリケーションサーバでは、異なるサーバのEJBが通信する場合、HTTPではなくRMI (JavaのRemote Method Invocation)を使用します。

アプリケーションサーバでは、ビジネス論理処理と企業データへのアクセスを提供します。

 
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3階層の通信

アプリケーションサーバでは、「クライアント階層」、「中間階層」、および「データ階層」という3つの階層から成るアーキテクチャをサポートしています。

階層

説明

クライアント

Webブラウザまたはスタンドアロンアプリケーションクライアント。

中間

Novell exteNd Application Serverを含みます。中間階層には、次の2つのランタイム環境が含まれます。

  • Webコンテナ — クライアントリクエストの受信と応答に対するサポートを提供します。

  • EJBコンテナ(またはビジネス階層) — これは、ビジネス論理(データアクセスを含む)が存在する場所です。

データ

リレーショナルデータベースまたはJ2EEコネクタからアクセスされる企業データを含みます。サポートされているデータベースとコネクタのリストについては、リリースノートを参照してください。

admJ2EETiers

3階層の通信には、次の利点があります。

利点

説明

セキュリティ管理

アプリケーションサーバでは、データ階層への通信をすべて実現し、セットアップしたセキュリティを強化実施します。

コード管理

ビジネス論理をサーバ側のオブジェクトにカプセル化することによって、コードの管理と維持が(特に、大規模な開発環境において)より簡単になります。

データ検証

ビジネス論理は1階層に含まれるため、アクセスと操作を1ヶ所から集中管理することによってデータを保護できます。

 
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アプリケーションサーバ環境

アプリケーションサーバ管理者として、次の環境をセットアップし、サポートします。

環境

説明

運用

運用環境は、1つまたは複数のアプリケーションサーバ、1つまたは複数のデータベースサーバあるいはEIS (企業情報システム)、およびクライアントから構成されます。

For more information    運用環境の詳細については、 を参照してください。

配備

配備環境は、1つまたは複数のアプリケーションサーバ、1つまたは複数のデータベースサーバあるいはEISシステム、および配備ツールから構成されます。

配備の責任には、セキュリティシステムのユーザとグループへの役割参照のマッピングと、データソースへのリソース参照のマッピングが含まれる場合があります。

配備ツールには、SilverCmd、またはNovell exteNd Workbenchによって提供される配備ツールがあります。

配備の詳細については、『機能ガイド』の J2EEアーカイブ配備に関する章を参照してください。

 
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アプリケーションサーバ管理

アプリケーションサーバ管理者として、サーバのアーキテクチャの各階層(クライアント階層、中間階層、およびデータ階層)にはいくつかの管理責任があります。

 
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クライアント階層管理

各クライアントタイプを実行するための要件は、次のとおりです。

クライアント

要件

Webクライアント

ブラウザ要件は、実行されているHTMLアプリケーションの種類によって異なります。

注記:   ブラウザ管理については、このガイドで取り扱っていません。詳細については、ご使用のブラウザのマニュアルを参照してください。

Javaクライアント

SilverJ2EEClientは、J2EEアプリケーションクライアントをユーザマシンでホストするために使用されます。

For more information    詳細については、『機能ガイド』の SilverJ2EEClientに関する章を参照してください。

 
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中間階層管理

中間階層を管理する場合は、アプリケーションサーバを管理することになります。アプリケーションサーバ管理は、この章で後に説明するスタンドアロン管理ツールであるサーバのSMC (サーバ管理コンソール)を使用して実現されます。

アプリケーションサーバ管理の主な分野は、次のとおりです。

管理分野

説明

インストール

Novell exteNd Application Serverインストールプログラムを使用して、製品をインストールします。

For more information    手順については、『インストールガイド』を参照してください。最新のシステム要件については、リリースノートを参照してください。

ライセンス

アプリケーションサーバを実行するには、有効なライセンスが必要です。ライセンスは、製品の購入時に受け取ります。追加のライセンスは、Novellから購入できます。

For more information     ライセンスの管理を参照してください。

企業データソースへのアクセス

データ階層にある企業データへのアクセスを提供するためにサーバによって使用される接続プールは、作成して維持する必要があります。

For more information     を参照してください。

配備

J2EEアプリケーションは、アプリケーションサーバに追加されているリレーショナルデータベースに配備されます。サーバにデータを追加して、接続を維持および調整しなければならない場合があります。

For more information     を参照してください。

統計情報

運用アプリケーションサーバが起動されて稼動中の場合、パフォーマンスを調整したり保守アクティビティをスケジュールしたりするために、統計情報を監視できます。

For more information     を参照してください。

ログ出力

アプリケーションサーバでは、異なるタイプのシステム情報をデータベースまたはファイルにログ出力できます。

For more information     サーバのログ出力機能の使用を参照してください。

証明書

証明書は、サーバのSSL (Secure Sockets Laye)接続でサーバ自体をクライアントに対して認証したり、クライアントのSSL接続でクライアント自体をサーバに対して認証するために使用されます。アプリケーションサーバには、RSA証明書およびDSA証明書をインストールできます。

For more information     を参照してください。

セキュリティ

アプリケーションサーバでは、異なるレベルのセキュリティが提供されます。

For more information     を参照してください。

サーバのパフォーマンス

アプリケーションサーバには、高負荷または低負荷の場合の動作を定義するいくつかの設定があります。特定の状態にするためにアプリケーションサーバに必要な接続の数は定義することが可能です。

For more information     を参照してください。

負荷分散

負荷分散により、複数のアプリケーションサーバ(クラスタ)を大規模な運用環境で使用できるようになります。

For more information     を参照してください。

トラブルシューティング

For more information     を参照してください。

For more information    管理タスクのクイックリファレンスについては、 管理タスクを参照してください。

 
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データ階層管理

アプリケーションサーバでは、システム管理リソース(SilverMasterデータベース)、配備ターゲット(配備データベース)、および企業データ(接続プール)のデータ階層にあるコンポーネントに依存します。これらのリソースに対して責任のある管理者と協力して、アプリケーションサーバから適切にアクセスできるようにする必要があります。

For more information    データ階層のリソースがアプリケーションサーバによって使用される方法と、管理的含意の詳細については、 を参照してください。

 
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SMC (サーバ管理コンソール)

アプリケーションサーバのSMC (サーバ管理コンソール)は、ほとんどのアプリケーションサーバ管理タスクに対して使用するツールです。SMCを使用すると、次の操作を実行できます。

同じSMCからは、複数のサーバを管理できます。

SMC設定のいくつかは、直接変更できるhttpd.propsファイルのエントリに影響を与えます。ただし、サーバの設定を変更するには、可能な限りSMCを使用してください。

For more information    httpd.propsファイルの詳細については、 を参照してください。

 
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SMCの実行

SMCは、コマンドプロンプト(システムコンソール)またはGUIから実行できます。

Procedure GUIからSMCを実行する

オペレーティングシステム

操作/説明

NetWare&Reg;

GUI画面で、[Novell]>[exteNd Application Server]>[SMC]の順に選択します。

Windows

スタート]メニューから、[プログラム]>[Novell exteNd]>[AppServer]>[Server Management Console]の順に選択します。

サーバをインストールしたポートからサーバでリッスンするポートを変更した場合、SMCを起動するのに使用されるNTプログラムのショートカットを更新する必要があります。

Procedure コマンドプロンプトまたはシステムコンソールからSMCを実行する

ポートの使用   アプリケーションサーバでは、別個の「ランタイム」ポートと「管理」ポートをサポートします。インストール中、両方のHTTPポートは、デフォルトとして指定したポート番号に設定されます。デフォルトのポートは次のとおりです。

オペレーティングシステム

デフォルトのポート

NetWare

83

UNIX

8080

Windows

80

別個のサーバポートを設定した場合は、SMCの開始時に管理ポート番号を指定する必要があります。

For more information    詳細については、 ポートの有効化についてを参照してください。

安全な接続の作成   SMCとアプリケーションサーバとの間には、安全な(SSL)接続を確立できます。詳細については、 サーバに安全な接続を確立を参照してください。

SMCプロパティファイル   SMCプロパティファイル(サーバの\Resourcesディレクトリにあるsmc.props)には、次に関する情報が含まれています。

サーバ名は、コマンドラインで渡した場合、サーバのリストに追加されません。ユーザ名とパスワードをコマンドラインで指定しても、サーバでは指定しなかった場合、コマンドは無視されます(SMCでは、パラメータが適用されるサーバを判断できないため)。

smc.propsファイルは、SMCを使用してこれらのプロパティを変更したり、SMCを閉じたりした場合に更新されます。SMCが実行されている間は、smc.propsを手動で編集しないでください(行った変更は保存されないため)。

 
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SMCユーザインタフェース

SMCは、サーバを管理するために使用できる一連のパネルから構成されています。

smcmain

注記:   クラスタ環境でサーバを実行している場合、SMCには異なるオプションが表示されます。詳細については、 を参照してください。

SMCパネルについて

管理オプションは、[General]や[Advanced]など、複数のパネルに分けられています。

For more information    SMCパネルへのクイックリファレンスについては、 SMCパネルを参照してください。

ツールバーについて

コンソールの上部にあるツールバーには、操作を実行できるようにするアイコンが表示されます。

toolbar

タスク

アイコン

説明

設定

admConfigurationIcon

設定オプション(一般的なサーバオプション、データベースオプション、クライアント接続オプションなど)へのアクセスを提供します。

セキュリティ

admSecurityIcon

セキュリティオプション(ユーザとグループ、ユーザ認証の使用、証明書、セキュリティプロバイダなど)へのアクセスを提供します。

監視

admMonitorIcon

サーバの統計情報とログのチャートへのアクセスを提供します。

配備

admDeploymentIcon

サーバに配備されているJ2EEオブジェクト、サーバのJNDI (Java Naming and Directory Interface)ツリー、サーバまたはデータベースのデフォルトのURLに対する設定、およびサーバに配備されているRARのリストへのアクセスを提供します。

(サーバの)選択

admChooseServerIcon

SMCを使用して管理するネットワークにサーバを追加します。1つのSMCコンソールからは複数のサーバを管理できます。

(サーバの)再起動

admRestartIcon

パラメータの変更後、選択したサーバを再起動します。

(サーバの)停止

admStopIcon

選択したサーバをシャットダウンします。

(クラスタの)新規作成

admNewClusterIcon

負荷分散用にクラスタを作成します。

(クラスタの)解除

admDissolveClusterIcon

負荷分散サーバクラスタを解除します(サーバクラスタリングに対してのみ適用されます)。

メニュー

コンソールの上部にあるメニューを使用すると、ツールバーによって提供される機能と同じものを多数実行できます。また、次の追加のタスクを実行することもできます。

メニューオプション

説明

[File]>[Login]

SMCにログインできるようになります。詳細については、 ログインを参照してください。

[View]>[Server console]

サーバコンソールを表示します。

 
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ログイン

SMCにログインする前に、アプリケーションを起動する必要があります。

ユーザ名またはパスワードを指定せずにSMCを開始した場合は、Anonymousとして接続されます。Anonymousとして接続できるのは、アプリケーションサーバが無制限モードでインストールされている場合のみです。制限モードでアプリケーションサーバがインストールされている場合は(これは、インストール時のデフォルトで、運用環境に対する推奨モードです)、すべてのユーザがログインする必要があります。

SMCでは、すべての操作に対して管理ポートを使用します。

Procedure ログインする

  1. File]>[Login]の順に選択します。

    [Enter Password]ダイアログボックスが表示されます。

    注記:   アプリケーションサーバにより、最初はサーバ管理者のみが含まれる「Administrators」という定義済みのグループがインストールされます。

  2. アプリケーションサーバ管理者のユーザ名とパスワードを入力し、[OK]をクリックします。

    管理用のアカウント名とパスワードは、アプリケーションサーバのインストール時に指定したものになります。詳細については、 管理者アカウントについてを参照してください。これで、すべての管理権が与えられました。SMCでは、ウィンドウのタイトルにユーザの名前が表示されます。

 
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ログアウト

Procedure ログアウトする

  1. SMCの左側のパネルで、サーバを選択します。

  2. File]>[Logout]の順に選択します。

    これで、(ウィンドウのタイトルに表示されるように) Anonymousとしてサーバに接続されました。必要な場合は、ユーザとしてログインし直すこともできます。

 
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オンラインヘルプ

アプリケーションサーバのヘルプで管理ドキュメントにアクセスする

開始する場所

操作手順

SMC

<F1>キーを押すか、または[Help]>[Help Topics]の順に選択します。

管理クイックリファレンスがブラウザに表示されます。ここからは、『管理者用ガイド』全体と、アプリケーションサーバのヘルプの残りにアクセスできます。

Windows

スタート]メニューから、[プログラム]>[Novell exteNd]>[AppServer]>[Server Help]の順に選択します。次に、左側(ヘルプの目次)のフレームで『管理者用ガイド』を選択します。

For more information    詳細については、『必須事項』ブックの ヘルプの使用およびドキュメントを参照してください。

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