次の節では、Remote Managementコンポーネントの機能の理解に役立つ情報を説明します。Remote Management操作を実行するためには、管理対象ワークステーションにRemote Management Agentをインストールする必要があります。
リモートコントロール機能を使用すると、管理対象ワークステーションを管理コンソールからコントロールし、ユーザ支援を提供したり、ワークステーションの問題解決を手助けしたりすることができます。
リモートコントロール機能は、管理コンソールと管理対象ワークステーションの間に接続を確立します。リモートコントロール接続を確立することで、リモートオペレータは管理対象ワークステーションを参照するだけでなく制御することもできるようになります。詳細については、リモートコントロールセッションの管理を参照してください。
リモートビュー機能では、管理対象ワークステーションに接続して、管理対象ワークステーションを制御する代わりに、そのデスクトップ情報を表示することができます。これは、ユーザのワークステーションで発生している問題を解決する際に役立ちます。たとえば、管理対象ワークステーションのユーザが特定の操作を実行している様子を監視し、その実行方法が間違っていないかどうかを確認できます。詳細については、リモートビューセッションの管理を参照してください。
リモート実行機能により、管理コンソールから管理対象ワークステーション上のプログラムを実行できます。プログラムが管理対象ワークステーション上のパスにある場合は、[Remote Execute]ウィンドウにプログラムの実行可能ファイル名を指定すると、アプリケーションをリモートから実行できます。プログラムが管理対象ワークステーション上のパスにない場合は、アプリケーションの完全なパスを入力します。詳細については、リモート実行セッションの管理を参照してください。
パス情報は、ZfD 4の診断機能で開くことができる[Environment]ウィンドウで確認することができます。詳細については、環境情報を参照してください。
リモート診断機能により、問題の解決に要する時間が短縮されるとともに、問題の発生しているワークステーションまで技術者が出向くことなく、問題を抱えているユーザを支援できるようになります。デスクトップを稼動させたまま診断を実行できるため、ユーザ側の生産性も向上します。管理対象ワークステーションの診断情報はIPを介してのみ利用できます。ピュアIPXTMによるワークステーションの診断はサポートされていません。詳細については、診断情報の表示を参照してください。
診断機能では、リアルタイムの情報が提供されるため、ネットワーク管理者がワークステーションの問題を診断できます。Windows NT/2000/XPの管理対象ワークステーションについて利用可能な診断情報のリストを、次に示します。
ファイル転送機能により、管理コンソールと管理対象ワークステーション間でのファイル操作を実行できます。
ファイル転送機能を使用すると、管理コンソールと管理対象ワークステーション間でファイルを移動したりコピーしたりすることができます。また、管理コンソールと管理対象ワークステーション上で、ファイル名の変更、ファイルの削除、ディレクトリの作成も行うことができます。[File Transfer]ウィンドウには、管理コンソールと管理対象ワークステーション上のファイルとディレクトリのプロパティを表示することができます。ファイル転送機能では、管理コンソール上の関連付けられているアプリケーションを使用してファイルを開くこともできます。詳細については、ファイル転送セッションの管理を参照してください。
重要: ファイル転送プログラムでは、管理対象ワークステーション上の非固定ドライブにアクセスすることはできません。
Remote Management監査機能は、管理対象ワークステーションで実行中の各Remote Managementセッションの監査記録を生成します。Remote Management Agentがインストールされている管理対象ワークステーションでは、このログ情報が監査ログとして維持されます。詳細については、Remote Management監査セッションの管理を参照してください。
リモートウェイクアップを使用すると、ネットワーク内の電源が切断されている単一のまたは複数のノードの電源をリモートから入れることができます(ただし、ノード上のネットワークカードのリモートウェイクアップ(Wake on LAN)が有効にされている必要があります)。オペレータは、この機能を使用して稼働時間外にノードを管理し、システムのメンテナンスやアップグレードのために発生するダウンタイムを最小限に抑えることができます。この機能を使用すると、システムをメンテナンスできる状態にしておきながら、節電することもできます。詳細については、リモートウェイクアップセッションの管理を参照してください。
Windows NT/2000/XPのイベントログ機能を活用して、管理対象ワークステーションで実行されているアプリケーションのイベントをログファイルに記録できます。イベントのログを表示するには、イベントビューアを使用します。イベントビューアでは、アプリケーション、セキュリティ、およびシステムのログファイルが維持されます。Remote Managementセッションのイベントは、アプリケーションのログファイルに保存されます。Remote Management Agentがインストールされている管理対象ワークステーションでは、このログ情報が監査ログとして維持されます。詳細については、Remote Managementセッションの監査ログの表示を参照してください。